
nakayamayu

nakayamayuさんのモーメント
- 18
小菅村営バスによる登山アプローチ (まとめ) 小菅村営バスを使ってサカリ山に登ってきた。その際に調べたことや乗ってみた感想を以下にまとめる。 (背景) 2024年10月1日から奥多摩駅〜小菅の湯を結ぶ西東京バスは減便された。 ・平日3便→0便 ・休日6便→2便 東京都都市整備局のホームページを読むと、国の補助が打ち切られるから減便されるようだ。 「現在は国の特例措置により補助を受けながら運行を継続しているが、令和6年9月末の運行 分で特例が終了となる見込み」(西多摩地域における地域間幹線系統の変更案について) 地域公共交通ネットワークの形成の促進|東京都都市整備局 https://www.my.metro.tokyo.lg.jp/w/039-20241118-79999077 西多摩地域における地域間幹線系統の変更案について https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/bunyabetsu/kotsu_butsuryu/pdf/chiiki_koutsu_akiruno_21.pdf もう少し詳しく読んでみると「現在も小菅村営バスが村内から奥多摩町内の「大津久」停留所まで接続しており、これを代替交通手段とする」とある。 小菅村営バスは全く知らなかったので12月7日にサカリ山に登る際に使ってみた。 小菅村営バスについて http://www.vill.kosuge.yamanashi.jp/living/soumu/koukyoukoutsu.html (予約) 4日前の火曜日に村営バス運転手に電話し、氏名、人数1人、利用日12月7日大津久バス停から診療所バス停までの乗車区間を告げた。 小菅村ホームページの運行ダイヤ表に載っていない奥多摩駅7:25発鴨沢西行き大津久バス停7:52着を打診するが、8時から営業なので8:20くらいまで大津久バス停で待つことになると言われる。そのため運行ダイヤ表に載っている奥多摩駅8:35発丹波山村役場行き大津久バス停9:02着で向かうと伝える。 なお、小菅村ホームページによると日曜日は運行しておらず、平日または土曜日・祝日のみの運行のようだ。 (利用) 12月7日8:28奥多摩駅発臨時鴨沢西行きバスに乗り、9:00に大津久バス停に着いた。 すぐハイエースみたいなワゴン車が来て、予約した名前を告げて乗車する。現金200円を払って着席。行き先を確認され、診療所バス停へ向かった。 乗客は大津久から診療所まで私1人だけでノンストップだったため14分で診療所に着いた。 要予約なのでバスというよりタクシーに似ているが、乗車下車はバス停に限られる。 (利点と欠点) 利点1 西東京バスの便に応じて柔軟に予定が組める 奥多摩駅から丹波山村役場、鴨沢西を往復するバスに接続するように運転してくれるので予約さえすれば利用時間中のどのバスにも接続してくれる。 利点2 西東京バスより速い 西東京バスだと大津久バス停から小菅役場前まで24分かかるところ、村営バスはほぼ同じ区間の大津久バス停から診療所前まで14分であった。 利点3 西東京バスより安い 一例として奥多摩駅から小菅役場前まで西東京バスなら960円、大津久バス停で村営バスに乗り換えた場合890円なので通しで乗るより安い。 欠点1 乗り換えが必要 奥多摩駅方面から行き来するためには大津久バス停で村営バスに乗り換えなければならない。 欠点2 予約が必要 利用日時までに電話予約が必要である。 欠点3 日曜日は使えない 村営バスの制度上、日曜日は運行しておらず、平日・土曜日・祝日しか運行していない。
- 39
田代山峠/東大窪峠について 2024年秋 - 帝釈山脈・枯木山 https://yamap.com/activities/35140588 に関連して県道栗山舘岩線の県境の峠の呼称について触れたい。 帝釈山脈には黒岩山から山王峠までの間に林道川俣檜枝岐線(舟岐林道)、県道栗山舘岩線、林道安ヶ森線・町道鱒沢線が走っており、県境までの貴重なアプローチを提供している。林道川俣檜枝岐線には馬坂峠、林道安ヶ森線には安ヶ森峠という名前の峠があるが、県道栗山舘岩線の県境の峠にはなかなか決まった名称が見つけられなかった。 例えば「日本登山大系2 南会津・越後の山」には田代山スーパー林道という記述が見られるものの峠名はない。「関東ぐるり一周山歩き」では一般名詞を組み合わせた「県境の峠」という表現をしている。現地にも県境名を示す看板は見当たらない。 オンラインで検索すると「田代山峠」という名前が一般的なようだ。この呼称の出典はなかなか見つけられなかったが「ツーリングマップル 関東甲信越 2024」にその記載があった。峠から田代山に至る登山道があるわけではないものの、近傍の目立つ地名から峠の名前をとったとすれば合理的である。 一方、古い資料だが昭和55年3月20日第2刷発行「日本山岳地図集成 第1集」の帝釈山の項に「東大窪峠」という表記を見つけた。初めて私が峠の名前を見た資料はこの日本山岳地図集成だったため「東大窪峠」という呼称を用いている。なお「西大窪峠」や田代山近辺に大窪山とか大窪沢とか大窪集落とかといった地名は同資料にも他の資料にも見つけられず、この呼称が何に由来しているのか気になるところだ。 また「東大窪峠」は破線で示された道が尾根を乗り越えている箇所にあり、登山道であることが想像される。その場合「東大窪峠」は現在の県道栗山舘岩線とは異なる箇所を示している可能性がある。そういう意味では県道栗山舘岩線の載ったツーリングマップルに示す「田代山峠」が県道の峠の呼称として正確かもしれない。 蛇足だが、日本山岳会 編著「改訂 新日本山岳誌」の枯木山の項には『日光』輯製二十万図(1887)に「栃木県との県境に枯木峠がある。その峠道は湯ノ岐川右岸から新道沢を渡り、1489mのピークに登り、尾根上をまっすぐ進むと枯木峠に出るようになっている」と記載がある。この地図は利用者登録の上、国土地理院オンライン閲覧(地図・空中写真)で見ることができる。枯木峠の名前は田代山の東の県境にある。ただこの地図は湯西川の流域が帝釈山まで及んでいるし、現在同じ山として扱われている荒貝岳(おそらく荒海山)と太郎山が別の山として描かれているし、描かれている地形は現在に比べて曖昧である。地名を同定する根拠としては弱そうだ。
- 1