信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第339号」を配信します。 ■本格的な春山シーズンが始まりました。安全登山のための情報をぜひご活用ください! ①令和6年長野県登山Safety Book(春山情報)  https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html ②春山相談所開設情報 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/sangaku_tozansoudansyo.html ③山小屋情報ポータルサイト https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/yamagoya/yamagoya.html  ■山岳遭難発生状況(週報): 4月27日、単独で西穂高岳から奥穂高岳に登山中の50歳の男性が装備不足で行動不能に 4月28日、3人パーティで常念岳乗越から下山中の61歳の女性が階段の段差で膝を捻り負傷 4月28日、2人パーティで針ノ木岳でマヤクボ沢付近をスキー滑走中の51歳の男性が転倒、負傷 4月28日、単独で蓼科山頂付近を登山中の51歳男性が岩に飛び移った際に右足負傷、行動不能に 4月28日、80歳の男性と79歳の女性が6人パーティで八ヶ岳美濃戸口から入山、      他のメンバーと別れて南沢を下山中、日没で道に迷い、行動不能 4月29日、八ヶ岳連峰硫黄岳を単独登山中の79歳の男性が発病のため、行動不能になり、死亡 4月29日、長野市鬼無里の山林内で2人パーティで山菜取りの77歳の男性がバランスを崩して 転倒、負傷 4月29日、小谷村千国の83サイン女性が5人パーティで山菜取り中に道に迷って行動不能に ■令和6年4月29日現在の遭難状況は・・・  64件(死者11人、行方不明1人、負傷者23人、無事救出39人)です。  前年比は、発生件数が+2件、遭難者が-1人です。  内)単独登山は、発生件数が-1件、遭難者が-1人です。 ★長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス  4月22日の週は、長野県内で8件の山岳遭難が発生しました。春の大型連休が始まりました。北アルプス奥穂高岳周辺では、装備不足によって行動不能となる遭難や、八ヶ岳連峰では下山中に日没を迎え、道に迷って行動不能となる遭難が発生しています。  長野県は例年に比べ、気温が高く降雨の影響もあり、融雪が進んでいますが、それでも標高の高い山域ではまだまだ残雪が多いところがあります。アイゼンやピッケルなどの冬山装備が必要なほか、ヘッドライトを携行するなど「もしもの時のための装備」の準備もぬかりなく!  また、この時期は、雪融けと凍結を繰り返し、時間帯によっては雪質が刻々と変化するため、アイゼンやピッケルを確実に使いこなす技術が必要です。雪上で滑落してスピードが出てしまうと救助隊員でも止めることはできません。歩行中にバランスを崩したり、スリップしたりしないよう慎重な行動をお願いします。  連休後半も、例年に比べ、気温の高い日が予想されています。疲労の軽減や熱中症対策のためにも、適度な休憩と、水分とカロリーを積極的に補給しましょう。