皆さまはじめまして! 山梨県北杜市で登山道の保全活動を行っている、一般社団法人北杜山守隊代表の花谷泰広と申します。 いま全国各地で登山道の保全に関心が高まっていることを感じます。 私が登山道の保全活動に目覚めるきっかけになったのは、山小屋の運営に携わるようになってからです。 2017年4月に、山梨県北杜市が所有する甲斐駒ヶ岳七丈小屋(甲斐駒ヶ岳黒戸尾根七合目)の指定管理者として山小屋の管理運営をさせていただくことになりました。それより以前は、登山道の保全といえば、山小屋や地域のボランティアがやってくれているもので、登山者である自分自身にはあまり関係のないものだと思っていました。 しかし山小屋の管理運営に携わるようになり、当事者として突きつけられた現実は、「これはまずい」でした。保全をするための人も予算も仕組みもほとんどないということに気付きました。 最初は自分自身ができる範囲で作業をしていましたが、知恵も技術もない私には、笹刈りや倒木処理といった軽微な作業しかできませんでした。登山者が増えるに従って、踏圧による植生へのダメージや道の複線化などといった、登山道やその周辺の環境へのダメージが顕著になってきました。また大雨のたびに大きく侵食が進み、最後に追い打ちをかけたのが2019年10月に南アルプス全域に大きな爪痕を残した台風19号による災害でした。 このとき初めて、いま何とかしなければもうこの道を維持できなくなるという危機感に襲われました。愕然とする中で、持続可能な新しい仕組みを構築しなければならないと思い、行動を起こしました。 北杜山守隊のビジョンは、「みんなで守る、山の道」です。 誰かがやるのではなく、みんなで山の環境を守っていく世の中にしたい。 そんな願いを込めて、山を愛するみんなで、持続的な活動ができる仕組みを作ろうとしています。 その一環で、このたび、YAMAPさんのご協力のもと、こちらで支援プロジェクトを立ち上げさせていただきました。 山を愛する皆さまのお力をお借りして、登山道と自然が共存できる、質の高い保全活動を持続的に行うため、いますぐに取り組まなければならないと考えていることは「人財育成」です。 みんなで山の環境を守っていくためには、そのために集まってくださった方々を引っ張るリーダーの存在が不可欠だと考えています。今年は自主事業として登山道保全ワークショップを開催し、その収益を人財育成費として活用してきました。来年も引き続き人財育成に力を入れていき、保全作業やワークショップを通じて自然環境や登山者の皆さまに還元したいと思っております。今回はその人財育成費の一部を、こちらの支援プロジェクトにてご支援をいただきたいと思っております。 ぜひプロジェクトページをご覧いただき、ご支援ください。 どうぞよろしくお願いいたします。 一般社団法人北杜山守隊 代表理事 花谷泰広