このプロジェクトの概要
- 山梨県北杜市を拠点に、登山道の保全を行っている、一般社団法人北杜山守隊が本プロジェクトを実施します
- 登山道の保全活動に精通した講師を招いたり、他の先進地域で研修を受けることで、質の高い登山道保全やワークショップを行うための人財を育成します
- ご支援いただいた方を対象にした、山梨県日向山(ひなたやま)の登山道保全ワークショップを実施します
- クレジットカード(一口:300円〜)または8,000 DOMO(日本円で80円相当)で本プロジェクトを支援できます
活動報告
日本の美しい山岳自然環境を、次世代につなげたい

近年、大型台風の襲来や集中豪雨などの自然現象により、登山道の荒廃が加速度的に進み、「利用」に対して、「保全」が全く追いついていない状況です。
山岳資源を未来へ引き継ぐためには、「利用」のインパクトを上回る「保全」が必要ですが、行政の財源のみに頼っていたり、山岳会やボランティアの活動に頼っていては、保全活動の量を増やすどころか、活動を継続的に行っていくことすら難しくなっています。
北杜山守隊は、登山道の保全活動を持続的に行うにあたり、「予算不足」「担い手不足」という2つの大きな課題を解消するため、登山道保全ワークショップを主とした自主事業による収入と、その収益を財源とした技術者の人財育成に注力し、自立した仕組みづくりを目指しています。

このように登山道が深く削り取られ、かつて植物が生えていた箇所が裸地化している箇所が全国の山々に多く存在します。
一度、脚を上げるのがしんどい高低差(およそ20cm以上)ができると、多くの登山者が登山道の脇を踏んで進みます。結果、登山道周辺の植物が踏圧で消滅して裸地化。水の通り道となってしまい、更に土砂を流して深く広く削り取られるという負の連鎖が起こっているのです。

北杜山守隊は、「近自然工法」の発想を用いた施工を行っています。
自然界の構造を理解して施工し、単に登山道を修復するだけでなく、周辺の生態系を復元させ、登山道と自然が共存する関係をつくることを目指しています。
山中にある倒木、枝、枯れ葉、流れ出た土砂などを集めて道を作るのですが、できあがった道が周囲に馴染み「どこを直したのかわからない」と言われるのが最高の褒め言葉です。

自然や人間の特性について学び、登山者に必要な意識・行動変容について考え、山を愛するみんなで登山道の保全に取り組んでいきたい。日本の山岳自然環境を保全し、次世代に伝えていくためにも、一人ひとりの意識変容と行動変容が不可欠と考えています。
質の高い登山道保全やワークショップを実施するために、知識・技術の習得を加速させたい
登山道と自然が共存できる確かな保全活動を持続的に行うためには、インタープリター(エコツアーなどで、自然の大切さや素晴らしさを参加者に伝える役割を担う方)や技術者といった作業リーダーに正当な対価を支払うだけでなく、登山道の保全活動に精通した講師を招いたり、他の先進地域で研修を行うなど、研鑽を重ねる機会を確保する必要があります。


今回の支援金は、北杜山守隊の登山道保全や環境保全に関する知識・技術の習得のため、登山道整備に精通した講師の招聘や国内の先進地域への派遣、アジアの先進地域(台湾や香港など)への派遣等、人財育成費に充てさせていただきます。
みなさまの温かいご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
▼支援金の使い道
【目標金額:60万円】
- ・人材育成費…54万円
- ・YAMAP FUNDING運営費:6万円
ご支援いただいた方々を対象に、日向山で登山道保全ワークショップを実施します
山を愛する皆さんに、登山道の保全に関心を持っていただくと同時に、活動に参加していただきたいという思いから、ご支援いただいた方を対象に、日向山で登山道保全ワークショップを実施します。

北杜山守隊は、いわゆる“保全作業”だけではなく、里山の歴史を学んだり、水や土の流れ・植生の状況などをじっくり観察したりする「自然観察」を加えた環境保全ツーリズムとして、登山道保全ワークショップを行っています。
2023年度は、日帰りコースと1泊2日コースで合計8回のワークショップを実施し、小学生や登山経験のない方にも楽しく学んでいただきました。
自らの手で修復した山を“ホーム・マウンテン”と思えるような、新しい山との関わり方を提案することで、登山道保全に関心を持ち、関わってくださる方々の裾野を広げています。




登山道保全ワークショップは、活動の輪を広げる大きな機会であり、かつ、技術者の育成の場でもあります。いずれも、活動を持続的に行う上で必要不可欠なことです。この機会にぜひ、ご参加ください。
▼登山道保全ワークショップの参加方法
①プロジェクトをご支援いただく
②ご支援いただいた方々を対象に、下記料金にてワークショップをご案内いたします
③ワークショップを実施
④体験を情報発信いただく(YAMAP活動日記など)
【ワークショップ参加料】
日帰り 12,000円(通常15,000円)1泊2日 40,000円(通常50,000円)
安全管理および利用施設の定員、環境へのインパクトを考慮し、ワークショップの定員は各回12名とさせていただきます。定員を上回るご応募があった場合には、抽選とさせていただきますので予めご了承ください。
予定地:北杜市日向山登山道
予定時期:2024年4月〜6月
具体的な実施日、行程に関しては、支援者の方々に別途お知らせいたします。
一般社団法人北杜山守隊 代表理事 花谷泰広より

山岳歩道の維持管理は、行政から委託された誰かがやってくれている。恥ずかしながら少し前まではそう思っていました。しかし山小屋の管理運営に携わるようになり、当事者として突きつけられた現実は、「これはまずい」でした。保全する人も予算も仕組みもない。愕然とする中で、それを補う新しい仕組みを構築しなければならないと思い、行動を起こしました。
私は美しくも崩れつつある自然景観を、美しい姿で次世代に継承することは私たちの義務だと思っています。各地に点在する熱い想いを持った同志と知恵を出し合い、山を愛する多くの人々の力を結集して、みんなで山の自然を保全していく世の中にしていきたいと思います。そのためにまず取り組まなければならないことは人財育成です。皆さまからの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
支援の流れ
プロジェクトを支援する(DOMO支援は1回限り)
クレジットカードによる現金支援(複数回支援可)、または8,000 DOMO(1回限り、日本円で80円相当)にて、「登山道と自然が共存できる、質の高い保全活動を持続的に行うために」を支援することができます。
支援金は、北杜山守隊の登山道保全や環境保全に関する知識・技術の習得のため、登山道整備に精通した講師の招聘や国内の先進地域への派遣、アジアの先進地域(台湾や香港など)への派遣等、人財育成費に充てさせていただきます。
プロジェクトの活動開始
2024年4月より順次、人財育成費として活用させていただきます。
また、登山道保全ワークショップは2024年4月より実施予定です。具体的な実施日や行程に関しては、別途お知らせいたします。
活動報告のお知らせ
プロジェクトの活動報告を、公式アカウントとYAMAPのダイレクトメッセージにてお知らせいたします。