10:04
15.1 km
1274 m
三周の黒壁
夜叉ヶ池山・三周ヶ岳 (滋賀, 岐阜, 福井)
2025年04月12日(土) 日帰り
私の通っていた徳山小学校本校には、校舎に入ると真正面に「徳山全図」なる大きな絵地図が掛けてあった。その絵地図には徳山の名だたる山々、谷、峠が描かれており、そう言った事に興味のある私は小学生の頃には全て覚えていた。その徳山小学校本校の図書室に「ぎふ百山」なる本が入庫してきた。その本には絵地図で覚えた徳山の名だたる山々が掲載されており、私は食い入るようにして読んだ。その中に一つ聞き慣れない山があった。「黒壁」と書かれたその山の項には「徳山村門入では、この山頂に立つと朝鮮が見えるという言い伝えがある」と書かれていた。その後多くの奥美濃に関する書籍を読んだが、その中の一つ「秘境・奥美濃の山旅」は、私が知る限りこの「黒壁」なる名前が出た一番最初の本で、そこに書かれた内容からして「黒壁」の名前がこの山に付いたのはこの本が始まりのように思われる。 私の母方の大伯父、従兄叔父は猟師をしており、西谷最上流部長者ヶ平周辺で、小屋に泊まり込みながら熊撃ちをしていた。その従兄叔父達は三周ヶ岳を「三周」と言い。その東面に広がる岩壁を「黒壁」あるいは「三周の黒壁」と呼んでいた。賢い熊は「黒壁」に向かって逃げるそうで、足場の悪い黒壁は人を寄せ付けない天然の要塞だと知っているそうだ。従兄叔父達も黒壁に入られたら仕留めても取りに行けないので撃たなかったそうだ。三周の頂上からは朝鮮が見えると言う伝えがある事も従兄叔父達から聞かされた。私が写真を撮るようになってから烏帽子山、高丸、三周ヶ岳の並びの写真を見せると、「ヨボシ、三周はわかるけど、この山の名前は知らない」と高丸の名前は知らなかった。徳山では呼び名がないのだ。多くの書籍やSNSなどに、徳山での呼び名は黒壁で、山頂からは朝鮮が見えると言う言い伝えがあるとなどと書いてあるが、それは三周ヶ岳の事で高丸を黒壁と言うのは全くの間違いだ。「岐阜県揖斐郡ふるさとの地名」と言う揖斐郡教育会が発行した立派に製本された本にも、登山家の報文に多く黒壁山と誤って書いてあると記載されたうえで、「鳥ヶ東山」、高丸と通称。別称トリガシラと記載されている。どうやら本名は「鳥ヶ東山」らしいが、未だ「黒壁」と言う名が横行し、「鳥ヶ東山」と言う名が認知されていないのは残念な事だ。かく言う私も、その山から発する谷の名と山名が重なるのがどうも好きではないので「高丸」と呼んでしまうのだが😅 そんな「鳥ヶ東山」、通称「高丸」、別称「鳥頭」に「三周の黒壁」を撮影するがために今回行く事に。例年ならば3月には三周が黒壁となるのだけど、今年は雪が多く3月にはほぼ白壁状態で、撮りたい意欲にならず黒壁化待ち。この所の天気を考慮して、もう黒壁になっていると予想しての山行。予想通りいい感じの「三周の黒壁」が撮れて大満足して帰還。積雪豊富で雪は締まってツボ足で⭕️ピッケル、アイゼンは必須。林道歩きは落石大注意⚠️この積雪量からするとG Wでも楽しめそうで、今年は新緑と残雪の山歩きが出来そうです。
