青春18きっぷで古代山城跡へ
城山・郷師山
(香川)
2024.04.10(水)
日帰り
青春18きっぷのラストディーは香川県にある、もう一つの古代山城を訪ねて歩いた
古代には城のことを、百済の発音である「き」と呼んだので城が築かれて以来、この山は「きやま」と呼ばれてきた
前回歩いた岡山の鬼城山(きのじょうさん)は「き」を「城」でなく、「👹」の字を当て温羅伝説との整合性を持たせていた
城山は西の聖通寺山、角山、常山、金山、東の五色台山塊と共に綾北平野を囲み、南に続く低い山並みは丸亀平野の東の境となる。備讃瀬戸を見下ろす位置にあり、標高462mの山頂は古代の山城としては一番高所にあり、東の屋嶋城、西の西条市・今治市の永納山城対岸の鬼城山(鬼ノ城)等の古代山城と結ばれ、足下には讃岐国庁が構え、南に南海道が走る。東の麓にある讃岐国府を西からの敵に対して守るには、戦略的な意味をもつ山である
城山城の立地上の特徴は、「海際」という点にある。現在の地形からは「海際立地」のイメージは湧かないが、古代の海岸線を復元すると、海が深くまで入り込み、西庄の山裾近くまでもが海だった
城山城は複郭構造という、城壁を二重に巡らす堅固な構造で構築されていた
外側の城壁は全長5.3~7.6㎞ 内側の城壁は3.4㎞になる。二重の城壁の外側は土塁で、内側は石塁です。共に上面は幅が5mもあり、平坦面になっていて城山に伝わる長者伝説では、城壁を足の悪い我が子を運ぶ「車道」として登場する
しかしゴルフ場建設のために、城壁の大部分は破壊され、今では広大なゴルフコースとなり、一部が残っているに過ぎない
一方内側の城壁は城山山頂と浅い谷(池内盆地)を囲んだ尾根の高まりを囲んで巡っています
内側の城壁ラインは標高400m前後の城山山頂の山腹を巡り「第1車道」と呼ばれ、延長は3.4㎞ある。山頂近くには大型建物跡に使われたと思える礎石がごろごろと転がっている
7世紀後半の白村江敗北以後、唐・新羅の連合軍が侵攻してくるという恐怖に指導者は襲われていて、そのために九州や瀬戸内海沿いの国府周辺に、20を越える山城が一斉に築城されはじめる。まさに国家主導の一大プロジェクトであった
城山城は、西日本に築かれた約20カ所の山城のうち規模が、大宰府背後の大野城に次ぐ、2番目の大きさになる
大野城は、外郭線の全周は6.8㎞で総面積は181㌶です。これに対して城山城は外郭全周が6.3㎞、総面積は168㌶です。ちなみに平均的な規模は、外周は2.3㎞、面積は10~40㌶になる
規模の面から推察すると、第一の防衛拠点が大野城ならば、第二の防衛拠点は、この城山城だったことになる。備讃瀬戸は海域が狭く、ここを抜けると東側は灘になるため、ここが海路最後の防衛拠点という位置付けだったと考えられる
しかし、何故かは不明だがここ城山城も鬼ノ城も国史には記載去れていない
白村江の戦い以降の朝鮮半島では、唐と新羅は再び協力して高句麗へ侵攻し、668年に高句麗を滅ぼした。加羅・百済・高句麗を屠った新羅は、朝鮮半島全域の支配を目指し今まで同盟を組んでいた唐と対決するようになった
度重なる出兵によって朝鮮半島の北半分は唐の領土となっていたため、新羅はこれを駆逐しようと目論んだのである。唐と新羅の抗争は8年続き676年、遂に新羅は朝鮮全土を統一したのであった
このように大陸情勢は、高句麗の攻略や、唐との確執が起こり、結局日本への武力侵攻は行われることは無く、大和朝廷が急造した古代城郭は実戦を迎える事はなかった
大和朝廷によって国の防衛のために築かれたとされる古代山城の一つ、屋島城の活動
https://yamap.com/activities/28752823
同じく鬼城山の活動記録
https://yamap.com/activities/30726486
青春18きっぷの旅
【往路】
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■天王寺
↓ 06:20~06:39
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■大阪
↓ 06:50~07:55
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■姫路
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■岡山
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↓ 10:15~10:18
↓ JR予讃線 高松行
■八十場
【復路】
■坂出
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■岡山
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↓ JR山陽本線 姫路行
■姫路
↓ 20:41~21:43
↓ JR神戸線新快速 野洲行
■大阪
↓ 21:50~22:09
↓ JR大阪環状線 西九条・弁天町方面
■天王寺
↓ 22:21~23:24
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■和歌山