津山市加茂町 加茂川沿い~天狗寺山 秋の気配
泉山・井水山・黒沢山
(岡山)
2024年09月23日(月)
日帰り
【次第に自然に帰する天狗寺山】
天狗寺山(てんぐうぎさん)は「新ルート岡山の山百選」にも選ばれていますが、山行記録が比較的少なく、ルートのいくつかはワイルドな状態のようです。
今回は昨年の10月に訪問したルートとほぼ同じで、雨が降っても普通に安全に歩ける舗装道路が多く、かつ道端に咲く花が期待できそうなルートを選びました。
<2023年10月8日活動記録 https://yamap.com/activities/27294802>
前回は小石がかなりゴロゴロしていた砂利道は大半が再整備されて平らにならしてありました。
ただし、標高730m辺りに車止めのチェーンがありますし、Uターンできる場所がないため、車で頂上近くまで上るのは無理です。
雨の日に傘を差しても歩けますが、一部は急なコンクリート道のため、下が濡れているときは運動靴ではなく登山靴のほうがいいでしょう。
雨が降るとは予想していませんでしたが、昼過ぎににわか雨があり、40分程本降りになりました。このルートでよかったです。
天狗寺山は「駅から登る岡山の山100座」にも記載されており、JR因美線美作加茂(みまさかかも)駅からのアプローチも可能です。
ちなみに、この路線は限られた時間帯しか運行していないため、利用する場合は事前に時刻表を調べて山行計画を立てる必要があります。
駅近くの加茂川沿いにある「人咲く、水と森の郷 川の学校公園」の駐車場に自動車を停め、ここを出発点としました。
セトウチホトトギス<写真17>撮影地点南の舗装道路分岐に車1台のスペースがあり、そこを利用する方もおられるようですが、秋の風物詩は麓の舗装道路沿いのほうが多いので、標高831.5mの低山ながらのべ15㎞を歩き、自然探勝メインの山行を行いました。
出発して程なく、8時56分美作加茂駅発津山行きの車両が見られました。また、ゴール近くでも13時43分美作加茂駅発津山行き<写真54>も見ることができました。
なんとこの間、同じ方向に向かう列車がまったく走っていなかったのです。
我々は鉄道マニア(撮り鉄)ではないので、決して狙ったわけではないのですが、盆休みに富山県立山町を訪問した時<2024年8月11日記録>から、我々が駅や踏切に近づくと、列車がそのタイミングで駅に停まったり目の前を通過したりすることが相次いでいます。
訪問者が少ないと、山は自然に帰することになります。
天狗寺山は3年前の記録では、頂上を含め展望地がいくつかあったようです。
さらに、鬼子母神(きしもじん)を経由して山頂に向かうルートがあり、道標<写真34>は健在でした。
しかし、鬼子母神方面は相変わらずのヤブで断念しました。
頂上直下は道の真ん中にススキが茂っていますが、多少体に当たる程度ですみます。
頂上三角点<写真36>へは「津山市防災行政無線天狗寺山中継局」の無線塔のすぐ南東にある高さ2mもないこんもりした箇所を上るのですが、今回は踏み跡はすぐになくなり、ササとススキで足元が見えませんでした。
体長1mm程のマダニがズボンについたので、三角点に興味がなければスルーしたほうがいいでしょう。
足元にはまだ木製のベンチが横倒しになっており、昨年はなかったススキとより伸びた木の枝で展望はほとんど効きませんでした。
草があまり茂っておらず木の葉も少ない時期なら、もう少し展望が効くのかもしれません。
今回は純粋に花を中心に自然を楽しむための山行でしたので、一応、その目的は果たせました。
【ヤブでなくてもクモの巣だらけ】
今回のコースの大半は、自動車が通れるほど広い道が多く、ヤブの中に突入するようなところはなかったのですが、ジョロウグモの巣が大量にありました。
小さな虫などが多く自然が豊かである証拠なのでしょうが、これらのクモの巣トラップを何度もかいくぐって通過するのは、なかなか神経を使います。
意識していても時々糸が見えず何度もクモの巣に引っかかるので、道端に落ちているちょっとした小枝を持って、ワイパーのように振りながら歩きました。
もちろん、なるべくクモの巣を避けながら歩くのですが、行き帰りで同じルートを歩んでも、帰りも何度か引っかかりました。
途中で唯一お会いした方々も小枝を携えておられましたので、思わず「クモの巣が多いですよね」と、同意を求めてしまいました。
連れはクモの巣が顔に張り付くとすぐに後退りし、腰をかがめて端を通過していました。
こうすると糸が付着せずクモの巣を壊さずにすむそうです。
ジョロウグモのオスはメスより早く成体になり、メスの巣に居候して彼女が大人になるのを待ちます<写真24>。
連れはこれを源氏の君と若紫(後の紫の上)と呼んでいます。『源氏物語』ファンの皆様、ごめんなさい🙇
不運なオスはメスに蹴飛ばされて食べられ、思いを遂げられないまま一生を終えることもあります。
また、1つの巣に複数のオスがいること<写真25>も珍しくありせんが、驚くべきことは、オスとメスの体格差です。
メスのほうが5~10倍大きい場合もあります。こんなに体格差のある動物も珍しいと思います。
体が大きいと気づかれやすく、捕食されるリスクが高いため、小さいほうが有利なのかもしれません。
この日は目の前で何度も展開されるクモの小さなオスと大きなメスの姿に心を動かされました。
【秋の風物詩】
この日は期待通り秋の花が目立ちました。
ヒガンバナ<写真07,13>は見かける機会は少なかったのですが、どこもちょうど見頃でした。
コスモス(秋桜)は1か所は咲き始め、もう1か所<写真44>は傷んだ花もつぼみもありました。
昨年より少し早かったためか、お目当てのアケボノソウ<写真32>は1株だけでしたが、見られてほっとしました。
昨年は見られなかったセトウチホトトギス<写真17>などもあり、微妙に時期がずれただけで変わる花の種類に日本の四季の繊細さを感じました。
また、実りの秋もそこまで来ており、稲刈り前の田んぼ<写真40>や色づき始めた柿、そろそろ収穫してもよさそうなカボチャ<写真46,47>も見られました。
今年は夏が異常に長かったので、秋がかなり短くなりそうです。束の間の秋を存分に楽しみたいと思います。