生きてて良かった不動岳
黒法師岳・前黒法師岳・不動岳
(静岡, 長野)
2026年05月09日(土)〜10日(日)
2日間
※※⚠️注意喚起⚠️※※
不動岳登山口へ向かう途中、ゲートを越えてすぐの場所で崖崩れが発生しており、通行できない箇所があります。
無理に通行すると滑落の危険がありますので、ご注意ください。
なお、六呂場方面から登ることは可能ですが、難易度が高いため、十分な装備と登山経験・知識が必要と思われます。
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へなちょこ登山者ですが、今回はかなり怖い思いを沢山したので、念の為に注意喚起しておきました。
それでは本編スタート。(かなりの長文なのでお暇な方だけどうぞ)
登山を始めた頃にどこかの山で出会った、山歴何十年の仙人にどこの山が一番良かったか聞いたら出てきた山が「不動岳」それか深南部なのか、北アルプスなのか、今となっては分からないですが…その時の私は深南部の方と思って、自分には登れない山だから、いつか登れたらいいなぐらいに思っていた山でした。
そんな事があってから約5年、最近テント泊をしていなかったので、どこか近場で良い山がないか考えていて候補になったのが、その不動岳。
今なら行けるんじゃないかって事でチャレンジ。
久々にヘビーなザックを担いで家を出発!……したのはいいが、グーグル先生の言ったとおりに到着したら、全然目的地と違うところにいるじゃないですか…しばらく思考停止して、ようやく目標地点までの道がgoogleに認識されていない道なので、普通の道で行ける一番近い場所に案内されている事に気が付き愕然とする…「行けないなら行けないって言えよ…」とボヤき、開始早々に躓いてしまって1時間遅れで目的の駐車場に到着する事に…
気を取り直して駐車場から登山開始!意気揚々と林道を歩いていき、今回は六呂場ルートで行くのでゲートを通り抜けたら左のルートへ。
しばらく歩いていると、ルート外れの警告が…「あれ?なんだろう」一本道だったのに…
どうやら取りつき場所を見逃してしまったらしい。それらしき場所はなかったのにと思いながら、取り付きとされている部分に戻ってみるも、よくわからない…でも踏み後もそこを示してる「まさかこの壁みたいな傾斜を登れってことですか…?」しばらく状況が呑み込めない。初めて登り始める前に撤退を考える「これは無理かもしれない…」しかも1400mぐらいまで、その状態が続きそう…とりあえず登ってみるも、傾斜がありすぎて立って登る事はできなく、這いあがって登る感じ。掴むところも少ないので、切株から切株に向かって体制を整えながら徐々に標高を上げていく。
途中で音を上げそうになるが、とにかく傾斜が変わる1400mまで頑張ってみようと思って必死に登る。
四つん這いで登る傾斜から解放されて、若干斜度が緩やかに、緩やかといっても普通に考えれば極悪な急登、どれぐらいの傾斜かっていうと足首がマイケルジャクソンのゼログラビティぐらい。普段曲がらない角度でずっと足首を維持しているから、足首がおかしくなってくる…
そこからもヒリつく場面がいくつもあり、緊張感を常に保って必死に登っていく。
ピンクテープは1時間に1回見かけるか見かけないかぐらいの申し訳ない程度にしかない為、ルーファイ能力もかなり求められる。
水場で水を確保するのも命がけ、笹薮の分かりづらい道を滑落に怯えながら下っていきようやく水場に到着。キンキンに冷えた水に癒されるものの、そこから再び登らなければいけないのが、これまた辛い。
本来は不動岳頂上に登ってから鹿テンする予定だったが、予定より大幅に時間が遅くなり、鹿の平に到着するのが日没ギリギリになってしまうので、頂上は諦める。
笹漕ぎをしながら、ようやく鹿の平について、日没を見ながらテント設営。暗くなる前にギリギリ間に合う。
他にもテントが一張りしてあって、軽くご挨拶。
あまりにも神経をつかって心身ともに疲労度マックスだったので、夕食を食べて早々に就寝。夜中に起きて満点の星空に圧倒される。
久々に肉眼で天の川を見る事ができて、そこまでの苦労が一気に報われる。
ただ、想像以上に気温が低く、その後はあまり寝付けず、朝の4時には荷物をデポして不動岳頂上を目指す。
頂上で朝日を拝んで鹿の平に帰還。テントは霜だらけで、夜中の寒さがうかがえる。
テントを片付けて、さあ下山。
もう一張りしていた方も鎌崩岳から下山するとの事。
鎌崩岳を登ってあとはひたすら下りていく。
こっちのルートはピンクテープもしっかりあって、道がわかりやすい。
そこまで極悪な急登も少なく、こっちのルートをピストンにすれば良かったと後悔しながら降りる。登りと違ったリラックス下山を満喫し、あとちょっとで不動岳登山口につくという時に道が崩落していて通れないという、またもやヒリつく場面が…通らないと下山できないし、トラバースするには危険すぎるという事で、直滑降する事を選択。
3点支持を唱えながら、安定する場所を探して必死に下りて、ようやく登山口に到着。
そこからはひたすら駐車場まで、ほぼ平坦な林道を歩いていく感じになるので、鼻歌交じりに下山。
あとちょっとでゲートだ~と思って、ほっとしていたら、最初の注意喚起に書いた崖崩れが…
そりゃないよ……あとちょっとなのに、ここを通らないと帰れない……
こうやって登山者は滑落するのか…そんな事を思いながら、どうにか生きて帰る術を考える。
掴むところや足の置き場がないか探るが、不安定過ぎて無理という結論になる…
斜面にある金網を上までよじ登って上にある木を伝って渡ればなんとかいけるかも。
必死でその案を決行し何とか渡る事ができる…最後の最後にこんな試練があるとは…本当に生きた心地がしなかった…
今回の山行は本当に厳しかった。下調べの甘さも露呈して、反省する事ばかり。
あぁ生きて帰ってこれて良かった…次はちゃんと調べてから行きます…