春のささやき
大桁山・鍬柄岳・御堂山
(群馬)
2026年03月01日(日)
日帰り
いよいよ3月になった。
河津桜が咲き始め、少しずつ春の装いが見られるようになってきた。
今年も、花粉によって青空は霞んで黄色くなっていた。
鼻水にくしゃみ、そして目の痒みと……杉林を見るだけでうんざりするこの頃。
そんな中、ネルギガンテより何処か遊びに行きたいと強請ってきた。
前日、骨折からの復帰でどこまで戻っているか確かめるために筑波連山往復縦走に手をつけた。
腸脛靭帯炎もほぼなく、骨折前より体力が僅かながら上がっていることがわかった。
いつも同じお山で縦走も楽しいが、せっかくならそろそろ高いお山や岩稜のお山も手をつけていきたい。
そこで今回は、とあるお山へ行ってみることにした。
その名は……「下仁田浅間山」。
下仁田町市街地の目の前に聳え立つお山で、前衛峰として“古嶽山”と呼ばれる鋭い峰をもつ。
そんな下仁田浅間山へ、ネルギガンテ、ぐんまちゃんと共に挑むこととなった。
降り着いたのは、国道254号に程近い古嶽山登山口。
早速登り始める……。
一旦上信電鉄の線路をくぐり、砂利道を少しだけ登っていく。
砂利道をしばらく歩いていると、本来の古嶽山登山口が出てきた。
これよりいよいよ樹林帯の中へ入って、送電鉄塔の付け根まで管理用の階段を登って行く。
概ね支稜沿いに登って行く為、稜線上までひたすら急登が続く。
だらだらと階段の急登を進むと、少しだけ開けてきた。
そこには大きな鉄塔が立っていて、稜線上の分岐点となっていた。
すぐ近くに古嶽山があるが、まずはメインディッシュである下仁田浅間山へ向かう。
ざれた稜線を西側へ進む……小刻みな登り下りが続き、特にざれ場の急登は足をとられて転びかねない。
稜線を登るにつれてどんどん痩せ細っていき、岩が混じってきた。
岩と落ち葉の混ざった急登を越えると、下仁田浅間山が見えてきた。
しかしここは西上州。
いくら低いお山とは言え、一筋縄では行かないのはわかっていた。
ざれた稜線を進むと、いきなり岩稜帯が出てきた。
両側はかなり切れ落ちていて、足をとられればそのまま奈落の底まで真っ逆さまである。
岩稜帯の先には垂直のロープ場があり、かなり切り立っていた。
一応足を掛ける場所はあるものの、ロープに頼り過ぎて揺さぶられるとかなり危険。
慎重に足を置いていき、ロープ場をなんとか登り切ることができた。
その先はロープを頼りにざれた崖沿いの道を歩いて行くが、南側は断崖絶壁になっていてかなり高さを煽られる。
そこから稜線へ進み、短いざれた急登を登って行くと、遂に下仁田浅間山の山頂にたどり着いた。
山頂はそこそこ木に包まれていて完璧には展望を得られないが、西上州ならではの絶景が広がっていた……。
北には大桁山や鍬柄岳を望み、西には鹿岳と四つ又山や荒船山、南には稲含山を望み、東には関東平野と共に赤城山や榛名山を見ることができた。
少しだけ休んだのち、古嶽山へ向けて下りることにした。
ざれた崖沿いの道を慎重に渡っていき、あの垂直のロープ場へ臨む。
登りより下りの方が怖さは段違いであり、必死に下を見ながら下降することになる。
なんとかロープ場を下りても、短い岩稜帯にざれた激下りが連続してなかなか先へ進むことがままならない。
滑り台の如くしゃがみながらずり落ちるようにしてざれ場を下りていき、送電鉄塔のある分岐点まで戻る。
小刻みなざれた登り下りをやり過ごして、取り敢えず送電鉄塔の付け根まで戻ってきた。
これより古嶽山へ向かう。
一旦鞍部まで下りてそこからざれた登り返しを越えると、再び短い岩稜帯が出てきた。
まるで茨城のジャンダルムのような出立ちで、眼下に望む下仁田町市街地が開放感抜群である。
そこから程なくして、古嶽山に着いた。
ここからはさっきの景色はもちろんの事、ガトーショコラの甘さ際立つ浅間山が少しだけ覗かせていた。
古嶽山を後にして、ざれた道を戻る。
送電鉄塔の付け根から、管理用の階段を一気に下りて行く。
樹林帯に突入して、あの砂利道へ向けて駆け下りる。
日が傾いて空が一層橙色になってきた頃、古嶽山登山口まで下りてきた。
そこから砂利道を経て上信電鉄の線路を潜る。
農道に合流して、登り始めて1時間半ほど経った頃ようやく古嶽山駐車場まで下りてくる事ができた。
お食事を済ませ、足早に帰宅の路へつく……。
春の暖かさ包まれる下仁田浅間山にて、久しぶりの西上州を堪能したネルギガンテであった。