美ヶ原
美ヶ原
(長野)
2024.02.12(月)
日帰り
白い美ヶ原を歩きたい。
それも人がいないところがいい。
選んだのは武石峰と焼山。
思いがけない出会いもあり、忘れられない山行となった。
昨夜は久しぶりに温泉でまったり。
美味しい食事もたくさん食べて、充電完了。
今日はグリーンシーズンしか訪れたことがない美ヶ原へ向かった。
今回のミッションは武石峰とグレーピーク焼山。
特に焼山は、普段は牧場内だから立入禁止のため、登るには積雪期限定となる山だ。
山本小屋駐車場までジムニーで移動。雪の峠道は本当に心強い。
駐車場には既にたくさんの車。人気スポットらしい。
チェンスパを着け、ワカンはザックに括り、いざ出発。昨日おろしたばかりの雪靴の本領発揮だ。
とはいえ、ルートは圧雪された道のため、周りの景色を眺めながら楽しく歩く。
朝方までかかっていた雲がなかなか取れず、周囲は雲だらけ。でも雪上は楽しい。
美しの塔、塩くれ場をすぎ、だんだん王ヶ頭ホテルに近づくと、ホテルの宿泊者たちがスノーシューやソリに興じていた。
ホテルの脇を抜け、王ヶ頭山頂に到着。
山頂からは、湧き上がる雲の間から西側に北アルプスの雪の襞が。穂高や槍もわかったが写真を撮り忘れた。南側の八ヶ岳は相変わらず雲だらけ。
さすが百名山。次々に登山者がやってくるから長居無用。
王ヶ鼻の分岐まで下り、ここから北の武石峰目指して車道をひたすら歩く。
遊歩道もあるが雪の下。車道はホテルの車両しか通行しないにも関わらずきれいに除雪されているから、夏道のコースタイム通りに歩ける。
ありがたい。
途中振り返ると王ヶ頭のアンテナ📡があっという間に遠くなった。
標高が一番下がった付近で聞き慣れない鈴が鳴るようなさえずり。
チリリ、チリリ…ん?なんだろ?
ちょうど水たまりに3羽舞い降りた。
一瞬で飛び立ってしまったが、頭がツンとして…キレンジャクと確信。
初めて会えた。
大興奮‼️
まさか、こんなところで出会えるとは…
そのままハイテンションで武石峰登り口まで。
ここからいよいよ踏み跡なしの登山道へ。
ウサギ🐰の足跡だけが残っている。
軽く食べた後、たこしはスノーシュー、私はワカンを着けて山頂へGO💨
雪が軽くて思っていたより歩きやすい。
先頭交代しながら、まもなく武石峰山頂に到着。
武石峰山頂。一等三角点。石像。
360°大展望‼️
素晴らしい。
南は美ヶ原、東は浅間山、北には志賀高原、そして西側は北アルプスがずらり
西南には鉢伏山の奥に中央アルプスも…
すごい…
この展望の良さは、特筆ものだ。
まだ時間があるから、この後は予定通り焼山に寄ることにし、名残惜しいが山頂を後にした。
王ヶ頭を眺めながらの下りは足取りも軽い。
少し車道を戻り、牧場ゲートからグレーピーク焼山へ。ワカンを着け、さぁ行くよ〜
ほぼ真東へ一直線に進む。
サクッサクッ。
雪を踏む音だけ響く。
あーこういう瞬間がたまらなく好きだ。
一人でずっと先頭行くのもなんなので、たこしと交代。たこしの背中を撮影しながら山頂を目指した。
一番小高いところ辺りで地図を確かめ、焼山山頂。やった〜。
ちょうどYAMAP700座。
二人で記念撮影し、自分たちのトレースを戻った。
賑わう王ヶ頭のそばで、誰も踏んでないピークに足跡を残すのがちょっと嬉しい。
今日、武石峰と焼山両方踏んだのは間違いなく我々だけだ。
これぞ雪山の醍醐味。やめられない。
車道を戻る途中、前方のカラマツのてっぺんに鳥の姿を発見。同時に例の鈴が鳴るようなチリリ…
その瞬間、キレンジャクを確信。
おお、また飛んできた〜。
全部で10羽位いただろうか。
興奮しつつも、ケータイで撮影を試みる。
どうせ、点でしか写らないけどいいよね…
一羽にそっと近づく。
…ん?逃げない。
しばらく近くの小枝を渡ってくれたおかげで、iPhoneでも撮影できた。
感激…
ホント運が良かった❗️
ハイテンションのまま更に歩くと、今度は目の前を真っ赤な鳥が横断。
背の低い木に止まった。
ん?
「オオマシコだ。」とたこし。
えっ、マジ⁉️
何とオオマシコまで登場。
初めて会えた。
こんな奇跡的なことあるのだろうか。
興奮を引きずったまま王ヶ頭に戻る。
朝方雲のなかだった八ヶ岳や富士山も顔を出して、今日の盛りだくさんだった山行を噛み締めながら駐車場に戻った。
その後、佐久へ移動。
佐久パラダのスキーモナイトレースを応援。
結果は思わしくなかったが、来週宇奈月であるスキーモ全日本選手権に期待しよう。
それにしても、貸切2峰に初見の野鳥2種…
こんなこと滅多にない。奇跡がたくさん重なった出来好きの山行だった。