もりの山 -2021-01-09
帯広市
(北海道)
2021.01.09(土)
日帰り
2人でまっさらな雪の上を歩いたよね。
2人だけの足跡は線路みたいに2本だったり、綱引きのロープみたいに1本になったりしながら、ずーっと続いてたよね。
雪だるま作ったり、雪玉投げ合ったりもしたよね。
寝転んで空を見上げたりもした。
青空に白い三日月が浮かんでたよね。
ずっとずっと、次の冬もその次の冬も、そうやってあなたと過ごしていくんだと思ってた。
ずっとずっと2人の足跡は続くんだと思ってた。
ずっと前から考えてたんだね。
新しい街に行くことを。
そのために頑張ってきたんだね。
部屋も決めてきたんだね。
新しい街で生きていく、そう決めたんだね。
でも。
やっぱりあなたのそばにいたい。
ついてってもいい?
「ついてきてどうするの?」
どうするって...
「仕事は? こっちで探すの? その年齢で一からになるんだよ?」
あなたはいつだって現実的なこと言うよね。
そうだよね。
あなたにとって私は...
私は...
学費と家賃を振り込めばいいだけの人だもんね。
おしまい!
妄想から現実へ引き戻される一部フィクションにお付き合いありがとうございました。
今年もよろしくお願い致します。