玉野市両児山~金甲山南ルート オール舗装道路で自然満喫
玉野市
(岡山, 香川)
2020.05.11(月)
日帰り
今回は岡山市南区と玉野市の境にある金甲山(きんこうざん)を訪問しました。
実は、訪問前にマダニ騒動がありました。
5月3日、廊下に血痕を発見、私のスリッパの裏にはうっすらと血の跡があり、
血痕の側には、直径1cm程のブドウが潰れたような
平べったい丸い物体がコロン。よく見ると赤い足が(*_*;
たらふく血を吸い、大人の階段を上ろうと脚から降りたところを、
私に踏まれて天国への階段を上ってしまったのかもしれません。
さして気にも留めず、二日後に瀬戸内市&備前市の西大平山山域を訪問。
ところが、さらに二日後、膝に水ぶくれが複数、
おまけに、直径2mm程の黒っぽいカサブタのようなものが1つ。
連れは模様があるのでマダニだと断言、
かゆみや痛みはないものの、周辺長さ15cm程にわたって赤くなり
腫れや熱感もあったため、アレルギー反応を疑い、翌朝、病院へ。
ところが、皮膚科は休診、別の科で診察していただくと、
水ぶくれはつぶしてしまい、痕だけになっていたためか、
黒っぽいのは皮膚の一部で異状なしとの診断。
山にヤブはあっても、病院にヤブはないと信じ、
処方された炎症を抑える塗り薬で様子を見ることに。
腫れは引いたものの、体液がひどく、赤みや周辺の熱感は相変わらず。
9日の夜、連れにピンセットで例のブツをとってもらうと、
またしても赤い足が8本(*_*;
直径2mmでは、ハナから疑ってかからないとマダニだとわからないかもしれません。
幸い、完全に除去できたようで、その後はみるみる回復、
翌日には赤みや熱感もなくなり、すぐにカサブタもできました。
念のため、出かけるならマダニや人がおらず、オーシャンビューが楽しめる所をと
急遽、行き先を金甲山に定めたのは、前夜遅くでした。
そのため、下調べはほとんどしないまま、
「金甲山線<県道399号>」が全面通行止めであることも、
ウラシマソウが観られることも知らず、出かけました。
金甲山へは、99%以上の方は
岡山市南区郡(こおり)にある
怒塚山(いかづかやま)登山口よりアプローチをしますが、
今回は玉野市八浜からの南ルートを設定しました。
距離は長いものの、平均傾斜が緩やかでオール舗装道路の初心者用ルートです。
なお、金甲山までの一般的な車道「金甲山線<県道399号>」は
2018年の西日本豪雨と台風により土砂崩れが発生、全面通行止めです。
工事個所は県道399号線に出合い北上した岡山&玉野市境から西へ数mの間です。
以前からある車止めの手前にゲートと貼り紙がありましたが、
雨で読めなくなっており、そのまま通ってしまいました。
工事中の方々にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
出発点としたのは児島湖の南端にある両児山(ふたごやま)です。
標高36.3mの三角点の近くに駐車場があります。
この山というより丘陵である境内地には、
八幡宮、快(こころよし)神社、御崎神社が並べて建立されており、
地元信仰の篤かったことがしのばれます。
また、今回は訪問しませんでしたが、南には
天正9年(1581年)頃宇喜多氏によって築かれた八浜城址があります。
両児山から八浜小学校前を通り、県道405号を東に進み、
途中で北上し、宮前池に出てきました。
ここには大量のミシシッピアカミミガメが日向ぼっこをしていましたが、
人の気配を感じると、一斉に潜ったり、「カメかき」で泳いで逃げていきました。
自分たちが子供の頃は多い時で1年に100万匹もの子亀が輸入されていました。
彼らはミドリガメと呼ばれペットとして人気がありましたが、
大きくなると、世話ができなくなって捨てられたカメが各地で増えていきました。
一方、近年、日本のイシガメはほとんど見られなくなりました。
強者が栄え、弱者は滅ぶ自然界の掟なのでしょうか。
現在、ミシシッピアカミミガメは「日本の侵略的外来種ワースト100」や
「緊急対策外来種」に入っています。
もちろん、彼らには何の罪もありませんし、
観ていて飽きがこないほど、可愛い動きをして和ませてくれます。
小さな宮前池でたくさん繁殖する彼らを見て、
人為的に作られた自然の問題を改めて考えさせられました。
宮前池の東の細い生活道を北上すると、
金甲山頂上まで続く車道に出てきました。
以前から自動車は通行止めとなっていたので、
歩行者は問題ないだろうと考え、新たなゲートを開閉して、
金甲山頂上まで進みました。
結果、「金甲山線<県道399号>」の工事中の脇を通る羽目になり、
ご迷惑をおかけしました。
今回利用した南から上るルートは舗装道路にもかかわらず、
人が誰も利用しないせいか、斜面には花、上空を乱舞するトビ、
道路にはイタチ科の動物や日向ぼっこをするヘビの姿も。
彼らは不意に現れた人間の存在に「え~、なんで⁉」と
驚いたようなリアクションを見せていました。
かつては山頂に展望台のあるレストハウスがあり、
バスが頂上を行き交うなど、身近な観光スポットであった金甲山も
往時の面影はすっかりなくなり、現在は展望台と祭祀遺跡が残るのみ。
祭祀遺跡については、展望台の階段の途中に説明板がありました。
国生み神話の中で『古事記』では9番目、
『日本書紀』では8番目に生まれたとされる「吉備児島」の国魂
(くにたま:国土を司る神)、建日方別(たけひかたわけ)が山頂に祀られ、
古代より 「吉備児島」 の繁栄を祈る祭祀が行われていました。
御神体であった磐座(巨岩)は祭祀遺跡として認知されていますが、
その上にドーンと展望台があるのは少し残念でした。
取り壊すと遺跡を破壊しかねないので、現状維持になったそうです。
結局、金甲山頂上も含め、工事中のお二人以外は
誰一人お会いすることもなく、
自然や随所で観られる展望をゆっくりと楽しむことができました。
また、この時期の低山に多いダニやクモの巣は回避できましたが、
ぶら下がっているイモムシ&毛虫トラップには何度もひっかかりそうになりました(*'ω'*)
おかげで道中、気を抜くことなく、プチスラロームを楽しみました(*^^*)
個人的には金甲山の魅力のほとんどを体験できるルートだと感じました。
下山後は、営業を再開した「露菴(ろあん)岡山古新田店」へ。
今だけランチビュッフェ料金で豚しゃぶも楽しめます。
マダニアレルギーになると、哺乳類の肉全般でアレルギーを起こし、
アナフィラキシーショックになるケースもあるというので、
決死の覚悟で?豚肉を味わいました。
幸い、何事もなく、食事を楽しめました(*^^*)
GW中は、この周辺でガッツリ食べられるのは
「じゅうじゅうカルビ岡山西バイパス店」だけ、
しかも、スクラッチくじで3等(15%オフ券)が二度も当たったので、
焼き肉三昧でしたが、たまにはしゃぶしゃぶもいいものです。
次回も虫よけスプレーを脚に噴射したうえで、
舗装道路歩き後に、ガッツリ食べようかと思っています。