沢上谷 沢遊び-2025-08-31
飛騨市・高山市
(岐阜)
2025年08月31日(日)
日帰り
知人のお誘いで「沢上谷(そうれだに)」に行ってみた。
沢登を始めた2000年頃に何度か誘われたことがあったが、まだ血気盛んな年ごろだったこともあり、”ナメを歩いて大滝を眺めるだけ”の超初心者沢”と聞いて全く興味が湧かなかった。あれから25年?最近よく遊んでくれるジム仲間の女子たちから「映え」とい言葉を知り、滝巡りの沢もいいかな、とヒョコヒョコついていった。
林道の通行止め手前の駐車スペースで沢装備を整え林道を入渓点まで歩き、9時半遡行開始となった。最初は小岩ゴロゴロの沢かと思ったが、岩の下は岩盤で、すぐにナメが顔を出し始める。
左から大きなナメが落ちてくると「五郎・七郎の滝分岐」となる。落ち口は急斜面で直登はむつかしい。私はよく考えず草付きの中の木の根を掴んで登ってしまったが、滝脇の倒木沿いに踏み跡がり、みんなは安全にそこから取りついた。すぐにナメは緩くなり延々と続いている。途中一段高くなる場所もあるが、フリクションがよいので水線から登れる。(下りでも使えるが、自信のない場合は右岸の樹林帯から下れる。)その先はまたまた登れそうもない堰堤のような滝が出てくるが、ここも左岸の草付きの中に巻き道があり滝上に出られる。滝上へのは入り口にはフィックスがあるのでありがたく使わせてもらう。その先にまたまた大きな大スラブの滝がでてきた。「五郎七郎の滝」だ。水量が少なく迫力はないが、大きく広げた一枚岩の大スラブ滝は見応えがあった。折角なので中段まで登る。下りになるとナメ滝はやはりスリップを心配したが、フリクションがよかった。残置フィックスも適度にあるので心配ならそれを使えばよい。
あっという間に本流に戻る。本流は相変わらずナメが続く。次の「岩洞滝分岐」で小休止した。
この滝に続く支流の分岐は見た目が小さく草木が多い。水量も少ないので見逃しそうな分岐だ。入ってみても最初は沢幅3mほどのナメから始まるが、すぐに大岩ゴロゴロの苔むした雰囲気の急な登りとなる。この先にそんな大きな滝があるのか?と思っていたころ、急に目の前が開け高さも幅も100mはあろうかという大岩壁が現れた。真っ青な空をバックにその丁度真ん中あたりから滝が落ちていた。残念ながら水量は少ないが、溶岩台地の末端から流れ落ちる滝の姿は一見の価値はある。この末端が何かの原因で崩れ落ちた岩がまさにこの谷を埋めているのだろう。折角なのでみんなで記念写真を撮って、ここでも滝裏まで行ってみた。まるで夕立で軒下で雨宿りしているみたいだった。私だけ水行もしたが誰も見ていない。。。小石でもこの高さから直撃を受けたらただでは済まないのでさっさとやめた。滝場は風が吹くのでびしょ濡れの体が寒かった。
本流に戻り、最後の大滝を目指す。ナメ沢をどんどん歩くと左岸はスラブ壁になり沢が狭まり大岩が沢を塞ぎだす。大岩を突っ張りで抜けると沢が左に屈曲し目の前に大スラブ滝が見えてきた。本流の見どころ「箕谷滝」だ。滝下まで行けるので仰ぎ見てみたが比較するものがないので低いのか高いのかよくわからない。水量は少ないのが残念だったが、その昔この渓谷を溶岩流がゆっくり流れてきた様子を想像すると自然の驚異を感じる。大休止ししばらくこの滝を眺めながらくつろぐ。
ここから大滝を大高巻する。滝の左右は上部が岸壁だが、下部は左岸側が樹林帯で取りつきやすそうだ。巻き道を探りに行ったが、すぐにピンクテープの踏み跡が見つかった。樹林の中の急斜面を灌木を使ってほぼ滝上付近の高度まで登っている。上部岸壁に行く手を阻まれるので右にトラバースすると折り返すように岸壁中段に幅1mほどの横断バンドが出てくる。岸壁を右手にバンドを通過する。本流まではここから5-60mほど下る必要がある。下降点には残置フィックスがあり、慣れた方ならそのまま下れるが、老体チームはザイルを出して懸垂で下った。手間が増えただけでなくてもよかった。
大滝上まで来たので滝の落ち口を見に行った。水量が多かったら絶対にしないが、部分的に乾いていたのでギリギリまで近づいてみた。結構高いがやはり比較するものないのでよくわからない。水の流れている場所を手で触ってみたがヌメリがある。水量が少ないのでこの気温で水温も高く苔が繁殖しやすいのかもしれない。
さて、沢もほとんど終了に近い。ナメ滝をどんどん進むと大きな釜を持った最後のスラブ滝が出てきた。釜は礫で埋まって深くないが、水線に沿って大きく渦巻状に岩が削れて勢いよく水が流れている。登攀できそうな岩肌部分は完全に乾いており、残置フィックスまで垂れている。ありがたくフィックスで登ろうと思ったら、「滝から行かないの?」と仰るので、サクッと一段上がったが、結構岩が滑るので「やめる!」と潔く宣言してフィックス方面にトラバースした。岩肌は乾燥していても実は苔がついているのか、濡れたソールで無造作に足を置くと滑る場所がある。岩に空いた指先ほどの窪みと僅かなステップを頼り僅か1-2mほどのトラバースに緊張した。
さて、この滝で本日の滝巡りは終了だ。最後の林道の橋までどんどん歩くのみ。途中神社方面への支沢、水線のある支沢でショートカットも考えたが、”初の沢上谷なので本流を行く”ことになった。終了点から駐車地に戻る途中に先の2つの支沢と林道の交差点を確認したが、どちらもガレガレだったり藪だったりでイマイチだった。いわゆる終了点まで歩くのか正解!ということで駐車地まで戻った。
着替えをして、最後のお楽しみ「恵比寿の湯」で疲れを癒した。駐車場は混雑していたが、地元の方が多く、回転も速いそうで、ゆったりできた。
目的の「映え写真」だが、iPhoneを使っても私のセンスでは全く撮れなかった。