02:30
4.6 km
531 m
何かに導かれ青麻山
青麻山 (宮城)
2025.12.07(日) 日帰り
関東平地でもとうとう氷点下の時期。 東北でもまだ太平洋側なら行けそうかな。 いわき市の辺りの低山はともかく今季最後になるかもしれない東北。 一山行けそうかな。 ここ最近行ってない所を探すがほとんど埋まってる中で唯一、残っていた青麻山。 前回は8年ほど前。 ここはよく覚えている。 初めて買ったばかりの車で行って、電波塔の脇に車を停めて一時間半ほどで往復した。 よく覚えてるので後回しにしてたが、周回コースがあるようなので行ってみましょう。 そんな朝から笠間市の辺りから常陸大宮を抜けて大子町の道の駅に立ち寄る。 ようやく干し柿が出回ってきたので購入。 そのままひたすら北へ、棚倉町や田村市、伊達市など山間部の田舎道を進む。 5時半にはすっかり日も暮れて真っ暗だ。 夕方に白石市に到着して買い出しを済ませ、スーパーの裏手にある温泉に浸る。 4年前にも入った温泉なのだが、露天風呂がとにかくクッソ寒い。 しかも湯量半分でずいぶんとぬるい。 なんだコレと思ったら張り紙がある。 燃料高騰で今月中旬から露天風呂は休止。 あぁ、そりゃそうか。 この寒いのに沸かしまくってキツイもんな。 時代だねぇ。 日も暮れ真っ暗な夜道を登山口へと進む。 さて前回の電波塔の駐車場は覚えている。 あともう一つあるみたい。 そっちに停めたい。 一車線の林道は急坂、落ち葉で汚い。 しかし舗装路だ。 道なりに行くと電波塔に到着した。 そうそう、これこれ、覚えてる。 あれ? 違う。 こっちじゃない。 ヤマップ地図を確認して戻って分岐点を曲がって進んだ先に十字路、看板に青麻山遊歩道とある。 ここでいいのかな。 端っこに寄せて停める。 さっきの電波塔はかなりの急坂だ。 あっちに停めると下山の登り返しがキツイな。 下山中に登るって凄く嫌なの。 やっぱこっちが周回コース用だろう。 やや風もありとにかく冷える。 草むらに雪も残っている。 飲んで早めに寝る。 5時半に起床したがまだ真っ暗。 しかし昨夜ほどの冷え込みはない。 湯を飲んで朝食して準備する。 モタモタして明るくなった6時半に出発。 電波塔ではなくそのまま登山道へ。 ほぼ林道の広い道。 次第に明るくなってくると本格的な登山道。 サクサク歩くと正面左手に朝日の当たり赤く染まった青麻山の本体が見えた。 そしてそこまで寒くない。 て言うかダウン着てたら暑いので脱ぐ。 暖気の流入だろうか、昨日のキンと冷えた風ではなくぬるさを感じる。 程なくして急坂が始まる。 グイグイ登り進むと次第に雪が出てくる。 これが厄介だ。 恐らく新雪、しかも足跡無し。 尾根伝いに登るのだが元々登山道で踏まれてない所は落ち葉フカフカでズルリと滑る。 登るほど増える雪。 とうとうルートロス。 尾根伝いなのは間違いないのだが道がわからないのだ。 と、ここで何かの足跡が。 肉球と爪がしっかり。 熊かな? 熊にしては小さいような。 タヌキにしてはデカイような。 この謎の動物の足跡がこれまた見事に登山道を進んでいる。 足跡の雪の下はしっかり締まった道。 その足跡は点々とずっと続いている。 登山道の平な部分、段々の登りやすい所、いかにも道って所に点々と足跡が続いている。 どこかへ行く訳でもなく、真っ直ぐに山頂に向けて登山道を歩いている。 自然とそれを辿って行くような感じになる。 タヌキだろうなぁ、でも何か体重ありそうな深いやつもあるしちょっとデカイのもあるし。 やがて山頂へと続く稜線、なおも続く足跡。 しかも2体、3体と増えてる。 ん? もしかしてヤバくない? 何かこんなの初めてなんだけど? やがて正面に見えた山頂。 足跡はどんどん増えてくる。 何か、怖い。 山頂に団体が待ち構えてたらどうしよう。 そんなどこからか続々と合流する足跡。 結構な頭数になっている。 本格的にヤベェなこれ。 尻を振ってリュックの鈴をキンキン鳴らし歩く。 ドキドキしながら遠目に山頂が見えた。 立ち止まる。 何故か山頂だけハゲたように雪が無い。 そっと、様子を伺いながら目をこらして何者かの影がないかどうか。 嫌だよ、これ全部子熊の足跡で山頂にデカイ母熊とかいたらさ。 そ〜っと遠目に確認。 よし、大丈夫そうだ。 山頂の神社に参拝。 さすがに風が寒く木陰に腰掛け一休み。 しかし本当に何故かこの山頂だけカラカラに雪が無いのは何でだろう? 展望は遠く山元町とかの方だろうか、チラリと光る海が見える。 さてと、下山はそのまま直進。 こちらも謎の足跡があるが少ない。 5分も下ると巨石があり、そこから少し下ると積雪もすぐに無くなる。 そこそこな急坂を一気に下り、ややゆるくなった道をサクサク進み下りきったところに左手によくわからないピンテがある。 地図を見ると登りで使った北側のコースへ短絡路になってるようなのだが見るからに藪々。 恐らくここ行った方が早いだろう。 でも何か嫌だな。 やめとこう。 最後にグイッと登り返す。 あぁ、覚えてるわ。 電波塔の駐車場から最初に下るの。 登って電波塔が見えてくるとガラガラの鈴の音。 ゾロゾロと10人ほどの団体が来る。 「積雪はどうかねぇ」と聞かれたので、「薄らあり大した事ない」と返答。 しかし謎の足跡がびっしりありますよと。 そらぁタヌキだ、熊はもうエサがねぇから上の方には出ないよと。 やはりあれタヌキかな。 にしてはずいぶんデカイんだよな。 タヌキでもあのサイズにあの集団に襲われたらアウトだよな。 思い出の電波塔に到着するとさっきの団体の車が3台停まっている。 急坂の林道をダラダラと歩き案内の無い鉄塔巡視路へと分け入り鉄塔の下を通過。 良い天気で良かったなぁ。 元の駐車場に到着。 車で一休みこいてると車が一台来る。 しばらくウロウロして端に停めたら御婦人が出てきて、ここに停めて良いのでしょうかと。 奥には何も無いので大丈夫ですよと言ったが、やはりここはわかりづらいよね。 さてと帰ろう。 対向車来ないでと祈り林道を脱出し、あとは昨日とほぼ同じ山間部を通り帰る次第。 しかし福島の山間部、食える所を逃すと本当に店が無い。 川俣町のシャモが美味しかった店は営業時間なのに開かず本日貸し切りの張り紙。 諦めて道の駅ふくしま東和に立ち寄ると、カオナシのコスプレした奴がいたので引き寄せられ。 坦々麺で旅が締まりました。 わりとここ最近に行ったからもう数年後でもいいかと思ってたらなかなか面白い体験のできた山旅になりました。