02:17
3.0 km
289 m
紅葉の美しい五社山へ + 夏井川渓谷
五社山 (福島)
2025.11.18(火) 日帰り
⛰山業レポート(instagramより転載) 紅葉低山山行。 気になっていた福島県広野町の五社山へ。五社山という名前の山は全国各地にあり、実は福島県にも2つ、お隣の川内村にも。広野町の五社山はかつては楢葉山や楢葉岳と呼ばれていたそうで、楢葉八幡神社が鎮座していたといわれている。源頼義が先勝祈願した12年後、長子源義家(八幡太郎)が帰路の途中、八幡の他に、熊野・白山・羽黒・稲荷の五つの神々を合わせ集めて一緒に祀ったことから、五社山と呼ばれる様になった説。現在は八幡神社は北迫村に遷宮されており、社はない状態で静かな山である。八幡太郎と言えば、茨城県内にも様々な逸話を残しているが、堅破山の太刀割石や日立の鹿島神社境内にある手割石、石岡近辺の鞍掛けの松が有名。個人も軍としても相当なインパクトを残した存在だったのかと思い知らされる。翻って恐いことかもしれない。 さて、広野町の五社山。登山口の手前に駐車スペースがありこちらに停めて山行開始。しばらくは針葉樹林帯を進む。林道を越えて谷筋へ入ると、紅葉樹が増えてきて美しい樹林の中へ。谷から尾根へ出ればキラキラした明るい紅葉の中を歩く形になる。赤い紅葉は少なめで黄色いトレイル。緩やかに登っていくと整備された階段が現れ上り詰めれば展望エリア。山頂はすぐ隣の林の中にあった。展望台は新しく整備されたものの様で、視界を詰めたパノラマビューが楽しめる。ちょうどお昼の時間になったので、ベンチでランチをいただいた。太平洋を一望、広野の火力発電所ををはじめJビレッジ、久ノ浜まで望めた。お隣の三森山もばっちり。いつか登ってみたいと思っている。 山頂付近をさくっと散策して下山。登り時には気付けない風景にも出会えて、素敵な下山時間を過ごせた。休憩を入れて2時間ちょっと、3km、高低差300m弱の行程。 帰り道だしまだ余力があるということで、いわきの夏井川渓谷に。磐越東線、夏井川に沿って走る県道41号線沿いに美しい紅葉と断崖の続く山肌、無数の滝とのコントラストを楽しめるスポット。ちょうど見頃でドライブを楽しめた。奥地に夏井川渓谷錦展望台が整備されて車を停車してしばらく散策。 まだ日暮前だったので、背戸峨廊にも立ち寄り。こちらは2019年の台風19号の影響でトッカケの滝から先の登山道が崩落しているため、残念ながら通常登山はそこまで。先は沢登りの方の領域になっている。往復30分ほどだったので歩いてみた。以前訪問した時よりも足元が不安な感じではあったがしっかりと歩け久々のトッカケの滝、そして紅葉も楽しむことができた。わざわざ訪れるに値する迫力あるとても美しい滝。この脇をたどって奥まで進めた過去が懐かしい。夕方だったこともあって人はいなかった。紅葉はまだ楽しめそうな感じ。 下山後は、湯本のいわきゆったり館クアハウスで汗を流し、近くの町中華・丸福でお腹を満たして帰水した。紅葉シーズンも終盤。もう少し楽しみたい。 さて、これは書くか迷ったが、せっかくの機会なので書いておこうかと思う。 YAMAPでは、五社山(広野町)以北南相馬以南、つまり川内村の五社山や大倉山、日隠山、手倉山など双葉郡の山はうつくしま百名山であってもルートMAPが公開されていない(ヤマレコでは公開されている。YAMAPでももちろん登っている方はいてレポートも多数ある)。10年以上経った今でも東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響は色濃く、まちなかは除染がある程度進み人が戻ってきてはいるが山中はといえばその実態も情報不明な箇所が多いのではないだろうか。2019年の台風19号の影響もあるなど管理もままならないこともあるのだろう。ネットの情報だと里山再生モデル事業地である五十人山は、登山道などの除染が進み安心して山行が可能の模様。逆に大倉山は観光協会のホームページに“入山はご遠慮ください”とあり禁止ではないにしろ好ましくない様な表示が。この様にエリアや管轄の判断によって状況はまちまであるため入山に関しては、各エリアの管理事務所などに問い合わせするのが確実だろう。阿武隈の美しいそして穏やかな風土を体感できるエリア。少しでも人の手が入り、荒れすぎない様にと願うばかり。 登山道ではないが、参考に東京新聞による 福島の測定グループ「とどけ鳥 放射能測定センター南相馬」(2024年)の取材動画をあげておく。 https://www.youtube.com/watch?v=xFm2RjHVLKQ