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大辻山から大日尾根を辿るの写真

2021.02.21(日) 08:18

慎重に💦

この写真を含む活動日記

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09:28

16.7 km

1975 m

大辻山から大日尾根を辿る

大辻山・高峰山・来拝山 (富山)

2021.02.21(日) 日帰り

(長文につきご注意ください。) 最近、時間の制約を言い訳に、チャレンジのないお手軽登山に逃げていた。それなりに楽しんではいるものの、大きな充足感は得られていない。 前日もさくっと朝活をしようと笠取山に5時すぎに到着したがスノーシューやゲイターなど一式を忘れる。敢え無くとんぼ返りとなるが、これが一つの転機となる。 日中悶々としながら、今冬の山行を振り返るが、全く心がときめかない。やはり、大きな感動のためにはハードワークが必要なようだ。明日は快晴で雪の状態は悪いだろうが、大好きな雪山の賞味期限も終わりが近づいており、贅沢は言っていられない。何より絶景が待っているのに行かない手はない(最大の難所である家庭内の核心部を乗り越えるため、慌てて翌日の食事を作ったのは言うまでもない。)。 選んだのは大辻山。積雪期に登ったことがある人なら、誰しも目の前に広がるパノラマビューに心を奪われるのと同時に、眼下から伸びる大日尾根を辿ってみたいと思うはず。1年前に登った際に抱いた思いを実行に移すことにした。 スタートは、最近、多くの方が登られている県道6号線脇から。大辻山までは前日のトレースで楽をさせてもらおうという計画。本日の平野部の最高気温は17℃。早い時間でも出だしから汗が噴き出す。頼りにしていた前日のトレースもスキートレースのみで、殆ど負荷は軽減されない。むしろ、トレースを追った結果、スキーでは難なく通れる巻き道で何度もずり落ち余計に体力を消耗。予想以上に苦労して大辻山へ到着。 山頂は安定の素晴らしい眺めが広がる。まだ逆光だが、この先歩みを進めればちょうどよくなるはず。そして目の前には手つかずの大日尾根が延々と続く垂涎の光景。雪質は最悪だが、行くしかない。 まずは、七姫山を目指して進む。途中、細尾根も何ヵ所かあるが、危険な感じはしない。また、小ピークに乗るたびに壮大な景色が目に飛び込んでくるおかげで、殆ど疲れも感じない。そして、余裕をもって七姫山の山頂へ。最近訪れる人が多いのも納得で、大辻山よりもさらに眺めは良くなる。 次の臼越山までは一旦標高を下げてから300mの登り返し。気温も上がって、徐々にラッセルも辛くなるが、振り返るとピラミダルな七姫山と大辻山の姿が美しい。七姫山から延びる支尾根上の肉蔵山も行ってみたいなぁ…と考えながら歩いていると意外と楽に臼越山に到着。広くてなだらかな山頂からは真正面の大日岳と奥に聳える雄々しい劔岳や毛勝三山の眺めが素晴らしい。 さらに、小ピークを越えて文科省の登山研修所に到着。ここからの登りも250mほどあるが、北側斜面だからラクができると踏んでいた。ところが、まさかのフカフカ雪で膝上ラッセル。シャリバテも加わり、ヘロヘロになりながらなんとか目的地の1566ピークに到達。地形からして立山方面の眺めは良いだろうと考えていたが、期待以上の展望に感動。やっぱり苦労の末に拝む景色は格別。 弥陀ヶ原を中心とする眺めを堪能した後は、西南西へと延びる尾根から帰路につく。ピンテもあり、途中までは頗る快適に進む。1356ピークを過ぎてから、横着してピンテを外れ、最短で県道につながる尾根に進もうとするが、地形が複雑で尾根を外れてしまう。これが大きな失敗で、ここから本日の核心部となる。緩々の急斜面は、とてもまともに歩くことができず、バックステップでもずり落ちる。尾根筋に進もうにも踏み抜き多数で、諦めて谷に向けて急斜面をシリセードで滑り落ちる。なかなか止まらずヒヤっとすることも何度かあったが、なんとか谷までたどり着く。降りた谷はデブリがそこそこあるものの、豊富な雪が下までつながっており、労せずして県道に到着。その後は平たんな車道歩きを経て、無事ゴール。 反省点もあったが、腐った雪での歩き方など、今更ながら歩いてみて初めて感じることも多くあった。やっぱり、まずは行ってみるってことが大事ですね。ただし、続編をやるとしたら、やっぱり雪が締まった残雪期かな😅