淀川登山口 戻る 次へ

「生命の島」 屋久島への写真

2017.07.01(土) 15:06

淀川登山口

この写真を含む活動日記

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23:31

27.5 km

2082 m

「生命の島」 屋久島へ

屋久島・宮之浦岳 (鹿児島)

2017.07.01(土) 3 DAYS

昨年の屋久島は霧の中。晴れた屋久島を歩きたいと、梅雨明け間近な時期をねらって出かけました。 ■1日目:淀川小屋へ JACのシルバーシートで屋久島空港へ。バスで安房へ。安房に宿泊の予定だったが、今日中に小屋まで行こうと、バスの中で宿をキャンセル。安房で乗り換えの30分の間にガスボンベを購入。贔屓の「かもがわ」で弁当二食分をゲット。バスで紀元杉へ、歩いて淀川登山口へ。今年から始まった環境保全の協力金を納め、淀川小屋へ。小屋の中で一人ツェルトを張ったが、夜中はヒメネズミの運動会だった。外にはテント3張、7人。 ■2日目 淀川小屋〜宮之浦岳 朝4時すぎに出発。しばらくランプをつけて。雷の音とともに雨がパラパラ。晴れの予報だったけど今年も雨?と思いながらガマン。 小花之江河、花之江河を通り、途中から黒味岳へ。しばらく歩いたところで、霧の中から黒味岳が姿を現わす。みるみる霧が晴れ、黒味岳頂上からはほぼすべての山が見えた。 元の道に帰り、安房岳、翁岳を横に見ながら進む。栗生岳、宮之浦岳を正面に見ながら下る道に水が流れ、池をつくり、まわりに苔・・まるで桃源郷だ。 栗生岳の岩の中にある岳参りの祠に手を合わせ、しばらく登ると宮之浦岳。初めてみる360度の大パノラマです。 宮之浦岳〜永田岳〜高塚小屋 今回の山旅のねらいは、黒味岳、永田岳、宮之浦岳の三山に登ること。少し下ったところにザックをデポして永田岳をめざす。途中の道がえぐられ、所々に水がたまって歩きにくい。 頂上からは、宮之浦岳、南西に黒味岳、北に坊主岩など、ここも360度の大パノラマだ。 引き返して、高塚小屋をめざす。カンカン照りの天気に、水に浸したタオルを首にかけ、水場を見つけてはガブガブ飲む。 しばらく下ると樹林帯に入る。シャクナゲ、ナナカマドなどが着床した屋久杉を見ながら進むと新高塚小屋。しばらく進むと4時に高塚小屋に到着。 今晩は一人?と思っていたら、パーティ、ガイドに連れられたツアーなど、計20〜30人で賑やかになった。快晴を信じてデッキにツェルトを張った。テントは3張り。 ■3日目:高塚小屋〜白谷雲水峡 5時半に出発。縄文杉もウィルソン株もほぼ素通り。どうしてみんなガイドまで雇って縄文杉を見に来るんだろう。頑張って縦走すれば、屋久島の本当の値打ちがわかるのに・・と思う。 トロッコ道に入ると、荒川登山口からガイドに連れられたツアー客が続々。その度に道を譲る。礼を言うガイドやツアー客もいるが無言な人も多い。 そんなことを考えながら歩いていて、楠川分かれを通り過ごした。バックして辻峠をめざす。昨年も思ったけど急坂が辛い。江戸時代、島津藩の命で屋久杉(板木)を楠川の港まで運んだ人々は、さぞかし辛かったろう。と思いながら辻峠に到着。せっかくだからと太鼓岩をめざす。宮之浦岳方面は雲の中。 「もののけ姫」の着想を得たという「苔むす森」を通って白谷山荘へ。そのまま下った渡渉箇所は問題なかった。どんどん下り白谷雲水峡に入る。昨年は楠川歩道を歩いたが今年はまっすぐ。昼前に無事に下山し、バスで宮之浦の町へ。素泊まり民宿「ふれんど」にお世話になりました。 ■4日目:屋久島一周観光 台風3号が九州北部に接近しているなか、レンタカーを借りて屋久島を一周しました。 ・屋久島環境文化センター:世界遺産を紹介する資料館 ・志戸子の村:海岸に沿った道と直角に交差する道でできた格子状の村 ・吉田の村:海岸に沿った道沿いに形成された村、平家の落人伝説あり ・永田の村:いなか浜(ウミガメの産卵地)で有名。水田もある。奥岳(永田岳)が唯一見える集落で有名だが見えず。  岳参りは2回/年、今年の秋は11月4日・5日(隊長A田さんの話) ・屋久島灯台:明治期に建てられた古い様式の灯台、アクセス道が狭い。 ・西部林道:植生の垂直分布が連続してみられ、ヤクシカ、ヤクサルなどが生息するエリア。世界遺産指定。道が狭い。 ・大川の滝:高さ88mの滝 ・湯泊温泉:海岸にある露天風呂。着替え室あり。 ■屋久島の旅を終えて 2回目の旅ではじめて〝晴れた屋久島の山々″の大パノラマを見ることができました。高塚小屋では、トラツグミのピーピー、ヤクサルのキャキャと鳴く声を聞きながらツェルト泊。屋久島は〝生命の島″との思いを一層強くしました。また来る予感がします。 《おせっかい情報》 ・屋久島の環境保全のための協力金が今年3月にスタート。日帰り千円、山中宿泊は二千円。白谷雲水峡のみ利用者は五百円。 ・主な入山コースは、①淀川登山口、②荒川登山口、③白谷雲水峡。  宮之浦岳・永田岳日帰りは①、縄文杉日帰りは②③、縦走は①②③でしょう。 ・屋久島の縦走ルートに危険な箇所はほぼありません。主な遭難は、増水時の渡渉、道迷いによる谷への転落とのこと。 ・屋久島のほぼ全ての小屋にヒメネズミが出没。食料はザックに入れて吊るすように。 ・屋久島では川が道、道が川。ローカットのアプローチシューズに水が沁みました。  沢歩きの気分でしたが、底の深い靴がいいでしょう。 ・飛行機の場合、ガスボンベ、ナイフ、ライターなどの持ち込みは禁止(空港で購入可能)。 ・安房の有名な弁当屋「できたて屋」は早朝のみ。定食で有名な「かもがわ」で無理を言って作ってもらいました。 ・宮之浦の素泊まり民宿「ふれんど」は、きれい、風呂・調理室・洗濯機・乾燥機(有料)つき、親切・安いのでオススメ。  宿紹介アプリ「Booking.com」への参加で外国人の宿泊が増えている。シーズンは早めの予約を!(キャンセル料あり)