じろじろアーカイブス・・・SEA TO SUMMIT 2016 IN SEIYO

2020.05.07(木) 日帰り

活動詳細

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99%の方への迷惑、1%のマイノリティ長文マニアの方へSTAY AT HOMEの長文タイムが懲りずにやってまいりました。お蔵入りのものを掘り出して再編集してお届けします。 2016.9.26 SEA TO SUMMIT 2016 IN SEIYO 準備編 SEA TO SUMMIT というモンベルのイベントがある。 カヤック、バイク、自分の足を使って 「海から頂上まで」の通り海抜0mから山頂を仰ぎ見て 「ああー今からあっこにいくんだなぁ」山頂のゴールから海を眼下に 「あっこからきたんだぜぇ」っていうもの。 レースと言うかレースっぽい雰囲気が味わえるファンイベントというとこか。 2年前に江田島大会にトラちゃん、アッコさんと3人チームで出て 今回はカヤック人生経験30分、自転車乗るのは数年ぶりという頼もしい仲間 嫁(さおりん)が加わった。 チームの根性と負けず嫌い値はグンと上がったが、スキルや経験値はグンと下がることになる。 準備は1年程前に遡るというか、2年前大会終了後から次に集まれる大会を探していた。 見つけたのが今年初開催の愛媛県西予市 カヤック10km バイク44km ハイク4km 計58kmの行程だ。 いろいろと日程やスキル的な不安もあるがなんとかなるか・・ とりあえずこれに行こう!となる。 次チーム名を考える。半年近く要した(笑) 結局「TJAS」 TJARからパクッた。ただのあだ名(名前)の頭文字 TORAちゃん メンバー皆が全幅の信頼を寄せる知識経験抜群の頼もしいリーダー JIRO 皆さんご存知の AKKOさん いつもニコニコ笑顔でポジティブ思考、ホンワカムードメーカー SAORIN 見かけによらず根性と負けん気は半端ない不屈の闘志 それだけでは面白くないのでdouble meaningで TRANS JAPAN ADVENTURE STYLE (日本中又にかけて冒険するぜぃ) まさにそんなメンバーだ。 大会の概要が出ると同時に、宿、レンタルカヤック、レンタルバイクを抑える。 宿は大会会場上のケビン カヤックは二人乗りX2 バイクはクロスを4台借りられた。自分のもあるけど荷物の関係上借りた方が早いので。 何分貸す方もイベント初めてなんで勝手わからずお店と何度かやり取り こちらもしつこいくらい確認。 行ったらダブルブッキングでレンタルありませんなんてことないように・・・。 6月 カヤック未経験の嫁を蔦島のイベントでカヤック体験してもらう。 いきなし・・当日 9/24 9:00 埼玉在住のAKKOさんがに松山空港に着くのでお迎えに行く。 この週末日本中で悪天候なのを余所に松山空港ガンガン照り。晴れ女×2最強伝説 富士登山の再現だ。最高の秋空を堪能しつつ西予市へ 行きがけに皆で世間話しててふと思い出す。 確か宇和島の周辺辺りですっごい長い小学校の廊下をぞうきん掛けするイベントが あったような・・・横で嫁に調べてもらうとなんと!今から向かう宇和町にあるということ とりあえず寄ってみよう。時間はなんとかなる。 9/24 11:00 その小学校はインターからすぐだった。昭和っぽい校舎。 話しによると旧校舎を取り壊さずに移設したそうだ、すばらしい。 現在は博物館となっているが廊下は直線で109mあり、土日は雑巾がけレース体験 Z-1グランプリタイムアタックができる。3人で体験 「こういう予想だにしない突然なイベントが旅の良さ」とAKKOさんはなかなかの腕前足前?嫁は撃沈‥ 俺のタイムは51秒 とてもアスリートとは呼べないが20代と30代平均の間くらいだそう。 ちなみにコースレコードは20秒を切っていた、どうやったらそんなタイムでるんだ?? 12:00 体験後、エントリーの為にスタート地点の明浜海水浴場へ トンネルを抜けると・・眼下500m下に広がる絶景。海そして宇和海の島々 いくつかの漁師町を抜け会場へ。 ゆるーく受付 レンタルしたカヤックを見に行く。 うむむ・・明らかにレクリエーションタイプ・・梶もない・・。 安定性重視な艇・・つまり遅そう・・・。まぁここで言っても仕方ない、 走りだしてなんとか考えればよいのだ1。 重い艇を女性2人とでなんとか砂浜まで運ぶ。ゼッケンや安全用のフラッグ(100均グッズで自作、竹竿とハロウィンのお化けちゃん)を付けて完了。 ケビンのチェックインをすませる さぁ、ここで自転車4台を運ぶ手だてを考えないといけない。 最初は女性二人に練習がてら2台を乗ってもらい、俺が2台車に積んで並走する予定だったが、いざ車で走ってみると 自転車レンタルのワケスポーツさんからスタート会場(カヤック~バイクのトランジット)までは20km以上ある。道も狭くアップダウンも多く、車の通行も多いので危険と体力温存を考え4台全部を車で運ぶすることにする。 13:00 とりあえず町にもどる。一往復目 昼食をとり、夕食の食材探し。折角のケビンなので地元素材を使ってインスピレーションで料理を作りたい。そう料理人ジェイミー・オリバーのように。調味料一式は持ってきた。 まず外せないじゃこ天とちりめんおろし、今からが旬のモイカ(アオリイカ)、産直野菜に猪肉のソーセージに面白そうな地元惣菜 サメの湯引きとか味付け寒天とかイメージを膨らませながら、産直と地元スーパーを探索 15:00 そして二人をおろし、ワケスポーツさんへ。 伝えていた身長の見積もりが違い、サイズの合わない自転車もあったがまぁここで言っても仕方ない。 走りだしてなんとか考えればよいのだ2。 タントすげえ軽自動車スゲエ。、乗せようと思えば乗るもので、ジャイアントエスケープ4台が納まりました。通りがかりのオッチャンも感心してました。 2人を町に置いて、いざバイク運搬便発車 2往復目 16:00 自転車のトランジットに車を置く、高級バイクもあるので誰か監視役がいるはずだ。 髪をちょんまげにしツナギを着て、ブットイ腕にガネーシャのタトゥーの入った大柄な白人のおっちゃんが自転車を見回っている。ちょいと話しかけると、英語しか話せないようだ・・困ったな・・俺は話せないよ、片言以下だ・・・ (ここから先はたぶんおっちゃんはこう言っているんではないかと言う勝手な解釈です・・(笑)) かなりひどい英語いや単語で 「This is mybike、I'm member(怪しい者じゃない)」と主張。 先方は怪訝そうな顔をする。 「俺はスタッフじゃない、ただ自転車見てるだけだ、何か問題でも??」とスゴまれる マズイ・・国際問題だ・・・なんてこったこんなところでクマに出会うとは・・・・ 「NONO!! No problem!!!」 さっさとおろしちまぉ。にしてもスタッフいねえじゃねーかよアバウトだなぁ 自転車を降ろしているとガネーシャさん(勝手に名づけ)が手伝ってくれる。 「Thank you」 俺の足元(ワラーチ)を見て 「そのサンダルベリークールじゃねえか、どこで買ったんだい??もしかして作ったのかい???」 「Yes Yes」 「それ自分の足のサイズで切ってるんだー、スゲエ!!」ガネーシャさん目が輝く ワラーチのサイトを見せてあげる。納得したみたい。 「なぁなぁ ここのバイク、日本製、イタリア製、フランス製、ドイツ製スゴイいいバイクばっかだよな」 置いてあるバイクをなでながら話す。 「トラックで来て、これ全部乗っけて売りに行ったらアイム!ビリオネアー!!ウォー!!!」 「Ha Ha Ha・・」(ろくなこといわんな・・・) 「お前は松山から来たのか?」 「From KAGAWA」 「仕事は香川の自転車屋か?」 「NO I'm(ゼッケン指差す)」通じてないじゃないか―!(-_-) 「ああそうか、俺はこの裏手でオレンジジュースを作ってる。  毎日毎日 摘んで、絞って、ジュースにする 摘んで、絞って、ジュースにする その繰り返し。日本に来て3年、以前は東京で住んでたんだ、この西予の景色を雑誌で見て行きてぇなぁっていったら、ワイフがいいじゃない?行きましょうって気が付いたらここよ。 ここはロックンロールもない、かわいこちゃん達もいない。OH MY GOD!!」 「Here is an orange」 「アハハ 明日はワイフが出るんだ、俺も東京では乗ってたんだぜ 片道3時間バイクに乗って仕事に行ってた」 「Everyday(@_@;)??」 「いや1週間に一度だよ、運転免許持ってないからね」 うむぅ、宴もたけなわですが刻一刻と時間は過ぎていく、町に置いて来た2人もいるしそろそろ・・・ 「Sorry、I must go」 「ゴメンゴメン、また明日会おうぜ」とスタスタと歩いて行った。 本当に係じゃないんだな・・・。アルアルだけど翌日はガネーシャさん探したけど会わなかった・・・たぶんオレンジを絞っているのだろう(笑)。 町に戻る車中、連絡を取り合っているメッセンジャーグループにメッセージが 千葉から羽田に向かっているTORAリーダーが大渋滞に巻き込まれていて全く動かないと 最終便フライトまでの残り時間だけ刻々と過ぎる、絶望の言葉が並ぶ。 俺としては、東京の事はどうしようもできない。そこはリーダーに任すしかない。 もし間に合わなかった時に3人でこのイベントをどう楽しむかを考えておくしかない。 我々3人では時間内カヤックのゴールは難しい。DNF宣言はするがDNS宣言はしない。カヤックパートは一部だけ楽しんで、自転車から後を頑張ろうと決めた。 17:00 町へ帰りがけにスパークリングを買った。今日は呑まない予定だったが・・・来れれば祝杯、来なければヤケ酒。2人を拾い、ケビンに戻る。 どうやら飛行機には間に合いそうだとの連絡。最後までハラハラさせてくれるぜぇ 18:00 分業で夕食の準備。 まわりの皆様はテント泊と車中泊がほとんど。後で聞くとカーネルという車中泊雑誌の取材スタッフも来ていたようだ。 考え方はいろいろあるけどねー地元にもお金を落としてあげないといけないよねーってことで我々は地元調達に拘った。 こういうイベントってそういう事よねー。 夕食をとり翌日の準備をしながらリーダーの到着を待つ。勿論ご飯はTORAちゃん分をとっておく、祝杯も。 22:15 迎えにインターまで3往復目 ワケスポーツさんの好意で、閉会式会場とスタート会場の行き来の為の駐車場を貸していただけたので、一台は明日のゴールまで置いておくことにする。 SEA TO SUMMITの弱点。ゴール地点とスタート地点が離れてしまうケースが多いことだ。ここには悩まされる。 TORAリーダー合流、固い握手で再会を喜ぶ。帰りがけに車中で明日の大まかな打ち合わせを。 結局カヤックも自転車も練習できないまま前日タイムアップとなった。 ぶっつけ本番でいくしかない まぁここで言っても仕方ない、走りだしてなんとか考えればよいのだ3 23:30 みんなで夕食を済ませると、リーダーがいない。外にお散歩に行ったようだ。 ケビンを出ると 「見て見て、満天の星空だよ」さっきまではあまり出ていなかった星がくっきりと! みんなを呼んで星空観察会。今日も天の川が見える。7月末に富士山からも見たね、このメンバーで。そして今日は西予市、不思議なものだ。 24:00 中途半端な状態で就寝・・・明日起きれるかしら(笑) SEA TO SUMMIT 2016 IN SEIYO 大会編 4:50起床一斉に皆のアラームが鳴る。 蒸し暑くて目が覚める。どうやら誰も起きてないよう?? ちなみにスタートは6:00だ。 間に合うのか? 割とみんな目覚めも良く、着々と着替える。 こういうのは慣れている。グズグズ布団で寝ているようなメンバーではない。 今日の勝負ウェアはおそろいのチームジャージをお借りする。 AKKOさんの義理の姉は日本でも有名なアドベンチャーレーサーあの田中陽希氏のチームメイトだ。その方がデザインしたアドベンチャーレース用のチームジャージ カヤック、MTB、コンパスとヘッデンがデザインされている。魂の入ったおそろのジャージは気分が上がります。 この大会はシングルの参加の方がほとんどです。男女3位まで表彰されます。チーム参加は全部の種目を参加してもいいし、できる競技のみ参加でもいい。 基本的に順位表彰はありません。ここだけの話、前回は登録メンバーでもないのに嫁は最後のハイクは一緒に登りました。 それくらい自由なイベントです。順位はつきますが、狙ってるのはごく一部の方でほとんどはゆるりと1日楽しみます。 準備してケビンを撤収して下に降りたのは5:45頃。空きのない駐車場に軽の特権で無理やりねじ込みアタフタワタワタ。 自転車のとこにカヤック~バイクへのトランジットの道具を置いて 「ハイクのドロップバッグ受付を終了しまーす」の放送で「たいへんだー」って慌てて思い出し 車に取りに戻る。 すでに会場では開会式が始まっている。 モンベル辰野会長、西予市長の挨拶はほとんど耳に入らず・・・(申し訳ない) やっと会場に戻った時にはそろそろ「チームの部から出発しますー」のコールが。 なんとか間に合ったか?? 「ゼッケン402 チームTJAS スタートです。」 抱負や記念撮影なし??確か江田島ではあったはず・・一応考えてたのになぁ、ここで書きます「時間いっぱいつかってめいっぱい楽しみます。」 カードをスキャンしてスタートー 〇カヤックパート カヤックに駆け寄る。TORAリーダー 「じろちゃん、二ついっぺんに行くよ」カヤックを二つ両手に持って えっちらおっちらと。嫁乗船させ俺も飛び乗る。 いくどー。 今日はベタ凪、風もない。鏡のような水面。最高の条件だ。 前の艇に続く、ガシガシ漕ぐ。 TORAちゃん計画では、「女性陣はカヤックで消耗しないようにそこそこで。」 嫁はほとんど経験がないのであまり無理もかけれず。 かといって俺も自己流でしかないので、すかさずリーダーの発破がかかる 「そんなんじゃあ制限間に合わないよー!」 やべ 気持ちいいくらい皆にどんどん抜かれる。スピードにも乗れない。 みんな楽そうに漕いでるんだけどなぁー なぜか艇が左へ左へ進む。左だけ漕いでみたり、重心をかえてみたり・・・。 なかなかうまく進まない。 ブイが浮かべてあって、右側通行になってるので蛇行しながらなんとか進む、無駄にいっぱいより道してるなぁ TORAちゃんAKKOさんチームはほぼぴったりついてきているというか合わせてくれてる。 AKKOさん全く漕いでいない(笑)景色を楽しんでいます。 うちはそうはいかないので嫁に頑張ってもらわんと。海の上でTORAリーダーのレクチャーをうける。 「腕を押すつもりで漕ぐ、腕は最後に引くときまで曲げない」 「片方だけ漕ぐのはダメ、船の推進力を落とさずに船を曲げるんだ」 「曲がるときは曲がってる側は遠く目を漕ぐ、そして曲がってる側に荷重をかける  スキーのボーゲンと一緒だよ」 なるほど、逆に体重かけてたよ。たしか高校の修学旅行のスキーでも同じことやってた。 外側のエッジ側に体重をかけるイメージね。 少しはマシになってきた。 曲がるのは曲がっちゃうんだけど、なんとか補正できてる。 嫁が「手にマメができそう」 「えっ??グローブは??」 TORAちゃんから貰ったグローブ。 「慌てて置いて来た・・・。」 「自転車んとこ??」 「ハイクのザックに・・入れた・・」 「ハイクはグローブ使わんヤーン!!」 このままではマズイ、俺の手袋を渡す。 先頭集団は遥か遠く・・・ここでふと思った。 俺、手元と嫁の背中しか見てないよ。景色を楽しまなきゃー。どうもね、いかんね、いつも。 早く帰っても何もないんだよ。 絶景だもんね。車で何度も往復した道を今日は海から眺める。 左手陸側リアス式海岸が美しい。周りの山々は谷が深く、そこに這いつくばるように石積み段々ミカン畑が並ぶ。 右手は宇和海の多島美、宇和島方面だろうか? 「瀬戸内海では見慣れてるかもしんないけど、関東の人にとってはこの多島美ってのは感動するんだよ」TORAちゃんの言葉を思い出す。 今回は島を廻ったりしないので、折り返しランドマークはない。復路の速いカヤックたちが戻ってきた。もう少しで折り返しか?? ターンするカヤックの横腹が見える。あそこで半分。時計を見る。6:45 イイカンジ、ここまで45分できてる。 最初の計画では5時間でハイクパートに入ることが関門なので、 2時間でカヤック、2.5時間くらいでバイク、30分は予備時間とした。貯金ができている感じだ。折り返し。 こっから先は気合と根性。 2年前は既にヘトヘトだった折り返し。今日は違う。この二年で俺は強くなったのだ(笑)スパートをかける。もう肩はパンパンだけど。 ここいらになると下手ながらコツが少しづつ掴めてきた。筋肉が死んでから、効率が良くなるいつものことだ。 身体の回転を使って漕ぐのを意識した。相変わらず曲がるけど、推進力は落ちていないはず。 嫁も頑張っている。 周りの艇に目をやる余裕も出てくる。 あっ、辰野さんだ。前に乗るのは市長さんかな? こういう体験をさせてあげると市長さんも意識が全然かわるよね。 モンベルはこうやって地元を巻き込んでいくのがうまいなといつも感心する。住んでいては気にも留めない景色や環境は見る人が見ればかけがえない財産だし資源。 そうこうしているとゴールが見えてきた。 なんとか最大の難関を1時間半、予定30分短縮で切り抜ける。 上陸!カヤックダブル持ちで引き揚げトランジットへ。 〇バイクパート トイレと少し栄養と水分を補給し出発。 バイクパートは44kmの長丁場。TORAちゃん、AKKOさんはバイクに慣れているし 俺は同型のクロスに乗っている。 しかし嫁には第二の課題となる。彼女はクロスバイクに人生一回しか乗ったことがない。 それも2年位前だ。ママチャリ人生のままなのだ。そして練習嫌いなのだ。 最初はゆっくりと、TORAリーダーがついてギアの変速から懇切丁寧に教える。 タイヤも細くスピードも出るので最初は怖いと思う。俺はヒャハーと楽しく無駄にこぎまわってるだけ。予定では2.5時間だが正直平均20kmの速度を維持するのは難しいかもしれない。 バイクパートは半島をぐるっと回る形になる。 漁村と岬を繰り返す感じだ。つまり何か所か登りがある。イメージで言うと 小豆島の外周部や坂出の王越を思い出してくれればいい。 最初の坂で一緒になった方と談笑 「昨日下見でここのコース車で走ったんですよ、坂が3つありまして、まんなかのは結構きついです。そしてラストの坂は・・言いたくないです、下見するんじゃなかったって思いました」 「ええ、いくつもあるの?ラスト以外はほぼフラットかと。」 「いや結構坂ありますよー」 嫁は上り坂は上手に登れるだろうか?と思いつつ、自分の44kmも不安なので気持ちだけ焦って どうも前に前に出てしまう。この際だーとカメラマンをすることにする、先回りして撮って追いつくの繰り返し。 難所もなんとかクリアしていく。 カヤック以上に無茶苦茶抜かれる、そりゃそうだこっちはママチャリより少し飛ばしているペース。 トライアスロンバイクにとっては停まっているも同じだよな。かなり後方チームになったと見えてサポートカーがついてきた。 ゆっくりだけど確実に登ってくる嫁。少しずつ慣れてきたようだ。 下りもそこそこのスピードで降りるが、ちゃんと食らいついてきてる 「結構攻めれるようになってきたよ」とTORAちゃん 先生がええんですよー。 ここでもやっと景色を見渡す余裕。声援をくれるたくさんの地元の方々、なにげない漁村の風景が続く。 石灰岩が剥き出しになった岬、変化に富んでいる。ジオパーク認定されているエリアだ。 コースのところどころに距離、そしてサイクリング道なので、中間チェックポイントのみかめ海の駅までの 距離が道路に書いてあるので励みになる。思ったより順調に進み、あっさりと中間ポイントまで。 ここのエイドは素晴らしい、高級ミカンジュースが呑み放題なのだー。もしかしたらガネーシャのぶっとい腕で絞ったジュースかもしんない。 ミカンジュース大好物のAKKOさんが食いつく!!パンもあって、たっーーぷり休憩をとる。 あまりに休憩をとるものだから、おじさんがとっときの「紅マドンナ」という最高級ジュースを飲ませてくれた。 もう、汗がミカン臭するよってくらい呑んで、後ろーーの方でスタート。 最大の難関 標高200mまで数キロ続く上り坂にとりついた。もうギアは1段、じっくりと確実に登る。 明らかに嫁の顔に疲れが見えてきた、スピードが上がらない。 後にサポートバイクがついてくれ一緒に登ってくれている。 ハプニング発生、坂の後半で嫁がついに足をついた・・限界か?? と思ったら、サポートの方が2人自転車を覗きこむ。引き返すとどうやら空気が抜けているみたいだ、パンクはしてないようで、サポートさんの携帯の空気入れでリカバリー。「全然ちゃうわー」とあっさり坂を登りきると残りは平坦。昨日何度も往復した宇和町へ入る。 見知った景色が見えてきた。もう少し、もう少し。時計を見ると10:00 スピードは上がらなかったが、11:00の関門はクリアは確実。完走は目前。 トランジットの皆田小学校へ飛び込む。 〇ハイクパート ハイク装備を装着し、ラストのハイクパート4kmへ。ここで海抜約200mの現地から634mの高森山山頂を目指す。やっと得意のハイクパートだ。足取りも軽くガンガン登る。江田島の時は99%くらい舗装路だったので面白くなかったが、この山は杉林の中をとってもイイカンジ。 みんなご満悦。かなり蒸し暑いがわりと早いうちに稜線に出て尾根伝いに登って行くルートだ。しっかりと整備させており歩きやすい道だ。先にゴールされた方々が次々に降りてくる。みな満面の笑顔で「もうちょっともうちょっと」勿論全然もうちょっとではないのだけど。 少し天気が悪くなりサッと雨が降った。森の中なので濡れずに済んだ。丁度下ってくる辰野さんとすれ違ってすぐに唐突にゴールが現れた。噛みしめるようにゴール。おおよそ12時 嬉しくて写真を撮って話し込んでいると。「すみません完走のチェックカード通してください」と確認するとラスト5くらい。おもいっきし堪能したなぁ。 曇っていたが隙間から眼下に宇和海が見える。地図で確認したらおおよそ我々がカヤックを漕いでた海。 あっこからまわりまわってここまで自分の足で来たんだよ。これこそSEA TO SUMMIT。 もう帰りにはみんなで次には何しようかーってワクワク。もう次は始まっている。 帰りも足取り軽くまた4km下って小学校まで戻ると地元のお接待でシシ肉カレーとシャインマスカットをいただく。これがうまいのなんの。生き返ったー。 2年前はこういう地元のお接待やエイドらしいものはなくモンベル製品の参加賞や商品が充実していた。町おこしというか地元密着型のイベントにシフトされつつあるんだね。参加者も喜ぶし地元も潤いますねー。 しかしまだ仕事は終わりではない。バイクをレンタル店まで返しにいかなければ、そそくさとバイクに皆またがり今来た道を3km程帰る。そして置いてた車に飛び乗って閉会式の為にまた小学校へ。結局最初から最後までバタバタでした(・_・; 閉会式は弾き語りライブと共に始まり、挨拶。なんと愛媛県知事まで来られていたというか自転車パートとハイクパートを参加されていたそうだ、普段から石鎚山ヒルクライムとマラソンで鍛えた足とのこと、やるなぁ愛媛県。 表彰式からのお待ちかね抽選会だぁぁぁ。ひき運強く、欲しかったヘリノックスの折り畳みチェアゲット! そして閉会式終わるかと思ったら突然辰野さん。前夜歌を考えたそうだ。ご披露してくれました。一部抜粋します。スーダラ節の替え歌です 最初は何してんだよー(笑)って思ったが、 参加する方の気持ちをとってもわかっていらっしゃるのでシェアしたく。 チョイと一回のつもりで出たが いつの間にやらハマってしまい 気がつきゃ全国大会制覇 これじゃ仕事にいいわきゃないよ わかっちゃいるけどやめられない 中略 汗を流して歯を食いしばり やっと登った山の上 見下ろす裾野は今来た道よ 下る足取り心も軽く わかっているからやめられない 朝も早よから西予の浜に 目指す634の高森山よ 登りゃ広がる宇和の海が 交わす笑顔に再会誓う わかっているからやめられない おそまつさまでした。 後日談:トラちゃんが海岸にKEENのサンダル忘れてて。モンベル本社に問い合わせたところ保管してくれていて送っていただいた。丁寧に梱包されていました。とても気持ちいい対応でアフターでも心地よかったです。 みんなと被るけどやっぱモンベルってすごい会社だなと思う。

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