川内山塊環状縦走(灰ヶ岳→矢筈→銀次郎)
木六山・銀次郎山
(新潟, 福島)
2024.02.17(土)
2 DAYS
【前段】
新潟が久しぶりに土日快晴。特に川内山塊がド快晴。先週粟ヶ岳から灰ヶ岳を目指し、天候により撤退。矢筈岳は、当初は粟ヶ岳→堂ノ窪岳→灰ヶ岳→青里岳→矢筈岳→銀次郎→木六山と縦走する計画を立てていたが、毛石→灰ヶ岳から登れば車1台で周回できるのでは!?とふと思いつく。
地図を見つつ、これなら周回できると思い、川内山塊周回の計画を練り直し、実践してきた。なお、今回実施したルートは、環状縦走というらしい。
【行程】【日の出6:24,日の入り:17:31】
(1日目)24.8km(+2,864m -1,784m)
毛石山登山口~毛石山~灰ヶ岳~青里岳~矢筈岳~青里岳(テン泊)
(2日目)17.9km(+1,203m -2,285m)
青里岳~青里山~分岐~五剣谷岳~銀太(次)郎山~七郎平山~木六山~P
※川内山塊の三大マイナーピーク:割岩山・奈羅無登山・坪の毛
当初は奈羅無登山をピークハントで計画をしたが、銀次郎山から往復4時間かかり、1番手軽な割岩山をピークハントすることにした。割岩山は分岐から往復2時間。
【駐車場】
●杉川発電所から車が入れる地点まで
4駆であればチャレンジランド杉川まで入れた。
【すれ違った登山者】
・木六山:1人
【装備】
冬靴、ストック、ピッケル、12本、スノーシュー
(スノーシューかわかんか問題)
※15日~16日(夜~明け方)に32cmの降雪予報。出発前日も粟ヶ岳山頂に雲がかかり、多少の降雪があったのではとにらみ、わかんではなくスノーシューを選択。
→実際は、スタート地点に雪はなく、雪は締まっており、スノーシュー歩きどおしでも10-15cmの沈み。急な箇所でアイゼンのみで歩くと膝踏み抜きで、難儀をした。下山の銀太郎手前から夏道露出でスノーシューを担ぐと重すぎた。ことから、今回はわかんが正解だった。
土日の気温は、-3℃~6℃(P1,000)で気温が高い予報でも雪の沈みこみはなく、1日降雪がないだけで雪が閉まることがよく分かった。今後はわかんかなあと感じた。
【テン泊装備】
・山と道マット(13mm)、300円銀マット、モンベルシームレスダウンハガー900#3、ダウン(ユニクロ上)、山用ダウン下、ダウン靴下(モンベル)
※そこ冷え、体の寒さなし。ナルゲンにお湯を入れたりするほどでもなかった。
【天気】
(予報)添付のてんくら参照
雲は、土曜日は0,日曜日は5-7時に上層30%でそれ以外は0
(実際)
予報通り快晴、微風、暖かくテン泊でも快適。
【水、食料】1hあたり0.13-0.15Lで計算
◎水消費量
(1日目)14h30
持参1.4L(消費1.4L+0.5=1.9残0L)
→1hあたり0.13L
※青里岳に荷物をデポし、ナルゲンに残りの水が0.4L程度。歩きながらちょこちょこ雪を入れて溶かして飲み水を作る。
(2日目)
・11h
持参1.3L(消費1.2L+コーラ0.4=1.6残0.1L)
→1hあたり0.145L
(食料)
食料〈1日目〉14h30
・朝(サツマイモおにぎり1、サラダチキン3切)、昼(サツマイモおにぎり1、サラダチキン3切)、干し芋2、クッキー2枚、どら焼き1、柿ピー+ドライフルーツ1/2、アミノバイタル1、塩分タブレット2
〈2日目〉11h
・朝(a米)、昼(山崎アンパン4個入、柿ピー+ドライフルーツ1/2)、クッキー2枚、ヨーカン1
〈食料残〉
残:パイ1、干し芋3、プロテインバー1、カロリーメイト1、ジェル2、カリカリ梅2
【感想】
~1日目~
◆ルートの状況(P~毛石山)
・スタート地点から30分程度は夏道。スノーシューを担いで登る。
・雪が出始めるとツボ足では沈むため、スノーシューを着用。
・沢沿いのへつり道を序盤は歩く。へつり道は、雪の重みで倒れた木々が邪魔をして、ペースもなかなか上がらない。
・P504を過ぎ、P612の尾根に乗り上げてからは、沢道が終わり、尾根沿いの道になる。
・このあたりから、若干歩きやすくなり、歩いていても精神的に楽になる。
・尾根沿いでも、夏道をたどらないため、一部藪などもあり。
・P544を過ぎるとやっと毛石山が見える。山頂直下、150m手前は急登区間で、スノーシュー前歯を使い歩く。
・当初の予定の2倍ほどかかり、毛石山に到着。スタート当初は引き返そうかと思うくらい、大変だった。
・毛石山で朝ご飯を食べて、小休憩。
◆ルートの状況(毛石山~灰ヶ岳)
・毛石山~灰ヶ岳までは、緩くアップダウンを繰り返しながら進む。
・それでも毛石山までの道とは違い、雪道の尾根道なので、快適に歩ける。
・特に危険箇所なし。
・灰ヶ岳分岐に到着し、ザックをデポし、山頂へ向かう。
・分岐からは、1回下って登り返す。分岐から5分程度で到着する。
・山頂は広い台地で、粟ヶ岳~堂ノ窪岳、守門岳等、360℃の絶景が楽しめる。
・先週に粟ヶ岳~堂ノ窪岳まで歩いたため、逆側からの展望は、かなり感動物だった。
・毛石山の苦労もこの景色で吹きとんだ。毛石山から歩くのは辛いが、粟ヶ岳~灰ヶ岳はぜひ今度繋げたいと感じた。
◆ルートの状況(灰ヶ岳~青里岳)
・灰ヶ岳~P1,016は天空の稜線。守門岳に向かって、なだらかな稜線を歩ける。灰ヶ岳に登頂した際は、ぜひ立ち寄ってほしいポイント。
・P1,016を過ぎた後は、50m標高を下げて、そのまま直進で堂ノ窪との稜線に伸びあげる予定だったが、かなりの急登り+急下りだった。地形図と今見ている景色を比べて、違う尾根道を下って、沢を横移動すれば、ルート復帰できそうなので、歩く道を変更した。
・結果として、急な下りはあるが、登り返すことなく分岐(三方ガリ鞍部(P840))に到着できた。
・鞍部からP901(三方ガリ)へは急な登り、その1つ先のピークも急な登りとなる。
・鞍部から2つ急な登りを超えると、青里岳までは緩やかな登りとなる。
・緩やかな登りで、途中後ろに降り返ると、粟ヶ岳の展望が抜群。反対周りだと、粟ヶ岳を正面に歩けるのだが、そこが少し残念だった。
・緩やかな登りを終えると、青里岳に到着する。灰ヶ岳までは大分工程を押していたが、灰ヶ岳以降の稜線区間に難易度がなく、だいぶ行程をまけて、30分遅れ程度まで取り戻せた。
・青里岳でお昼休憩で、のんびりする。
◆ルートの状況(青里岳~矢筈岳~青里岳)
・青里岳に荷物をデポし、矢筈岳へ向かう。
・矢筈岳へは、大きく鞍部まで下り、一気に登り返す。
・下りは特に危険箇所なし。
・登りは急勾配を2回登る。確かP1,054,P1,100あたりが急勾配。登りは、スノーシューの前歯を使って登る。下りは、念のためバックステップでスノーシューの前歯を使って降りた。残雪期であれば、前爪のアイゼンが必要になると感じた。
・P1,100を超えると、矢筈岳へトラバースに稜線を進む。右手が雪庇。左側が谷。凍結によってはアイゼンが必要だが、今回は特に問題なく歩ける。
・矢筈岳に到着すると、福島側の大展望、本日歩いた大展望が見渡せ、青里岳とは比べ物にならない展望で、歩いてきて良かったと感じる。
・少し休憩をしつつ、せっかく時間もあるため、2つピーク先のP1,241分岐まで行くことに。
・トラバースの稜線を歩き、P1,241に到着。ここまで来ると、御神楽岳~矢筈岳に伸びる稜線や、御神楽岳~貉が森の稜線が気になる。
・矢筈岳山頂では電波が入らないが、福島側に50m下った地点で電波が入った。
・再び矢筈岳に戻り、青里岳へ戻る。青里岳~矢筈岳間は片道1h40分かかった。
~2日目~
◆ルートの状況(青里岳~割岩山~分岐~五剣谷岳)
・青里岳から割岩山分岐までスノーシューで進む。
・分岐手前のP1,096で急登のため、スノーシューを外しアイゼン歩行に変更。
・そのまま分岐へ行き、アイゼンで割岩山へ。
・割岩山までは、200m下り、200m登り返す。
・特に危険箇所はないが、下りが南斜面で日が当たり、アイゼンだけでは膝まで埋まる。
・鞍部からは北斜面でサクサク進める。
・ツボ足で時間がかかり、1時間程で青岩山に到着する。
・青岩山からは、矢筈と守門岳、五剣谷岳の後ろには粟ヶ岳と、別角度の絶景が待ち受ける。
・分岐からお手軽に寄り道できるピークなので、おすすめ。
・スケジュールがだいぶ押していたため、分岐に戻る。
・分岐からは、アイゼンからスノーシューにはきかえる。
・五剣谷岳10m下でザックをデポし、ピークハント。
・五剣谷岳まで来ると、銀太郎山と銀次郎山の展望も抜群になる。
◆ルートの状況(五剣谷岳~銀太郎~銀次郎山)
・五剣谷岳から銀太郎の尾根は急な下りになるため、ザックデポ地点から回り込んで尾根に取りつく。
・尾根に取りついた後は、危険箇所なし。
・銀太郎山から左手にはP955と中山尾根が見える。955までお散歩したい気持ちもあったが、たかさんも待っているため、先へ進む。
・銀次郎から100m下った地点でたかさんを発見する!追い付けるかなあと歩き出すが、50m低い地点に来ると夏道が露見。
・スノーシューでは歩けなくなるため、スノーシューからツボ足に変更。
・急登でザックも重くなり、足取りも重くなる。
・無事銀次郎山に到着。夏道が出始めると、たかさんに追い付くのも無理かなあと感じ、諦めここでお昼休憩とする。
・40分ほどのんびりすると、ひらさんも到着。
・銀次郎山からは、中尾山~ナラント山、後ろには鍋倉、日本平、菅名、五頭、飯豊と展望抜群。
・銀次郎山から見ても、ナラント山は遠い...
・中尾山は白いが、その先は雪も少なくなり、なかなか大変そうだと感じた。
◆ルートの状況(銀次郎山~七郎平山~木六山)
・銀次郎~七郎平山~200m下った地点まではツボ足で歩く。
・銀次郎直下、七郎平山直下は、急な下りとなる。
・七郎平山200m地点でツボ足では辛く、雪も豊富に出始めたため、再度スノーシューを着用。ツボ足で歩いたときは、夏道が長く不安に感じるが、雪が再度出てきてほっとする。
・木六山までは、無事スノーシューで到着。
◆ルートの状況(木六山~水無平~P)
・木六山に到着し、P658先から尾根を左手に降りていく。
・後は、水無平までぐっと標高を下げていく。
・今回は、トレース付けをお願いしたたかさんのトレースがあり、それに従い、Pまで進む。
・トレースがない場合は、658~水無平~Pまでは迷いやすい、分かりにくい道が進むため、随時地図を見ながら進むことが必要になる。
・水無平まではスノーシューであっという間に到着。
・水無平先は夏道が露見し、再度つぼ足で。
・ひらさんが過去に歩き、舗装路歩きではなく、トラバース道を今回は選択。
・この道が、なかなか大変だった。
・左手に登山道が傾きトラバースしていて、左斜面は落ちると数m落ちていきそうなこと、登山道が細いへつり道なこと、道が分かりにくいことから、あまりおすすめできない。
・たかさんのトレースがところどころ雪で残っていても、何度か地図を確認したほど。
・素直に悪場峠に抜けて舗装路を歩くことをおすすめしたい。
・1時間程度へつり道を歩くと車に到着。
・2日目は、登りがあまりなく、疲労感なく下山できた。
◆全体の感想
・粟ヶ岳からの川内縦走、マイナーな灰ケ岳から川内縦走など、いろいろな縦走を計画しながらの、今回のルートとなった。
・実際歩いてみて、矢筈岳を除いた環状縦走であれば日帰りでも歩けそうだなあという印象。
・それでも今回は矢筈を加えて泊まり計画とし、泊まりならではの余裕時間もあることから、川内マイナー3座のうちの1つも追加した。
・泊まりならではのピークハントもでき、天候、気温にも恵まれ、いい山行となった。
・また新たに歩きたいルート、開拓したいルートも出てきて、また地形図を見ながら開拓していきたいと感じた。
・それにしても、他の登山者が誰もいない山行というのも、何とも贅沢で、幸せな時間だった。
ps:先週の残業、泊まり山行の疲労で翌日からずっと風邪...体調悪い...三連休はさすがにのんびり休養メインで
小さい頃から体が弱くて、不死身な体がほしい👼それは、もはや人間ではないか笑