高良山・発心山・鷹取山(福岡)
2026.06.12 (金)日帰り
夏目漱石の「草枕」はこの有名な文章から始まる
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
漱石は熊本の第五高等学校(現在の熊本大学)の教授をしていたころに高良山に登り耳納連山を越えて発心公園まで歩いたそうです。この山行きの経験が、この「草枕」で画工が山越えする場面に活かされたとか。
この漱石が歩いた道は「漱石の道」と名付けられているそうで、僕もこの道を歩いてみようと思いたったのですが、距離14キロ、累積標高差は1000mを遥かに超えていっぺんに歩くのは僕には無理。
それで、その一部を逆向きで、発心公園から発心山、グライダー山と歩いて下山するルートをきょうは歩いてきました。
スタート地点の発心公園には漱石が歩いたときに詠んだという句碑が立っていました。
松をもて囲ひし谷の桜かな
当時はこの谷周辺には松の木があったそうで、漱石が歩いたのは3月だというので桜の花が咲いていたんですね。
発心山までは2時間あまりかかりました。
発心山の西側の筑後平野を見下ろす稜線上にも2つ目の漱石の句碑がありました。
濃(こまや)かに弥生の雲の流れけり
(春の気配の濃い空を三月の雲が流れていく)
漱石もきっとこの広大な筑後平野の景色を稜線から見下ろしたことでしょう。
発心山からは白山を歩いてグライダー山へ。
グライダー山からは九州最大級の広さを持つ筑後平野が眼下に広がっていました。
グライダー山のあとは長岩山、中尾山と歩いて下山、久留米つばき園を通り抜けてスタート地点の発心公園に戻りました。
きょうは前回の雷山登山から中1日での登山だったので、漱石のように思索に耽りながらの山歩きという余裕はなくけっこう疲れました。
漱石の句碑は同じく耳納連山の高良山の近くにもまだ3つあるらしいので、またいつの日か行ってみたいと思います。