釣鐘山・日隠山・北日隠山(ソロ)
釣鐘山
(宮崎)
2024.02.18(日)
日帰り
宮崎県日之影町の釣鐘山、日隠山。かなり急登できついイメージがある山。いつか登ってみたいと思っていたが、登山口までの交通アクセスがあまり良くないので行かずじまいになっていた。今日は快晴だし気温も高い。てんくらもAなので、思い切って登ることにした。嫁さんは「キツいとこは遠慮します」と言ってキャンセル。
大分市から釣鐘山登山口付近まで約2時間30分。比叡山登山口前を通過してさらに奥へと進む。離合困難な箇所がたくさんあるので軽自動車がお勧めだ。鹿川の集落を左折して狭い舗装道を登る。自動車の通行限界地点の手前の空き地に駐車して登山開始。
序盤は緩やかな未舗装林道。未舗装林道途中の左側に登山口がある。登山口から登り始めるとまずはススキの藪地点を通過する。ススキの藪を抜けると今度は杉の人工林の山道になり、その後は谷ルート特有のガレ場ルートになる。ガレ場ルートの手前で水の流れる音がした。もしかしたら水場があるかも知れないと思いつつも、その時はまだ喉も乾いてなかったので気にせず登り続けた。ガレ場になるとかなり急登になる。おまけに浮き石だらけで足を取られることもしばしば。鹿川峠に至る手前はガレ場の超急登でかなりきつい。
ようやく鹿川峠に到着。まずは釣鐘山へ。釣鐘山の手前にあるピークを右側からトラバースする。トラバースなので傾斜のきつい斜面を横切る狭い山道を通る。山道にはゆるい土面があり、歩くたびに崩れて足を取られ歩きにくい。その後は岩場をトラバースしたりして、ようやく釣鐘山の最後の登りに取り付いた。そこから登りはさらにきつくなる。ゆるい土面の超急登。一歩進むたびに足が沈み込むので、次の一歩の踏み出しに余計な力を使う。山頂は見えているのになかなかたどり着けない。この登りはホントにきつかった。ようやく山頂に到着。山頂は薄い樹林のためあまり景観は良くないが、その先にある展望所からは360度の景色が堪能できる。祖母、阿蘇、九州脊梁等、全てが見える。
山頂で昼食後、鹿川峠までピストンで戻る。鹿川峠に戻ったのは12時45分。北日隠山まではかなり距離があるし、地図上では少なくとも4つか5つのピークを経由する。ここからは時間との勝負だ。下山に3時間は確保しておきたいので、目的地にたどり着けなくても14時30分の時点で引き返すことにして縦走を始めた。峠から少し下り、最初のピークにたどり着くと、正面は5メートル程の岩崖。おそらく左右からトラバースして登るのだろうがリボンがない。何とかよじ登れそうだったので木や岩に捕まりながら登った。そこから岩場を登り、広い稜線の急登を登ってようやく最初のピークに到着。
釣鐘山でかなり体力を消耗したため、足取りが重い。というか、経由するピークは決して緩やかではなく、ほぼ急登。おまけに山道は湿ったところはドロドロ、乾いたところはサラサラの急登、落ち葉の堆積でいちいち足を取られる。ピークに着くたびに日隠山が姿を現し、山頂は割と近くに見えるのに全然たどり着かない。経由したピークは地図上のピークよりも多い。
いくつものピークを越え、ようやく日隠山の登りに取り付いたが、そこから延々と長い急登が続く。ダメ押しのような急登だ。何度も立ち止まり、呼吸を整えながら登っていき、ようやく日隠山山頂に到着。日隠山も薄い樹林帯に囲まれていてあまり景観は良くない。
時間は14時15分。その先の北日隠山までは10分程度で行けそうだったので、体力を振り絞って北日隠山に向かった。北日隠山までは岩場を経由し、最後は急登を登る。最後の最後まで急登だ。北日隠山山頂は開けており、ほぼ360度の絶景が望める。今日は由布岳、鶴見岳まではっきり見えた。
14時30分を過ぎたのですぐに下山開始。下山と言えどもこれまで経由したピークを再び経由しなくてはならない。少しずつ標高を下げていくので登りほどきつくはないが、それなりに急登を登り返さなくてはならない。鹿川峠にたどり着いた時はかなり足が弱っていた。しかし、鹿川峠からの下りも甘くはない。浮石だらけのガレ場の急勾配を下らなくてはならない。何度も足を取られながら慎重に下っていく。ガレ場を下り終え、人工林の山道に入ったところで再び水の流れる音が聞こえ始めた。今日は500mlペットボトルのドリンク2本持っており、まだ250ml程残っていたが、水場なら水分補給しておこうと思い、音がする方へ向かう。するとそこには岩からきれいな水が流れ出している水場だった。空のペットボトルに入れるときれいな透明の水だったのでガブ飲みした。冷たくておいしい水だったので生き返った。
いくらか元気を取り戻し、何とか無事に下山することができた。今回の山行はかなりハードな山行。体力にはそこそこ自信があったにもかかわらず、最後はバテバテの状態で下山した。
このルートは、ガレ場、ゆるい土面、落ち葉の堆積で足を取られる箇所がいくつもある。最近はあまり転倒することはなかったが、今回のルートでは釣鐘山からの下りで2回、日隠山からの下りで1回滑って尻もちをついた。尻もち程度ではすまない危険箇所もあるので、下りの脚力はしっかり確保しておかなくてはならない。このルートは、慌てることのないよう時間的な余裕の確保と、かなりの体力が必要だと思う。