金比羅山・岬ノ山
石峰山・高塔山
(福岡)
2026年05月09日(土)
日帰り
今日は、北九州市若松区の金比羅山から岬ノ山へ。
標高だけ見れば、軽い散歩みたいな低山コースである。
このルート自体は、九州工場地帯の中にあるわけではない。
むしろ、住宅地や港町の空気が濃い。
ただ、少し視線を遠くに向けると、洞海湾があり、若戸大橋があり、その先に北九州の工業地帯が見える。
つまり、ここは“工場を間近に見る山”ではない。
静かな低山を歩きながら、北九州という産業都市の輪郭を遠景として感じる山である。
若松は、かつて筑豊炭田の石炭積出港として栄えた街でもある。
もっとも、今の街並みからは、いわゆる“炭鉱の街”という雰囲気は、あまり感じない。
黒いボタ山が見えるわけでもない。
炭住が並んでいるわけでもない。
ヤマの荒々しい空気も、ほとんど残っていない。
今の若松は、港町と住宅地、その向こうに工業地帯が広がる街という印象の方が強い。
歩いていて意外だったのは、スタート地点近くにあったサンリブ本社。
正直、サンリブが北九州系の企業という認識すら、あまりなかった。
自分の中では、
「マルショク=大分のスーパー」
というイメージがかなり強い。
実際、国東半島でも、武蔵(今は閉店)や安岐、国東には昔からマルショクがあった。
子どもの頃から見慣れていたせいか、完全に“大分のスーパー”だと思っていたのである。
だから、若松に本社があると知って、少し驚いた。
あとで調べてみると、サンリブ・マルショク系は、福岡・大分だけでなく、山口、熊本、長崎、宮崎など、かなり広い範囲に展開しているらしい。
普段、何気なく利用しているスーパーでも、実際に街を歩いてみると、
「自分が思っている以上に、九州の流通圏って広いんだな」
と妙に実感する。
金比羅山は、古くから航海安全の神である金刀比羅信仰に由来する名前を持つ山。
実際、山頂付近からは洞海湾や響灘方向が見渡せる。
港町・若松らしい山名だなと思う。
一方、岬ノ山周辺は、昔は古い墓地が多く存在していた場所とも言われている。
今は公園や住宅地になっていて、そうした雰囲気はほとんど残っていない。
しかし、港町の外れにある小高い岬という地形を見ると、どこか昔の空気を感じる。
途中、展望が開ける。
赤い若戸大橋の向こうには、市街地と工業地帯。
自然と人工物が、適度な距離感で同居している景色だった。
金比羅山から岬ノ山へ向かう途中は、港町の空気が濃くなる。
古い住宅街。
細い路地。
観光地っぽさは、ほとんどない。
でも、その生活感がいい。
派手な絶景はない。
しかし歩き終わる頃には、不思議と印象に残っている。
若松といえば、帰りに三日月屋へ。
やはり、ここのクロワッサン🥐は強い。
登山帰りだからカロリーゼロ…と言いたいところだが、バターの暴力みたいな味である。
でも、若松に来て、あの香りを前に素通りするのは無理だった😓。
若松の山は、景色を見る山というより、
「街の歴史や生活感ごと歩く山」だった。