01:20
2.3 km
306 m
黒原山には丹(水銀朱)がある
黒原山 (熊本)
2026年03月21日(土) 日帰り
熊本県球磨郡多良木町の槻木峠から黒原山へ登ります。槻木峠トンネル手前(多良木町中心部から見て)の左側斜面から登り始めます。 トンネル手前の急斜面を登りきると旧道が現れて、旧道から現在の県道を見下ろせます。 旧道の槻木地区方向は岩盤をV字に掘削して道が通してあります。現在のトンネルの上部横が切り通しとなっていて、難所を越えていたことが分かります。 槻木峠の標高は783mで、なやみ峠(悩み峠)と呼ばれていました。その昔ここを荷を積んだ人馬が往来していました。 トンネルの上から山頂へと進むルートの前半は緩やかな傾斜ですが、後半はズルズルと滑る急傾斜となり、さらに山頂手前の尾根は低木の茂みでさらに歩きにくくなります。このルートで登った人々の苦労の痕跡もちらほら見られます。 一般的な登山口までの車道が被災したため槻木峠から登る人々が増えたと思っていますが、ネットで見ると随分と前から、このルートで登っている方々がいらっしゃいました。 峠から山頂への尾根ルートは行ける感じが想像ができて登りたくなります。 黒原山は分水嶺になり、南側は大淀川となって宮崎市へ流れ太平洋に注ぎます。黒原山の北側は八代市へ、南側は宮崎市へ流れると思うと不思議な気がします。 槻木トンネルを越えて小林市へ向かう途中で寄り道して、一本杉と夫婦杉に行きました。 あまり知られていないと思いますが、国土地理院の地形図に表示があり、ひっそりとたたずむ杉の巨木にはいつも感動します。 ◾️黒原山と水銀朱(あさぎり町立岡原小学校) 古代の中国では水銀は不老不死の薬と考えられてとても貴重なものでした。 日本では水銀が採れる「水銀鉱床群」と呼ばれる場所は北海道をのぞくとわずか四カ所しかありません。 奈良地方にある「大和水銀鉱床群」 徳島県にある「阿波水銀鉱床群」 長崎県にある「九州西部水銀鉱床群」 そして九州中央山地や黒原山などを含む「九州南部水銀鉱床群」です。 水銀鉱床群の中から採れる「水銀朱」と呼ばれる赤い鉱物は「丹(に)」や「辰砂(しんしゃ)」と呼ばれ、古墳の内壁や石棺の彩色や壁画に使用されていました。 その「丹(に)」は黒原山の裏側にあたる多良木町の槻木地区でも採取する事ができます。 槻木地区には水銀や丹に関わる神様をお祭りの神社が建立されています。 全国でも水銀朱が採れる場所はわずかであり、その中の一つに黒原山が含まれます。
