何回撮っても半分青い 戻る 次へ

念願の劔岳長次郎谷を攻略、ただ反省点もの写真

2019.05.23(木) 06:06

何回撮っても半分青い

この写真を含む活動日記

84
1

13:48

17.7 km

2236 m

念願の劔岳長次郎谷を攻略、ただ反省点も

剱岳 (富山)

2019.05.22(水) 2 DAYS

試練と憧れー。 劔岳へ想いを具体的に意識し始めたのは登山雑誌に条件がよければ「夏の岩場よりも長次郎谷は難しくはないー」という記事が目に留まった1月からでした。 想いは徐々に募り、ここ一週間はザックに詰めたり、詰めなかったりー。 如何にして、命を護りながら楽して帰ってくるかーの自問自答の繰り返し。 あれやこれや軽量化を考え"秘密兵器"も…。 仕事上令和異動に遭い今季断念ぽいって空気でしたが、快晴に向かう天気予報が背中を押してくれました。只許される時間は1泊のみ。時間のゆとりはないですが、いつでも撤退…という気持ちはあるので、時々の状況判断での行動という感じで家を後に…。 1日目 室堂ー剱御前小舎 快晴に気を良くし歩いていると、登山道でライチョウと出くわす。 さらに気分良く足取りも軽快になりました。時間帯的に11時台で、結構緩み始めた雪上でしたが、小舎までノーアイゼンで大丈夫でした。 13時過ぎと思いの外早く着けたので、明朝に控え仮眠取ろうとしましたが、あまりの景色に圧倒され興奮、ダメでした。一服して別山乗越の両方の小ピークの景色を楽しみました。そうしたらまた"ごぜんさまくん"が夫妻で現れてくれ、夢中で激写してました。幸運にも剱ブルーの比率が多く、光線もいい珠玉の一枚に✨ 小舎は数人でしたので、何のストレスもなく過ごせて快適でした。 夕食後の"デザート"は勿論夕景。厳しさの中にもなだらかな雪丘等、一帯が染まり行くあの時間帯は至福としか、言い表せないです。 小舎に戻り明朝の準備。 まず最低限必要な水分、サーモス900㍉㍑、ポカリ900㍉㍑。サプリメント数種2日分(ベスパハイパーなど)。ナッツ類。ダウン。手袋予備2。ファーストエイド。携帯ストラップ。ビーコン。 あと秘密兵器=ヒップスライダー(結局怖くて下りの雷鳥平でしか使えず、時間短縮にも何も影響なし…)。 など20㍑のサブザックに収納。 2日目 剱御前小舎ー長次郎谷出合ー長次郎谷ー劔岳山頂ー前剱ー一服剱ールート外ー御前小舎ー室堂 いよいよ闘いに気分も高揚、睡眠不足は否めないけど、気合いだけはみなぎって3時前スタート。 予定より遅れましたが、この時は秘密兵器があるから…なんて甘い考えー。 視界は問題なかったけど、滑り過ぎてつまらん怪我してもと諦めました。 足元は当然ガシッガシッ小気味良くアイゼンが利き1hで出合。 途中月明かりでも歩ける明るさで、見守られてる安心感がありました。 (何故か好きな曲=ムーンリバーが頭に廻り始める=確か…夢追人が世界の果てまで追い続ける詩だったような…) 困難の乗り越えモードを一段階上げ、 さあ本番! ピッケル、ストックを駆使して4ツ足で順調に高度を稼ぎます。 多少デブリ、クラックはあるものの足元への不安は感じず。(只ここのところの高温で熊ノ岩左俣は厳しくなるかも知れません) 前日の嵐でコル近くまでトレースも消えてましたが大丈夫でした。 結局、コルから山頂もやや氷雪が細って来てはいて、所々踏み抜きはあるものの早い時間は問題無さそうでした。 しかし、しかしそう簡単には行かないところが、このあと下りの判断ミスで出てしまいました。 小舎を出て4h弱、とうとうついに「点の記」ルートを踏ませていただきました✨不安と期待が入り交じっていた想いの先の地に辿り着けました。 ふと気づくと山頂の祠の真上に月が…。 世界の果てが見えるような景色に。 ちょっと出来過ぎだ。 でも、お灸を据えられるんです。このあと… 独り占め山頂で全方位劔ブルーの絶景を堪能して帰路を急ぎます。平蔵谷のコルまでは早月分岐点下から着雪なくアイゼンを外し対応。グリップが利きスムーズでした。 素直にそのままアイゼンで平蔵谷下れば、良かったものの、なが~~い帰路の剱沢を嫌悪したのが間違いでした。 その後の前剱から一服剱まで、一歩一手に緊張感が走ってました。 やはり、通過時間帯がやや遅かったです。緩み始めた傾斜は前向きを許してはくれなかったのです。バックもなんか嫌だったので、古い登山道と思われるコース(つまりは風化して脆い)やハイマツの藪漕ぎに冷や汗の連続、アイゼンの脱着5、6回にも…。やってもうたー感でしたが、拉致あかんので、北岳でやった様にバックでのキックステップで、切り抜けました。 その後、稜線の夏道コース(くろゆりのコル経由)もありましたが、アイゼンの脱着に疲れ、コースアウトし、雪渓の最短と思われるルートで何とか凌ぎ切りました。 何とか御前小舎に昼前に着き、へたりました。コーラとどん兵衛そばで生き返り室堂までのエネルギーに…。 リスクはつきものですが、それなりに対応は出来たので、自分の中ではソロに於いてベスト山行になりました。 感謝‼️