地蔵様をバックに一応の自撮り 戻る 次へ

鳳凰三山(夜叉神峠からピストン)の写真

2024.04.13(土) 10:22

地蔵様をバックに一応の自撮り

この写真を含む活動日記

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12:22

25.3 km

2471 m

鳳凰三山(夜叉神峠からピストン)

鳳凰山・地蔵岳・観音岳・薬師岳 (山梨, 長野)

2024.04.13(土) 日帰り

 登山口から夜叉神峠(やしゃじんとうげ)までの夜の道中、森の天上の隙間からきらきらの光が降り注ぐ下、ストックを規則的に突きながら、この数週間を漠然と思い返していました。 ⛰ 東京駅でメトロからの階段を駆け上がり(気持ちだけ)自宅に向かう最終電車になんとか乗り込み、良い方に転ばない案件に部下からのTeamsチャットが無く、そのままうなだれて帰宅する日もありました。そして、退職、転出を控えた先輩、同僚、部下と苦労をねぎらう、あるいは旅立ちを祝うと称した飲みが続き有楽町と新橋の似たような居酒屋で過ごす時間がことのほか増えたと思う一方、4月になると人が入れ代わり立ち代わりやって来て、不在にすることも出来ず30代後半にスリップしたような慌ただしい日々を過ごしていました。 ⛰ これまで南アルプスに向かおうとして、向かえなかったり向かわなかったりしたことが数回ありました。富士に次ぐ3,000mを超える北岳のとんがりに登ってみたいという思いが強くあって、秋の好天を狙ったタイミングで自宅にハードシェルを忘れるというなんともお粗末な結末を迎えてからは及び腰になっていました。その後も、機会は作れたと思うのですが冬の北岳にチャレンジできるほどテン泊経験や、日帰りできる健脚もなく、3,000mを超える高度順応にも一抹の不安があります。ならば、まずは見に行くべって南アルプスにGO🚗 ⛰ ルートは白峰三山(しらねさんざん)の東に並行して南北に聳える鳳凰三山(ほうおうさんざん)、なかでも”オベリスク”と呼ばれる地蔵ヶ岳はどうしても間近で見てみたくて、夜叉神峠から登って天候の急変や体調が思わしくなければ観音ヶ岳で引き返すことにして臨みました▶深夜の中央高速は、空いていてほぼナビの時間どおり夜叉神ヒュッテの目の前にある駐車場まで来ることができました▶駐車場のキャパはざっくり30~40台ぐらいでしょうか?10台ぐらいが停まっていました。そこに車を停めて、素敵な星空を観察してからサンドイッチをほおばり、ほどなくヘッデン点けて登山口からSTRTです▶ 5-6分登った頃に車にサングラスを忘れたことに気づき、後悔よりもそれに気づけたことを喜び、引き返して駐車場まで取りに下ると、なんとおにぎり他コンビニで買ったおやつ一式も助手席に忘れておりました。「おーっ、ラッキーじゃねっ?」と前向きに捉えました。 ⛰ 夜叉神峠(1,766m)までの道中、甲府の東側が朱に染まりだすまでが、あっという間でした▶ そして夜叉神峠の展望スポットでは、南北に長く横たわる白峰三山に見とれていると、後ろからご来光が差し込んできて、高台で望むことが出来ませんでした(悲)▶ もう気温が春で高度2,000mまでは雪がなく、2,400mぐらいまでは快適な歩みでした。辻山(2,584m)の少し手前から雪に滑りを感じたのでチェンスパを履いて砂払岳(2,735m)まで行きましたが、そこからは砂地と岩稜が続いたのと陽に当たる雪面も柔らかくなってチェンスパなしでもOKでした。 ⛰ 睡眠不足もあったのですが、相変わらず体が高度に順応するのが苦手なようで、2,500mを超えた辺りから鼓動が咽喉から耳に伝わり呼吸が荒くなっているのがわかるぐらいでした。これを機に山行中の心拍を把握できるようCOROS(カロス)の時計をポチるか迷っているところです。 ⛰ 砂払岳(2,735m)までは森の中を歩き続けるので、少しかったるいのですがそこから観音ヶ岳(2,841m)までの尾根道歩きは、もうっ、アメージングっの一言です▶ 左に白峰三山、右に南八ヶ岳、観音まで来ると正面に甲斐駒がバーンと見えてきます。極めつけは観音から一旦下って、赤抜沢ノ頭(2,750m)まで上り詰めてから嫌でも目に飛び込んでくる、まるで古代神殿に聳えるオベリスク(2,764m)です。体力的な不安や靴擦れの痛みも重なり、精神的に少しだけきつかったのですがオベリスクを観て感じた”安堵感”ってなんだろうと思いました。 ⛰ 陽のある内に夜叉神ヒュッテ前の駐車場まで戻ってくることが出来ました。天候に恵まれたのが一番でした。厳冬期にシューを使って、この尾根をトレイルしてみたいですが、できれば南御室小屋ぐらいでテン泊して夜をゆっくり過ごしてもみたいです。下りの時に南御室小屋の前で休憩をとったのですが、そこでくつろぎながら自由に過ごされている方々を観て、単純に「いいなぁーっ」て、思っちゃいました。 ⛰ 下りの苺平からの森歩きの長いこと長いこと、辻山近くからはチェンスパを履いてガチガチの雪道が無くなるまで降りました▶ 今日は山業が長くなることを見越して、車中泊ができるように準備していたので大正解でした▶ 写真に少し詳しいコメントを入れていますので、山行の参考にして頂けたら幸いです。 【備忘録】 ● 夜叉神ヒュッテの少し上に冬季トイレ(どっぽん)有り、紙有り(持ち帰り不要) ● 朝早くから活動するならチェンスパか軽アイゼンが必須かと思いました。 ● ストックがあれば、ピッケル不要だと思います。 ● 水分は、ハイドレーション1㍑、湯750ml、アクエリアス500ml、苺ジュース350ml → 湯が300mlほど残 ● カップヌードル1個、コンビニおにぎり2個、バナナ1本、カスタードどら焼き1個、アミノバイタルゼリー1個 → 完食 ● 観音から地蔵までは急登の雪面の上り下りに注意。