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「空前」確定。「絶後」か❓の写真

 この日一番高いところ(標高2800m)からセンチネル峠を見下ろす(写真右下)。  右はピナクル山、奥はTen Peaks。

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Keith Richards

ID: 1430617

🌴石垣島在住 地球放浪家 元もの書き 🌴予定:アルプス山脈イタリア編(6月) モンゴル・アルタイ山脈(8月) 📷背景:ピレネー山脈「ローランの裂け目」 2024 📷子猫:ジョージアの首都トビリシ 2019 🌍歩いた国・地域:アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン、アラブ首長国連邦、アルゼンチン、アンドラ公国、イギリス、イスラエル、イタリア、インド、インドネシア、ウズベキスタン、エクアドル、エジプト、エストニア、オランダ、オーストラリア、オーストリア、カザフスタン、カタール、カナダ、韓国、カンボジア、キューバ、ギリシャ、クロアチア、シリア、ジョージア、シンガポール、スイス、スウェーデン、スペイン、スリランカ、スロバキア、スロベニア、タイ、台湾、タンザニア、チェコ、チリ、デンマーク、ドイツ、トルコ、日本、ニュージーランド、ネパール、ノルウェー、バチカン市国、パレスチナ自治区、ハンガリー、バングラデシュ、東ティモール、フィジー、フィリピン、フィンランド、ブータン、フランス、ブルガリア、ブルネイ、ベトナム、ペルー、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポーランド、ボリビア、ポルトガル、香港、マレーシア、ミャンマー、メキシコ、モロッコ、モンゴル、モンテネグロ、ヨルダン、ラオス、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア 💀歩いた戦争犯罪国家:ロシア(国際社会に再び迎え入れられる日まで別枠表記とするが、いつか再訪したい) 💀歩いた世界いじめっ子国家:アメリカ(正気を取り戻す日まで再訪を控えたい)

この写真を含む活動日記

写真29
もらったドーモ324
05:20
12.7 km
979 m

「空前」確定。「絶後」か❓

テンプル山

2023.06.03 (土)日帰り

 🍁gotoカナディアン・ロッキー 第3週 再びバンフ3日目 モレーン湖~ラーチ谷〜センチネル峠(最終回)  バンフ国立公園でルイーズ湖と人気を二分する大御所が、近所のモレーン湖(Moraine、標高1884m)である。  連峰"Ten Peaks"に囲まれた美観は、旧20㌦紙幣にも採用されていた。「世界一美しい湖」だの何だの、派手な異名をとる。  すなわち「ディズニーランド状態」を覚悟すべしということだ。  でも、ラーチ谷(Larch Valley)を経てセンチネル峠(Sentinel Pass、標高2600m)まで足を延ばせば、往復11km、標高差800mになる。  テンプル山(Temple、標高3544m)まで頑張れば、距離15km、標高差1700m。観光客が立ち入る余地はなくなる。  残雪期のカナダの3500m峰に生半可な準備で突入しても死ぬだけなので、登れるところまで登ることにしていた。  🍁  🍁  🍁  🍁  🍁  しかし、GWさなかの石垣島で、モレーン湖へのアクセス道路を調べていたら、全くもって想定外の問題が見つかった。  あまりにも混むため、今季から一般車両の通行を禁じ、シャトルバスを運行するという。それも「6月1日」から。5月のバンフ滞在中のテンプル山挑戦プランは崩壊した。  こうなったら意地だ。  ジャスパー国立公園に近いOrienおばあちゃん家から南へ455km、Invermereという町で民泊する予定をキャンセルし、6月1日からバンフに戻ることにした。  モレーン湖へのアクセスを最優先したシフトである。やれやれ。一度は落ち着いた。  ところが、旅程を変更したGWに、またまた想定外の問題に見舞われた。  「バス、予約できるかも」と軽いノリで国立公園サイトに入ったら、6〜7月の午前の便(始発6:30)は、ほぼ完売だった。  辛うじて取れたのは、6月3日の午前9時発。これでは十分な活動時間を確保できない。  甘かった。根本的に甘かった。  🍁  🍁  🍁  🍁  🍁  バスに乗るには、バンフの町から60km、ルイーズ湖近くのスキーリゾートまで行く。  3日朝、そこに車を止め、17km離れたモレーン湖の駐車場でバスを降りた。1分で「世界一美しい湖」にご対面できる。  1枚撮ると、確かにレアな出来映え。ただ、感想はそれ以上でもそれ以下でもなく、見物をスルーしてトレイルに入った。  きょうも針葉樹林帯から始まる。  グリズリー(ひぐまモン)の生息エリアらしいので、たまに笛を吹きながら1時間10分ほど耐えると、視界が突然、開けた。ラーチ谷に差し掛かったようだ。  ずらりと居並ぶTen Peaksを、ここで初めて一望できる。「なんと壮大かつ淡麗な」と思ったが、序の口に過ぎなかった。  さらに進むと、右にテンプル山、左にエッフェル・ピーク(Eiffel Peak、標高3077m)とピナクル山(Pinnacle、3070m)が現れる。  近い。デカい。テンプル山は「どすん」といった感じで鎮座し、エッフェル・ピークとピナクル山は鋭い峰を突き上げている。  振り返ると、Ten Peaksの氷河がドーン。  で、足元は今の時季、一面のお花畑だ。  桃源郷。それ以外、言葉が見つからない。  「gotoカナディアン・ロッキー」の中で、いや、今まで歩いてきたトレイルの中で、視覚的インパクトなら頭一つ抜けている。  まさに「空前」である。  🍁  🍁  🍁  🍁  🍁  そのラーチ谷からセンチネル峠、さらにテンプル山の登山道の標高2800m地点まで足を延ばしてみた。  視点(標高)が変わるにつれ、Ten Peaksの御歴々もピナクル山の鋭鋒も姿を変える。「味変」みたいで、飽きさせない。  どう考えても、駐車場徒歩1分の「世界一美しい湖」からの眺めより、ラーチ谷やセンチネル峠からの眺めのほうが、百万倍美しい。  歩けば歩くほど閑散とするのもいい。  好天の土曜日だったが、ラーチ谷~センチネル峠の人出は多くもなく少なくもない。挨拶が面倒臭くない程度で、快適この上ない。  一方、センチネル峠~テンプル山は、人間を寄せ付けない雰囲気。難易度は非連続的に激しく上がり、たまに落石の音が遠くから響いてくる以外は静まり返っていた。  "Stunning❗"  ラーチ谷で出会った白人カップルのお姉さんが声をあげるのを聞いた。英語にも色々な感動表現があるが、きょうの彼女の気持ちは、これだったらしい。  日本語では、何と言うべきか。  やっぱり、きょうは「空前❗」かな。  さて、これは「絶後」になるのだろうか。  まだ分からないし、「絶後」と断定するにしても、それは地球放浪を、または人生を終える時でいいだろう。  🍁  🍁  🍁  🍁  🍁  「gotoカナディアン・ロッキー」が幕を閉じる。  昨年7月の「gotoスイス」と比べると、絶景ぶりは甲乙つけ難いが、  〇だだっ広く、的を絞りにくい  〇レンタカーなしの登山は困難  〇トレイルの補助インフラ(目印、鎖など)には期待できない  〇くまモン多すぎ♡  といった違いがある。色々な意味で不利な日本人が個人登山に挑むには、ハードルが少し高いと思った。  最も驚いたのは、30分の間に4頭のくまモンに出くわしたジャスパー国立公園。  あえて残雪期を狙い、アイゼンやピッケルを石垣島から持ってきたのに、出番が全くなかったのも想定外だった。  アルバータ州では、5月にもかかわらず、異常気象による山火事頻発で緊急事態宣言が出ていた。湖の氷が融けるのも1カ月ほど早いらしい。氷河の後退は、もちろん進んでいる。  一方で、国立公園では、ガソリンがぶ飲みのピックアップトラックが、巨大キャンピングカーを牽引してガンガン走っている。  そういう自分もカローラでガンガン走り、燃料がぶ飲みの飛行機で石垣島に帰るのだ。  氷河の悲鳴を何度も聞いた。  なかなかつらいものがあった。(了)  🍁おことわり───  実際の撮影時間より1時間早く表記されています。YAMAPでは、夏時間を反映できないそうです。  🍁お礼&おしらせ───  ご愛読、誠にありがとうございました。  次回は7月6日出発「goto北海道2023」です。カナダで「熊慣れ」した流れで羅臼岳、幌尻岳あたりに挑みます。  地球放浪(本業)については「gotoキリマンジャロ」の具体的な検討を始めます。決断できるかどうか、フィフティ・フィフティ。  ——————————————————