下りはダケ道。石や岩場の急坂下りも多いですが、全体的にはとても下りやすいルートです。 戻る 次へ

霧中の比良探索☆イン谷口から釈迦岳・八雲ヶ原・北比良峠の写真

2023.05.28(日) 10:09

下りはダケ道。石や岩場の急坂下りも多いですが、全体的にはとても下りやすいルートです。

この写真を含む活動日記

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9.8 km

968 m

霧中の比良探索☆イン谷口から釈迦岳・八雲ヶ原・北比良峠

比良山地・武奈ヶ岳・釈迦岳 (滋賀, 京都)

2023.05.28(日) 日帰り

迷いました!どの山に行くか… 天気がねぇ…雨は降らないものの、どこもかしこも曇天予報だったので余計に迷った。5月最後の休日、できればいいコンディションで新緑を楽しみたかったんですが、そうもいかないようです。 わざわざ遠出してどんより歩くのももったいないので、できるだけ近場で… というわけで決めたのが比良山系釈迦岳! そもそも比良山系は手薄な山域。自宅からも比較的近いのになぜ手薄かと言うと…とにかく帰路の渋滞がヒドイ!(ー ー;) 湖西を走るR161は、京都行きが午後には必ず大渋滞。比良の西を通るR367を利用する手もあるんですが、この道だと京都市内を突破しなくてはならない。この京都市内がめちゃくちゃ混むんです。 そんなわけで比良山系にはなかなか足が向きませんでした。本当にいい山がたくさんあるんですが、あまり歩いてないですね。近くて遠い比良山系です。 今回数ある比良の名峰の中から釈迦岳をピックアップしたのは、曇天でも楽しめそうだと思ったからです。 まず花木が最盛期を迎えているということ(シロヤシオには出遅れましたが)。それと曇天でも楽しめそうなオプションを付けられる…八雲ヶ原湿原です。 比良山系は標高1000m前後に湿原や池塘が点在する特殊な地形。この八雲ヶ原湿原もその一つ。以前から行ってみたい場所でした。 渋滞を避ける方法は…とにかく早朝出発!できるだけ早朝に出発して、あとはのんびりと欲求に任せて歩き、渋滞する前に帰る!これで決まり!*\(^o^)/* 今日の予定は比良山系の起点の中心地、イン谷口から釈迦岳、カラ岳を通って八雲ヶ原へ。そして北比良峠から前山を経由して大山口に下山するルートです。 自宅から一般道オンリーでおよそ1時間10分、イン谷口の駐車場に到着!*\(^o^)/* 4:30…あかん…早過ぎた…真っ暗やん…(~_~;) 少し時間をつぶして5:15に出発! もう駐車場の周りがウツギだらけ!薄暗くても白い花は目立ちます。それからエゴノキ。これもたくさん咲いてました。 しばらく沢沿いの林道を歩き、そのままなんとなく山に入る。傾斜はそれほどキツくない。石や岩も多いが歩きやすい。所々にシライトソウが見られます。 曇天ですし、森の中はまだ真っ暗ですね。怖い、怖い。 神爾谷との分岐を過ぎると、徐々に傾斜はキツくなる。 少し開けた場所を越えると直登ゾーン。結構厳しい斜面ですが、こっちは鈴鹿の急登で鍛えてるんだい!これくらいの急斜面なら大丈夫(^^) 時折展望もありますが、本格的にガスってきました。 カラ岳の分岐を越えると、ここからは尾根筋を一気に駆け上がる。ひと登りして山頂が近づくと傾斜は緩くなる。そして花ゾーン(^^) 地面に白い花がたくさん落ちてます。シロヤシオです。もうシロヤシオはほとんど終わりですね。 サラサドウダンが多いです!こちらは最盛期。めっちゃカワイイです(≧∀≦)色の薄い個体が多いな… 出発してからおよそ2時間、釈迦岳に到着!*\(^o^)/* 山頂はかなり広い疎林の平坦地。木々に囲まれて展望はありません。 山頂もサラサドウダンだらけです。見飽きない花ですねー(^^) そのままカラ岳に向かいましょう。釈迦岳山頂からカラ岳、八雲ヶ原、北比良峠までは、ほとんどアップダウンのない気持ちのいい稜線歩き。 地図を見ていただければわかると思うんですが、この稜線の北西側は準平原的な起伏の少ない地形が広がっているので、めちゃくちゃ楽に歩けます(^^) ガスで神秘的な森、花に朝露が付いてツヤツヤと光輝いている… なんとかたくさん花を付けたシロヤシオも残っていました。サラサドウダンは相変わらず多い。そして何と言っても輝いていたのがベニドウダンですね! 真っ赤なまん丸の花に朝露を纏ってピッカピカです!これはめちゃくちゃカワイイです!(≧∀≦) ガスの中に電波送信施設が見えるとカラ岳に到着。釈迦岳からはおよそ30分。大きな満開のカマツカの木がありました(^^) そのまま先へと進みます。相変わらずルートは快適そのもの。 広場になった開けた分岐に出ました。道標に従って八雲ヶ原に向かいます。 ルートはもはや林道か遊歩道。緩やかに下ると広大な平原の向こう側に豊かな森と池が見えてきます。八雲ヶ原湿原です☆ カラ岳からおよそ35分、八雲ヶ原湿原に到着!*\(^o^)/* 2つの池と湿地帯、豊かな森が織りなす美しい湿原です。 池を覗き込んでみる。水がめちゃくちゃキレイです。そして…アカハライモリがたくさんいます!ゆらゆらと気持ちよさそうに水中を漂っています。 私が近づいても全く逃げる素振りもないですね。カメなら速攻逃げますが(^_^;) ゆっくりのんびり泳いでいます。時折反転するときに真っ赤なお腹がチラッと見える。手足をだらんとさせて、ただ浮かんでるだけ。脱力系イモリです。カワイイ!全く見飽きることがありません。ずっと見ていられる。 日本のイモリと言えばアカハライモリというくらいメジャーなイモリですが、清流を好むため市街地などでは激減し、現在は準絶滅危惧種に指定されています。 そんなアカハライモリがたくさん生息する八雲ヶ原…その水がキレイなことを実感させてくれます。 命を育む水…多くの生き物や植物がこの水によって命を繋いでいる。山にも感謝ですが、水にも感謝ですね☆ もう一つの池ではカモがのんびりと水面を進む。八雲ヶ原の生き物たちはみんなのんびりとして穏やかやなぁ!人を見ても全然気にした様子がない。 花は端境期であまり咲いてないですが、夏にはサギソウなども咲くようです。暑さと山ビルの恐怖に打ち勝たないと、サギソウにはで会えそうにないです(^_^;) それでは北比良峠へ。 フラットな道をしばらく歩き、最後に斜面を登り切った先が北比良峠です。八雲ヶ原からおよそ15分、北比良峠に到着*\(^o^)/* ここはカラ岳から釈迦岳、八雲ヶ原から武奈ヶ岳、金糞峠から堂満岳、ダケ道や神爾の滝へと向かう分岐点。広大な広場になっていて展望もよく、休憩スポットには最適。テン泊の方も多く見られます。 出発してからおよそ3時間50分が経ちました。9:05、今日は北比良峠で休憩にします(^^) ガスはありますが琵琶湖を見下ろすことができました(^^)街は南小松辺りでしょうか?近江舞子内湖が見えます。琵琶湖の奥の方には沖島が見える。日本で唯一の淡水湖内の有人島です。 琵琶湖の中で暮らすってどんな感じなんでしょーね?ちょっとコンビニ、ってわけにもいかないですから。 ゆっくり食事をして9:55、下山開始!…のその前に、せっかくなので前山に寄って行きましょう。 北比良峠の広場の西側の斜面をひと登り。この斜面にはアカモノが咲いていました。この花もカワイイですねー!まるで作り物みたいな可愛らしさです。 しかも前山の東斜面を覆い尽くすほどの大群落!前山をパスした人はこのアカモノの大群落に気づいてないかも?そうだとしたらたいそう残念!これほどのアカモノの群落はなかなか見られるものではないですから! 斜面を登ることおよそ5分。前山に到着。キレイに整地され花崗岩の白砂が敷き詰められた山頂には、マツの苗木が植樹されています。 今は何もないですが、この山頂もいつか白い花崗岩砂礫と緑のマツの美しい姿になるんでしょーね(^-^) それでは下山!ダケ道を下り大山口へと下山します。 このダケ道、石と岩の多い急坂下りが延々と続くわけですが、なぜだかとっても下りやすい(^^) 私の下山スタイルと登山道の相性がいいのかな?スイスイと下れるし、全く疲労感もない。先週の中国山地の縦走路とはえらい違いや!(^_^;) 少し変化に乏しいし、結構急斜面が続くので、上りに使うと結構しんどいかも?登ってみなきゃわかんないですけど… 開けた河原で沢に突き当たる。沢を渡ればその先が大山口。あとは林道をのんびりと下るだけ。 河原で見たことのない黄色い花を発見!結構大きな花がたくさんついてます。葉はマメ科の葉ですね。花が大きいし、デカい豆ができるだろーか? 帰って調べたらジャケツイバラの花でした。やっぱりマメ科です。豆は生薬にもなるそうです。 こうして一つでも知らない花に出会えるのは嬉しいことです。知らない花だらけだったら焦るけど、一つずつだったらバッチリ覚えられますし(^^) 大きな黄色い花、特徴的な葉、奇抜な名前…ジャケツイバラ、覚えました*\(^o^)/* 前山からおよそ50分、大山口まで来るとすっかりガスも晴れていい天気になってきました。林道脇にもたくさんの花を見ることができます。 ジシバリにコナスビ、もちろんウツギも満開!サワフタギもありました(^^) 大山口側の駐車場はほぼ満車ですね。こんな天気でも車が多いのは、やはりこちらの駐車場からは武奈ヶ岳に向かう方が多いからでしょう。 トイレを借りて駐車場を通過。一旦イン谷口のバス停まで降りてから、車を止めた駐車場へ登り返します。 途中に比良管理事務所の建物がありました。今年に入ってから比良でも死亡事故が1件あったようですね。 比良山系は標高が1000m前後と低いですし、街からも近いということで、安易に足を踏み入れる方が多いようですが、私は比良が安全な山だとは決して思いません。 特殊な地形…急峻な斜面も多いし、ガレ場や滝も多い。それに変わりやすい天気、複雑に入り組んだルートなど、道迷いや遭難の危険性の高い山域だと感じています。 みなさんもしっかりとした計画、準備、装備で比良の山々を楽しみましょう!謙虚に真摯に山と向かい合えば、山もきっと素晴らしい展望や美しい花々で私たちを迎え入れてくれるはず。 いつもそう思いながら山に向かっています。 大山口からおよそ25分、無事に駐車場へと戻ってきました*\(^o^)/* さて、今日の山行の感想ですが… いやー、楽しかったです!めちゃめちゃ楽しかった!充実感たっぷりです。やっぱり山は天気だけじゃないんですよ!いや、天気は大事。大事ですけど、天気がベストじゃなくても、ガスまみれになっても、楽しい山歩きはいくらでもできる! まず上り下りの斜面との相性がよかったのが大きい。距離9.8km、実高低差で800mちょい、累積標高で970mですから、私にとっては特別厳しいということもないですが、決して楽な数字というわけでもない。この絶妙なサイズもよかったです。決して無理することなく、そして物足りないこともなく、しっかりと歩けた印象。 山頂付近の稜線沿い、釈迦岳からカラ岳、八雲ヶ原を含め北比良峠まで…ここが起伏の少ない準平原だったのも幸いしました。一番キツいところを、一番楽に歩けましたから。メリハリってヤツですね(^^)しかもここが花のピーク!花があるととにかく喜ぶタイプなんです(^_^;) 八雲ヶ原もよかったですね。水は命の根源…それを改めて強く感じることができました。 これは渋滞がイヤ!なんて言ってないで、比良にも通わなくてはいけませんね。堂満岳と釣瓶岳は登らなきゃと思っているので、また秋にでも訪れてみたいです。なにせこれから比良は山ビルの季節ですから(^_^;) あとはリトル比良の1000m以下の山々。ここは全くの手付かずなので、雪が降る前には歩いておきたいと思ってます。 天気は微妙、でも山は最高!比良の山々は私を快く受け入れてくれました。そんな山に今日も感謝です☆ 追記 : 帰路の渋滞情報(^_^;) R161京都向きは定番の渋滞スポット、真野の手前でビタっと止まる(ー ー;)あとはのろのろ運転。ただ坂本からは一気に動き始めたので、ダメージは少なかった。 あ、YAMAPユーザーのみなさんには山でお伝えした方がわかりやすいですか?蓬莱山で渋滞して、比叡山で渋滞を抜けた、って感じです(^_^;) 渋滞が最小限でよかったです。ひどい時にはR1までべったり渋滞してますから! 快調にR1に合流して、山科からは京都外環状線に入る…が、観月橋(京都市伏見区)で渋滞の情報。ここも必ず渋滞する場所。 うわー、どーしよー…?と思った時に目に飛び込んで来たのは、稲荷山トンネルから第二京阪の文字。…仕方ない、時間を金で買おう。 というわけで帰りは高速道路を使っちゃいました(^_^;) それでも自宅まで1時間45分ほどかかった。高速に乗っても、早朝のオール一般道の方が早いなんて! これだから比良にはなかなか足が向かないんですよ…