浦崎名物だと勝手に思っている天然プール。
 普通の観光客は来ないので、名物かどうかは実は微妙。 戻る 次へ

レア!平久保半島の先っちょで人間に出会うの写真

2022.09.08(木) 09:37

 浦崎名物だと勝手に思っている天然プール。  普通の観光客は来ないので、名物かどうかは実は微妙。

この写真を含む活動日記

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03:28

15.7 km

293 m

レア!平久保半島の先っちょで人間に出会う

石垣島 北部 (沖縄)

2022.09.08(木) 日帰り

 台風11号は、3日(土)から4日(日)にかけて、石垣島をゆ~っくりと通り過ぎた。  「猛烈な台風」として直撃するはずだったのが、実際は2段階も下の「強い台風」。停電も免れた。  とはいえ、勢力の予報を大きく外した観測態勢の問題を指摘した記事をたまたま読んだ。確かに、拍子抜けの外れなら笑い話で済むが、逆は困る。  一方、台風が付近を長い間ウロウロして船便が滞るので、1週間ほど買い物難民になるという見通しは「ビンゴ」となった。  スーパーでは、ようやく6日(火)あたりから生鮮食品が並び始めたが、備蓄需要(停電でも食べられる)が集中したインスタント麺は、この日もスッカラカン(写真参照)。  Amazonで8月24日に注文して26日に佐賀県から発送された日用品は、まだ届かない。ポチってから2週間が過ぎた。      🌴  🌴  🌴  🌴  🌴  そして8日。まともに晴れるのは、8月31日以来8日ぶりだ。しかも、今季初めて「秋」をほんの少し感じさせる天気予報を前日見て、テンションが上がった。  久しぶりに遠出しよう!  愛車ホンダ・スーパーカブで最北端の平久保半島まで疾走し、「エコロード」を歩く。  石垣島最高のハイキングコースなのに人けがなさすぎ、それがまた最高なのだ。  📌平久保半島エコロード———  石垣島の北東に突き出た平久保半島の東岸(非居住エリア)を通る未舗装の市道。  牧場が使うくらいだったが、観光客の普通車でも走れるように、市が2020年度までに平野ー明石10kmを整え直した。  しかし、本日見た限りでは、メンテの欠如と今回の台風でダートは荒れていて、普通車で無事に通るのは難しいと思われる。  明石ー伊原間3.6kmは未整備だが、歩ける(※野良牛が繁殖中)。  西表石垣国立公園の指定区域。原生っぽい山々と美ら海に挟まれたダートは「海と山と牛の楽園」である。  —————————————————————  まじめな話、ここを夏(6月半ばの梅雨明け~10月ごろ)に歩くのはお勧めできない。長い時間、亜熱帯の直射日光にさらされ、水道も民家もないからだ。  ところが、8日の天気予報を見ると、季節外れの北寄りの風、晴れなのに最高気温30℃。湿度と日射も加味した暑さ指数も5段階の真ん中「警戒」レベル。  これはチャンスなのだった。    🌴  🌴  🌴  🌴  🌴  早起きすると、最低気温24.3℃。奇跡だ。  熱帯夜を免れるのは6月10日以来。道理で、エアコンは頻繁に自動休止していた。   平久保半島南部の明石(あかいし)公民館までカブで行き、午前1本しかないバスで半島の北端にワープし、歩きだした。  このあたりの随一の観光スポット・平久保崎灯台に寄ると、朝からレンタカーの先客がいた。トロピカルなファッションとメイクが妙に映える女子3人組だった。  美ら海の写真を撮っては、関西弁で「やば~い」などと盛り上がっている。お気持ち、分かります。台風明け8日ぶりの晴天に恵まれるなんて幸運です。  そろいもそろって美人。どちらのお嬢様から話しかけるのが適切かしらん?と要らぬ妄想をしていると、読み(期待)通り撮影を頼まれた。四国出身の都民という。  「お家の近くにこんなところがあって、いいですねー」と褒められたので、うーん、もっと「やばい」ハイキングコースが反対側にあるんですけどね......と教えたかったが、やめた。ノリが違いすぎる。      🌴  🌴  🌴  🌴  🌴  北端の集落・平野からエコロードに入る。  この先は、牛に出くわすことはあっても、ハイカーに出会うことはない。まれに車を見るが、歩きは余程の物好きに限られる。  ところが、エコロードよりさらにマイナーな脇道から「浦崎」の海岸に寄り道すると、バイクが1台。その先で釣り装備の兄貴が準備していた。かなりレアだ。  在島5年という転勤組だった。リーフ釣りの無人スポットとして、以前から目をつけているという。リーフ釣り?  サンゴ礁(英語でコーラル・リーフ)の縁まで自力で歩きながら小物を釣り、縁からは深みの大物を狙う。干潮限定のスリリングなアウトドアらしい。初耳。  「きょうは北風が強いですねー」  「めっずらしいですよねー」  地元民ならではのやり取りに続いて、兄貴は「逆風だから、ルアーが飛ばないなあ」とボヤいた。なるほど。そういうものか。  こっちはエコロードのハイキングだと説明すると、「なんか歩けるって聞いたことはありますけど」とピンと来ない様子。同じマニアック志向でも、畑が違うらしい。  「じゃあ、行ってきます」とサンゴ礁に足を踏み入れた兄貴は、そのままずんずん進み、すぐに腰まで浸かった。縁まで歩くなんて、かなりの負荷。すごいなあ。    🌴  🌴  🌴  🌴  🌴  エコロードに戻ると、台風のせいでダートは荒れ、もはや「レンタカーで楽しめます」という触れ込みは厳しくなっていた。  もっとも、わずかに残された「原生に近い石垣島」を味わえるという醍醐味が色あせるものではない。  そもそも車両通行禁止にすべきだと思うから、営業センス皆無の市がメンテナンスもPRもしないなら、むしろ望ましい。  実際の最高気温は、予報より少し高い30.8℃。それでも、爽やかな北寄りの風のお陰で、絶妙なハイキングになった。  もちろん無人。加えて、この日はなぜか「無牛」だった。  灯台から美ら海を眺めた都民3人組。  サンゴ礁を独占して釣りをした市民①。  エコロードを同じく独り占めした市民②。  「やはり地元民のほうが一枚上手だな、ふふふ」とほくそ笑んだ。当たり前か。  🌴石垣島メモ㉙「市議選」  石垣市では11日、知事選と一緒に市議選も行われる。  で、近所の候補者マエツ究(きわむ)氏というおじいから選挙ハガキが届いたのだが、地元色濃厚な公約が興味深い(写真参照)。  サトウキビ関連が「いの一番」に挙げられているのは、手堅い農家票に直結するからだろうか。  国内産の砂糖は価格競争力が弱すぎるため、国策で手厚く保護されている。安い外国産と高い国内産の価格が同じくらいになるように、交付金で調整する。  南西諸島の雇用を守るとか、離島の人口が減ると安全保障上もマズいとかいう理由による。  マエツさんはモズク、オクラ、紅イモ、国際リゾート拠点にも言及し、地元活性化に向けた意気込みは伝わってきた。  しかし、「持続可能な開発」とか「環境の保護」といったテーマにじぇんじぇん関心がないのは残念である。  自ら出馬するなら、南米ガラパゴス諸島にならって「入島税(自前の環境保護財源)の導入」を公約に掲げたい。で、入島税の上げ下げで観光客数を調整する。  得られた自主財源の使い道としては、とりあえず何げにひどい不法投棄ゴミ対策に充てたい。  あと、個人の立入禁止エリアの設定(ガイドつきなら可)と併せた希少動植物の保護。    ただし、一大勢力の観光業界から総スカンを食らって、落選するだろう。