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日の出山NH~with 大岳山~の写真

2021.03.27(土) 06:40

この写真を含む活動日記

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23.0 km

2047 m

日の出山NH~with 大岳山~

大岳山・御岳山・御前山 (東京, 山梨)

2021.03.27(土) 日帰り

 今回は、いたって普通にレポートします。  YAMAPのせいでカメラを買ってしまいました。三脚とかも買ってしまい荷物が重くなって辛いですが、いつもスマホでは光学ズームができない悔しさに悶々としていたことがこれで解消できそうです。  購入したカメラはそのズーム性能にやられたのですが、標準機能にタイムラプスがあって、これが今回のナイトハイクの引き金になりました。YouTubeでタイムラプスの星空動画や、山をバックに雲が流れる動画などを見て憧れていたのですね。日の出山で日の出のタイムラプスを撮ってみたい・・・(*´▽`*)。他にも夜景も撮りたいし月もいいね~と妄想が妄想を呼び限界まで膨らみました……パーン、弾けました。ナイトハイク、それは冒険心をくすぐるくすぐり屋、こちょこちょ。怖いけど日の出山なら一人でも大丈夫かも♡  そしてナイトハイクの計画を始めます。基本的なツールは既にあったので、対策項目には熊対策だけが残りました。熊は朝方の薄暗いころに活動するということだったよな~、一番危険な時間帯に完全丸かぶりだな~、夜道でばったりも最悪かも、と不安が頭をもたげます。熊鈴はもちろん持っていましたが、もう2アイテム用意しようと決断しました。携帯ラジオと熊撃退スプレーです。とくにスプレーがあると心強い、勇気がドクドクドクドク湧いてきました。  日付が変わる前に自宅を出て、日付をまたいで武蔵五日市駅に到着します。二週連続で普通の人は来ない武蔵五日市駅にです、ありえない。降りたのは5人くらい。当然山に行く格好は私一人。かもね、かもね、そーかもね。ヘッドランプを装着し、熊鈴とラジオをぶら下げ、川口宏並みに悠然と出発しました。  熊鈴を鳴らしながら深夜の住宅街を進みます。鈴の音を聞いた人は不気味だったでしょうねぇ。そして程なく登山道入り口に到着。前回はここを間違えましたが、今回は絶対に間違いは許されません。息を止めるほどの最高度の注意を払いました、はぁはぁ。ああ、もう君たちに会うことはできないかもしれない。母よ弟よ弟の嫁よ姪っ子よ、おじさんは逝ってくるよ。そしていよいよヘッドランプに火を灯し、ラジオをNHKのラジオ深夜便に合わせ、突入!  深夜の山路というものは、最初の一時間ほどは、とても気持ちの悪いものでした。幽霊とか信じる方なんですけど、考えないようにするためにできるだけ何か別のことを考えました。山登り始めてから、なんかいろいろ道具を買っちゃって、部屋が狭くなったなぁ、ミニマリストの俺としちゃあ代わりに何か捨てないとなぁ、なに捨てようかぁ、などとほぼ何も考えていないと同じでしたが。お化け関係は考えなくなった代わりに、違う怖いことを思いついてしまい、心を凍りつかせます。ここで人にあったら幽霊より怖いな、実は人間が一番怖い。死体を埋めに来た奴なんかに出くわしたら最悪中の最悪だ・・・。これが頭に浮んだときが一番怖くなったのでした。  暗い山路を一人で歩いていても、時間が経つにつれ次第に恐怖感がなくなります。ラジオに聞き耳を立てたお蔭かもしれませんが、不思議なものです。その代わり鬱陶しいことに気が付きます。昼間は全く感じたことがなかったのですが、空中にごみのようなものが粉雪のように舞っているのです。ヘッドランプからの光線が微粒子に反射してチラチラ見えるのですが、昼間は明るすぎて見えないだけなのです。暗い部屋に太陽の光が差し込むと、そこだけ埃が舞っているのが分かりますよね?そんな感じですが、それの何倍も微粒子が多い気がしました。これの大部分が花粉なんですかね?田舎は空気が綺麗とかいうけど、めちゃくちゃなんか飛んでますよ。私は運よく花粉症ではありませんが、この光景を見たら鼻水が出てきました。というか、この微粒子が沢山鼻に入ってきたから、体が外に出そうとしているんでしょうかね。  鬱陶しいのはまだありました、蜘蛛の巣です。もう何十回も顔に蜘蛛の巣が当たりました。これは本当に鬱陶しい。見えないものは避けようがない。棒を振り回しながら登った方がいいかもしれません。その日の一番乗りの方が味わう醍醐味の一つなのかもしれませんが、これは慣れることがなかったですね。  さて、日の出山への行程も70%消化したころに現れました「ここらへん、ごっつ熊おるで、注意してや!」の看板。ぶるぶる、怖いわー。その看板を見てまた歩き始めてすぐに、パシャ!とフラッシュを浴びせられました。これは、びっくりしたなも~、でしたね、あはは。生態調査のために動物が前を通ると自動的に写真を撮る機械が設置されているのです。前の週の昼間に見て知っていたのですぐに落ち着きましたが、知らなかったら、「なんだなんだ!」となったでしょうね、うふふ。でもこの機械が設置されているということは、熊がいるっちゅうことやん・・・。この後、頭の中が熊でいっぱいになって、自分のザックの中の物が動いた音にビビッて後ろを振り向いたり、何でもない黒い物体が熊に見えたりで、結構ナーバスになりました。  そして午前三時半、漸く山頂に到着します。麻生山をパスしたのに、前週と同じくらい時間がかかりました。夜は小走りもできないことと、カメラと三脚などの機材が増えたせいですね。  当然ながら、山頂は私一人です。クマよけのラジオをつけっぱなしにして、月、夜景、星なんかを、いろいろ条件を変えて撮ってみました。カメラの扱いはド素人なので、完全に練習ですね。夜空では自動機能ではうまく撮れないため、シャッタースピードや露出をいじる必要がありました。寒くなければもっと練習ができたと思いますが、寒いし腹減ったしで、しばらくやった後カップラーメンを食べました。久しぶりに食べたチリトマトヌードル、旨かったなぁ。あとは夜明けにタイムラプスやるまでコーヒー飲んで休憩です。  寒いので山頂をうろうろしていた朝4時半頃、登山道に動く光が見えました。朝日を拝むために登って来た男性でした。動く光が見えた時、何とも言えず嬉しい気持ちになりました。真っ暗な中で独りぼっちもいいけど、誰かが一緒にいるのもいいなと思います。この方はつるつる温泉近くに車を止めてそこから登って来たそうで、1時間くらいで登ったそうです。私が武蔵五日市駅から3時間くらいでしたからずいぶんと違いますね。  この男性がとても感じのいい人だったせいもありますが、こういう環境だと自然に打ち解けて話せるものですね。私のコーヒーはもう飲んじゃって無かったのですが、この方からもいただいてもう一杯飲むことができました。温まりました。  日の出直前の5時半頃でしょうか、今度は女性が現れます。私がやっていたタイムラプスのテスト撮影に興味を持たれて話しかけてくれました。この女性は御嶽の宿坊に宿泊されたそうで、朝食前に日の出を見に来たそうです。やはり徹夜は身体に応えますので、その手もいいかもと思いました。これに対して、日の出山にある東雲山荘が4月から再開するので使ってみたいけど、6人以上じゃないと予約できないので難しいですね。タイムラプスはテストとしては一応成功ですが、実験なので撮影時間10minにしました。これではかなり物足りないので、次回はもっと長時間の撮影に挑戦したいと思います。テスト結果もUPしたので、興味のある方は見てください。  山頂で出会ったお二人とも別れ、次に目指すは大岳山。先ずは、御嶽神社でお参りします。ここも一番乗り。早朝の良く手入れされた神社は本当に好きです。静まってピシッとした空気が徹夜した心も体もリフレッシュしてくれます。そして御嶽神社のベンチで朝食のクリームパンを食べました。ここでは「幸せ届けるクリームパン」を頂きます。美味しいけど、少し甘すぎかな、コーヒー飲みたいな、となりまして次回はコーヒーをもっと持ってこようと強く決意しました。その後は、奥の院、鍋割山、大岳山と登ります。大岳山でヤマザキの「高級クリームパン」を食べました。こっちの方がバランスが良くて旨いですね。流石、春のパン祭り!どっかで、春のパンツ祭りもやってないかなぁ。ないわ!  大岳山から鋸山への道中、反対側からくる一人の女性と目が合いました。そのときはまだ30mくらい離れていましたが、近付く間に高低差で一度視界から消えます。そして次に見えた時、彼女はマスクとサングラスをしていました。さっきまで何もつけていなかったのに、私と目が合ってすぐにです。う~む、マスクは分らんでもないけど、サングラスは何故?もしかしてお忍びの芸能人?なんか面白くないな。もしかして夜中に寒さに耐えているときにでた鼻水が鼻孔の下で固まっていたせい?でもあの距離では分からんにゃろ。なんでだったのでしょうか。  鋸山山頂は人がいっぱいだったので、休憩しないで愛宕神社経由で奥多摩駅に向かいます。このルートが想定外の険しさで、怖いけど意外と楽しい。ここでは、何故か山ではあまり見ないぽっちゃり系の男性と出会う確率が高かった印象があります。いつもの倍?いつもはほとんど見ないからもっとですね。この道はぽっちゃり男性さんを惹きつける何かがあります、間違いない。  私はこの道通ったことないと思っていましたが、途中の岩の上の不動明王様でしょうか、この辺でデジャブに襲われます。愛宕神社の前に立ち、そして愛宕神社の階段で、来た事あると思い始め、昭和橋のたもと近くの登山口に至って俺はここに立ったことがあると確信しました。半年以内のはずなのに、いつ来たのか思い出せない不思議。いつも何度でも。余談ですが、ここの道標、駅の方角が全然違うんですよね。早く直しなさいよ。