やまなし県央の山旅
11月の山梨を満喫してデジタルバッジや特製手ぬぐい、Tシャツをゲットしよう
昨年に大好評を博して、今年も8月31日からスタートした『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』。10月末時点で延べ15,212名ものYAMAPユーザーの皆さんに参加いただいています。そして紅葉や新雪の富士山が美しい11月は、やまなし県央エリアの魅力がさらにアップ! 今回はこれからの時期におすすめのキャンペーン対象の山と、既に参加したYAMAPユーザーの皆さんの楽しみ方を紹介します。この記事を参考にやまなし県央の秋をお楽しみください!
目次
11月こそ参加したい『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』
2024年は8月31日(土)〜12月1日(日)が期間となる『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』。このキャンペーンでは、戦国時代にこの地を治めた名将・武田信玄公が用いた旗印にちなんだ「風」「林」「火」「山」に、山梨県央がエリア分けされており、各エリアごとに対象となる山を訪問したり、清掃活動に参加することでデジタルバッジを獲得できます。
さらに、3種類以上のデジタルバッジを集めると、山梨県の伝統工芸「甲州印伝(いんでん)」の伝統柄をあしらった特製のオリジナル手ぬぐい(数量限定)をプレゼント。甲州印伝の老舗「印傳の山本」監修の逸品は、富士山を彷彿とさせる青のカラーリング。昨年の赤も好評だったため、2年連続で参加するYAMAPユーザーさんも多数いらっしゃいます。
そんな『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』への参加は、今からでも遅くありません。むしろ11月は色づく紅葉や冠雪した富士山などを楽しむことができる、まさにベストシーズンなのです!
ここからは、「風」「林」「火」「山」それぞれから、11月におすすめの山を紹介しましょう。
これからの時期にオススメ! 「風」「林」「火」「山」の名山
風|弥三郎岳(羅漢寺山・1,058m)
日本遺産・国の特別名勝であり「日本一の渓谷美」と呼ばれる昇仙峡は、例年11月初旬から中旬には紅葉に彩られて美しさを増します。高さ300mにも及ぶ断崖絶壁に囲まれた渓谷ですが、実は上から眺めることも可能。最高峰の弥三郎岳(羅漢寺山・1,058m)へは、昇仙峡ロープウェイを利用すればわずか約40分で往復できるのです。
白い花崗岩に松林が点在する稜線の先には、広大な一枚岩の山頂が待っています。眼下の紅葉はもちろん、富士山・南アルプス・八ヶ岳・甲府盆地などのパノラマも抜群です。
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林|横尾山(1,818m)
奥秩父山塊の西端にあたり、長野県との境にそびえる横尾山(1,818m)は、中腹から山頂手前にかけてカヤトの原と呼ばれる見晴らしの良い草原状の稜線が続きます。ここに生育するススキの白い穂が、秋の陽射しを浴びて輝く風景はひときわフォトジェニック。
長野県側を見下ろせば、高原野菜の産地である川上村の畑がまるでミニチュアのよう。振り返れば、富士山はもちろん、金峰山(2,599m)や瑞牆山(2,230m)など日本百名山に選定された奥秩父の名峰を間近に望むことができます。
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火|大蔵経寺山(715m)
温泉が多い山梨県でも最大規模を誇る石和温泉に近い大蔵経寺山(だいぞうきょうじやま・715m)は標高が低いため、キャンペーン終盤の11月下旬まで色鮮やかな紅葉を楽しむことができます。中腹の第一展望台は、葛飾北斎が代表作のひとつ『富嶽三十六景』の「甲州伊沢暁」を描いた場所でもあり、浮世絵そのままの絶景が広がります。
また山麓の笛吹市は、ぶどうや桃などフルーツの名産地でもあります。最寄りのキャンペーン対象施設である石和温泉駅観光案内所には、市内のワイナリー10社が手がけた計16種類のワインを有料で試飲できる「駅なかワインサーバー」が併設されており、登山後のお楽しみにおすすめです。
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山|小楢山(1,713m)
本キャンペーンのデジタルバッジのモチーフでもある武田信玄公の菩提寺・恵林寺の北西にそびえる小楢山(こならやま・1,713m)。恵林寺開山の祖である禅僧・作庭家の夢窓国師が「古那羅山」と名付けたことが山名の由来であるとの伝承も残る山です。
錫杖ケ原(しゃくじょうがはら)と呼ばれる広々とした山頂付近は、レンゲツツジの群生などに代表される花の名所として春から夏にかけても人気ですが、秋には富士山の絶好の展望台となります。晴天率が高く空気もクリアなこの季節、御坂山塊を前景に新雪で薄化粧をした日本一の名峰が、堂々とした姿を見せてくれることでしょう。
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YAMAPユーザーに直撃!やまなし県央「山のぼり・まち歩き」の楽しみ方
登山だけでなくまち歩きも堪能|wakaさんの場合
昨年も『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』に参加して赤の手ぬぐいをゲットしたwakaさん。とある週末の行き先を思案していた際に、今年も同キャンペーンが実施されることを知って出かけたそう。
普段は主に公共交通機関派だというwakaさんは、山だけでなく、そこに至るまでのまち歩きも堪能したようです。
wakaさん:甲府駅から歩いていけるレトロな雰囲気の喫茶店「六曜館」は、登山前にランチできる場所を検索して見つけた隠れた名店でした(2024年10月以降は当面の間、夜営業のみ)。
食後に立ち寄ったこちらも甲府駅そばの「AKITO COFFEE」は、昨年のキャンペーン参加時から気になっていたお店。満席だったのでテイクアウトにしましたが、コーヒーもアイスも美味しくて、再訪決定です。
wakaさん:私はマイカーを所有していないので、普段は電車やバスなど公共交通機関を利用して登山しています。
甲府のまち歩きを楽しんだ後に「風」バッジ対象である八王子山(640m)に登ったのですが、縦走した天狗山(493m)もあわせて素敵なコースでした。YAMAPユーザーもキャンペーンに大勢参加しているようで、活動日記を投稿したら、フォロワーさんも多く訪れていましたよ。
このキャンペーンでは、こうした駅や街から近い“隠れた良い山”を知ることができるのも嬉しいですね。この日の午前中に登った「火」バッジ対象の大蔵経寺山(715m)へは昨年も訪れているのですが、下山ルートを変えることでたくさんのキノコに出会えて、もっと楽しく歩くことができました。
宿泊でグルメも満喫|kannaさんの場合
日頃は九州を拠点に活動し、ソロ登山はもちろん、昨年福岡で開催されたYAMAPのイベントで知り合った山友さん5名のグループで月に一度は活動しているというkannaさん。
今回は、キャンペーンに合わせて「山」バッジの対象で日本百名山でもある大菩薩嶺(2,057m)へ山仲間たちと遠征。登山口の「ロッジ長兵衛」に宿泊して素敵な時間とグルメを満喫したそうです。
kannaさん:山小屋が苦手なので、ドキドキしながらの宿泊でした。しかし実際は私たちのグループだけで個室を利用することができ、きれいな布団でゆっくりと眠ることができました。
宿泊した日は、たまたま「フルートの夕べ」という催しがあり、夕食を楽しみながら演奏を聴くことができました。これまで山小屋に対して抱いてきた印象が大きく変わった体験でしたね。
kannaさん:食事も地元ならではの山菜やキノコを使った山小屋とは思えない豪華さでした。ご主人が当日に収穫したという松茸のホイル焼きはボリュームも満点で、思わず写真を撮り忘れるほど夢中になって味わいました。
これまた別鍋で提供された山梨の郷土料理・ほうとうも身体の芯から温まる美味しさで、グループで奪い合うようにして食べてしまいました。
今回の『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』では、kannnaさんのように宿泊した人ならではの賞品も。やまなし県央エリアの宿泊施設(ホテル・旅館・山小屋・テント場)で期間中に宿泊した様子を活動日記やモーメントで投稿すると、オリジナルTシャツが抽選で100名様にプレゼントされます。
清掃活動にも参加|かしやまさんの場合
こちらも昨年に続き『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』に参加したのが、かしやまさんです。色違いの手ぬぐいはもちろん、有名ではないが魅力ある低山を知ることができることが、このキャンペーンの魅力だそう。
かしやまさんはキャンペーンに限らず、日頃から登山の際には100円ショップで購入したトングとゴミ袋を持参し、ゴミ拾いをするという根っからのクリーンハイカー。今回も、もちろん清掃活動にも参加してくださいました。
かしやまさん:今年は「林」バッジ対象の横尾山(1,818m)、「風」バッジ対象の八王子山(640m)、「火」バッジ対象の大蔵経寺山(715m)へ登りましたが、比較的奥深い横尾山よりも、街に近い大蔵経寺山の方がゴミが多い印象でした。
昨年も街に近い湯村山(446m)では、ビールの空き缶や登山靴のソールまで落ちていました。あとこれは登山者によるものではないのですが、山へ向かう道路沿いのゴミも気になります。人目につきにくい山奥だからといって、捨ててしまうのでしょうね。
かしやまさん:私自身は「同じ山なら綺麗な方が気持ち良い」という純粋な理由で日頃からゴミ拾いをしていますが、同じ山を歩いていても拾わない人もいます。そうした点では、YAMAPがキャンペーンで清掃活動を推進しているのは、クリーンハイカーが波状的に広がるチャンスですよね。
実際にキャンペーン期間でも、後半になると落ちているゴミが少なくなる実感があり、クリーンハイカーの同志が増えていくのは良いことだと思っています。
かしやまさん:さらに言えば、ゴミ袋も扱い次第ではゴミになってしまうので注意したいですね。キャンペーンで配布されている専用のゴミ袋は、もったいないので使わずにとっておくようにしていますよ(笑)
山も観光も楽しめる、やまなし県央へ出かけよう!
紹介した通り、それぞれのスタイルで楽しむことができる『やまなし県央「山のぼり・まち歩き」キャンペーン』。秋の深まりに合わせて、色鮮やかな紅葉、澄み切った空気、新雪の富士山・南アルプス・八ヶ岳などのパノラマを楽しむことができます。
キャンペーンが終了する12月1日(日)まで、やまなし県央の山のぼりとまち歩きを満喫してください。
執筆:鷲尾 太輔(登山ガイド・山岳ライター)
協力:甲府市役所産業部農林振興室林政課
TEL:055-298-4837
受付時間:平日 8:30-17:15
山岳ライター・登山ガイド
鷲尾 太輔
登山の総合プロダクション・Allein Adler代表。山岳ライターとして、様々なメディアでルートガイドやギアレビューから山登り初心者向けのノウハウ記事まで様々なトピックを発信中。登山ガイドとしては、読図・応急手当・ロープワークなどの「安全登山」から、写真撮影・山岳信仰・アウトドアクッキングなど「登山+αの楽しみ」まで、幅広いテーマの講習会を開催しています。とはいえ登山以外では根っからのインドア派…普段は音楽・アニメ・映画鑑賞や、読書・料理・ギター演奏などに没頭しています。
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