壮絶な藪漕ぎで撤退「桴海於茂登岳」

2017.12.11(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 53
休憩時間
5
距離
6.0 km
のぼり / くだり
503 / 514 m
5 47
3

活動詳細

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今回来島のメインイベントである桴海於茂登岳。 順調にいけばウマヌファ岳(馬の鞍岳)も踏もうという予定です。 YAMAP地図ではヤエヤマヤシ群落あたりからのコースがあります。 しかし、石垣のオヤジであり親友であるyoshitakaさんが途中まで経路を把握されていて、その分岐まで案内してくださるということなので、荒川のカンヒザクラ自生地の碑があるパーキング横から登り始めることに。 少し胸騒ぎを抱きながら、パーキング横の階段から登山道に入る。ヤマビルやハブ、ムカデやヤスデ、イノシシなど冬だからといって危険な生物に遭遇しないとは限らない。 ただ気温は20℃前後と低いので、そのようなリスクは少なそうではある。 しかし余り情報がないために、下手をすれば道迷いの危険は大きい。低山だからといっても様々なリスクが想定されるので注意深さが求められる。 ドキドキしながらyoshitakaさんの案内で歩く。早速想定外のリスク、イノシシ捕獲用の罠にyoshitakaさんがハマってしまった。 手で外すことができ、怪我をするようなものではなかったが、気分的に歩きづらくなる。 その後いくつかの罠を回避しながら、分岐点に辿り着く。 沢の方へおりる直進ルートと、さらに登って行く左ルート。 案内してくださったyoshitakaさんは体力的に自信が無いとのことで、周囲の森を探検してくるとのことで、ここでお別れ。下山するまで定期的に連絡を取りながら進むことに。 さあここから単独での山行き全くの未知の世界。こまめにテープが巻かれていて、なんとか行けそうな感じ。 順調に歩いていると、何となく重要そうな分岐点。 看板はない。 迷ったが真っ直ぐなルートをとる。 しかし少し行くと下りになっていて、テープはあるが何となく道が荒れているような気がして不安になり、先ほどの分岐まで戻り、誘導ロープが張られていて道が良い左ルートに軌道修正。 渡渉したり藪漕ぎしたり岩を潜りながらもテープはあった。その先にたどり着いたのは足がすくむような露岩の展望ポイント。 おそらく余り知られていない絶景に出会えたことに喜びが込み上げる。於茂登岳から川平、米原方面が高い位置から一望できる。しかし強風で撮影しながら立っているとふらついて落ちてしまいそうで恐い。 yoshitakaさんに電話して、素晴らしい景色に出会えたことと、順調にいっていることを伝えた。 ここから山頂に道は続いているはずだと思い込んでいた。 しかし、少しテープを追いかけながら進むが、テープを見失ってしまった。リュウキュウチクとアダンとイバラの薮をかき分けながら進まなければならなくなる。 足元が見えない。 GPSを頼りに山頂の方向へひたすら藪漕ぎかなり進んできてしまったので、引き返すこともできず薮をかき分ける。岩の周りはアダンが足の踏み場もないほど茎が張り巡らされている。 "あきらめたらアカン"と心の中で呟きながら藪を漕ぐ。時折身体やザックに柔軟なリュウキュウチクやアダンやツルが絡みつき前進が困難になる。 無駄な力を使って疲労を増し加えないように丁寧に束縛を解く。 下の方で拾った木の枝を杖にして、藪をかき分け、山頂の方向を見失わないようにGPSで見ながら、藪の密度の比較的濃くない方向を選んで進みます。 谷が見えたのでそこに下りればどこかの道に当たるかもしれないし、比較的進みやすくなるのではないかと判断して、やっとの思いで下りてみる。 しかしその希望は打ち砕かれた。 谷には巨岩がゴロゴロで、まともに通ることができる道は無いようだ。岩の隙間から下を覗き込むと3、4メートル下に水の流れを確認。そこまで下りてしまうともう上がれなさそう。転落のリスクもあるので岩を渡りながらもう一度尾根を目指す。 拾った杖があって良かった。 あとで軌跡を見て気づいたが、そのままもう少し下っていれば、道があったようだ。 相変わらずひたすらの藪漕ぎにだんだんと疲労の色が濃くなってゆく。 "いや、あきらめてはいけない"と自分を奮い立たせながら進む。 "遭難なんかしてたまるか" 心配や迷惑をかけてしまう。あきらめるわけにはいかない。 藪をかき分け、アダンが蔓延っていない岩の上で、リュウキュウチクに囲まれ、まったく視界が閉ざされながら水とおにぎりを食べて少し休憩。yoshitakaさんに電話をかけてみるが、繋がらない。岩の上に立つと左斜め前に桴海於茂登岳のピーク、右後方にはウマヌファ岳。 "あそこまで藪漕ぎでは行かれへんなぁ…" ここで、登頂をあきらめる決意をする。 ヤマレコでヤシ林からの軌跡をダウンロードしていたその方の軌跡に合流するため、少し傾斜のきつい谷を下りた。 するとそこにあった細い木に赤と黄色のテープが巻いてあった。 何とも言えない安堵感に包まれる。 ここを左にいけば山頂。右に行けば下山ルート。 そこから山頂を目指す気力は無かったので、迷うことなく下山ルートへ。 ずっとテープがある。 "ありがたい" 狭い道だが藪漕ぎよりは数十倍マシである。 少し行くとウマヌファ岳とヤシ林下山ルートの分岐の沢。 次に来た時は問題なく二つのピークを登頂できるだろう。 人を待たせていることもあって、迷わず下山。 ここからは迷うこともなく、知花食堂前までたどり着き、yoshitakaさんと連絡をとりピックアップしていただいた。 壮絶な藪漕ぎで登頂はあきらめ、目的は遂げられなかった。しかし、大袈裟かもしれないが無事に下山できたことで、すべてをポジティブに受け入れることができる。 まず体力や精神力が鍛えられた。また貴重な教訓も学べた。 あきらめずに忍耐して歩き続けること、慎みをもって登頂をあきらめること。 とても印象深い山行きとなりました。

石垣島 南部 荒川の登山道に入ってすぐに看板がある。
この登山道に看板らしきものはわずか二つ
荒川の登山道に入ってすぐに看板がある。 この登山道に看板らしきものはわずか二つ
石垣島 南部 イノシシ除けゲートを入る
イノシシ除けゲートを入る
石垣島 南部 人間を罠にはめるものではなく、イノシシを捕獲するための罠
人間を罠にはめるものではなく、イノシシを捕獲するための罠
石垣島 南部 実際に罠が仕掛けられていた。注意喚起の札と足元両方を気にしながら進まなければならない
実際に罠が仕掛けられていた。注意喚起の札と足元両方を気にしながら進まなければならない
石垣島 南部 右手には荒川の沢
右手には荒川の沢
石垣島 南部 テープがある
テープがある
石垣島 南部 yoshitakaさんが捕獲されてしまった(^^)
手で外れる
yoshitakaさんが捕獲されてしまった(^^) 手で外れる
石垣島 南部 頼もしい親父の背中です(^^)
頼もしい親父の背中です(^^)
石垣島 南部 薮が濃くなってきた
薮が濃くなってきた
石垣島 南部 ここから分岐。yoshitakaさんとはここで別れた
ここから分岐。yoshitakaさんとはここで別れた
石垣島 南部 二つ目の看板
二つ目の看板
石垣島 南部 テープはある
テープはある
石垣島 南部 ガイドロープが張られている
ガイドロープが張られている
石垣島 南部 テープの意味が少しわかりづらいが、進んでも大丈夫なようだ
テープの意味が少しわかりづらいが、進んでも大丈夫なようだ
石垣島 南部 ガイドロープがあるので間違いない
ガイドロープがあるので間違いない
石垣島 南部 重要ポイントの雰囲気。少し考えて直進。
重要ポイントの雰囲気。少し考えて直進。
石垣島 南部 少し下り上に視野が開ける。沢の向こうに岩がゴロゴロしている
少し下り上に視野が開ける。沢の向こうに岩がゴロゴロしている
石垣島 南部 怪しく感じたので、分岐に戻り左をとる
怪しく感じたので、分岐に戻り左をとる
石垣島 南部 渡渉箇所があった
渡渉箇所があった
石垣島 南部 道は続いている
道は続いている
石垣島 南部 踏み跡はあるが薮が濃くなってきた
踏み跡はあるが薮が濃くなってきた
石垣島 南部 急登 テープあり
急登 テープあり
石垣島 南部 急登は終わりさらに道がある
急登は終わりさらに道がある
石垣島 南部 視界が開けてピークを望む
視界が開けてピークを望む
石垣島 南部 毛糸。これも目印か
毛糸。これも目印か
石垣島 南部 ロープか設置されていて、少し長い急登
ロープか設置されていて、少し長い急登
石垣島 南部 急登を登りきると岩。険しい
急登を登りきると岩。険しい
石垣島 南部 印あるが、藪に覆われている
印あるが、藪に覆われている
石垣島 南部 テープを信じる
テープを信じる
石垣島 南部 踏み跡は極めて薄い
踏み跡は極めて薄い
石垣島 南部 印はあるが、道とは言えない
印はあるが、道とは言えない
石垣島 南部 岩が立ちはだかる。上を行こう
岩が立ちはだかる。上を行こう
石垣島 南部 無事テープあり。少し雰囲気が変化した
無事テープあり。少し雰囲気が変化した
石垣島 南部 太いロープをよじ登る
太いロープをよじ登る
石垣島 南部 視界が開けている
視界が開けている
石垣島 南部 オォォーー❗️
絶景‼️
オォォーー❗️ 絶景‼️
石垣島 南部 沖縄最高峰・於茂登岳
沖縄最高峰・於茂登岳
石垣島 南部 なんかデカイ‼️
なんかデカイ‼️
石垣島 南部 岩がむき出し。
この後、写真を撮ってられない事態に…
岩がむき出し。 この後、写真を撮ってられない事態に…
石垣島 南部 藪漕ぎのなか、岩に登り、進む方向を確認
藪漕ぎのなか、岩に登り、進む方向を確認
石垣島 南部 ウマヌファ岳。今回はあきらめよう
ウマヌファ岳。今回はあきらめよう
石垣島 南部 桴海於茂登岳もあきらめよう
桴海於茂登岳もあきらめよう
石垣島 南部 谷に下りるとそこにはテープが!!
救われた。
谷に下りるとそこにはテープが!! 救われた。
石垣島 南部 下って行くと分岐点。
ヤシ群落方面下山ルート
下って行くと分岐点。 ヤシ群落方面下山ルート
石垣島 南部 ウマヌファ岳方面
ウマヌファ岳方面
石垣島 南部 ジャングルチックな沢がいい感じ
ジャングルチックな沢がいい感じ
石垣島 南部 問題なく印が続く
問題なく印が続く
石垣島 南部 生き物がいるか確認する余裕もなく…
生き物がいるか確認する余裕もなく…
石垣島 南部 何度も渡渉
何度も渡渉
石垣島 南部 ハブもトカゲもムカデもヒルもいない
ハブもトカゲもムカデもヒルもいない
石垣島 南部 ヒカゲヘゴ。一度食べて見たいなぁ
ヒカゲヘゴ。一度食べて見たいなぁ
石垣島 南部 高度を下げるにつれて巨木が見られる
高度を下げるにつれて巨木が見られる
石垣島 南部 ヤエヤマヤシに遭遇
ヤエヤマヤシに遭遇
石垣島 南部 ガレているので足元注意
ガレているので足元注意
石垣島 南部 ヤエヤマヤシの根っこ
ヤエヤマヤシの根っこ
石垣島 南部 下の方がハブがいそうな雰囲気。でもいない
下の方がハブがいそうな雰囲気。でもいない
石垣島 南部 巨大な板根
巨大な板根
石垣島 南部 イノシシゲート
イノシシゲート
石垣島 南部 ヤエヤマヤシ博物館方面
ヤエヤマヤシ博物館方面
石垣島 南部 振り返って、名残りを惜しむ。おおきに〜
振り返って、名残りを惜しむ。おおきに〜
石垣島 南部 海に向かってまっすぐ伸びる道
海に向かってまっすぐ伸びる道
石垣島 南部 一周道路沿いの「知花食堂」横に出た
一周道路沿いの「知花食堂」横に出た

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