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登り・稜線・悪天候で考える「アークテリクス」の実践的夏山レイヤリング
年々暑さが厳しくなる日本の夏山では、レイヤリングの重要性がこれまで以上に高まっています。しかし、シーンに合ったウェア選びは経験豊富な登山者でも難しいもの。
そこで、アークテリクスのウェアを使って、夏山によくある3つのシーンに合わせた“実践的レイヤリング”を考えてみました。
目次
想定ルートは夏山の人気ルート「表銀座」
今回想定したのは、北アルプスの中でも屈指の人気を誇る「表銀座」。中房温泉を起点に、燕岳、大天井岳、西岳、そして槍ヶ岳を踏んで上高地へと抜ける縦走ルートで、急登あり、絶景の稜線歩きあり、岩場ありと、非常にバリエーションに富んでいます。
その分、さまざまな状況に対応できるレイヤリングが求められます。ウェア選びが、快適さと安全を大きく左右するルートとも言えるでしょう。
️◼️Case1:北アルプス3大急登を経て、燕岳へ

登山開始からすぐに急登が続く(ZO-kunさんの活動日記から)
まずは、「標高差の大きい登り」を想定したレイヤリングを考えてみましょう。
登山口となる中房温泉の標高は1,462m。燕岳(標高2,763m)まで、標高差1,300mほどを一気に登り続ける合戦尾根は、北アルプス3大急登のひとつにも数えられる厳しい道のりです。
こうした急登でのウェア選びで大切なのは、こまめに体温調整できることです。
夏の北アルプスは登り始めの早朝は気温がかなり低いものの、歩いているうちに体が温まってきます。そのため、袖をまくったり、ボタンを開けたりすることでウェア内の温度を調整しやすい薄手の長袖シャツを選びました。

ウィンドシェル「スコーミッシュ フーディ メンズ」
トップス「スカイライン ロングスリーブ シャツ メンズ」
ベースレイヤー「コーマック ロゴ ショートスリーブ メンズ」
ボトム「ガンマ クイックドライ ショーツ9インチ メンズ」
キャップ「ガンマ 5パネル キャップ」
冷え込む早朝の歩き始めや風のある休憩時に、さっと羽織れる薄手のウィンドシェルもあると便利なアイテムです。また、急な登りでの足上げの良さを考慮して、すっきりとしたショート丈で、ストレッチ性に優れた素材のパンツを選んでいます。

なかでも、肌に直接触れるベースレイヤー選びが快適性を大きく左右します。肌触りの良さと汗処理に優れた機能を持つタイプを選びましょう。
「コーマック ロゴ ショートスリーブ メンズ」は、吸汗発散性と速乾性に優れ、気温が高い日の登りにぴったりなベースレイヤーです。

新たに採用された100%リサイクルポリエステルのワッフル素材は、空気の通りがよく、肌との接触面が小さいため、汗をかいた際にもベタつきを感じにくい構造になっています。また、数日間着続けることを考えると、防臭効果を備えているのも嬉しいポイントです。
一日を通して汗をかくことの多い夏山では、ベースレイヤーのこうした小さな機能の積み重ねがストレスの軽減につながります。
◼️Case2:燕岳から槍ヶ岳へ続く稜線歩き
続いてのレイヤリングは、「標高の高い稜線歩き」を想定してみます。
燕岳から大天井岳、西岳、槍ヶ岳へと連なる稜線歩きは、北アルプスでも屈指の絶景の中を歩くことができる、表銀座ルートのハイライト。
西岳までは比較的歩きやすい稜線が続くものの、森林限界を超えた稜線上には日陰がほとんどないため、夏の強烈な紫外線への対策は必須。日焼けによる疲労を防ぐためにも、UVカット機能を備えたウェアや小物を選ぶと良いでしょう。

ジャケット「オッサ ストウフード メンズ」
ベースレイヤー「コーマック フーディ メンズ」
ボトム「ガンマ クイックドライ パンツ メンズ」
キャップ「シーマ 5パネル キャップ」
さらに、西岳から槍ヶ岳へ続く「東鎌尾根」に入ると、ガレ場や岩場、長いハシゴの通過を伴うため、ショートパンツよりロングパンツの方が、擦り傷や打撲の予防につながります。

サンプロテクト系のウェアが充実する今シーズンのアークテリクスのなかでも、「オッサ ストウフード」は、夏の稜線歩きで着続けるのにちょうど良い薄さの一枚。UPF+50のUVカット性能を備えつつ、通気性と伸縮性にも優れるハイキング向けのジャケットです。

特筆すべきは、特に日焼けしやすい首まわりを保護するフードの形状です。被ったまま行動しても視界を妨げない形で、使わないときは襟の部分にすっきり収納できます。
重量は185g(Mサイズ)と軽量で、収納サイズも非常にコンパクト。夏山の縦走では、レインウェアと同様に、紫外線対策用のウェアを携行しておくと安心です。

夏山とはいえ、標高が高い場所では寒さ対策も怠れません。
特に風が強い日は、寒さを感じる前に一枚羽織るのが効果的です。また、休憩時などに立ち止まると体が一気に冷えやすいので、「アトム SLジャケット」のような軽量(255g Mサイズ)で持ち運びやすく、濡れにも強いインサレーションも持っていると重宝するでしょう。
◼️Case3:雨の中、槍ヶ岳から上高地へ下山

3つ目に想定するのは、「高所で雨に降られながら長時間歩く」シーンです。
夏山ではたとえ天気予報が晴れでも、どこかしらで急に天気が崩れるのはよくあること。ましてや、数日にわたる縦走では十分な雨への備えは欠かせません。

ハードシェルジャケット「ベータ SL ジャケット メンズ」
ハードシェルパンツ「ベータ パンツ メンズ」
ベースレイヤー「コーマック クルー ショートスリーブ メンズ」
ボトム「ガンマ クイックドライ パンツ メンズ」
レインウェアは携行する時間が長いため、軽さと収納時のコンパクトさがひとつの選択基準となります。
しかし、槍ヶ岳のように標高が高い場所で雨に降られると、想像以上に気温が下がるため、耐候性の高さを重視してシェルを選ぶのが重要です。天気が崩れなくても、ご来光や夕日を見に行くような気温が低い時間帯には防寒着としても役立ちます。

アークテリクスのシェルのなかで、対応する季節とシーンがもっとも広いベータシリーズの最軽量モデルが「ベータ SL ジャケット」。
軽さを追求しながらも(340g Mサイズ)、岩場での使用を想定した十分なプロテクションを確保しているのが特徴です。裏地には透湿性に優れる丸編み構造のC-KNITを採用。汗をかいた素肌に触れてもベタつきにくく、ニットのようなしなやかさがあります。
また、槍ヶ岳のようなエリアでは、フードがヘルメットに対応しているかどうかも、レインウェア選びのチェックポイントです。

初めて本格的なレインウェアを選ぶ際には、こうした汎用性の高いベーシックなシェルがおすすめです。これを基準に、自分の嗜好するスタイルや用途に合わせたシェルを徐々に買い足していくと良いでしょう。

例えば、荷物を少しでも減らしたいならば、よりミニマムなデザインの「アルファ SL ジャケット」や「アルファ SL パンツ」も選択肢となります。
持ち歩くことを意識した重量は、それぞれ232g、305gと非常に軽量。さらに、クライミング時に腕を上げる動きを想定した立体パターンを採用しているので、登攀が主な用途なら、こうしたタイプを選ぶのも良いでしょう。
大切なのは「なにを着るか」より「どう組み合わせるか」
夏山は暑さへの対応ばかりに目が向きがちです。しかし、実際の山では寒さ、風、紫外線、雨など、さまざまな環境への対策が求められます。
大切なのは「なにを着るか」より「どう組み合わせるか」。今回紹介したレイヤリングも、その考え方の一例です。
歩く山を想像しながら、出発前にレイヤリングをあれこれ考える時間も、登山のおもしろさの一部。山やスタイルに合ったウェアを組み合わせて、快適な夏山シーズンを楽しんでください。
原稿:池田圭
写真:村本祥一
スタイリスト:永田哲也
協力:アークテリクス カスタマーサポートセンター/アメア スポーツジャパン
編集・ライター
池田 圭
登山、キャンプ、サーフィンなど、アウトドア誌を中心に活動中。下山後に寄りたい食堂から逆算して計画を立てる山行がマイブーム。共著に『”無人地帯”の遊び方 人力移動と野営術』(グラフィック社)、編集を手掛けた書籍に『私、山小屋はじめます』、『焚き火の本』、『ハンモックハイキング』(いずれも山と溪谷社)、『Two-Sideways 二刀流』(KADOKAWA)など多数。
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