投稿日 2024.06.28 更新日 2024.06.28

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【東野登山隊】待望のシーズン10は岩手山!東野幸治さん、庄司智春さんにインタビュー|剱岳の後でも「人生で一番ツラかった」

「一歩間違えれば命の危険すらある過酷な登山に挑戦」。そんなコンセプトで2019年に始まった登山ドキュメンタリー番組「PEAKHUNT 東野登山隊」(動画配信サービスFANYチャンネル)。東野幸治さんの本気の登山に密着してきた人気番組がついにシーズン10を迎え、2024年6月28日(金)から配信スタートします。

今回の舞台は東北の名峰・岩手山(2,038m)。現在は岩手で絶大な人気を誇る天津・木村さんの活動拠点に集まった登山隊の面々に、どんなドラマが待ち受けていたのでしょうか。東野幸治と、共演の庄司智春さん(品川庄司)にお話を伺いました。

目次

「東野登山隊」
2016年の富士登山をきっかけに山登りに魅了された東野幸治を中心に結成。メンバーは東野幸治・庄司智春(品川庄司)・木村卓寛(天津)・椎葉宏治/演出の4人。ときに和気あいあいと、ときに叱咤激励しながら山頂を目指していく“ガチ登山”に密着したドキュメントバラエティー。

「人生で一番ツライ」残雪期の岩手山|終わらぬ急登、こぼれる本音

── シーズン10の配信決定おめでとうございます。これまでのシーズンでも高難度のピークをハントしてきた東野登山隊のみなさんですが、今回の岩手山はいかがでしたか。

東野:もうめちゃくちゃキツかったです。正直、完全になめてたというか。残雪にはズボズボ足がはまるし、岩が浮いている場所で滑ったり。前回シーズン9の剱岳登頂が成功体験になってて。

「剱と比べれば余裕やろ」って、最近はずっと都会で慢心のドア・ツー・ドア(door to door)生活をしてたんで(笑)。とにかくすごくハードでした。

雄大に裾野を広げる岩手山。果たしてどんな山行が待っているのか…!?

庄司:正直、全員が岩手山をなめてたんですよ。ぼくらもそうですし、スタッフさんたちも、「大丈夫、大丈夫、エンジョイ登山!」みたいな感じだったんで安心してたんですけど、もう登りはじめから大分しんどかった。

東野:剱岳は元々危険な山だと認識しているから、心も体も入念に準備していくわけですよ。でも岩手山はそこまでとは思っていなくて。どんな山でも「まっすぐに恐れて、楽しむ」という初心を思い出す、そんな山でしたね。

── 二合目付近で、メンバーの1人、名物ディレクターの椎葉さんがさらりと離脱されるところも見どころです。

東野:彼はディレクターで行程も頭の中に入ってるんで、これ以上遅くなったらスケジュール通りにいかれへんと考えて、潔く撤退判断をしたんだと思います。まぁ多分、早々に下山してタバコ吸って酒飲んでたでしょうけど(笑)。

庄司:いやでも、椎葉さんの判断は正解だったと思いますね。二合目から先がさらにきつくなったんで。今回のルートは序盤から長くて、まだ二合目かぁ、ってわりとメンタルが削られる感じでした。

「相談」と切り出しつつ、早々に撤退を申し出る椎葉隊員(左)

── 東野さんは膝をかばいつつ、今回も登りはハイスピードでした。

東野:いやいや、しんどいのがイヤなんですよね。辛いのは早く終わりたいって思うタイプなので、段々スピードがあがっていくんです。

庄司:東野さんはあまり休憩も取らずにどんどん先に行っちゃうんで、途中で木村君が「ちょっと休憩しましょうか」とか適宜言ってくれる感じで助かります。

── 良いパーティですよね。東野さんのリーダーシップに、庄司さんが皆を励まし、木村さんの民謡が今回も響き渡っていました。

東野:いや、木村君ね、あいつ最低なんですよ!岩手でレギュラーもあるし他の仕事が充実してるから、ほぼ登山に興味なくなってますからね。前回(シーズン9)以来の登山で、カメラないと登らない『プロ登山家』みたいになってますから。

庄司:「ははは(笑)」

東野:でもやっぱり彼の民謡いいでしょ?今回も励まされたんで、そこは見どころですね。山でしんどい時に水飲みながら木村君の民謡聞いてたら、昔の人は休憩中とか誰かが歌ってんのぼーっと聞きながら遠くの景色見てたんやろうなぁなんて考えたりして。

民謡はやっぱり人の心をうつなぁって。前回も歌ってくれたから今回は違う曲かなと思いきや同じ曲だったんで、そこは芸人として向上心がほしいところですけど。

庄司:持ち歌2曲だけですからね(笑)。

早朝の出発前、避難小屋手前での一コマ

万感の想いが込み上げた、頂上付近の景色

── 頂上付近では上空から撮影した景色も美しかったですし、皆さんの感動が伝わってジーンときました。

東野:小屋から出発するときは、寒いし、登りもしんどいし、って色々思ってたんですけど、雨予報だったのがだんだんと空が明るくなってきて『あれ、これ太陽見えるんちゃう?』って思えて来た頃から楽しくなってきましたよね。

ドローンの映像は回を増すごとに進化してるんで、「椎葉、なんか細工してるやろ」と密かに思ってますけど。

庄司:頂上の手前にカルデラの景色が広がっていて、あれは感動しましたね。剱岳では体調不良で一人徹底していたので、久しぶりに皆と登頂できると思ったらやっぱり込み上げるものがありました。

頂上付近に向かう途中、段々と空が白む

庄司:今回もそうなんですけど、いつからか、山に登ると自然に涙が出てくるようになっちゃって。少し前まではコロナ禍でこの先どうなるのかとか、体調に不安があったりとか色々思うところもあって。

木村君ももらい泣きして、椎葉さんも「やめてくださいよ」とか言いながら涙して。で、東野さんはニヤニヤしてる。

東野:木村君なんて泣き上戸になってますよ。降りてからも泣いてるから「オンエアで映る為にわざとやってんちゃうか」って思ってるんですけど。でもやっぱり、今回は彼が今活躍している岩手の山に皆で登れたこともあるし、番組としても地域をバックアップできたら嬉しいですよね。

登山中に垣間見える「人間・東野幸治」の姿

適宜振り返って声をかける東野

ー東野登山隊として様々な山を踏破する中で、ご自身やチームに変化はありましたか?

東野:うーん、ぼく自身は辛抱強くなった感じがするかな。やっぱり芸能人なんでね、わがままな部分もありますけど、山では文句言ってても始まらないじゃないですか。だからひたすら頂上を目指すわけで、でもそれがが苦じゃない。そういう意味では向いてるのかな。

あとは、長生きしたいと思うようになりましたね。50代のこっちははぁはぁ息を切らして必死に歩いているのに、70代、80代くらいの年配の方に軽々と追い抜かれたりするじゃないですか。未来の自分がそうあってほしいなと思いますね。

疲労困憊の下山中、ヒヤリとする滑落場面もあった

庄司:東野さんって普段は、人の心がない「白い悪魔」とか呼ばれてたりしますけど、山に入ると全然違うんですよ。「人間・東野幸治」って感じで。すごいなと思ったのは、はじめて一緒に登山をした時に、一切ネガティブなことを言わなかったこと。

バラエティーでは「なんやねんこれ、いつまで登るねん」とか言いそうなイメージあるかもしれませんけど、全然。休憩時間が終わったら真っ先にザック背負って歩き出しますから。

東野:早く上に行きたいだけやねんて。

庄司:いやいや、無言のリーダーシップを発揮するというかね。真面目な話、かっこいいな、こうあるべきだなって学ばせてもらってます。

今回の岩手山でも、途中でディレクターの椎葉さんがリタイアしたこともあって、ドローンの指示出すとか、出演者兼総合プロデューサーの役割も担われてましたから。まぁみんなが涙している時に笑ってるのを見ると、あ、『白い悪魔』感が残ってるなとは思いますけど(笑)。

── 庄司さんはシリーズの途中から参加されましたが、登山経験が元々あったわけではないんですよね。

庄司:ほとんどなかったです。ロケでの経験は多少あったんですけど、タレントはほぼ身一つで登る、みたいな感じだったんですよ。でも「東野登山隊」では荷物も全部自分で背負うって聞いて。「え?東野さんもですか?」って。東野さんがそうするなら自分がやらないわけにいかないので、最初から本気です。

東野:本当に仲間内で『山行こうや』って誘って、持っている道具を貸して、無かったら買いに行って…、そんなプライベートの登山の様子を映してるっていう感じです。たまたまU字工事の撮影に遭遇したことがあるんですけど、我々の担ぐ荷物含めて本気度に驚いてましたからね。

庄司:プライベート感はあるんですけど、事故があってはいけないので『無理しない』『無理させない』というルールもあって。最低限のラインは守ってますね。

東野登山隊が次なるステージで目指す山

── 少しずつチームのレベルも上がっていると思いますが、次に目指す山や今後の活動予定は決まっていますか?

東野:東北に行ったから、次は四国の山とかにも行ってみたいです。あとはやっぱり、剱岳を制覇したんで、次は槍ヶ岳、最終的には一般登山道の最難関と言われるジャンダルムを目指したいですね。本当は1泊で行きたいけど、椎葉さんは3泊くらい必要なんで、そこが心配やな。

庄司:東野さんが一番アグレッシブなんで。

東野:アドベンチャー要素が入るとちょっと疲れが和らぐじゃないですか。世界的な一流クライマーの人も、高いところも5分たてば脳が恐怖を感じなくなるとか言うし。

── 続編のシーズン11も楽しみにしています!最後に、YAMAPユーザー、YAMAPマガジンの読者にメッセージをお願いします。

東野:すでに登山経験を積んでいる方も、 最近始めた方も、登ったことはないけどちょっと山に興味あるという方も、皆さんに楽しんでいただける番組になっていると思います。無理せず仲間と一緒に楽しく登って、番組を見て次の山の参考にしていただけたらと思います。

庄司:僕もまだまだ初心者なんですけど、登山は一度始めたら長く続けられる趣味になると感じています。それぞれトレーニングを積んで、いつの日か皆さんと山でお会いできる日があれば嬉しいです!

配信概要


タイトル:PEAK HUNT 東野登山隊 シーズン10〜残雪期 岩手山編〜
出演:東野幸治、庄司智春(品川庄司)、⽊村卓寛(天津)
配信プラットフォーム:
・FANYチャンネル https://osaka-channel.hikaritv.net/
・ひかりTV「大阪チャンネルビデオパック」https://www.hikaritv.net/video
・Amazon Prime Video チャンネル「大阪チャンネルセレクト」https://onl.la/z7uYFti

配信⽇
#1:6月28日(⾦)13:00
#2:7月5日(⾦)13:00
#3:7月12日(⾦)13:00
#4:7月19日(⾦)13:00
#5:7月26日(⾦)13:00
準備編①:8月2日(金)13:00
準備編②:8月9日(金)13:00

東野登山隊も登った岩手山 馬返し登山口コース【約8時間10分】

コース情報
コース定数:33(※コース定数について
コースタイム:8時間10分
歩行距離:10.8km
累積標高差(上り):1456m
累積標高差(下り):1456m

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