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山岳写真家が見つけた標高339mの神秘|福岡・六ヶ岳で楽しむ、はじめての縦走
地図を開いてびっくり! 蜘蛛の巣のように登山道が張り巡らされた福岡県宮若市の六ヶ岳。標高339mながら20以上のピークが連なり、ルートの組み合わせは自由自在。初めての縦走から歩きごたえのあるコースまで、多彩な山歩きが楽しめます。
とはいえ、これだけルートが多いと「初めてなら、どこを歩けばいいの?」と迷ってしまいそう。そこで今回は、六ヶ岳を知り尽くすYAMAPスタッフの案内で、初心者にもおすすめの縦走コースを歩きます。
レポートするのは、山岳写真家・平野篤さん。初めて訪れる六ヶ岳は、平野さんのレンズにどう映るのでしょうか?
記事の最後には、宮若市で使えるYAMAP限定特典もご紹介。ぜひお見逃しなく!
目次
宮若市・鞍手町・直方市にまたがる六ヶ岳。20以上のピークをつなぐ多彩なルートが魅力。YAMAPの地図はこちら
(左)案内人:工明貴翔(たくみ・あきと/YAMAPスタッフ)
六ヶ岳の山麓・鞍手町出身・在住。六ヶ岳をホームマウンテンとし、多彩なルートを知り尽くすYAMAPのエンジニア。
(右)レポーター:平野篤(ひらの・あつし/山岳写真家)
福岡県出身。九州を拠点に国内外の山を撮影し、その山域が持つ本質的な魅力を伝える山岳写真家。
地元を知り尽くすYAMAPスタッフが案内! 六ヶ岳のとっておき縦走コース
いくつものピークをつないで歩く「縦走」。登山者ならば誰しも、地図上に縦走ルートを描き心躍らせた経験があるのでは。かくいう私(平野)もその一人。福岡県に、低山でありながら多彩な縦走を楽しめる山があると聞き、登ってみることにしました。
今回訪れたのは、福岡市中心部から車で約40分の場所にある「六ヶ岳」。案内役は、六ヶ岳の山麓に暮らすYAMAPの工さん。20以上あるピークの中から、おすすめの9座をつなぐ縦走コースを歩きます。
宮田登山口を起点とする9座周回コース。西教寺の駐車場にはトイレも。YAMAPのモデルコースはこちら
アップダウンのある稜線歩きに、山頂は360度の大展望。山に息づく歴史や文化に触れながら、巨大樹「センペルセコイアの森」も巡るそう。
いい写真との出会いを胸に、いざ出発。
龍ヶ岳を越え、主峰・朝日岳へ向かう途中に現れた内野池。池越しに、六ヶ岳の稜線を望む
まるで日本じゃないみたい! 世界一高い木の森を歩く
歩き始めてしばらくすると、後ろから賑やかな声が。挨拶を交わしたのは、登山道の整備や定例登山会の開催など、六ヶ岳を支える「六ヶ岳探検隊」の皆さん。山の隅々まで自分の庭のように知り尽くしているということで、この先にある「センペルセコイアの森」を案内してもらうことに。

「六ヶ岳探検隊」の皆さん。探検隊の活動はInstagramから
センペルセコイアは「世界一背の高い木」と言われ、六ヶ岳の最高峰である朝日岳の南東山腹には、50本以上の大群落があるといいます。
「センペルセコイアの森」の看板を過ぎると、大木が競うように空へと伸びる光景が広がります。
「センペルセコイアの森」。樹高は30mに及ぶものも。レッドウッドとも呼ばれる
探検隊の隊長・高司さんも、この場所にだけ大木が群生していることを不思議に思っていたそう。その後、樹木医による調査で、「生きた化石」とも呼ばれるセンペルセコイアであることが分かったといいます。
「六ヶ岳探検隊」の隊長、高司晃さん
雄大な樹々の足元に潜むひっそりとした森の魅力。そのコントラストに惹かれレンズを向ける
その後、探検隊の皆さんは、この珍しい風景を多くの人に楽しんでもらいたいと、わずか半年ほどでセンペルセコイアの群落を通る登山道を整備したそう。六ヶ岳への愛情が感じられます。
「センペル広場」のベンチで一息。探検隊作のスマホスタンドを使って記念撮影
標高339mとは思えない! 山頂に広がる360度の大パノラマ
山頂からは、直方の街の奥に長大な福智山系の稜線を望む
登山口から2時間ほど歩き、六ヶ岳の主峰・朝日岳に到着。山頂からは遮るもののない360度の大展望が広がります。
東に福智山、南に宝満山、北には宗像四ツ塚、その奥には玄界灘と、北部九州の山々と海を一望。標高339mとは思えない景色です。運が良ければ、雲海に出会えることも。
陶芸家でもある高司さんが制作した陶板の山座同定盤。360度見渡せる景色の答え合わせに大活躍
工さんからいただいた行動食はどれも絶品! 地元の「ドリームホープ若宮」で購入したそう。下山後に立ち寄ることに
あまりの絶景につい長居してしまいましたが、今日の目的は縦走。探検隊の方々とはここで別れ、我々は次のピークへ。

山と里をつなぐ、神話の舞台をたどる道
六ヶ岳には、宗像大社の祭神である宗像三女神が最初に降臨したという言い伝えがあります。ここから先は、神様の存在を感じながら森の中へ。
崎門ノ峰にある「六嶽神社上宮」・南山麓の鞍手町にある「六嶽神社下宮」・「宗像大社」・「沖ノ島」は、ほぼ直線上に位置するのだそう。その理由は定かではありませんが、古代の人々はこの並びに何らかの意味を見出していたのかもしれません。
羽衣岳と崎門ノ峰の間にある、迫力満点の「見守りの木」
下山路では、「神の座」や、30柱の神々が毎日交替で国や民を守るとされる「三十番神」を経由して、須賀神社へ。
「神の座」の南山腹に祀られる「三十番神」。草に覆われていた場所を探検隊の皆さんが整備した
六ヶ岳の森を歩いていると、苔むした石仏や、木々に囲まれた古い境内に出会います。磨き上げられた観光地とは違い、長い年月を経て風化したその姿には、自然と歴史が重なり合う、ありのままの風情が感じられます。
最後のピーク「祇園岳」を過ぎた場所にある、素戔嗚尊(スサノオノミコト)を祀る須賀神社
あちこちに残る信仰の跡に、かつて人の暮らしと山が深くつながっていたことを感じながら六ヶ岳を後にしました。
何度でも歩きたくなる、六ヶ岳
低山ながら、ピークごとに異なる表情を見せてくれる六ヶ岳。一つの山頂を目指すだけでなく、ルートを変えることで、楽しみ方は無限に広がります。
空高くそびえる巨木の森、山頂からの大展望。山を守る人々との出会いや、森に息づく歴史。歩くたびに、新しい景色や発見が待っています。

そして、その魅力は山の中だけではありません。下山後は、登山者を温かく迎えてくれる宮若の街で、温泉や地元の味を楽しみながら山の余韻に浸るひととき。
次は季節を変えて、違う登山口から。六ヶ岳と宮若の街で待つ新たな出会いを楽しみに、また訪れたいと思います。
下山後、どこで何をする? 地元民おすすめの過ごし方
ここからは、下山後に立ち寄った麓の施設をご紹介。いずれも地元に住む工さんおすすめの名店ばかりです。
露天風呂で山の疲れを癒そう。「脇田温泉 湯乃禅の里」
まず訪れたのは、脇田温泉にある『湯乃禅の里』。今回利用した宮田登山口からは車で約20分の距離にあります。
「湯乃禅の里」の「三十六歌仙の湯」。指定有形文化財「若宮三十六歌仙絵」をあしらった屏風を眺めながら湯浴みを楽しめる
広々とした露天風呂のみという開放的なつくりで、「三十六歌仙の湯」や「庄助の湯」など、男女合わせて9種類の趣の異なるお風呂を楽しめます。
無料休憩所や食事処もあり、ゆっくり山の疲れを癒すことができます。
(左)自然を感じる開放的なサウナ。(右)温泉に浸かりながら枡酒も楽しめる(600円・1人1枡まで)
定休日:水曜
※旅館「楠水閣」の休館日に準じて変動あり
営業時間:11:00~22:30(受付22:00)
※お食事処の営業はお問い合わせください
TEL:0949-54-0123
公式サイト:湯乃禅の里 公式サイト
日帰り入浴料200円引き
海鮮も定食も!地元民イチオシの「いろは食堂」
地元で人気の「いろは食堂」では、登山後に海鮮をいただくという贅沢が叶います。「海から離れた宮若市で海鮮?」と一瞬戸惑いますが、実は店主の木村さんは鮮魚の卸売業も営む魚の専門家。毎朝、福岡市の長浜で魚を仕入れています。
日替わり海鮮丼(1600円)。お漬物と小鉢は好きな物を自分で取るスタイル
メニューは、日替わり海鮮丼に、刺身定食、アジフライ定食などの海鮮メニューから、うどんやチキン南蛮定食まで。グループ登山後の店選びに迷っても心配ご無用。全員の「食べたい!」がきっと揃う豊富なメニューが自慢です。
ミニチキン南蛮をサービス
地元のおいしいが勢ぞろい!「ドリームホープ若宮」
山帰りに寄り道したくなるのは地元の旬が並ぶ直売所。おすすめは、品揃えが豊富な「ドリームホープ若宮」。

山に囲まれたこの地域は、ミネラルの豊富な水、寒暖差のある気候に恵まれ、コンクールで受賞歴もあるおいしいお米がとれます。この時季は新米はもちろん、お米を使用したお菓子やお惣菜、お酒も並びます。
お米はどれにしようか迷うくらい豊富な種類が並ぶ
朝9時から営業で、宮田登山口からは車で約20分。登山前のお弁当や行動食の調達にもおすすめです。
(左)館長イチオシ、るり子さん手作りのお弁当。(右)手作りこんにゃくを届けに来たるり子さん
300円分の商品券をプレゼント
ピークをつないで歩くことで、様々な一面を見せてくれる六ヶ岳。山も街も、一度では足りないくらい魅力満載でした。ぜひ、季節を変え、ルートを変え、何度も歩いてあなただけの六ヶ岳を見つけてみてください。
山も、街も。宮若市を満喫しよう!
六ヶ岳を楽しんだあとは、宮若の街へ!地元グルメやお買い物、日帰り温泉をお得に楽しめる、YAMAP限定特典をご用意しました。
撮影:平野 篤
編集協力:米村 奈穂
協力:宮若市 産業観光課
YAMAP MAGAZINE 編集部
登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。
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