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冬の赤岳で試すULTRAな新世代ウォッチ|山岳ライターが実感したタフな性能
この数年、登山者から熱い視線が注がれる「登山用スマートウォッチ」。近年は老舗ブランドのみならず新進気鋭のメーカーが製品を次々と発売する、群雄割拠の時代に突入しています。
その中でも2026年2月に発売を開始した、「Amazfit T-Rex Ultra 2」はこれまでのブランドイメージを覆す『本格派登山用スマートウォッチ』です。
今回は山岳ライターの森山憲一さんが、このハイエンドモデルを厳冬期の八ヶ岳最高峰・赤岳でテスト使用し、そのインプレッションをお届けします。果たして“Ultra”の真価はいかに?
記事の最後には、お得に割引購入できる期間限定クーポンを掲載します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
Amazfit T-Rex Ultra 2(アマズフィット Tレックス ウルトラ 2)とは
2024年に発売され、YAMAP MAGAZINEでも何度かレポートしてきたスマートウォッチ「Amazfit T-Rex 3」(以下、T-Rex 3)。その機能性の高さとリーズナブルな価格から、登山の世界でも人気のモデルとなっていますが、それをパワーアップしたといえるスマートウォッチが2026年2月、新たに発売されました。
それがAmazfit T-Rex Ultra 2(以下、T-Rex Ultra 2)です。

ブランドのハイエンドとなり、機能性・堅牢性・耐久性、その他すべての面においてT-Rex 3を凌駕するこのモデル。見た目からしてすでにウォッチというより”ギア”という雰囲気を濃厚に漂わせています。
このウォッチが活躍する場所としてまさにふさわしいといえる、2月の八ヶ岳・赤岳(2,899m)に登って使用感を確かめてみました。
-30℃動作、グレード5のチタン製ボディ、サファイアガラスの耐久性

T-Rex Ultra 2のベゼル部分をはじめとした本体ケースにはシャンパンゴールドに光るグレード5チタン合金が使われています。さらに、ディスプレイ素材は、ダイヤモンドの次に硬いとされるサファイアガラス。不意に岩にぶつけたとしてもまったく問題ないような安心感があります。

T-Rex 3(左)と比較してみるとこんな感じ。T-Rex 3も大ぶりなウォッチでしたが、T-Rex Ultra 2はそれよりさらにひとまわり大きく、本体サイズは迫力の51mm(T-Rex 3は48mm)。競合モデルとなるApple Watch Ultra 3より大きく、Garmin Fenix 8 Proとほぼ同じ大きさ。腕が細い女性などはもてあましそうなサイズですが、存在感と質感の高さは格別です。
新たな「登山」モードを搭載

早速、T-Rex Ultra 2を着けて登山開始。
登山者にとってうれしいのは、新たに「登山」というスポーツモードが搭載されたこと。これまでAmazfitのスマートウォッチには「ハイキング」というモードと「クライミング」というモードがあり、一般的な登山でどちらを使えばいいのか迷うことがありましたが、日本の登山の実情に合った「登山」モードが搭載されたことでもう迷うことはなくなりました。
さらにこの登山モードでは、背負う荷物の重さを設定することができます。これによって、より正確な身体負荷を測定することができるというわけです。
*アップデートにより、登山モードはT-Rex 3など他モデルでも使えるようになりました。
なお、T-Rexシリーズでは、画面が濡れていたり手袋をしていてタッチ操作ができない場合に備え、4つの物理ボタンでも操作ができるようになっています。これは登山では特に重要な機能で、T-Rex Ultra 2にも受け継がれています。
しかし上の写真ではタッチ操作をしているように見えます。実はこれ、Amazfit独自の「グローブモード」機能。これを設定しておけば、手袋をしたままでもタッチ操作が可能になるというもので、これもまた山の現場では想像以上に便利。写真のようなストレッチフリースの手袋であれば素手と変わらず操作できました。

赤岳鉱泉に向かう道中、アイスクライミングで有名な峰ノ松目沢にちょっと立ち寄り。濡れようが氷にぶつけようがまったく気にならず、T-Rex Ultra 2の本領発揮というシチュエーションでした。
LEDフラッシュライトが便利だ
そうして初日の宿、赤岳鉱泉に到着。
ここで意外と役に立ったのが、LEDフラッシュライト。T-Rex Ultra 2には、3段階に光量を調整できるLEDフラッシュライトが搭載されています。

ヘッドランプの光量に比べると暗いので、山で役立つシチュエーションがあるのかどうかは疑問でしたが、寝床などで便利! ヘッドランプを手元に持っていないけれど、ちょっと灯りがほしいというシチュエーションは山小屋泊やテント泊ではけっこうあるもので、そういうときに手元にいつでも灯りがある──というのは、思いのほか便利なものでした。

このフラッシュライト、私は日常生活でよく使っています。夜にランニングするときにこのライトを点けておけば、暗い道でも車や歩行者に自分の存在を知らせることができ、安全性が高まります。ライトは緑の光にすることもできるので、ランニングの際は緑を使っています。
AIで驚きの栄養管理

これはT-Rex Ultra 2本体の機能ではないし、Amazfitの他のモデルでも使えるものなのですが、非常に面白くてやってみるとハマるのでご紹介。
Amazfitの専用スマホアプリ「Zepp」には日々の食事を記録する機能があり、上の写真のように食事を撮影するだけで、その品目から栄養成分までをAIが分析して記録してくれます。画像から認識しているので、ピタリ正確というわけにはいきませんが、かなり驚くほどの精度で食事内容を認識してくれます。
厳密な栄養管理をしたい人には物足りないかとも思いますが、ざっくりアバウトに自分の栄養やカロリー摂取状況を把握したいくらいの目的ならば十分役に立ちます。私はこれを習慣的にやり始めてから、自分はタンパク質が不足しがちであることを知りました。さらに、これで記録すると非情なカロリー値を数字で突きつけられるので、余計な間食が少なくなりました。

これは赤岳鉱泉の夕食。名物のステーキがメインでした。それを撮影すると、右のような分析結果が表示されます。
牛肉150g、カボチャ50g、タマネギ50g、サラダ100g、オレンジ50g、ご飯150g、味噌汁150g、合計848kcalという結果でした。ステーキの下に隠れぎみのマイタケと、サラダの皿のリンゴ、ステーキのタレが認識されておりませんでしたが、他は品目も量もかなりいい線いっているかと思います。
冬山でも快適にスマートウォッチを使うノウハウ

さて翌朝、いよいよ赤岳山頂に向かって登り始めます。
ルートとなる文三郎尾根は赤岳の西面にあたるため、午前中は日が当たりません。冷え込むなかを登っていきます。風もそこそこ強く、顔が痛くなってきたためフードをかぶりました。

寒い時期は写真のようにシェル(上着)の上から私はウォッチを着けます。手首に直接着けると、ウォッチを見たいときに袖や手袋をまくりあげて掘り出すようにしなくてはならないので、面倒でやってられないわけです。
ところが、スマートウォッチは肌に直接着けないと身体センサーが機能せず、心拍数や血中酸素が測定できません。それではスマートウォッチを使う意味が半減してしまいます。
どうしたものか……というジレンマをずっと抱えていましたが、いい解決法を発見しました。

右手にはめている黒いベルトのようなものがその解決策。「Amazfit Helio Strap(以下、Helio Strap)」というモニタリングデバイスです。これは身体データ・行動データの測定に特化したデバイスで、ご覧のように画面はありません。
そしてこのデバイス、T-Rex Ultra 2にBluetooth接続できるのです。すると、Helio Strapで測定した心拍データや血中酸素レベルがT-Rex Ultra 2に送られます。結果、T-Rex Ultra 2はシェルの上でもザックのショルダーベルトでも、装着箇所がどこであれ、身体データを記録することができるようになるのです。
日常生活でT-Rex Ultra 2を常に着けているのは大きさ・重さ的にややストレスですが、Helio Strapなら着けているのを忘れるほどの軽快さ。私は日常ではHelio Strapを24時間着けっぱなしにしていて、睡眠ログや歩数のヘルスデータ取得に活用しています。この運用方法は非常に快適で、もはやHelio Strapが手放せません。
残念ながらHelio Strap、2025年3月現在では欠品が続いていて入手困難なのですが、初夏に再販する可能性もあるとのこと。ぜひ販売再開してほしいところです。
そして赤岳山頂へ

赤岳山頂が近づいてきました。
ときおり強風が吹き付けますが、2月にしてはコンディションは上々。

雪まみれになったり岩角に何度もぶつけたりしながらも、T-Rex Ultra 2は問題なく動き続けてくれています。シェルの上から着けているため、常にむき出しで低温にさらされていましたが、不具合などはありませんでした。

そうして無事、赤岳山頂に到着。奥に見えている権現岳から、横岳、蓼科山方面、そして南アルプスや北アルプスまで、360度の大展望が広がっていました。

ここで地図画面を確認してみるとこんな具合。ちょうど赤岳山頂にいることがわかります(青線は登ってきたルート、赤線は下山予定ルート)。
このオフラインマップもT-Rex Ultra 2でパワーアップしたポイント。ストレージ容量が64GBと倍増したので、全世界のマップデータがプリインストールされています*。等高線や登山道も表示されており、歩きながらちらっと現在地を確認したいとき、わざわざスマホや地図を取り出す必要がないのでとても便利です。
*購入後の最初の使用時には地図データの解凍が必要です。また、等高線データはプリインストールされていないので、等高線表示をしたい場合は別途ダウンロードが必要になります。

こちらは高度表示画面。赤岳の標高は2,899mなので、惜しい! 1mの誤差!
しかし、標高のキャリブレーション(校正)をまったくしていなかったにもかかわらずこの数値ならば、何の問題もなく、むしろ優秀。
大画面で見やすい表示

山頂を後にして、下山は別ルートの地蔵尾根をたどりました。
途中、かなり急な雪壁が現れましたが、前日の登山者のトレースが残っていたこともあり、難なく通過。無事行者小屋に下り立ちました。
そこからは樹林帯の平和な道を下るのみ。稜線上では風が強くてじっくり画面を見る余裕がなかったので、ここでいろいろ見てみました。

これは登山モードのメイン画面。表示する項目は好みに応じていろいろカスタムできます。私は現在時刻をいちばん見やすい中央に配置。他、左上に標高、右上に総歩行距離、下段に心拍数を表示させています。心拍数の数字の横に見える赤いアイコンは、Helio Strapが接続されていることを示すものです。

こんな画面も表示できます。-17%というのは、現在地の下り傾斜を示しています。行程の起伏がビジュアルに表現されるので、行く手の地形がイメージしやすくなっています。

これはコンパス。私はわりとよく使うので、ボタン一発で表示できるように設定しています。画面デザインはシンプルで見やすく、気に入っています。
なお、表示項目のカスタムや、ボタンでコンパスなどの機能を呼び出す設定、さらには標高のキャリブレーション(校正)の方法などは以下の記事で詳しく説明しています。ぜひ参照してみてください。
▶スマートウォッチを登山で使うなら絶対したい5つの設定【動画で解説】
バッテリー持ちのよさはスマートウォッチ界屈指か
そうして無事、登山口に下りてくることができました。そこでバッテリーの残量をチェックしてみると……

63%残っています。100%で登り始めたので、1泊2日の登山で37%バッテリーを消費しました。T-Rex 3で1泊2日の登山をしたときは残量50%を切ることもあったので、バッテリー持ちはかなり強化されているといえます。
それもそのはず、T-Rex 3のバッテリー容量は700mAh。対してT-Rex Ultra 2は870mAh。スマートウォッチとしては最大級の容量です。もともとT-Rex 3もバッテリー持ちのよさが大きな特徴のスマートウォッチでしたが、T-Rex Ultra 2はさらにその上を行っています。
ちなみに今回は、「オートメーション」というGPS設定にしていました。これはシチュエーションに応じて最適なGPS精度を自動で保ってくれるという設定。一方、「省電力」という設定もあり、これはGPS精度がやや落ちるけれど、バッテリーがより長く持つ設定です。
登山で使う場合は、省電力設定でもGPS精度に不満はほとんどないので、私はこれまでT-Rex 3ではもっぱら省電力設定で使っていました。これで4泊5日の山行をしたこともありますが、バッテリー残量には十数%の余裕がありました。ということは、T-Rex Ultra 2を省電力設定で使えば、計算上、6泊7日程度まで充電なしでいけることになります。
こんな長期山行を行なう人はごくひとにぎり。なので、ほとんどの登山者にとっては、T-Rex Ultra 2は山中でのバッテリー切れの心配が不要なスマートウォッチといえるでしょう。
テスト山行を終えて

「ぶつけても凍りついてもまったく気にならない安心感」
「余裕たっぷりのバッテリー持ち」
今回のテスト山行を通じて、最も印象に残ったAmazfit T-Rex Ultra 2の特徴はこのふたつでした。
T-Rex 3を使っていたときも、気にせず岩にぶつけたり水中に手を突っ込んだりしていたのですが、T-Rex Ultra 2を使ってみた今では、T-Rex 3ですら華奢に見えてしまうほど。
それはおそらく、大きさもさることながら、チタンボディならではの質感と手ざわりがもたらす安心感によるところが大きいと思います。ステンレスのT-Rex 3と比べると手にしたときに感じられる質感が数段上という感じがするのです。実際、チタン合金のほうが強度や耐衝撃性が高いので、激しくぶつけても壊れにくいでしょう。

サファイアガラスの採用も大きいです。ディスプレイにキズがつくとかなり気になるものですが、サファイアガラスはほとんどキズがつくことがありません。カッターの刃先でしつこくこすってもなかなかキズがつかない実験動画も見たことがあります。よほどのことがないかぎり問題ないと思えます。

バッテリー持ちのよさについては先に書いたとおり。バッテリー切れの心配がないことが、フィールドでどれだけノーストレスか。これは使ってみれば必ずありがたく感じる大きなポイントだと思います。

逆に気になる点をあげれば、やはり大きさでしょうか。
チタンを使用しているせいか、重さは見た目ほどではないのですが、これだけ大きいと袖に引っかかったり角にぶつけたりすることも多く、慣れないうちはストレスを感じます。ランニングで腕を振ったときも重さと存在感を感じます。小柄な女性であれば少々オーバーサイズかもしれません。
そういう声に応えたのか、AmazfitのT-Rex 3 Proには、ひとまわり小さいモデル「T-Rex 3 Pro 44mm」があります。T-Rex Ultra 2にもそういうバリエーションモデルがあれば……。
とも思うのですが、やはりUltraは、この圧倒的なイカツさと存在感があってこそ“Ultra”たり得るのでしょう。使う人を選ぶモデルではあるかもしれませんが、Amazfit最高のモデルであることは間違いありません。
なお、今ならAmazfit T-Rex Ultra 2をはじめとするAmazfit製品を、Amazonでお得にゲットできる限定キャンペーンを実施中です。
クーポンコード:YAMAPTU2PR
【クーポン内容】
対象製品:T-Rex Ultra 2/T-Rex 3 Pro 48mm/T-Rex 3 Pro 44mm/T-Rex 3
割引率:5%
期間:~2026年4月30日まで
原稿:森山憲一
撮影:宇佐美博之/村本祥一
協力:Zepp Health Corporation
山岳ライター/編集者
森山 憲一
1967年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学教育学部(地理歴史専修)卒。大学時代に探検部に在籍し、在学中4回計10カ月アフリカに通う。大学卒業後、山と溪谷社に入社。2年間スキー・スノーボードビデオの制作に携わった後、1996年から雑誌編集部へ。「山と渓谷」編集部、「ROCK&SNOW」編集部を経て、2008年に枻出版社へ移籍。雑誌『PEAKS』の創刊に携わる。2013年からフリーランスとなり、登山とクライミングをメインテーマに様々なアウトドア系雑誌などに寄稿し、写真撮影も手がける。ブログ「森山編集所」(moriyamakenichi.com)には根強い読者がいる。
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