投稿日 2025.06.12 更新日 2025.06.30Sponsored

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雨の山で本気レビュー|ユーザーが感じたミレー「ティフォン ファントム」の着心地

ミレーの大人気レインウェア「ティフォン」シリーズに、この春、注目の新モデルが登場しました。その名も「ティフォン ファントム」。レインウェアとは思えないほどの軽さと驚異的なスペックから大きな話題を呼んでいます。

今回は、3名のYAMAPユーザーモニターにご協力いただき、この新作レインウェアの実力を徹底検証。実際のフィールドで本当にスペック通りの性能を感じられるのでしょうか? 雨の日に、晴れの日に、山を歩いた等身大の「リアルな声」をお届けします。

目次

異次元スペックに釘付け必至「ティフォン ファントム」

「ティフォン ファントム」は、“究極のドライ性能”と“究極の軽量性”の両立をコンセプトに開発された高機能レインウェアです。
なかでも「ティフォン ファントム トレック ジャケット」は、男性Mサイズで約163gと、文庫本1冊程度の重さしかありません。

にもかかわらず、耐水圧50,000mm・透湿性60,000g/m²/24hという驚異的なスペックを実現。

驚くほど高い透湿性と耐水性は、3層構造の絶妙なバランスによって実現

さらにコンパクトに収納できるパッカブル仕様や、動きやすさを追求した立体裁断など、アウトドアでの快適さにも徹底的にこだわっています。

カラーリングはアイコンブルーとスモークドパールの2種類

それでは、さっそくYAMAPユーザーさんのリアルな本音レポートをチェックしてみましょう。

雨じゃなくても持っていきたくなる「軽さ」/うかさん(モニターNo.1)

名前:うかさん(20代・女性)
登山歴:約5年

登山ツアーの添乗員として働きながら、奥多摩や秩父を中心に週3〜4回は山に登っている、うかさん。これまで4年間愛用してきたレインウェアが雨漏りするようになり、買い替えを考えていたところ、このモニター企画に出合ったそうです。ミレーのティフォンには、「独自の防水透湿素材を使って頑張っている」という印象を以前から持っていたといいます。

雨のデイハイクでも、ティフォンのおかげで最後まで笑顔で歩けた、うかさん

私がティフォン ファントムを実際に着用してまず感じたのは「とにかく軽い!」ということ。まるで空気のような軽さで、柔らかい素材は肌にも優しく、雨の予報がない日でも持って行きたくなるほどです。バックパックにもすんなり収まるので、携行性も抜群です

添乗員の仕事で、お客様がレインウェアを忘れてしまうこともあるのですが、そんな時に自分の予備を貸すこともあります。ティフォンのように軽いウェアなら、そうした場面でもストレスなく持ち運べて便利だと感じました。

パッカブル仕様なので、バックパックにもコンパクトに収納できる

細かな点では、袖が手の甲までカバーするデザインになっていて、腕を伸ばしても腕に雨が当たりにくいのがうれしいですね。また、伸縮性があるので動きやすく、両神山で雨に降られたときも快適に行動できました。防水性も十分で、以前使用していたレインウェアと同等かそれ以上の性能を感じられました。

袖口の手首側が少し長くなっていて、雨が当たるのを守ってくれる

一方、これだけ軽くて柔らかい素材なので、どれほどの耐久性を持っているのかは、これから使い込んでみて判断したいと思います。

着用するとシャカシャカ音がせず、うるさくなかったもの嬉しかった(うかさん)

ユニセックスのためか着丈がやや長めで、かがんだり背中を丸めたりしても背中が出にくいのも好印象。私はXXSを着ていますが、袖丈がちょうどよくフィットして、着心地も快適です。街中でも違和感なく着られるデザインも魅力のひとつですね。

一緒に走れる山の相棒を見つけた!/akiraさん(モニターNo.2)

名前:akiraさん(30代・男性)
登山歴:10年以上

埼玉県在住のakiraさんは、縦走登山や日帰り登山など、さまざまなスタイルで登山を楽しんでいます。最近はトレイルランニングの大会にも出場しており、日帰りで近くの山を走ることも増えてきました。
今回は、ティフォン ファントムをアウトドアショップで試着してみたところ、軽くてしなやかな着心地に魅力を感じ、「山でもぜひ着てみたい」と思ったのをきっかけにモニターに応募したそうです。

晴天時にも積極的に使えます(akiraさん)

実際に山でティフォン ファントムを着用して感じたのは、「圧倒的な軽さ」、「風抜けの良さ」、「快適な着心地」という三点です。

特に腕を通したときの感触はとても心地よく、これまで使用してきたレインウェアとは一線を画すものでした。肌触りも良く、レインウェアというよりはウィンドシェルを羽織っているような軽快さがありました。

実際に雨の中でも使用しましたが、耐水性も十分で、短時間の降雨ではまったく問題ありませんでした。トレランザックに簡単に収納できるサイズ感も魅力で、バンジーコードに外付けしても邪魔にならず、気軽に持ち運べます。

山行後半に雨脚が強まってきても、濡れないという安心感がありました(akiraさん)

高所での使用はまだ試せていないので、風の抜けが良い分、強風や悪天候時はやや寒さを感じるかもしれないという不安もありますが、低山から高山、さらにはトレイルランニングの大会まで、幅広いシーンで活躍するアイテムだと感じました。

また、軽量性を追求しつつも、ジッパー付きポケットが備わっている点も好印象です。雨天時でもグローブをしたまま扱いやすいジッパーフラップや、ダブルジッパーを使ったベンチレーション機能など、細部まで使いやすさが工夫されていました。

ウェアの両サイドには止水ジッパー付きのポケットを装備

汗の抜けも良好で、汗っかきの私でも快適に過ごせました。ただ、中に着用したインサレーションを脱ぐことを怠ったため、山行の最後は少し蒸れてしまったのが反省点です。

総じて、ティフォン ファントムは非常にバランスのとれたレインウェアで、今後の登山やトレランで頼れる相棒になりそうです。

アクティブな山行に最適な一着/yamaちゃんさん(モニターNo.3)

名前:yamaちゃんさん(40代・男性)
登山歴:10年以上

剱岳の山麓に暮らし、目の前に北アルプスの稜線を望む環境で日々を過ごしているyamaちゃんさん。自宅から車で1時間圏内に登山口があるという恵まれた立地から、活動の中心は自然と北アルプスに絞られています。
登山スタイルは多岐にわたり、日帰りのピークハントから、テント泊縦走、さらには山小屋の歩荷まで! ティフォンシリーズは長年にわたり愛用しており、その機能性と快適性に厚い信頼を寄せていました。
今回の新モデルについても、発売前からスペックをチェックし高い関心をもって注目していたとのことです。

雨の中走ってみても、肌に生地がまとわりつかないのがよかったです(yamaちゃんさん)

ティフォン ファントムを着用してまず印象に残ったのは、その圧倒的な軽さと快適な着心地です。通気性にも優れているため、汗をかいてもドライな感覚が持続します。

加えて、パッカブル仕様で非常にコンパクトに収納でき、携行性の高さは他製品と比較しても抜きん出ています。荷物をできる限り軽量・小型にしたい登山において、この「小さくなること」は大きなメリットになると感じました。

デザイン面では、落ち着いたブルーのカラーがいいですね。派手すぎず自然に馴染むトーンなので着こなしやすく、周囲からも好評でした。カラー選びに悩む方にもおすすめできる色味です。

落ち着いたトーンのブルーは、山仲間からも好評でした(yamaちゃんさん)

機能面では、胸ポケットやベンチレーションがない点に物足りなさを感じるものの、それによって驚くほど軽くなっているので、十分に納得のいく仕様です。フードは調整機構がない構造ですが、内蔵されたゴムとストレッチ性によって頭部にしっかりフィットし、風を受けてもバタつきが少ないと思いました。

軽量化のためにドローコードなどの調整機構は備えていない

長年ティフォンシリーズを愛用してきた立場から見ても、ファントムは「シャカシャカ感のない柔らかい着心地」や高いストレッチ性といった特徴をしっかり受け継いでいます。日帰りや縦走登山だけでなく、トレイルランニングやファストハイクなどの、アクティブな山行にも最適な一着です。

4つの質問でティフォン ファントムを深堀り

フィールドで、ティフォン ファントムを使ってみた3名のモニターユーザーさん。その中で生まれた疑問や意見をミレーのプレス担当・平野咲さんに聞いてみました!

Q1:生地が薄いので、耐久性が心配です。

A:軽さを追求した分、岩場などでは注意が必要です。

光に透かすと、向こう側が透けて見えるほど生地が薄い

平野さん:ティフォン ファントムは、従来モデルよりもさらに軽量で、耐水性・透湿性・携行性といった性能を徹底的に高めたモデルです。そのため、一般的な厚手のレインウェアと比較すると、岩場などで強く擦れた場合に生地が破れやすいという側面はあります。ただし、登山中にもっとも重要なのは「雨や蒸れから体をしっかり守ること」と「ストレスなく持ち運べる軽さであること」。この点において、ファントムは非常に信頼できる仕上がりとなっています。

Q2:風抜けがよいので、防風性が心配なのですが。

A:基本的な防風性はしっかり確保されています。

平野さん:ティフォン ファントムは3層構造の生地を採用しており、中間層に防風性のあるメンブレン(膜)を挟んでいるため、必要な防風性能は備えています。ただし、製品の特徴として「薄さ」と「軽さ」を重視しているため、厚手のシェルのような強力な防風性は期待できません。

そのため、寒さや風の強さが気になるシーンでは、長袖のベースレイヤーや保温力のあるミッドレイヤーを重ねるなど、レイヤリングによる調整が効果的です。実際に着用した登山ガイドの方からは「冷たさは感じるが、ウェアの中はしっかりドライに保たれていて快適だった」との声もありました。雨や風に打たれても、快適さをキープできるのが、この製品の大きな魅力です。

秋口など肌寒さを感じるときは、長袖のベースレイヤーを合わせたい

また、直接肌に触れて冷たく感じたときは、長袖のインナーを着たり、アームカバーをするとよいでしょう。気温や天候に応じて適切なレイヤリングを行うことで、ティフォン ファントムの軽快さと機能性を最大限に活かせます。

Q3:フードの調整機構をなくしたのは、「あえて」でしょうか?

A:はい、軽量化を最優先するため、あえて省きました

立体裁断が施されているので、ゴムだけでジャストフィットするフード

平野さん:開発初期段階では、フードにや調整コードがついた仕様も考案されていたようですが、最終的には軽量性を最優勢し、内蔵ゴムのみでフィットさせる現在の仕様に落ち着きました。ただし、調整機構がなくても、フード内部のストレッチゴムがしっかりと頭部にフィットするので、風でバタついたり視界を妨げたりしにくくなっています。

Q4:軽量化を追求するために取捨選択しながらも、ダブルジッパーを採用した理由を教えてください。

A:通気性と快適さのために、ダブルジッパーは必要な機能だからです。

激しく動いてオーバーヒートしそうなときは、ダブルジッパーを開けると瞬時に換気できる

平野さん:ティフォン ファントムは軽さだけでなく、「濡れから守ること」「蒸れを効率よく逃がすこと」も重視して設計されています。そのため、前面のダブルジッパーにベンチレーション機能を集約しました。

脇下のベンチレーションやメッシュポケットなどは省かれていますが、ジッパーを開けて風を取り込むことで、効率よく熱と汗を逃がせます。このダブルジッパーは、軽量性と機能性の両立というティフォン ファントムを象徴するディテールなのです。

しなやかな着心地と圧倒的なドライ感を誇るティフォン ファントム。ウィンドシェルのような軽快さで、雨天時はもちろんそれ以外のコンディションでもアクティブに着用できる一着です。

YAMAPユーザーさんによるのモニターレポートは、いかがでしたでしょうか? ティフォン ファントムの機能の詳細については、下記のYAMAPマガジンの記事でも紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!

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原稿:大関直樹
協力:ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン