投稿日 2020.07.14 更新日 2020.07.24

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テント泊の持ち物は? 基本装備とおすすめ小物でテント泊登山を快適に

テント泊に必要な基本アイテムと、テント泊登山の「快適性」や「楽しみ」をアップデートしてくれるおすすめ小物を紹介します。テント泊の達人たちが集う「YAMAP MAGAZINE テント泊同好会」のメンバーが愛用しているテント関連アイテムは、テント泊ビギナーでなくても参考になるはず。さあ、テント泊をとことん楽しみましょう!

YAMAP MAGAZINE テント泊同好会 #02/テント泊登山の関連記事はこちら

目次

テント泊のときの装備リスト(ベーシック)

テント泊の装備は、デイハイクの持ち物とは異なります。テントをはじめ、寝るためのアイテムが必要。寝袋にマット、他には…?! という方のために、まずはテント泊の基本装備リストご紹介します。

テント 自立式&ダブルウォールタイプがオススメ
寝袋 登る山の気温に合ったものを
テントマット 不整地での快適な寝心地と地面からの冷えをカット
ガス&バーナー 調理に必要。ガソリンやアルコールタイプでもOK
クッカー&カトラリー 金属製の鍋と箸やスプーンなどのセットを
食料 ドライフードのほか、軽量で保存が効くもの
水筒 行動中だけでなく、食事やテント内で過ごす時間に使用
防寒着 朝晩は冷え込むため、ダウンやフリースを携行する
レインウェア デイハイクでも必携。テント泊のように日数が長ければ確実に持っていたい
着替え 汗をかいた服で寝たくない人は就寝前に着替よう
靴下 汗で湿った靴下は足裏環境を悪化させてしまう。2セットあると安心
ヘッドライト 夜の活動には明かりが必須。予備電池を忘れずに
エマージェンシーキット 常備薬や絆創膏、テープ、シートなどをまとめておく
衛生用品 歯ブラシ、ティッシュ、ウェットタオルなど
地図&コンパス テント泊にかかわらず持っていたいアイテム

あくまで「基本セット」なので、山域やシーズン、日数によってカスタマイズする必要があります。レインウェアなど、デイハイクと重複するアイテムもありますが、「快適に寝る」ための道具と「食事」「防寒」「衛生」に大きくわけることができます。スマートフォンの充電バッテリー、カメラの予備電池など、各自必要なアイテムを集めてみるといいでしょう。

基本のテント泊装備イメージ

まずはリスト化して、実際に並べてみるのがオススメ。はじめのうちは不安もあり、少し荷物が多くなってしまいますが、次第に「必要なもの」「なくてもいいもの」がわかってくるはず。「汗をかきやすいから着替えは多めにしよう」「寒がりだからダウンは持っていこう」といったように、実体験をベースに道具を見直していくとよいでしょう。

達人たちのテント泊愛用ギア&小物を大公開!

さて、「すでに奥が深そう…」なテント泊装備ですが、達人たちはどんなアイテムを使っているのでしょうか?

ということで、YMテント泊同好会による「テント泊にまつわるあれこれ」第2弾は「ギア&小物」。 テント泊に必要なアイテムはたくさんありますが、ここでは「快適性」や「楽しみ」をアップデートしてくれるモノにフォーカスしてピックアップしてみました。必携品にプラスしたい、達人たちの小物選びを大公開しちゃいます!

関連記事:初めての登山テント、賢く選ぶには? テント泊の達人たちに聞いてみた

教えてくれるのはこの4人。異なるバックボーン、山行スタイルを持つ彼らの愛用アイテムを知れば、何かしらのヒントが見つかるかもしれません。

テント泊の達人たち。左から船山潔、伊藤伴、田所紀子、ちゅーた

船山潔(ふなやま・いさぎ)
佐久平ロッククライミングセンター所属。20歳の時に渡仏し、アルパインクライミングに魅せられる。現在は国内外でロッククライミング、アルパインクライミング、バックカントリースノーボードを楽しむ。

伊藤伴(いとう・ばん)
学生時代から登山をはじめ、モンブラン、 ロブチェ・イーストを登頂。20歳のときに当時日本人最年少でエベレストとローツェ連続登頂を達成 。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド、山の日アンバサダー。

田所紀子(たどころ・のりこ)
バックパッカー時代に旅したネパールで山に魅せられる。現在は山岳会に所属し、夏冬テント泊縦走から沢登り、アルパインクライミングまでオールラウンドに活動中。

ちゅーた
ロングハイクが好きで、5~9日など距離や日数が長めのテント泊縦走スタイルがメイン。山と温泉とビールのセットを愛し、温泉(とくに野湯、秘湯)巡りも。 最近は海外トレイル欲が爆発し、NZにひとり山旅に行ったばかり。

テント時間を充実させる「お楽しみグッズ」は欠かせません(船山潔)

山での安全や快適を守ってくれる必携品のほかに、「楽しみ」につながる小物を持っていくという船山さん。「ちょっと荷物が増えても、それ以上の楽しみがあるなら担いでいきたいモノ」をピックアップ。

コンパクトで軽量な登山用エアパッド

船山:使用モデルは「NEMO TENSOR ALPINE SHORT MUMMY」。307gと軽量な122cmのショートタイプで、空気を入れて膨らませる仕様です。保温力にも優れているので、寒さが心配なシーズンでも使えます。収納サイズは20×7cmと超コンパクトですが、アルパインクライミングなどで積極的に荷物を減らす必要がなければ、足までカバーするタイプを選べばOK。穴あきに備えてリペアキットは必携です。

コーヒーセットを持って絶品山コーヒーを

船山:山で淹れるコーヒーは絶品。左上から時計回りに、「SEA TO SUMMIT X-ポット ケトル」、インスタントコーヒーとフィルター一式、ナルゲンボトルに入れたコーヒー豆、カップ、「ユニフレーム コーヒーバネット」。ドリップとインスタントの2種類を持つことでシーンにより使い分けを可能になります。もちろんおいしいのはドリップですが、時間がないときはインスタントが便利。

不安定なテント場にこそアウトドアテーブル

船山:「SANZOKU PRODUCTS」のミニテーブル。素材に山桜を使用することで軽量性と強度を両立。脚は天板に差し込み、ゴムで固定する簡単組み立て仕様となっています。ガス缶がぴったり収まる溝が天板に彫ってあり、バーナーの転倒を未然に防いでくれるというスグレモノ。衛生面でも気分面でも、アウトドアテーブルはあると助かるアイテムのひとつ。木特有の風合いっも魅力です。

キャンプ時間を充実させるブルートゥーススピーカー

船山:近年はブルートゥースタイプのモバイルスピーカーが各社発売されており、中にはアウトドアをターゲットにしたモデルも多くラインナップしています。「OUTDOORTECH」のスピーカーは、防塵防滴仕様でアウトドアでも気にせず使えるタフなモデル。テント場に誰もいないとき(バリエーションルートでそもそも人がいないケースが多いそう)に活躍するアイテムです。

汎用性のあるシンプルで合理的なアイテムが多いです(伊藤伴)

高所登山に挑みながらも日本の山もテント泊でめぐる伊藤さん。無駄がなく目的にまっすぐなアイテムで揃えている印象。山域やシーズンにかかわらず活躍するものばかり。

空気で膨らませるソーラー充電ランタン

伊藤:「Cubic Vision」のソーラーランタン。バルーンタイプで不使用時はコンパクトになる仕様です。ベルトがついているので登山中はバックパックにくくりつけて充電、テント場に着いたら明かりをON! テント泊では十分な最長7時間点灯できるスタミナがあります。ちなみに2000円ほどで購入できる高コスパアイテムなんですよ!

フードコンテナは折り畳み式でコンパクトに

伊藤:「SEA TO SUMMIT X-シール & ゴー(S)」は密閉蓋付の折りたたみフードコンテナー。キャップはネジ式になっていて、不意に内容物をこぼす心配がありません。また、蛇腹のようになっているので使わないときは畳んでパッキングスペースを節約できるというメリットも。食事はコッヘルだけでも事足りますが、こちらのアイテムのようにとりわけ皿がひとつあると便利。コーヒーなど飲み物にも使えます。

定番アイテム・愛用のナルゲンボトル

伊藤:登山用ボトルの定番「ナルゲン」。食事や行動用に汲んだ水を入れておくボトルで、落としたりぶつけたりしても割れにくい素材を使用しているのが特徴。プラティパスなどのパック式と比べてボトルはかさばりますが、残量がわかりやすいというメリットも。寒いときはお湯を入れて湯たんぽとして使うのもメジャーな裏技です。パック式との併用がオススメ。

サンダルでテント場の移動もラクラク

伊藤:テント場では登山靴の脱ぎ履きが面倒なもの。サンダルやテントシューズがあると「ちょっと小屋まで」「トイレに」というときに大活躍!「コロンビア テントシューズ 」は保温性のある素材を使用しているので、朝晩の冷え込みや寒冷なシーズンにも心強いアイテムです。テントで過ごす時間は快適にしたい!という方はこだわってみてもいいかも。

テント泊の食事は美味しく手軽に作りたいですよね(田所紀子)

田所さんが紹介してくれたのはデイハイクではなかなか使わない、テント泊ならではのアイテムたち。時間に余裕のあるテント泊だからこそ、過ごす時間は快適&便利にしたいですよね。山ごはんを楽しく&便利にしてくれる食事にまつわるアイテムも目立ちました。

軽くてメンテしやすいシートタイプ食器

田所:食器類は立体なので持ち運びがかさばりますが、「Fozzils ソロパック」のようにシートを組み立てるタイプなら荷物の隙間に忍ばせることができ携行性抜群です。ボタンでパチパチと組み立てるだけなので使い方も簡単だし、フラットなシート状になるので洗うのもラクラク…と、メリットだらけ。スナックやトレイルミックスをポリポリとツマミのように食べるときにも活躍します。

「座る」を快適にしてくれるマット

田所:登山用マットを代表するブランド・サーマレストの「THERMAREST Zシートソル」は、41×33と「座る」に特化したサイズが特徴。岩や地面の上に座ったり、枕として使ったりと用途はさまざま。クッション性、保温性ともに優れる定評のあるマットです。蛇腹のように折り畳みできるのでバックパックのポケットにすっぽり収納できます。

山道具の代名詞、シエラカップ

田所:キャプテンスタッグの「シエラカップ」もよく持参します。登山用のカップはテント泊の楽しみを広げてくれるアイテムのひとつ。水やコーヒーを飲んだりするほか、金属製ならそのままバーナーの火にかけて温めることも可能です。沢で水を飲んだり、夜に熱燗を飲んだり、ちょっとしたお皿としても活躍してくれます。

料理好きはもっておきたい携帯ナイフ

田所:「オピネル ステンレススチール皮紐付 #6 COLORAMA」。ナイフも持っておきたいアイテム。ちょっとした調理や果物の皮を剥くなど、野外活動を充実させてくれます。折り畳みタイプは刃を収納してコンパクトに携行できるので安全です。

縦走でもランでも、よく使うアイテムにこそこだわりや遊び心を取り入れたいと思ってます(ちゅーた)

一週間ほどアルプスを歩いたり、耐久レースに出場することもあるというちゅーたさん。テント泊の重い荷物をサポートする道具や、山での時間を快適に楽しく過ごすための道具をご紹介いただきました。

山小屋スタンプ帳で思い出が増える楽しみを

ちゅーた:山小屋が用意してくれているスタンプを押すための手帳。せっかく登った山なら思い出を残しておきたくて。ピンバッジやグッズなどもありますが、スタンプも選択肢のひとつ。小さなノートを持っていけばOKという手軽さが魅力。思い出に、スタンプと一緒に日記を書いています。

かさばるけれど効果絶大の魔法瓶

ちゅーた:「サーモス 真空断熱水筒」は寒い時は温かい飲み物、暑い時は冷たい飲み物を温度をキープしたまま携行できる保温ボトル。容量は500mlですが、重量が210gと軽量で、片手でらくらく飲めるワンタッチオープン仕様がお気に入り。朝のコーヒーや朝にアルファ米を戻すときに活躍。

必携品だからこだわりたいヘッドライト

ちゅーた:ヘッドライトは「ブラックダイヤモンド スポット325」。325ルーメンという夜間の行動をサポートする光量を備え、光量調整もできるモデル。防水性もあり雨の中でも安心して使用できるほか、光量の調整で4~200時間も使えるエネルギー効率の良さも魅力。熊鈴とライトは夜間行動の必須アイテムなんです。

歩きを支えるトレッキングポール

ちゅーた:トレッキングポールは脚の負担軽減と、ロングハイクのときに少しスピードアップしたいときに大活躍。テント泊は荷物が重くなるので、ポールのサポートを上手に活用しています。縦走登山が多いので、軽量なモデルの「モンベル U.L.フォールディングポール」を愛用。折りたたみ式なのでバックパックの中にも収納でき、持ち運びしやすいのが特徴です。長さは100、105、113、120cmと揃っているため自分の身長や用途に合わせて選べます。

達人たちのテント泊ギア、被りアイテムをプレイバック!

達人たちが挙げたアイテムのうち、被りアイテムがなんと2つもありました。ランタンとサンダル、三者三様のセレクト、こだわりポイントをどうぞ。

おすすめ小物① LEDランタン

左から、Cubic Vision ソーラーランタン(伊藤)、モンベル コンパクトランタン(田所)、ランドポート キャリー・ザ・サン(ちゅーた)

ヘッドライトに加えて、LEDタイプのランタンは今やテント泊の必携アイテム。伊藤さん愛用の「Cubic Vision」とちゅーたさんが使っている「キャリー ザ サン」は、紙風船のように折りたためるタイプで使わない時にコンパクトになるのが大きな特徴。テント場でしか使わないアイテムなので山行中の荷物負担を減らしてくれます。

一方、田所さんは「モンベル コンパクトランタン」をセレクト。シェードを上下することで光の拡散加減を調整できるモデルで、電池式なので昼間の充電が難しいシーンでも使えるタフさが魅力。

おすすめ小物② サンダル

左から、コロンビア テントシューズ(伊藤)、ユニクロ JWサンダル(田所)、XERO shoes(ちゅーた)

4人中3人がテント場サンダルを使用。基本的にアウトドア向けのものは「軽量化」「ソールのグリップ力」「ベルトのホールド力」が優れているのがポイント。こちらのアイテムも山行中に使うことのない、ほぼ「テント場限定アイテム」。荷物の負担にならない軽量なモデルを、履き心地と比べながら選ぶとよさそうです。

いずれにせよ、テント場でのサンダルは快適をもたらせてくれる大切なアイテム。登山靴から足を開放するためにも、快適なモデルを探してみていただきたいと思います。

装備の見直しでテント泊登山をアップデート

達人たちのテント泊おすすめギア&小物をずらっと並べてみました

テント泊の達人4人の愛用ギア&小物をご紹介しました。これらのアイテムは必携品にプラスすることで楽しく快適になるもの。気になるアイテムがあったら、ぜひともテント泊の道具リストに入れてみてくださいね。

次回は雨の日の設営・撤収のコツ、実用性のあるちょっとしたカスタマイズなど、知っておきたいハウツーについてご紹介する予定です。こうご期待ください!

取材・文/写真:小林昂祐

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