長野県山岳遭難防止対策協会
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信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第345号」を配信します! ◆焼岳への登山は控えてください! 気象庁から焼岳の「火山の状況に関する臨時の解説情報」が発表されました。火山活動が活発化してリスクが高まっています。焼岳への登山は控えてください。 <気象庁> 焼岳の活動状況 最新の情報を確認してください! https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/310.html <松本市> 焼岳への登山は控えてください! https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/7/79252.html ■山岳遭難発生状況(週報): 6月03日(月)単独で北アルプス烏帽子岳に入山し、下山中の55歳の女性が滑落して負傷 6月06日(木)単独で千畳敷から入山、木曾駒ケ岳を経由して下山中の50歳の男性が霧と残雪で行動不能に 6月07日(金)単独で戸隠連峰の高妻山に入山した73歳の男性が何らかの原因で滑落して死亡 6月08日(土)2人パーティで山ノ内町大字平穏の山林内で山菜取りをしていた81歳の女性が転倒して負傷 6月08日(土)14人パーティで浅間山に入山した40歳の男性がバランスを崩して転倒、負傷 6月08日(土)40人パーティで雁田山に入山した66歳の男性が山頂から下山中に足を滑らせて滑落、負傷 ■令和6年6月9日現在の遭難状況は 104件(死者20人、行方不明0人、負傷者42人、無事救出56人)です。前年比は、発生件数が+18件、遭難者が+16人です。うち、単独登山は発生件数が+9件、遭難者が+9人です。 ■長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 6月3日の週は、長野県内で6件の山岳遭難が発生しました。 6月6日に発生した中央アルプス木曽駒ヶ岳の遭難は、駒飼ノ池付近で霧と残雪のため道に迷い、行動不能となったものです。木曽駒ヶ岳はロープウェイで標高2600m付近まで行くことができ、「信州山のグレーディング」でも「2B」、「3B」にカテゴリーされ、初心者の方でも挑戦しやすい山として知られていますが、今回のように天候の悪化や残雪など季節や条件によって難易度は変わります。天候をよく確認して、紙の地図とコンパス、登山地図アプリ等のGPS機器を活用して、道迷い遭難を防ぎましょう。 【道迷い遭難を防ぐポイント】 (1)紙の地図を準備する (事前に登るエリアの概念図を調べる、頭に入れておく) (2)GPS機器を使う (実際に登っている時に、自分が今どこにいるのか確認する) (3)小屋や道標など分岐になっている場所では必ず地図とGPSを確認する (4)地形が変わる場所でも必ず地図とGPSを確認する (尾根が分かれる、斜度の変化が大きい等) 以上の4点を登山前、登山中に実施して、道迷い遭難防止とルートファインディング能力のレベルアップをしていきましょう。 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
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信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第344号」を配信します! ◇みなさん、こんにちは。 長野県庁2階にある、長野県山岳遭難防止対策協会事務局から、長野県内で発生した山岳遭難についてお知らせします。 ■長野県内の活火山を登山する際は、「想定外」の事態に備え、安全・安心を最優先に、事前の情報収集や必要な装備、無理のない登山計画等に十分に留意し、登山するようお願いします。 令和6年6月5日16時00分 気象庁発表 <噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続> 焼岳では、山頂付近を震源とする火山性地震が増加しています。今後の火山活動の推移に注意してください。 【焼岳】 噴火警戒レベル1 <気象庁> https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/310.html <松本市~焼岳の登山について>https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/7/79252.html 【浅間山】 噴火警戒レベル2 <気象庁> https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/306.html#kaisetsu <小諸市~浅間山登山のご案内> https://www.city.komoro.lg.jp/soshikikarasagasu/sangyoushinkoubu/shokokankoka/2/1/1/2403.html 【御嶽山】 噴火警戒レベル1 <気象庁> https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/312.html <木曾御嶽山安全対策情報> https://www.ontake-volcano.jp/ ■山岳遭難発生状況(週報): 5月27日(月)単独で北アルプス白馬岳から白馬鑓ヶ岳方面に向かったまま行方不明の34歳の男性が2日後に遺体で発見 5月27日(月)8人パーティで長野市鬼無里日影八方山の八方沢を下山中の20歳の男性が足を滑らせて転倒、負傷 5月27日(月)単独で山菜取りのため、上水内郡信濃町熊坂地籍の山林内に入山した75歳の男性が行方不明となり、遺体で発見 5月31日(金)単独で八ヶ岳連峰赤岳の地蔵尾根を下山中の40歳の男性が崖に迷い込み、滑落して負傷 ■令和6年6月2日現在の遭難状況は 98件(死者19人、行方不明0人、負傷者38人、無事救出55人)です。前年比は、発生件数が+12件、遭難者が+10人です。内)単独登山は、発生件数が+7件、遭難者が+7人です。 ■長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 5月27日の週は、長野県内で4件の山岳遭難が発生しました。 八ヶ岳連峰赤岳の遭難は、地蔵尾根を下山中、崖に迷い込み足を滑らせて滑落し、負傷しています。例年、沢筋や獣道などを、登山道と思い込んで迷い込んで登り続けた結果、急斜面で行動不能となる遭難や、足を滑らせて転倒・滑落するなどの遭難が発生しています。事前の計画段階で、ルートの下調べや地図上で机上登山をするなど、入山前に準備するほか、登山中は、地図や登山アプリを活用するなど、ご自身の登るルートをしっかりと確認しましょう。 長野県内では、山菜採り中の山岳遭難が発生し、例年この時期は、山菜採り中の道迷い遭難や足を滑らせて滑落するといった遭難が多発します。山菜採りは、整備されていない山に入るため、一般的な登山よりも多くのリスクを伴います。山菜採り遭難のほとんどが、「知っている場所だから」「何度も入っている場所だから」「すぐに戻ってくるから」といった気持ちで入山、結果的に遭難をしています。 入山前のチェック項目として、〇入山場所と予定を家族に伝える 〇複数人で入山し、声や目の届く範囲で行動する 〇急斜面に立ち入らないようにする 〇熊などの野生動物に注意する また、最低限の装備品として、〇携帯電話 〇雨具 〇ヘッドライト 〇非常食・飲料 〇熊よけの鈴・ラジオ等音の出るものを携行して入山しましょう。 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html ■■・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・■■ ○長野県警ホームページ 山岳情報 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html 【令和6年長野県SAFETYBOOK】【令和6年長野県SAFETYBOOK(春山情報)】 ○長野県ホームページ https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangaku/index.html#a_tozan ◇長野県では「信州 山のグレーディング」を公開しています。 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html このグレーディングを参考に、「自分に合った山選び」を行い、遭難を防ぐようお願いします。
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信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第343号」を配信します! ■山岳遭難の現場から Mountain Rescue File №5~最新版~ 今年の春の大型連休期間中は過去10年間では最多となる26件の遭難が発生しました。北アルプス等で残雪に起因する滑落が多発し、2名の方が亡くなった一方で、疲労や道迷い、技量不足等による救助要請も相次ぎ、遭難者数は30人に上りました。 今回は大型連休期間中に北アルプスの蝶ヶ岳で発生した道迷い遭難事例を取り上げ、残雪期登山のリスクや、同行者の技量を含めた適切なルート選択等について考えます。 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/mountain_rescuefile.html 長野県警察・山岳情報 ■6/1(土) 銀座に“臨時登山相談所”を開設します! 信州登山を考えている方に登山のプロフェッショナル(県警山岳遭難救助隊員&登山ガイド)が登山の魅力や身を守るために必要な安全対策などを紹介します。会場での参加申し込みはすでに締め切りましたが、オンライン(ZOOM参加、定員100名)で午後の部のセミナーに参加できます。 銀座NAGANOホームページか、以下のQRコードで申し込んで下さい。(申し込み締め切り5/30) 詳細はHPで! https://www.ginza-nagano.jp/event/70275.html ■山岳遭難発生状況(週報): 5月20日(月)2人パーティで北アルプス北燕岳に向けて登山中の男女(46歳男性・44歳女性)が疲労により、行動不能に 5月22日(水)単独で北アルプス涸沢に滞在中の66歳の男性が腰痛により、行動不能に 5月22日(水)松本市安曇地籍の山林内で山菜取りをしていた67歳の男性が浮石に乗って滑落し、行動不能に 5月22日(水)単独で小谷村北小谷地籍の山林内の塩の道を登山していた84歳の男性が登山道から滑落後、残雪のため、戻れなくなり、行動不能に 5月25日(土)4人パーティで根子岳を登山していた34歳の女性が山頂から下山中、浮石でバランスを崩して転倒、負傷 5月25日(土)単独で北アルプス燕岳の登山口に向けて下山中の55歳の女性がバランスを崩して転倒、負傷 5月26日(日)3人パーティで北アルプス前穂高岳の奥明神沢を登山中、何らかの原因で滑落し、死亡 5月26日(日)飯山市照岡地籍の山林内で、単独で山菜取りをしていた83歳の男性が行方不明に 5月26日(日)単独で北アルプス爺ヶ岳から下山中の59歳の男性が道に迷い、行動不能に ■令和6年5月20日現在の遭難状況は 94件(死者16人、行方不明1人、負傷者36人、無事救出55人)です。前年比は、発生件数が+14件、遭難者が+4人です。内)単独登山は、発生件数が+4件、遭難者が+4人です。 ■長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 5月20日の週は、長野県内で9件の山岳遭難が発生しました。 北アルプス燕岳で発生した山岳遭難は、2人パーティで東沢乗越を経由し、山小屋に向けて登山中、東沢乗越と北燕岳の間で行動不能となり、救助要請しています。この遭難の通報時間は夕方18時頃、アイゼンやピッケルは持っていませんでした。遭難者2人にはその場でのビバークを指示して、翌日、県警救助隊員と遭対協隊員で救助活動を実施しました。 (現場に駆けつけた救助隊員によると、「ビバークセットはなかった」、「カッパなども持っておらず、震えていた」、「アイゼンやピッケル、軽アイゼン等も持っていなかった」という状況だったようです。) 登山口で救急隊員に引き継いだところ、幸い両名とも大きな怪我はありませんでした。 知人からの紹介や雑誌、インターネット情報や登山記録を見聞きして、「○○岳、○○山に登りたい!」、「どうせ行くなら同じルートよりも行きと帰りで違う周回ルートを!」と思う方も多いのではないのでしょうか。 登山は達成感、景色、非日常を味わえます。しかし、その山は、そのルートはご自身の実力に見合っていますか? 必要な装備は携行していますか? その装備を正しく使用できますか? 「ゆっくり行けば大丈夫」と安易に山を選んでいませんか? どうか、入山前の準備を怠らず、ご自身の体力と技術に見合った山選び、ルート選びをお願いします。 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/index.html
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★信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第342号」を配信します★ ◆6/1(土) 銀座に“臨時登山相談所”を開設します! 信州登山を考えている方に登山のプロフェッショナル(県警山岳遭難救助隊員&登山ガイド)が登山の魅力や身を守るために必要な安全対策などを紹介します。会場での参加申し込みはすでに締め切りましたが、オンライン(ZOOM参加、定員100名)で午後の部のセミナーに参加できます。 銀座NAGANOホームページから申し込んで下さい。 https://www.ginza-nagano.jp/event/70275.html ◆山岳遭難発生状況(週報): 5月17日(金)槍ヶ岳に向けて登山中の2人パーティが何らかの原因により、行動不能に。22歳の男性が死亡。30歳の男性が救出された。 5月17日(金)松本市岡田伊深地籍で山林内で2人組で山菜取りをしていた72歳の女性が道に迷い、行動不能に。 ◆令和6年5月19日現在の遭難状況は・・・ 85件(死者15人、行方不明0人、負傷者33人、無事救出50人)です。前年比は、発生件数が+6件、遭難者が+4人です。内)単独登山は、発生件数が-1件、遭難者が-1人です。 ◆長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 5月13日の週は、長野県内で2件の山岳遭難が発生しました。 北アルプス槍ヶ岳で発生した山岳遭難は、2人パーティで登山中、標高2800m付近で行動不能となり、救助要請しています。遭難前日から寒気を伴った低気圧が通過した影響もあり、標高の高いところでは吹雪となることが予想されており、遭難現場一帯では、新雪が積もり風も強い状況でした。入山前の準備として、天候確認は非常に重要です。特に悪天候が予想される場合は、登山の中止や延期を検討するほか、入山する場合は積雪や降雨に対応できる装備を携行しましょう。北アルプスなどの標高の高い山域では、残雪がありますのでアイゼンやピッケルを携行してください。 春の山菜採りのシーズンとなりますが、例年、▽山菜採り中に仲間とはぐれてしまう遭難、▽家族が山菜採りに出かけて帰宅しない遭難、▽急な斜面を滑落する遭難、など山菜採り中の遭難が発生しています。 山菜採りで入山される際は、必ず行き先を家族に連絡してください。また、できるだけ複数で入山し、お互いに場所を確認し合いながら山菜採りを楽しみましょう。救助要請後、場合によってはビバーク(その場で野宿)を指示する場合があります。もしもの場合に備えて、携帯電話や食料、雨具、ヘッドライト等の装備は携行してください。楽しい山菜採りとなるよう、着の身着のままで出かけるのではなく、山菜採りも計画と準備が必要です。 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
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信州の遭難情報「島崎三歩の山岳通信第341号」を配信します ■「長野県山岳遭難防止対策協会」の総会(令和6年度)を開催しました。 総会では、本年度の事業計画案や予算案が承認されたほか、県内各地の山域で長年にわたって登山者に対する啓発活動や遭難現場での捜索・救助活動に携わった9名が表彰されました。9名を代表して、島立正広さん(67)(麦草ヒュッテ)が「最近は、山岳アプリを利用した登山者が増えているが、残念ながら体力や経験を超えた山行が多くみられる。こうした中でも今後も遭難への万全な対応に決意を新たに職務に尽くしたい」と話されました。 また、県山岳遭難防止アドバイザーで元県警山岳遭難救助隊長の中嶋豊さん(71)が「山からもらった宝物~私と山の半世紀」と題して講演し、人員が限られていた、かつての救助の実情やご自身が手がける山岳イラストマップの制作の様子を紹介していただきました。 ■6/1(土)長野県安全登山セミナー&登山相談 in 銀座NAGANO 参加申し込み 受付中 信州への登山を考えている方に登山のプロフェッショナル(県警山岳遭難救助隊員&登山ガイド)が登山の魅力や安全登山の準備などを紹介するセミナーを開きます。あわせて登山スキルや体力に関するお悩みなどに答える相談会も行います。 詳細はHPで https://www.ginza-nagano.jp/event/70275.html ■山岳遭難発生状況(週報): 5月9日(木)、北アルプス奥穂高岳に向けて単独で縦走中の60歳の男性が技量不足により、行動不能に。 ■令和6年5月12日現在の遭難状況は 83件(死者14人、行方不明0人、負傷者33人、無事救出48人)です。 前年比は、発生件数が+6件、遭難者が+3人です。 内)単独登山は、発生件数が-1件、遭難者が-1人です。 ■長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 5月7日の週は、長野県内で1件の山岳遭難が発生しました。 間ノ岳で発生した山岳遭難は、「怖くて動けない」状況で、救助要請がなされました。大きな怪我をする前に、救助要請をしたことはとても良い判断でしたが、「遭難者の実力と山のレベルのミスマッチ」がこのような遭難を招きました。登山歴の浅い方、登山歴は長いけど最近あまり…という方は特に、有名な山、標高の高い山、難しいルートから挑戦せずに、少しずつレベルアップしていきましょう。 また、無事に安否が確認され山岳遭難には至りませんでしたが、土曜午後8時ごろ「日帰り登山予定の家族が帰ってこない、連絡も取れない」、このような通報がありました。結果的には、「テント場で発見」されましたが、当事者とご家族の情報共有不足が招いた末の通報でした(当事者は1泊2日のテント泊を伝えていたが、ご家族は日帰りだと思っていた)。無事が確認できたのは、通報翌日の朝だったため、安否が確認されるまでの間、ご家族は言葉で言い表せないほど不安な時間を過ごしたことでしょう。 登山を趣味にされる方は口頭で伝えるだけではなく、「登山届の写しを渡しておく」、「定期的な連絡をする」、「天候悪化時の予備日を伝えておく」等、ご家族を不安にさせないような配慮をお願いします。 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html
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