03:12
5.6 km
618 m
Se non è vero, è ben trovato 〜鎌滝山〜
白髪山(奥白髪山)・工石山(奥工石山) (高知, 愛媛, 徳島)
2024.06.08(土) 日帰り
鎌滝山は土佐町の北東、四国の水瓶・早明浦ダムの北側に聳える急峻な山 古くからの修験場としてかつては女人禁制であり、一の鎖、二の鎖、三の鎖があったが現在は三の鎖の痕跡だけが残っている 以前は山上の通夜堂で採灯護摩が執り行われたそうだ 登山口から尾根までの道は土佐町和田や大河内から大淵を経て本山町屋所を抜け、汗見川を遡って伊予に入るかつての往還道 鎌滝山へ向けて「横切り」「縦切り」「斜めの三角切り」という道があり、それらを「セト道」と呼び、毎年8月2日に八朔の赤飯を弁当にして総出の道草刈りが行われていたという(土佐町史記載を参考に要約) 大渕登山口には3〜4台駐車可 暫し林道を歩いて登山道に入る 道は明瞭 尾根に出ると風が通って肌寒いほど 頂上に近づくに従い険峻となり、岩場や急登が現れる 距離はあまりないし危険度もそこまではないがほどよくパンチが効いていて面白い 頂上はあまり広くはないが眺望は得られる ひっそりと小さな蔵王権現が鎮座している 蔵王権現… インドに起源を持たない日本独自の仏で、役小角(えんのこづぬ)が吉野の金峯山で修行中に示現したと伝承される 釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の三尊の合体したものとされ山嶽仏教である修験道の本尊である 正式名称は金剛蔵王権現、または金剛蔵王菩薩という 「金剛蔵王」とは究極不滅の真理を体現しあらゆるものを司る王、権現とは「権(かり)の姿で現れた神仏」の意とされる 先週は岡山県最高峰の後山を歩いたが、やはり修験道であってどうもこのところ役小角に縁があるようだ …インドの山奥で修行をしてダイバ・ダッタの魂宿し… 1970年代前半に放送されたテレビヒーロー番組「レインボーマン」のテーマソングの歌い出しである インドの山奥でんでんかたつむりんごの…(当時住んでた岡山・広島県境の記憶…以下不明)的な替え歌でも知られる ダイバ・ダッタの魂を宿すとはどういうことなのか、全く解せず今日の今日まで悩んできた ダイバダッタ(Devadatta、提婆達多)は仏陀=釈迦(Gautama Siddhārtha、ゴータマ・シッダールタ)の中心的な弟子でありながら教団運営に関する考え方の相違から離反 最終的にはブッダ暗殺を企図し、毒を塗った爪で彼を引っ掻こうとして誤って自らを傷つけ、生きながらにして無間地獄に落ちた… 手塚治虫「ブッダ」でもその変心と哀れな最期が見事に描かれた最終盤の重要人物である キリスト教のユダに相当する許し難き裏切り者の代名詞ともいえる、そんな人物がなぜ… 驚愕すべきことに レインボーマンのダイバ・ダッタは、仏典に出てくるダイバダッタとは全くの別人なんだとか 確かに彼の地ではDevadattaという名前は大して珍しいものではないらしい… 「憎むな、殺すな、赦しましょう」月光仮面から変わらない、川内康範先生独特の宗教観 よく見れば「ダイバ・ダッタ」 「・」がついてる… 放送からかれこれ50年余 ずっと疑問に思ってきた永年の不思議が本日、詳らかになった まさかの別人 名前が同じなら、それは同一人物に違いない 既成概念に囚われて物事を捉えていた自分を心より恥じる なんと度量が小さく発想の貧困なことか… 50年前の仕込みに気がつく者が大衆の中にいるならばそれは脚本家の冥利に尽きる話であろう 赤星山でカモシカ見物すべく3時起きのつもりが起きたら6時 雨が降り出す前に近場をちゃちゃっと歩こうと考えた今朝の自分を殴りたい 鎌滝山が大事なことを教えてくれた