愛宕・地蔵山
愛宕山・三頭山・朝日峯
(京都)
2024.04.18(木)
日帰り
愛宕北峰の地蔵山周辺は馬酔木の花であふれていた記憶が残っているので、もう咲いているだろうか?と仲間を誘った。八木から越畑へのバスは早いのが難点だが、時刻が早いのは嵯峨野線がまだそれほど混んでいない時間だから許されるのだ。
八木からのバス便が少ないからか、満員で出発だ。桂川の大關を渡って山の中へ入っていく。廻り田池を通ってクネクネ道を走ると山の中にそば屋がある。バス停はイベント会場のような越畑フレンドパークという名称だが蕎麦屋が一軒だけだった。やっとのことで越畑に到着したが、今日は黄砂で周囲が何も見えない。
芦見峠までは緩い道と思っていたが、集落内のコンクリ道が急傾斜で初めから息が上がりそうだ。谷の左に小さなトンネルが見えたが、これはかなり昔に芦見谷の水を越畑の灌漑用に水路を作った時のものらしい。緩い道は芦見峠へ導いてくれた。芦見谷へ降りる踏み跡は健在であるらしく、またの機会に遡行をしたい思いが湧いた。
緩い傾斜で快適に地蔵山へ進んでいると、馬酔木の木がまばらに表れ出し、その葉の先に白く小さな丸い壺型の花弁が見えだした。これだこれだと満足しながら、徐々に増えだす馬酔木の花達だった。馬酔木の匂いの中を進んでいると右に地蔵さんがあった。これが地蔵山の由来らしいとのことだ。
地蔵山には一人のハイカーがいたが、今日はその人が唯一の逢った人だ。いや、越畑へのバスに5,6名のハイカーがいたが、我々の後を歩いていたのかもしれないが、芦見峠への道で顔を合わせることは無かった。
地蔵山も反射板ピークも馬酔木が物凄い数で一杯だ。ただ、木々の差異があるのだろうか、花弁の一切ないものやたくさんのものなど色々だ。やはりDNAの違いがあるからなのだろうか?
馬酔木の間に時々ピンクのミツバツツジが顔を覗かせていて可愛らしい。平坦な道を進んでいると前方にピークが見えたが、あれは愛宕山と思われる。するとそろそろ分岐だろうと思っていると林道風の道に出た。そこにはジープ道と手製の看板があった。今日はここから明智越方向に向かう予定なので、この林道を進むことにした。暫くすると林道の下部に開けた大きな斜面があって、馬酔木の木々が散在していて、それらが見事な花を付けていた。今日は最初から最後まで馬酔木に埋め尽くされているなと言いながら左の愛宕山を眺めながらの散策だ。林道は越畑方向へ向かうらしいが、我々は明智越方向なので、林道を離れて谷への踏み跡を追った。長い尾根風の踏み跡を辿っていると急に舗装道路に出た。府道の水尾から越畑への道へ出たのだ。今日のパスルートの一つなのだが、このパスはせずに次の段階に進むことにした。府道から南の植林尾根に入り、斜面を登っていくと清和天皇陵が下にある分岐点に達した。7年ほど前に亀岡からここにきて水尾に下降したことを思い出した。この頃には馬酔木の花は見られなくなって寂しい感じを持って松の木を主体にした樹林の中を、あっちこちに分岐する鉄塔への分岐に悩まされながら、林道に下っていくと水尾から保津峡駅への府道に出た。府道を進んでいると後ろから水尾自治会のバスが追い越して行ったので、これは丁度電車が来るタイミングだと喜んでいたが、駅に着くと出た後だった。保津峡駅下の川には保津峡下りの船が何艘もお客を乗せて賑わっていた。
今日は馬酔木と黄砂にタップリと浸かって、目の前の景色しか見えないハイクであったが、馬酔木はその愛くるしい姿で我々の目を楽しませてくれた。
”八”、”永”