02:10
17.1 km
742 m
掛山保安林の皆伐は無許可だった
臥龍山(刈尾山)・掛頭山 (広島, 島根)
2022.06.17(金) 日帰り
森林の開発許可に際しては残置林を周囲に配置する義務があります。 20ヘクタール以上の開発なら法的義務、それ以下だと努力義務になっています。 保安林なら残置林の割合が一般林に比べ多くなります。 このウインドファーム浜田、努力義務としての残置林が法定の比率より少ない面積で申請書面に書かれていました。(この点は手続き的には問題なし) 今回県に出された保安林の伐採許可の図面を見ると、許可区域を越えて伐採されていることが現地の山歩きで明らかになりました。 しかも、平成28年運転開始1年後の豪雨で土石流が発生して砂防(治山)ダムが建設された、土砂災害特別警戒区域の上の保安林です。 このような個所の伐採許可を出す(出さざるを得ない)県の森林行政もお粗末ですが、その上を行く風車事業者と地権者の無責任さに呆れてしまいます。 この皆伐された木材はバイオマス発電に用いられるものと思います。 この木材の搬送路は、林業者に利用を認めるという理由で、保安林の解除許可ではなく保安林内作業許可で作られ維持されている作業道です。(道路であっても名目は保安林です) 作業許可で道路建設が認められると、開発面積が縮小されて残置林の設置が法定義務から努力義務に変わるという開発者に有利な扱いになります。 これが再エネ推進を掲げ地球環境への貢献を謳う風力発電で行なわれている醜い現実です。