登山

ぐんまちゃんと悉くを殲ぼすネルギガンテが、今年の夏を先取りするために空木岳を攻略した。

6月も1週間が経ち、梅雨の兆しが薫ってきた。

そんな中、ムフェト・ジーヴァがぐんまちゃんに負けじと少し遊びに行きたいと強請って来た。

しかしながら6/9はどこもかしこも曇り空で、あまり高いお山行っても展望は期待出来ない。

そこでネルギガンテが思いついたのは、2020年に越後駒ヶ岳を攻略した時に見たという鋸歯状の岩稜が連なるとあるお山へ挑むことだった。

早速そんなお山へ、ネルギガンテ、ムフェト・ジーヴァと共に挑む事となった....。

辿り着いたのは、六日町の市街地から少し山奥へ行ったところにあるロープウェイ乗り場。

つまり今回挑むのは、越後三山の一角であり日本200名山に登録されている「八海山」と呼ばれるお山である。

八海山は、やはりこのお山の豊富な雪解け水を使ったお酒で名が知れているが....。
最もこのお山の本当の姿と言えば、ネルギガンテが見たというあの鋸歯状の岩稜帯。

実はこの峻険な岩稜帯は“八ッ峰”と呼ばれる鎖場の名所で、地元では戸隠山の西岳に肩を並べる程非常に難易度が高いと言われている。

早速ロープウェイを使って4合目へ向かう。

4合目には八海山大神が祀られた展望台があり、此処から八海山への厳しい道が続いていた。

出だしは緩やかな木道と階段が出てきた。
そんな階段は5合目の池の峰まで続いていた。

池の峰を越えると、一旦下ったのち6合目女人堂へ向けて登り返しが始まった。
このお山自体礫岩でできているのか、概ね戸隠山に似た急登が続く。

泥濘を越えてざれた礫岩の急登を越えると、そんな6合目女人堂へ着いた。
此処へ来て少しづつ樹林帯が開けて、景色が見えるようになって来た。

振り返るとロープウェイ乗り場と共に越後平野が見え、木々の合間から4年前攻略した越後駒ヶ岳が覗かせていた。

水分を摂って更に先へ進む。
6合目から先は、浅草岳と呼ばれる中継地点を経て8合目薬師岳へ一気に急登が続いていた。

やはり此処は越後の国....深く刻まれた谷には、豪雪地帯とあっていつまで経っても解けない雪が残っていた。

7合目見晴らしを越えると、ざれた急登と共に緩やかではあるがは梯子と長い鎖場が出てきた。

とにかく一歩一歩慎重に足を置いて鎖場をやり過ごすと、薬師岳へ着いた。
これより樹林帯を抜け、一旦ざれ場を下ると9合目千本檜小屋に着いた。

此処にて少し休む.....ふと前を見ると、いよいよ八海山の核心である八ッ峰の非常に峻険な岩稜帯が姿を現した。

その悍ましいまでの岩稜帯は、最早妙義山や戸隠山....はたまたジャンダルムすら彷彿とさせる。
そもそも八海山の名前の由来はいろいろと諸説があるものの、最も有力な説は紛れもなくこの八ッ峰の岩稜帯そのものであり、この厳しい岩稜帯を抜けたその先にある入道岳と呼ばれる場所が正式な八海山の山頂であるという。

千本檜小屋の支配人曰く....。
「絶対に鎖を離してはならない」との事。
つまりこの八ッ峰に於いて油断でもしたら最期、身体が粉々に砕け散る事を意味する。

気を引き締めて八ッ峰へ向かう。
八海山の八ッ峰は、
①地蔵岳
②不動岳
③七曜岳
④白川岳
⑤釈迦岳
⑥摩利支岳
⑦剣ヶ峰
⑧大日岳
の順に、超高層ビルの如く聳り立つ岩峰で出来ている。

当然それぞれ岩峰の間には夥しい数の切戸があり、公式によると合計19箇所の鎖場を通過する必要がある。

花立岩の脇を通り抜けて、屏風道を少しだけ歩く。
程なくして八ッ峰の入り口が出て来た。
いよいよ此処から、八海山の難関である八ッ峰縦走路への挑戦が始まった。

まず行くのは地蔵岳。
足場が乏しい半ば理不尽なトラバース状鎖場に始まり、枯れた滑滝の鎖場を攀じ登って行くと、あっという間に八ッ峰の極細の縦走路上に出た。

一旦そこから北西へ進むと、護摩段岩が現れた。
そんな護摩段岩の真横へ出ると、地蔵岳に着いた。

地蔵岳からは来た道はもちろんの事、これから挑む恐ろしい岩稜帯が目の前に広がっていた。

地蔵岳を後にして、次なるは不動岳へ向かう。
不動岳までは鎖場こそあるものの、まだ優しい方なのかほんの僅かな時間で着いた。

不動岳の山頂には、妙義山やジャンダルムで見られるような例の警告標識が掲げられていた。
いよいよ此処から大日岳を下り切るまで、一切気を緩めることが許されない岩稜帯歩きが始まった.....。

不動岳から早速垂直に近い鎖場を下りる。
時折吹き付ける冷たい風が、強烈な高度感も相まって恐怖を煽ってくる。

鎖場を下りると、すぐさま切戸を経て垂直の鎖場の登りが始まった。
足をかける場所がいくつかあるため、とにかく慎重に足を置いて攀じ登っていく。

垂直の鎖場をやり過ごすと七曜岳に着いた。
まだまだ目指す入道岳は、大日岳をはじめとした岩塔に阻まれてまともに見えない。

七曜岳を越えると、今度は戸隠山を思わせる蟻の塔渡りの様な両側が切れ落ちた極細の痩尾根が出て来た。
痩尾根を渡った先には、剱岳の蟹の横這いの様なトラバース状の長い鎖場が斜め上方へ延びていた。

鎖場をなんとか登り切ると、ざれた急登が出てくる。
そんなざれた急登を越えると、白川岳に着いた。

白川岳まで来ると、いよいよ大日岳の裏側に入道岳が少しだけ姿を見せる様になった。
しかしまだまだ遠い.....白川岳を過ぎても間髪入れずに垂直の鎖場の登りが遅い来る。

鎖場を越えると釈迦岳に着いた。
釈迦岳から捻れ曲がった岩稜線の鎖場を下りると、第2エスケープルートの分岐点が出て来た。

これを通過すると、八ッ峰は更に苛烈さを増してくる。
再び長い鉄梯子と垂直の鎖場を登っていく。
絶望的なまでの高度感を感じながら登り詰めていくと、摩利支岳に着いた。

摩利支岳を越えてもまだ遠い入道岳.....。
目の前には、再び蟹の横這いを思わせる鎖場が出てきた。
それを越えると脆い岩と木の根が茂る垂直の鎖場が出てきた。

下手に足を置くと岩が取れたり木の根が折れてしまうため、より一層気が抜けない。
なんとか越えると剣ヶ峰へ着いた。

八ッ峰の岩稜帯は、残すところ大日岳のみ。
この大日岳こそこの八海山の最大最強の難所であり、登るのも下るのも最も危険な場所の一つである。

まるで妙義山の鷹戻しすら彷彿とさせる、アルミ梯子と垂直を通り越した絶壁の鎖場が続く。
背後は越後駒ヶ岳が見えるが、時折吹いてくる風がこれまた脚を震えさせる。

鎖場をなんとか登り切ると、大日岳に着いた。
大日岳からは、いよいよ本日の目的地である入道岳が目の前に聳え立っていた。

少しだけ休み、早速入道岳へ向かう。
しかし、大日岳の下りもやはり容赦なかった。

ほぼ垂直に切り立った絶壁の下降だが、その高さはざっと20mはありそう。
さっきまでとは違って、脚をかける場所がかなり少ない。
とりあえず、僅かに絶壁から飛び出した礫岩に爪先だけのせて下りていく。

慎重に下りていき程なくして、漸く八ッ峰縦走路を渡り切ることができた。

あとは緩やかな稜線を登っていくのみ。
僅かに雪が残っていてざれた場所もあるが、さっきまでの悍ましい岩稜帯に比べたらだいぶ安全に見える。

一旦少しだけ下ったのち、短い急登を越えていく。
そんな急登を越えて程なくして、ついに八海山の山頂へ辿り着いた。

山頂からは、越後三山らしく圧巻の絶景が広がっていた。
目の前には、おかめのぞきを経て中ノ岳と越後駒ヶ岳の勇姿。
南には利根川源流行域の稜線、巻機山に谷川連峰があった。
北にはこの前行った弥彦山やコシヒカリ輝く越後平野を望み、西には苗場山とその向こうに頸城山塊を望むことができた。

此処までにかかった時間はおよそ2時間半。
天候、ロープウェイの最終便、帰り道の状況を考慮して目標は5時間以内の攻略にしている。

少しだけ休んで早速来た道を戻る。
八海山の稜線は八ッ峰を通る縦走路の他に屏風道から続く迂回路があるが、そんな迂回路も非常に危険かつ雪が残っているというため、あの八ッ峰をそのまま戻ることにした。

帰り道であるが故、鎖場の通過は行きと真逆の動作となる。
大日岳直下にある絶壁の下降は登りとなり、あまり高度感を感じずに登ることができた。

しかしその後の鎖場と梯子の組み合わせは下が見えないこともあって、かなり恐ろしい時間となった。

八ッ峰途中に出て来る蟹の横這いは、凡そ斜めに渡って行くため登りより下りの方がより危険度が跳ね上がる。

八ッ峰にいる以上、それが下りであろうが気が抜けないのは言うまでもないが、疲れて来ると気が緩みがち。
目の前にはざれた礫岩の絶壁.....此処でまた気を引き締めて渡っていく。

鎖場を登ったらすぐ下りる。
ひたすら目の前にある絶壁をとにかく越えていくしかない。

下り始めて1時間半ほど経った頃、なんとか八ッ峰を抜けることができた。

千本檜小屋を通過して、樹林帯へ突入する。
薬師岳からの下りも長い鎖場や梯子が連続して、まだまだ気を抜くことは許されない。

女人堂まで下りて来ると、あとは礫岩のざれ場と泥濘の激下りを下りるのみ。
やはり池の峰の登り返しは、昨日の空木岳の疲れも相まって鬼の様にきつい。

なんとか池の峰を越えると、あとは木道の階段を下りる。
此処へ来て両脚の膝の裏が痙攣を起こした。
八ッ峰の中で起きなくてよかったとつくづく思うところである。

階段を駆け下りていき昼を過ぎた頃、なんとかロープウェイ乗り場まで下りて来ることができた。

足早に帰宅の道へつく。
途中、六日町の田園地帯から八海山を望む。
まるで天空に聳り立つ要塞というか超高層ビル群を思わせる、恐ろしい出立ちをしていた。

梅雨前の八海山にて、久しぶりの岩稜帯縦走を味わったネルギガンテとムフェト・ジーヴァであった。

越後駒ヶ岳（えちごこまがたけ）は、新潟県南魚沼市と魚沼市にまたがる標高2,003mの山。魚沼駒ヶ岳（うおぬまこまがたけ）とも呼ばれる。日本百名山の一つ。

越後駒ヶ岳・八海山・荒沢岳

新潟

骸の都市

Nergigante

八海山3回目(日本二百名山)
前日に引続き、友人3人と鎖場の連続する八ッ峰縦走路を擁する八海山へ行って来ました。
(往復ロープウェイ利用)
ロープウェイ駅から八ッ峰、入道岳までの登山道は残雪はありませんでした。
千本檜小屋は7月1日から営業とあった気がしましたが、売店の看板が出ていたので利用できるようでした。

この時期、巻道は残雪がありそうで、チェンスパの装着が面倒だったので、往復鎖場を選択。
しっかりとした鎖が各所に設置されているので、安心して登降出来ました。

八海山(八ッ峰往復)

アンカ777

関西からはるばる来たで八海山！マイナー？そんなことを言ってはいけません。MARiAさんの動画を見ていつかいきたいなーと思っていました。スリリングな岩山に、まじ大興奮です！

ただ、すでに妙義に登っていたら、物足りないレベルであることは、申し添えておきます。

MARiAさんの動画でみた八海山に関西から行ってみた！

Shouuuichi

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳

 大吟醸

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳

にゃんこ先生

毎日見てるハナコさん
 また行かなくちゃで10年…😅

年もとったしメインの八っ峰でへばりたくないからロープウェイで
しかも10年前より高❗️🤣
当たり前なんだけど値段聞いて声が出そうで焦ったりして😅

山道は楽しかった💃
ほぼイワカガミと女人堂過ぎたら春竜胆とコラボ💞
雪解けの差でお花も沢山💞

鎖も楽しく💃

帰りは回り道と思ってたら間違えて大日岳除いてほぼピストン
疲れたけど満足🈵😃✨の疲労感、登頂感の山行でした🎵

写真、いっぱいです
久しぶりと思いの他お花いっぱいで撮りまくりました
良かったら見てね😅😉

ハナコさんのハ💃八海山

リリィ

越後三山徘徊、
　数回越後三山縦走しているが、
その度に人に送ってもらったり、
迎えに来てもらったりして迷惑をかけているので、今回は自力で一筆書きで歩いてみ事にした！
　日が長くて、余り暑くないこの時期を選んだ‼
　登山口、下山口、も一番近い八海山大倉口、と越駒グシガハナ登山口、
　

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳・御月山・中ノ岳・檜廊下・天狗平・越後駒ヶ岳・グシガハナ

ミチ&コロ

4月に坂戸山と六万騎山に登った時、次こそは‼️と思っていたのが、八海山と巻機山⛰️

どちらも六日町駅からバスが出ているけれど、巻機山の方が本数少ないし、コースタイムも長く、キツそう😖
平標の翌日に巻機山は、、、厳しい😖

八海山ならロープウエイもあるから、それで標高稼げるし、バスの本数も巻機よりは多い🚍
鎖場が多いようで、危険個所もあるみたい🤔
それに活動レポも少ないのが気になる所だけれど、、、

無理せず行けるところまで行く事にしよう😤

薬師岳

このランドマークを通る活動日記

骸の都市

八海山(八ッ峰往復)

MARiAさんの動画でみた八海山に関西から行ってみた！

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳

ハナコさんのハ💃八海山

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳・御月山・中ノ岳・檜廊下・天狗平・越後駒ヶ岳・グシガハナ

私の八海山🍶地蔵岳③⑨

このランドマーク付近の写真

.css-160wd8i{width:60px;height:60px;}薬師岳

.css-1pla16{-webkit-transition:opacity 0.1s ease-in;transition:opacity 0.1s ease-in;color:#cf0010;-webkit-text-decoration:none;text-decoration:none;color:#000;}.css-1pla16:hover{opacity:0.7;}.css-1pla16[disabled]{opacity:1;}骸の都市

八海山(八ッ峰往復)

MARiAさんの動画でみた八海山に関西から行ってみた！

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳

ハナコさんのハ💃八海山

池ノ峰・浅草岳・薬師岳・地蔵岳・大日岳・御月山・中ノ岳・檜廊下・天狗平・越後駒ヶ岳・グシガハナ

私の八海山🍶地蔵岳③⑨

薬師岳

骸の都市