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奥辺路 SUMMIT to SEAの写真

2024.05.03(金) 18:30

この写真を含む活動日記

941
55

81:15

159.5 km

8300 m

奥辺路 SUMMIT to SEA

冷水山・百前森山・果無山 (和歌山, 奈良)

2024.04.27(土) 8 DAYS

奥辺路から海へ100マイルの山旅。 2024年版の山と高原地図に満を持して追加された幻の熊野古道 奥辺路。高野山を起点に龍神岳(和歌山最高峰で今年の干支!)を経由したのち、果無山脈を越えて熊野本宮に至る、まさに果ての無い参詣道。さらに我々は残りの熊野三山を巡るべく太平洋を目指す。待ってろよパワースポット! 以下詳細。長文失礼。 ■DAY1:高野山〜新子 11時、高野山 奥之院で高速バスを降りると既に小雨がパラついていた。リーダーゆき氏は得意の出川Englishで仲良くなった隣席の外国人観光客との別れを惜しんでいる。なんか、グラッツェ!とか言ってて、もはや英語ではないぞ。はれ氏が、リーダーはコミュ力が凄いですね、自分なんて予約した座席を勝手に外人さんに交換させられましたよ、とボヤいている。 高野山は弘法大師空海によって開かれた仏教の聖地。観るべきものはたくさんあるが、我々は真っ先に企業墓地へ向かう。ヤクルト、ucc、キリンなど名だたる企業がずらりと並ふ不思議な光景。これは寄付みたいなもんなのだろうか? 戦国大名の墓所を抜けるといよいよ奥之院到着。ここは空海が今なお瞑想を続けている神聖な場所で、毎日食事も運ばれていく。空海も最近はパスタとコーヒーらしいですよ?、とネットで得たにわか知識を披露。リーダーが、あたしもペンネたくさん持ってきたの!空海さんと一緒ね!と笑っている。はれ氏が、自分はダイエット中だから餌みたいなやつで十分ですよ、毎晩夕飯も抜きますよ、と無謀なことを言っている。クレイジー! 壇上伽藍は靴を脱ぐ必要があって面倒臭いからスルー。13時半頃に大門からいよいよ奥辺路スタート。はれ氏が、今回の山行ではリーダーから怒られないようにする!と意気込みを語っている。リーダーは、あなた達が余計なことしなければ怒らないわよ?失礼しちゃうわね?とムッとした表情で文句を言っている。 今日の行程はほとんど舗装路。リーダーは使い古したミズノのランシューで参戦。いちおうワークマンの長靴も担いで来たとのこと。ワークテリクスですね〜と馬鹿にしたら、たまちゃんみたいにサロモンなんか履いてたらやってる人みたいで恥ずかしーわー、と小言を言われた。 15時半頃に林間広場到着。雨がだいぶ弱まってきたので傘を片付けた。先週メルカリでゲットしたモンベルのええとこのやつ。当初はここで幕営を予定していたが、あからさまにキャンプ禁止の看板もあり、時間もまだ早いので先に進むことにした。 17時半頃、新子集落を通過して林道を進む。そろそろビバークを考えていたところ、遠くに神社らしき建物が見えた。3人で相談して、神社付近の空地を一晩お借りすることに。リーダーが神社にお参りして、今晩お世話になります〜と拝んでいる。明日こそ晴れ予報。ロングトレイルはまだ始まったばかりだ。 ■DAY2:新子〜龍神岳〜ワイルドライフ 6時頃に荷物をパッキングして出発。まずは林道終点から山道を歩いて龍神スカイラインまで上がる必要がある。リーダーゆき氏はワークマンの長靴に装備チェンジして快調に登っていく。長靴はどうですか?と問うと、なかなか良い感じね!福井の山ヤさんはみんな長靴で歩いてるのよ?コメリのやつ!と教えてくれた。それどこ情報よ?やぶこぎネット? 9時半頃に箕峠到着。荒れたトレイルを進んできたので、やっと舗装路に合流してほっとする。公式マップによると、ここから龍神スカイラインを出たり入ったりしながら進むようだ。車が危ないので、出来るだけマップに従った方が無難。 15時頃、待望の道の駅ごまさんスカイタワー到着。今回食料という食料を大幅に削って来たので、どん兵衛、菓子パン、ごまソフトを購入して腹を満たす。ついでにプラティパスに水を貰えないかお願いしたところ、売店のお姉さんが快諾してくれた。本当にありがとうございます、助かりました。 16時半、リーダー先頭で和歌山県最高峰 龍神岳のピークを踏む。余談だが、わりと近年まで隣りの護摩壇山のほうが最高峰であると認知されていたらしいのだが、国土地理院が測り直したらこっちの方が10m高かったらしい。もっと早くに判明していたら、道の駅の名称も違っていたとかそうでなかったとか。 18時頃、幕営予定地の森林公園ワイルドライフに到着。ネットの情報ではここに張っている人達もいたが、可否がよく分からなかったので公園外の舗装路脇をお借りすることにした。夕飯は、リーダーから分けてもらったペンネを美味しく頂く。はれ氏もラーメン2袋をたいらげ、どうやら昨日のダイエットの誓いは一晩で崩れ去ってしまったようだ。 ■DAY3:ワイルドライフ〜ヤマセミの郷 5時出発。リーダーゆき氏が、夜に変な鳴き声が聞こえてきたの、きっとクマ公だわ…と不安げに話している。熊はおじさんみたいな声でおーい!おーい!って吠えるらしいですよ?と問うと、そんな可愛いもんちゃうで?ぎゃぎゃぎゃぎゃーみたいな?と一蹴された。はれ氏が、たぶん鹿ですよ、台高の時も一晩中威嚇されたじゃないですか?と説明すると、リーダーも渋々納得したような感じだった。 6時半に衣掛岩到着。空海がこの岩に上着を掛けて休憩したらしいので、僕もソフトシェルを掛けて小休止。今日のルートから奥辺路テープや看板が増えてきて、だいぶ進みやすい。整備ご苦労様です。 7時頃に立石の道標を通過。奥辺路の道標として江戸時代から残っている最後の1本らしいのだが、それを説明する看板は無惨にも熊パンチで壊されていた。南無。 トレイルから大熊集落に降り、そこから延々と長い舗装路を経て11時頃に道の駅龍神に到着。疲労困憊で大休憩を決断し、なめこ丼&月見蕎麦を頂く。美味い。リーダーは鮎の塩焼きを食べたかったらしいのだが、まだ解禁していないからきっと冷凍のやつやな?と疑って、普通の蕎麦を注文していた。やっぱり鮎は自分で締めるのが1番いいとのこと。 電波が入ったので天気予報を確認すると、夕方から明日にかけてなかなかの雨が降るようだ。機転を利かせてヤマセミの郷キャンプ場に電話し、宿泊棟を押さえる。まだ5〜6時間はかかる道のりで辿り着けるか心配だったが、もう行くしかないと決断。はれ氏が、またラーメン2袋食べちゃいましたよ、カロリーがヤバいから頑張って歩きますよ、と釈明している。 龍神村の終わりに都合よく商店があり、パンとおやつをゲット。ここから山越えになるのだが、徐々に天気も怪しくなってきた。足も痛い。 三ツ又の集落にて農家のおじさんが、どこから来たの?いまからヤマセミ?と話しかけてくれた。高野山から来ましたと答えると、そら大変やわ〜と驚いていた。和歌山の人はみんなあたたかい言葉を掛けてくれる。 荒れ放題の谷筋を必死でルーファイしながら進み、17時頃にようやくヤマセミ到着。近くに停車していた軽トラの男性が、お疲れさん!道はどうやった?と声を掛けてくれた。よくよく話を聞くと、奥辺路の整備をしている方のようで、トレイル状況を気にされていた。さっきの瀬戸谷が倒木ありーの崩れてるーので大変でした、僕らは沢登りやるから平気だけど一般登山者は厳しいかも?と答えると、今度奥辺路の会議があるから伝えておくとのこと。ありがとうございます。 ヤマセミの受付スタッフさんも、心配して玄関口まで出てきてくれた。昼に電話貰って、やっぱり夕方までかかったねー、山越えは厳しいねーと労ってくれた。リーダーが、今晩はお世話になりますと深くお辞儀している。 宿泊棟はまさかの我々だけの貸し切りだった。廃校になった小学校を一部改修して運用しているらしい。隣りに温泉施設が併設されていて、こんな素敵なところで雨を凌げるなんて最高!!コンセントからモバイルバッテリーを充電出来るし、濡れたテントやタープもエアコンで乾かせる。もちろんふかふかの布団もある。ほんま奥辺路のオアシスやでここ。 明日はいよいよ果無山脈に突入。美しいブナ林に期待を膨らませて就寝。 ■DAY4:ヤマセミの郷〜ブナノ平 4時半起床。目を擦りながらベッドから出ると、早起きのリーダーが足裏の豆を潰して処理しながら、おはよう!と声を掛けてきた。おはようございますと挨拶すると、元気があってよろしい!と褒められた。昨夜は雨音が凄かったので、この宿泊施設があって本当に助かった。 6時過ぎにヤマセミを出発。少し小雨が降っていたが、どうにか止んでくれることを祈る。 8時半頃にようやく和田ノ森到着。朝イチから雨のなか急登でツラい。植林帯の景色もなんだか味気無い。 10時、馬酔木のトンネルを抜けて安堵山に到着。安堵してコーヒータイム。リーダーから貰った行動食(ミックスナッツ1袋)を一瞬で食べてしまったら、それ1日分だよ?と怒られてしまった。はれ氏が、自分も朝貰ったやつ歩きながら全部食べちゃいましたと謝る。リーダーが、もう!男子達なんなの?と呆れている。 12時頃、果無山脈最高峰の冷水山に到着。必死のパッチで、まさに年寄りの冷や水。霧で景色は何も無いが、心の目で太平洋を眺める。もともと果無山脈縦走はリーダーゆき氏のかねてよりの悲願であり、そのきっかけは「関西ハイキング2012年号(別冊 山と溪谷社)」によるものである。当時アクセスが悪過ぎて計画が頓挫したとのこと。リーダーが、もう果無には一生行けないもんだと思っていたわ、ずっと縁が無かったのよ、でもお二人のおかげでここまで来れました、とお礼を述べている。2012年も今年と同じ辰年ですね、なんだか不思議な縁ですね、と伝えて歩を進めた。 霧のなか美しいブナ林を進んでいると、一瞬だけ晴れ間が訪れた。左手にはおそらく十津川村の集落が、右手には熊野川らしき河川が見えた。その後もブナの巨木とヒメシャラに囲まれた稜線をゆっくりと楽しみ、16時頃に幕営予定のブナノ平に到着。時間に余裕があったのでもう少しだけ進み、適当に登山道脇でビバークすることに。 自分のテントを設営して寛いでいると、はれ氏のハンモックで事件発生。ハンモックのストラップコードを締め過ぎて解除出来なくなったらしい。たまちゃんの力でどうにかしてくれと頼まれたのだか、ガチガチになってて無理。リーダーが、あたしが木を押すから!と言って踏ん張っていると奇跡的に木がたわんで、その隙にコードを外すことが出来た。これ僕は何もしてなくて、ほぼリーダーの怪力のおかげだと思う。おーこわ。 明日はいよいよ熊野本宮大社。観光して、なにか美味しいものを食べよう。 ■DAY5:ブナノ平〜熊野本宮〜おとなしの郷 6時出発。7時前には果無峠で小辺路ルートに合流。あとは下っていくだけなのだが、この下り道でようやくこの旅の第一登山者を発見。はれ氏が、雨でも小辺路は結構人が歩いてますね、と感心している。 9時、道の駅奥熊野古道ほんぐうOPENに合わせて到着。少し手前で、もうちょっとで道の駅だよ〜!と声を掛けてくれたお兄さん、ありがとうございます。無事辿り着けましたよ。熊野古道はバックパッカーの文化があり、地元の人達がたくさん声を掛けてくれる。 道の駅で唐揚げ弁当を購入。外のベンチで食べようかと思っていたところ、お店の方のご厚意で食堂の席を使わせて頂く。ありがとうございます。そんで、なんか悪いのでカレーうどん注文。決して食べものに目が眩んだわけではないことをここに記しておく。はれ氏は、弁当に追加で菓子パン6個も購入し、こんなもん飲み物みたいなもんですからね、なんぼあってもいいですよ、と豪語している。ダイエットはどうなったんだい? 展示室で昔の熊野詣の様子を見学。藤原定家は途中で風邪を引き、さらに足をくじいて踏んだり蹴ったりの旅だったようだ。結局我々は道の駅に2時間近く滞在し、11時過ぎに出発。 12時半頃にやっと熊野本宮大社に到着。八咫烏の黒いポストを写真に撮り、旅の安全を祈願してお参りを済ませる。熊野本宮は呼ばれた人しか来られないらしい。リーダーゆき氏は感無量で、あたしは神様にお願いはしないのよ、いつもお礼を伝えるだけ、としみじみ話している。 その後、ずっと欲しかった荒木飛呂彦先生デザインの御守りを購入。はれ氏が、ジョジョのペットショップみたいなスタンドが描いてあると笑っている。ジョジョの奇妙な冒険は、言わずと知れたジャンプ黄金時代を支えた名作。仏教と神道の二大聖地を結んだ我々の奇妙な冒険も、那智、速玉へとまだまだ続く。 バス停前にある熊野本宮館を見学した後、大斎原の鳥居を抜ける。ちょうど奥駈道を縦走してきた女性パーティーと挨拶を交わした。僕らは奥辺路を歩いて来たと伝えたけれど、ピンと来ていないような?もっと奥辺路が広まったらいいのに! 今日の幕営地は、おとなしの郷キャンプ場、もしくは田辺川湯キャンプ場を予定していた。いずれも予約不要というところに好感が持てる。とりあえずおとなしに向かったところ、温泉施設の利用料込みで1500円という破格のお値段でびっくり! フリーサイトの隅っこに場所を陣取り、温泉やコインランドリーでリフレッシュ。夕飯は途中の商店で購入したカップラーメンをがっつく。実は明日がリーダーの誕生日なので、サプライズ用に購入したケーキをみんなで美味しく頂いた。なんであたしがチーズケーキ好きなの知ってるの?と聞かれたが、それは本当に知らなくて、単に僕が食べたかっただけ。まじで。 昼間あんなに食べたのに、夕飯もこんなに爆食いして完全にカロリー過多。腹パンになって就寝。 ■DAY6:おとなしの郷〜地蔵茶屋跡 5時過ぎにキャンプ場を出発。天気も良好。ここからは中辺路ルートに合流して海を目指す。今日の行程は、中辺路最大の難所とも言われる小雲取越・大雲取越を行く。まさに雲を掴むような高いところを進むらしく、気を引き締める。 8時頃に百間ぐらにて小休止。ここは眺望が良く、遠くに果無山脈の稜線が見えた。リーダーゆき氏はエアリアを広げて山座同定しながらコロッケをかじっている。中辺路は大勢の登山者が行き来しており、奥辺路の雰囲気とは全く違う。しかもほぼ全員外国人! この旅も6日目を迎えてメンバー全員に疲労の色が見え始めたが、リーダーが手拭いを頭に巻いて終始先頭を引いてくれた。リーダーの手拭いは本気の合図だ。 10時頃に桜峠通過。はれ氏がうしろでぶつぶつ独り言を喋っている。リーダーが、どうしたの?大丈夫??と心配して話し掛ける。はれ氏が、お腹が空いてびっくりしちゃった、さっき柿ピー2セット食べたのに…とよく分からないことを言っている。2セットって12袋でしょ?どういうこと? 11時半頃、小口地区の南方商店に到着。ここでしっかりと休憩し、これから進む大雲取越に挑むことにした。僕は昨日の食べ過ぎで胸焼け気味。あっさりしたものが食べたくなり、豆腐を購入した。染みる。リーダーは休憩中の外国人観光客全員に飴ちゃんを配っていた。桃太郎の吉備団子と同じシステムで、こうやって家来を増やしていくようだ。 14時、胴切坂と呼ばれる苔むした石畳の階段を登る。ここはもう二度と来たくはない。疲弊した足腰には大変厳しい。くそ。 16時頃、幕営予定の地蔵茶屋跡に到着。都合よく少し手前の沢で水もゲット出来た。どこに張ろうか検討していたら、なんとここには避難小屋があるではないか!勝手に宿泊するのは失礼かと思い、はれ氏が管理者の木原造林さんに電話してくれて、快く許可して頂いた。ありがとうございます。 小屋の近くに牛鬼の滝という観光名所があるそうなので、見物しに行く。落差15m、とても立派な滝だ。みんなで映え写真を撮影して楽しむ。マイナスイオン最高。 小屋に戻って食事の準備をしていると、さっき小口でリーダーが家来にしたオーストリア人男性が遅れて到着してきた。彼も今日はここで泊まるそうだ。そうこうしているうちに日本人トレイルランナーの男性が到着。奥駈道から継続して速玉と那智を回ってきたらしい。凄い。しかも英語を話せるかたで、非常に助かった。夕暮れにはニュージーランドの青年が到着し、みんなで避難小屋のひと時を楽しんで就寝。一期一会、こういうのは旅の醍醐味だと思う。 ■DAY7:地蔵茶屋跡〜那智大社〜高野坂 6時出発。はれ氏が、トイレ脇のごみ箱にネズミが閉じ込められているのを発見して森に放つ。心優しい。 7時過ぎに亡者の出会いを通過。ネーミングが面白いので食い入るように看板を読む。亡くなった親戚や知人とこの場所で出会うと言われる曰く付きの場所。遅れてきたリーダーゆき氏に、亡者が来た!と叫んだら、あたしの悪口また言ってたんやろ?こら!と怒られた。すみません。 9時頃、那智高原公園にてコーヒータイム。広い公園で綺麗なトイレもある。那智大社まであともう少しだ。 10時に那智到着。那智大滝を間近に見たくて真っ先に飛瀧神社に向かう。我々にとっては“飛瀧”じゃなくて“疲労”神社だ。ここまで本当に長い道のりだったように思う。那智大滝は某クライマーさんが登攀して逮捕された落差133mの巨瀑。もはや説明は不要であろう。 那智大社・青岸渡寺をお参りした後にソフトクリームを食べ、12時頃に大門坂を下って那智を後にする。ここからまた長い舗装路が続く。 13時半、補陀洛山寺に到着。ここは補陀落渡海という衝撃の捨て身業が行われていた場所である。僧侶が独りで棺桶のような舟に乗り、海の彼方の観音浄土に祈りを捧げて旅立って行ったのだという。寺の中にはブラタモリのポスターが貼ってあり、タモリさんもこの地を訪れたらしい。リーダーが、あたし達の原点はブラタモリね、高野山からずっとブラタモリしている気分だわ、と話す。僕はどっちかと言うと水曜スペシャル川口浩探検隊のイメージだったのだが、ブラタモリもいいね。そう言えばブラタモリ3月で終わっちゃいましたね?と話すと、あたし達の旅も明日で終わりよ?と返事が返ってきた。 道の駅なちに寄り道した後、海沿いの舗装路を進む。16時頃に新宮市に入ったところでスーパーセンターオークワに到着。なんか自制できなくなってきて、弁当&サラダを爆食い。おやつと明日の朝食のパンも購入。フードコートの給水器で水もゲット。 19時頃、高野坂の稲荷神社に到着。ここの休憩エリアで一晩休憩させて頂くことにした。お稲荷さんにお参りして、一晩お世話になりますと拝む。 遠くに波の音が聞こえるなか就寝の準備。実はこれから深夜にちょっとした事件が起きるのだが、このときの我々は知る由もなかった。 深夜2時頃、リーダーゆき氏の悲鳴が突然響いた。誰?誰?何!?と仕切りに何かに怯えている。はれ氏が、大丈夫ですか?と声を掛けると、もごもごとよく分からないことを喋った後に落ち着きを取り戻した。ごめんなさい、寝ぼけてた!とのこと。見知らぬおじさんとおばさんがタープの中に入ってくる夢を見たらしい。いつも元気なリーダーも流石に疲れているようだ。いや、憑かれているのか? ■DAY8:高野坂〜速玉大社〜JR新宮駅 6時過ぎに出発。今日はいよいよ最終日。リーダーに昨夜は寝れたの?と聞くと、蚊が寄ってきてちゃんと寝れなかったとのこと。それできっと変な夢を見たのよ、と笑っている。たぶん亡者に出会ったんですね?、と返しておいた。 7時、王子ヶ浜の海水浴場に到着。弓なりの砂浜で景観がとても素敵。高野山から太平洋までついに来たのか!と思うとぐっと来るものがあった。いちおう海にタッチしておく。砂浜を歩いて気分が良くなったリーダーゆき氏が、海の波の続きを見ていたらこうなった〜♪と歌っている。 海をあとにして、道中の無人販売所で甘夏を購入。新宮城跡で景色を見ながらみんなで食べた。南紀は柑橘系の果物が本当に美味い。 9時半、速玉大社に到着して参拝。怪我なく無事にここまで来れたことに感謝。電車の時間が迫っていたので、駆け足で神倉神社のゴトビキ岩を見物し、JR新宮駅に向かう。パワースポット巡りの旅もこれにて終了。 ■その後 JRを乗り継いで帰路へ。草津線の車内電光掲示板にて、偶然にも熊野三山の世界遺産登録20周年の文字が流れていた。普通だったらJRで和歌山観光するんだろうけれど、たまにはこんな歩き旅もいいですね。8日間大変お疲れ様でした。またどこかの山で遊びましょう! (BGM “さすらい” by 奥田民生)