活動データ
タイム
09:53
距離
8.0km
のぼり
763m
くだり
1145m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る「炭の道」(笹ヶ峰)から「又兵衛岳」へ プロローグ 別子銅山「炭の道」とは 別子銅山は江戸時代、元禄4年(1691年)に開鉱し住友の町、新居浜の礎を築きました 洋式製錬所が稼働する明治21年(1891年)辺りまでは別子の山中で銅の純度98%程までの粗銅(あらどう、そどう)を和式精錬し、最終精錬の為大阪へ運んでいました 銅の鉱脈と言っても8%程の鉱石が富鉱と呼ばれた程度でしたから、そこから純度98%まで精錬するには大まかに3段階の面倒な作業をしなければなりません その焼鉱や溶鉱の精錬過程で大量の薪(まき)や木炭が必要となります 別子銅山付近は多くの労働者が集まり生活資材としての木材需要や精錬中に発生する亜硫酸ガスによって樹木が枯れて丸裸状態です 当時、銅の精錬に必要な大量の薪(たきぎ)や木炭が西条や高知など遠くから運ばれる馬道が網の目の様に旧別子まで張り巡らされていました これが「炭の道」で、その途中には中継所が設けられていました 今回歩く「炭の道」は笹ヶ峰山麓の集積地「宿」(しゅく)から西側の「天ヶ峠」(あまがとうげ)の間です 犬返し仲間がかねてから「炭の道」や「又兵衛岳」を歩きたいとの要望があり、今回やっと実現する事が出来ました 「又兵衛岳」と笹ヶ峰南麓「炭の道」をマーシーさんと最初に歩いたのは17年も前になります その後、笹ヶ峰南麓「炭の道」は6年前にも歩いており、現在林道が沢山交差しているとの事で、当時の正確なGPXデータログ図を事前に参加者に配布してスマホ地図(ジオグラフィカ)にルートを取り込んで貰います 2024年4月14日(日) 笹ヶ峰登山口~宿(しゅく)~笹ヶ峰南嶺「炭の道」~天ヶ峠~又兵衛岳~三角点・水無~吉居 メンバー エントツ山、マーシーさん、の~ちゃん、ジュニアさん、バンブーさん、Yuiさん、たまさんの7名 西条加茂川河川敷に06時30分集合し、吉居下山口に車をデポ後、笹ヶ峰登山口に07時過ぎに到着します 行程1)笹ヶ峰登山口~宿(しゅく) 約1時間 フツーの登山道です 行程2)宿~天ヶ峠(炭の道) 約2時間45分 前半は平坦な地形で自然林と植林帯の間に道が残っています 中盤は林道作業道が交錯していますが、炭の道を利用した場所(短距離です)を選び、続きの踏み跡に出て歩きます 途中から広めの道が現われますが、2ヶ所鹿除けネットを潜り抜けます 後半は地形が急峻になり、谷筋が崩れていますが、ほぼ水平道なので所々に残る石垣などの痕跡を辿って歩く事が出来ます 行程3)天ヶ峠~又兵衛岳~△点「水無」 約4時間 笹ヶ峰の北麓は加茂川支流「吉居川」を中央に挟んで大まかに2つの尾根が北側に分かれます 東側はメジャーな沓掛山~黒森山~傾山~櫛ヶ峰のライン 西側はマイナーな笹ヶ峰西肩部1,740mピークから北に谷崎山~天ヶ峠~又兵衛岳を通過して吉居川と本流・加茂川の交流部、水無・下津池までのラインで地形図には山名も有りません 天ヶ峠から又兵衛岳は荒々しい岩尾根が続き犬返し仲間が最も喜びそうな場所なので楽しく歩けました 「又兵衛岳」 又兵衛岳の第一関門は南側の肩部にある15m程の崖を這い上がりになります ここはクライミング経験のあるマーシーさんがトップで這い上がり上から私の数珠つなぎスリングとの~ちゃんの補助ロープを垂らして上側のテラスまで上がります そこから更に15m程斜め左側へロープを垂らして這い上がると一旦又兵衛岳本峰の岩盤基部まで下って行きます 又兵衛岳の岩壁に関しては東側は垂直に切れ落ちて手掛かり、足掛かりがありません 左手(西側)に樹木が適当に生えたルートがあり、最初10m程の岩トラバース箇所が足場、手掛かりが薄い難所ですが、そこをクリア出来ればピークに向かって都合よくジグザグに岩棚を辿って行けます 山頂から北側へ下るルートはシャクナゲ藪に突入して岩崖に行き詰るまで下ります そこで適当な場所を選びお助けロープで一段下ります そこから唯一の尾根部を下ると岩尾根のチョーク部がありここは両側が鋭く切れ落ちているので注意が必要です 更に岩壁を下り、大岩の窪みを右に回り込めば北側のコル部に着きます (又兵衛岳はロッククライミングの様なゲレンデでは無く、岩慣れした人であればお助けロープを使って歩く事は可能です 誰かクライミングの経験者をリーダーにして歩かれる方が無難です) 尚、この岩場を避けて西側をトラバースして一旦北側に出て、安全な北側ルートで山頂へ行く方法もあります 又兵衛岳・北コル部から三角点「水無」まではフツーの尾根道です (笠月山?、笠ヶ峰?の古い山頂標識が掛けられていますが、山名に関しては良くわかりません) 行程4)三角点「水無」~吉居 (尾根下り) 約1時間15分 三角点ピークから車をデポした吉居まで北北東に延びる尾根に乗ります アンテナが廃棄された場所までは明瞭な尾根が続きます そこから前回は少し右手の急傾斜を這い上がって来たのですが、一見はっきりした尾根が続くのでそのまま尾根を下ってしまいました 途中で怪しくなり地図を見ると左へ尾根を外していました テキトーに右手にトラバースすると前回見たワイヤーが放置された尾根部に復帰します それからは私が通らなかった岩尾根を犬返し斥候隊が歩けるかどうかを確認しながら下って行き17時10分吉居に無事下山しました そこから1班はマーシーさんの車で笹ヶ峰登山口にデポしたの~ちゃんとバンブーさんの車を回収、2班は私の車で先に加茂川集合地へ下って解散となりました 笹ヶ峰「炭の道」と「又兵衛岳」、ヤマップにはどこのピークも出てこないトホホな山行でしたが、普段登山道を余り歩かない犬返し仲間にピッタリの山域を大いに楽しめました 尚、今回のルートは一部の登山者には興味深い山域で情報も少ない事から少し写真を多めに掲載しおります その点ご容赦お願い致します エントツ山
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。