飯豊山地&朳差岳ピストン全縦走、セントエルモの火を見た

2023.10.30(月) 4 DAYS

活動データ

タイム

44:14

距離

66.9km

のぼり

5792m

くだり

5790m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 45
休憩時間
20
距離
19.8 km
のぼり / くだり
2365 / 1075 m
2 52
26
29
1 1
15
28
1 13
11
15
43
6
59
54
DAY 2
合計時間
9 時間 28
休憩時間
30
距離
15.5 km
のぼり / くだり
1108 / 1486 m
1 4
1 1
17
25
22
49
13
30
5
17
10
29
37
26
DAY 3
合計時間
9 時間 38
休憩時間
23
距離
15.5 km
のぼり / くだり
1490 / 1113 m
41
36
16
20
8
31
11
49
12
25
17
1 4
1 10
11
DAY 4
合計時間
13 時間 23
休憩時間
5 時間 36
距離
15.9 km
のぼり / くだり
827 / 2114 m
47
18
14
18
14
56
29
23
1 47

活動詳細

すべて見る

 大日岳を含めて飯豊山地のほぼ全て、弥平四郎〜朳差(エブリサシ)岳をピストン全縦走しました。  飯豊山、東北の巨峰。この山々に車でアクセスして、全縦走すると、帰るのに更に一泊かかる。じゃピストンしようという発想での山行です。  登山道は穏やかそのものだったが、天気はジェットコースターの様に変化し、最終日の飯豊山山頂では雷雲の中で"セントエルモの火"まで見ました。  情報不要の方は写真とともに活動記録をご覧ください。        <基本情報> ・アクセス  今回は弥平四郎登山口車10台くらい。簡易トイレ2つあり。  問題は弥平四郎の集落からの4キロの荒れたダートです。帰りに確認したがすれ違い可能なところは… 入口から約200mに1か所。 入口から約1キロに1,2か所  それより奥はすれ違い不可能、最悪の場合2キロ位バックすることになりそうです。ご注意を! ・ルート情報 (弥平四郎〜上ノ越)  落ち葉の急坂で、帰りがものすごく怖い!黄と黒のロープ(通称トラロープ)が各所にあるが全然足りない。最後に尻もちや怪我は悲しいので気をつけて! (上ノ越〜三国岳)  不安定なトラバースや鎖・はしご場あり。 (三国岳〜飯豊山)  1800m以上は吹き溜まり有り、20~30センチ。整備されているが、ピンクテープとペンキマークはほとんど無い。なだらかな本山近くは、ガス、夜間、悪天候の条件が重なるとルートロストの危険大。→四日目に思い知る。 (飯豊山〜北ノ俣岳)  ルート自体の整備はされている。しかし、ルート上にのみ、重くて柔らかい新雪が多い。深い吹き溜まりは1m近い。 (北ノ俣岳〜朳差岳)  刈払い完璧!どんな条件でも迷わない。ベストルート。晴れれば最高の眺め! ・避難小屋  朳差小屋を除き、今無人でも一泊2500円、テント設営は1000円。この値段はコロナ前と同じ。  各小屋に水場の表示はあったが、確認できたのは御西、頼母子、朳差の小屋の水場で、今も生きている。特に朳差小屋の水場はこの猛暑でも枯れなかったとか(たまたま来られた管理人さんから確認しました。)

飯豊山・大日岳・御西岳  先日、久しぶりの荒れたダート道に疲れた。
 先日、久しぶりの荒れたダート道に疲れた。
飯豊山・大日岳・御西岳  <1日目、晴れのちガス>
 夜明けはほぼ快晴、下は大雲海!今日は良い景色か見られるとワクワクして登る。
 <1日目、晴れのちガス>  夜明けはほぼ快晴、下は大雲海!今日は良い景色か見られるとワクワクして登る。
飯豊山・大日岳・御西岳  夜明けの磐梯山
 夜明けの磐梯山
飯豊山・大日岳・御西岳  疣岩(いぼいわ)山から望む飯豊山。
 疣岩(いぼいわ)山から望む飯豊山。
飯豊山・大日岳・御西岳  大雲海と紅葉した会津の山々。
 大雲海と紅葉した会津の山々。
飯豊山・大日岳・御西岳  三国岳へ、だんだんと雲が出てきて、しかも東の雲海からガスが上がって来る。
 三国岳へ、だんだんと雲が出てきて、しかも東の雲海からガスが上がって来る。
飯豊山・大日岳・御西岳  期間外、無人。
 小屋内の水タンクに沢で汲んできたらしい水がある。ペットボトルに移して口に含んでみる(真似しないでね!)、沸かせばいけそう。ボトル二本、約1.9リットルくむ。計ボトル6本。
 雪上テント泊、暴風雨対策、厳冬期なみの寒風対策までしているので、ザックだけで21キロになる。ここからは歩きやすい道なので平気。
 期間外、無人。  小屋内の水タンクに沢で汲んできたらしい水がある。ペットボトルに移して口に含んでみる(真似しないでね!)、沸かせばいけそう。ボトル二本、約1.9リットルくむ。計ボトル6本。  雪上テント泊、暴風雨対策、厳冬期なみの寒風対策までしているので、ザックだけで21キロになる。ここからは歩きやすい道なので平気。
飯豊山・大日岳・御西岳  すぐ次の種蒔山ではもうこの有様!
 このあと夜までほとんどガスの中、たまに晴れたときに写真を取る。
 外れても責任を取らなくていい専門家は、天気と地震(津波)だけとは言え、恨めしい。
 すぐ次の種蒔山ではもうこの有様!  このあと夜までほとんどガスの中、たまに晴れたときに写真を取る。  外れても責任を取らなくていい専門家は、天気と地震(津波)だけとは言え、恨めしい。
飯豊山・大日岳・御西岳  山頂?
 山頂?
飯豊山・大日岳・御西岳  まだ飯豊山本山が見えない…
 まだ飯豊山本山が見えない…
飯豊山・大日岳・御西岳  あとちょっとなのに…、しかしルートにはしっかり新雪が吹き溜まっている。重くてもろい雪。
 あとちょっとなのに…、しかしルートにはしっかり新雪が吹き溜まっている。重くてもろい雪。
飯豊山・大日岳・御西岳  姥権現様。厳ついなぁ。
 どちらかと言うと、赤いベレーをかぶった"軍曹"のような気がする。
 姥権現様。厳ついなぁ。  どちらかと言うと、赤いベレーをかぶった"軍曹"のような気がする。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山の名所、御秘所(おひそ)の下からの眺め
 はい!回避不能の新雪、こんな所を何度も越えると、だんだんと靴に雪の水分が染み込んでいく。
 飯豊山の名所、御秘所(おひそ)の下からの眺め  はい!回避不能の新雪、こんな所を何度も越えると、だんだんと靴に雪の水分が染み込んでいく。
飯豊山・大日岳・御西岳  小屋近く、ジャグジャグと背筋が寒くなる足の感覚、せめて晴れてくれていれば…。 
 小屋近く、ジャグジャグと背筋が寒くなる足の感覚、せめて晴れてくれていれば…。 
飯豊山・大日岳・御西岳  新雪の飯豊山、それ自体はとても嬉しいんだか… 
 風向きが東風になり、ガスがさらに濃くなる。
 新雪の飯豊山、それ自体はとても嬉しいんだか…   風向きが東風になり、ガスがさらに濃くなる。
飯豊山・大日岳・御西岳  本山小屋、小屋も道も迷いようがないように見える。たが、四日後ここで大変な思いをする事になる。
 本山小屋、小屋も道も迷いようがないように見える。たが、四日後ここで大変な思いをする事になる。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山本山。
天気は仕方ないが、もちろんとても嬉しい。あとひと頑張り!
 飯豊山本山。 天気は仕方ないが、もちろんとても嬉しい。あとひと頑張り!
飯豊山・大日岳・御西岳  御西小屋までは、半分以上が雪に覆われ、意外に長く分かりにくいルート。靴は中までずぶ濡れ、13時近いがYAMAP予測は大日岳山頂予測は14時、行っちまえ!でアタックザックで出発!
  写真は大日岳へのルートの最初の部分です。
 飯豊山では珍しいササ被りのルート、これは朝登るとずぶ濡れになる、慌てた判断の割に珍しく上手く行ったまれなケース。
 御西小屋までは、半分以上が雪に覆われ、意外に長く分かりにくいルート。靴は中までずぶ濡れ、13時近いがYAMAP予測は大日岳山頂予測は14時、行っちまえ!でアタックザックで出発!  写真は大日岳へのルートの最初の部分です。  飯豊山では珍しいササ被りのルート、これは朝登るとずぶ濡れになる、慌てた判断の割に珍しく上手く行ったまれなケース。
飯豊山・大日岳・御西岳  1900mを超えるとこの辺りはみんなこんな感じ。踏み跡はほぼ無い。30〜50センチは踏み抜く。
 1900mを超えるとこの辺りはみんなこんな感じ。踏み跡はほぼ無い。30〜50センチは踏み抜く。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山三度目で、やっと登った大日岳!とても嬉しい!
 でも、これから小屋に戻ってテント張るのはきつ過ぎ、小屋泊も決める。
 飯豊山三度目で、やっと登った大日岳!とても嬉しい!  でも、これから小屋に戻ってテント張るのはきつ過ぎ、小屋泊も決める。
飯豊山・大日岳・御西岳  小屋に戻ると、テント張っている方がいる。弥平四郎から登って、いま来たとか…。
 陽が差さないので寒い5℃くらい、アンダーレイヤーを薄手から厚手に替える。
 私はご覧のように山用品で無いのはピッケルとシャベル位の大荷物を拡げて、とにかく何かを食べ続ける。
 小屋に戻ると、テント張っている方がいる。弥平四郎から登って、いま来たとか…。  陽が差さないので寒い5℃くらい、アンダーレイヤーを薄手から厚手に替える。  私はご覧のように山用品で無いのはピッケルとシャベル位の大荷物を拡げて、とにかく何かを食べ続ける。
飯豊山・大日岳・御西岳   <2日目、理想郷に至る> 
 今日の行程も長いのに、まだ大丈夫と駄目な子供のようにノソノソと朝のルーチンを済ませて出発。
 ここは天狗の庭。
  <2日目、理想郷に至る>   今日の行程も長いのに、まだ大丈夫と駄目な子供のようにノソノソと朝のルーチンを済ませて出発。  ここは天狗の庭。
飯豊山・大日岳・御西岳  東側はかなり下まで雪がある。東側から登る方はさらに大変だろう。雲海の上ガスの中を進む。
 東側はかなり下まで雪がある。東側から登る方はさらに大変だろう。雲海の上ガスの中を進む。
飯豊山・大日岳・御西岳  ちょっと下ったところ。
 どうでしょう?1800mくらいから上は、ガスの中で雪の上を歩くというなかなかの試練の道をたどる。
 ちょっと下ったところ。  どうでしょう?1800mくらいから上は、ガスの中で雪の上を歩くというなかなかの試練の道をたどる。
飯豊山・大日岳・御西岳  一番雪の少ないところ、これがまたいやらしく、靴が滑る!
 一番雪の少ないところ、これがまたいやらしく、靴が滑る!
飯豊山・大日岳・御西岳  御手洗の池。ここは飯豊山の小屋空白地帯、4時間以上小屋がない。
 御手洗の池。ここは飯豊山の小屋空白地帯、4時間以上小屋がない。
飯豊山・大日岳・御西岳  珍しいピンクテープ、特に分かりにくい所というわけではない。
 珍しいピンクテープ、特に分かりにくい所というわけではない。
飯豊山・大日岳・御西岳  今回は山行の特徴は、登山道は穏やかで、天気はジェットコースターに乗っているように激変すること。
 ほんの10分くらいでこの青空になる。
 今回は山行の特徴は、登山道は穏やかで、天気はジェットコースターに乗っているように激変すること。  ほんの10分くらいでこの青空になる。
飯豊山・大日岳・御西岳  やっと飯豊山本山が見える。
 やっと飯豊山本山が見える。
飯豊山・大日岳・御西岳  北ノ俣岳が大きい。登山者的にはその前の切れ込みが気になる。
 北ノ俣岳が大きい。登山者的にはその前の切れ込みが気になる。
飯豊山・大日岳・御西岳  見上げて、思わずニガ笑いしてしまう登り。そう、これも山登り。
 硬かったり、ズドンと踏み抜いたり。ああ楽しい!……嘘です。
 見上げて、思わずニガ笑いしてしまう登り。そう、これも山登り。  硬かったり、ズドンと踏み抜いたり。ああ楽しい!……嘘です。
飯豊山・大日岳・御西岳  この眺めはやはり特別、そこにいるものにしか味わえない爽快感を楽しむ。
 こればかりはシェア出来ません。
 この眺めはやはり特別、そこにいるものにしか味わえない爽快感を楽しむ。  こればかりはシェア出来ません。
飯豊山・大日岳・御西岳  17日目の月と烏帽子岳。
 17日目の月と烏帽子岳。
飯豊山・大日岳・御西岳  予報はどこも晴れだけど、これだと小国町は曇りだよね。
 予報はどこも晴れだけど、これだと小国町は曇りだよね。
飯豊山・大日岳・御西岳  とにかく消耗しないように辿り着いた烏帽子岳、正にどっちを向いても山また山の中。
 とにかく消耗しないように辿り着いた烏帽子岳、正にどっちを向いても山また山の中。
飯豊山・大日岳・御西岳  梅花皮岳へ、あの眺めとこの雪はセットになっております。
 梅花皮岳へ、あの眺めとこの雪はセットになっております。
飯豊山・大日岳・御西岳  ほんの数分でこのガス、本当に油断できない天気が四日間続いた。
 ほんの数分でこのガス、本当に油断できない天気が四日間続いた。
飯豊山・大日岳・御西岳  梅花皮へのルート、20センチ位のラッセル。
 梅花皮へのルート、20センチ位のラッセル。
飯豊山・大日岳・御西岳  梅花皮岳、誰か付けたか風流な名前の山。
 しかし、水が尽きかけていた私の頭の中は水場のことで一杯だつた。
 梅花皮岳、誰か付けたか風流な名前の山。  しかし、水が尽きかけていた私の頭の中は水場のことで一杯だつた。
飯豊山・大日岳・御西岳  くさいぐら尾根。
 くさいぐら尾根。
飯豊山・大日岳・御西岳  あったぁ!
 嬉しいくらいしゃぶしゃぶと流れる冷たい水!すべての水を入れ替える。もちろんたっぷり飲む。
 あったぁ!  嬉しいくらいしゃぶしゃぶと流れる冷たい水!すべての水を入れ替える。もちろんたっぷり飲む。
飯豊山・大日岳・御西岳  梅花皮岳と梅花皮小屋。また晴れる。
 梅花皮岳と梅花皮小屋。また晴れる。
飯豊山・大日岳・御西岳  北ノ俣岳、やや荒れたルートにたっぷりの雪…
 こうゆうとき、いちいち気持ちを揺り動かしていると保たないので、「はい、次登りになりまーす」と切替えて進む。
 北ノ俣岳、やや荒れたルートにたっぷりの雪…  こうゆうとき、いちいち気持ちを揺り動かしていると保たないので、「はい、次登りになりまーす」と切替えて進む。
飯豊山・大日岳・御西岳  でも、写真は取っておく。
 でも、写真は取っておく。
飯豊山・大日岳・御西岳  積雪参考用。
 積雪参考用。
飯豊山・大日岳・御西岳  北ノ俣岳から飯豊山山地北部を望む。
 北ノ俣岳から飯豊山山地北部を望む。
飯豊山・大日岳・御西岳  本山を振り返る。
 本山を振り返る。
飯豊山・大日岳・御西岳  北ノ俣岳山頂。
 北ノ俣岳山頂。
飯豊山・大日岳・御西岳  とても目立つ二ッ峰(左、高い方)と一ノ峰、昔は登山道が有ったらしい。
 とても目立つ二ッ峰(左、高い方)と一ノ峰、昔は登山道が有ったらしい。
飯豊山・大日岳・御西岳  門内岳、地神山と続く稜線、たおやかな峰々を穏やかな道が繋いでいる。
 門内岳、地神山と続く稜線、たおやかな峰々を穏やかな道が繋いでいる。
飯豊山・大日岳・御西岳  但し、雪はルートにしっかりあります。
 但し、雪はルートにしっかりあります。
飯豊山・大日岳・御西岳  門内岳、門内神社。
 門内岳、門内神社。
飯豊山・大日岳・御西岳  頼母木山、遠いなぁ…と思ってはいけないけど遠いなぁ。
 頼母木山、遠いなぁ…と思ってはいけないけど遠いなぁ。
飯豊山・大日岳・御西岳  なかなか雪がルートから消えない。屋根は門内小屋です。
 なかなか雪がルートから消えない。屋根は門内小屋です。
飯豊山・大日岳・御西岳  目立たないピークにとても立派な標柱。
 目立たないピークにとても立派な標柱。
飯豊山・大日岳・御西岳  扇ノ地神、梶川尾根への重要な分岐
 扇ノ地神、梶川尾根への重要な分岐
飯豊山・大日岳・御西岳  地神山、ここを最後に雪が無くなる。
 地神山、ここを最後に雪が無くなる。
飯豊山・大日岳・御西岳  一応、地神山山頂。
 一応、地神山山頂。
飯豊山・大日岳・御西岳 地図で見るより顕著で立派な地神山北峰。
地図で見るより顕著で立派な地神山北峰。
飯豊山・大日岳・御西岳  ちゃんと標柱もある。
 ちゃんと標柱もある。
飯豊山・大日岳・御西岳  沢は紅葉の盛り、山すそはどちらを見ても紅葉の絨毯が広がる。
 沢は紅葉の盛り、山すそはどちらを見ても紅葉の絨毯が広がる。
飯豊山・大日岳・御西岳  見た目よりずっと楽に登れる頼母木山、人が「母」の字を付ける山は大体そう。
 見た目よりずっと楽に登れる頼母木山、人が「母」の字を付ける山は大体そう。
飯豊山・大日岳・御西岳  頼母木山山頂から山形県小国町方向。スマホは繋がる。
 頼母木山山頂から山形県小国町方向。スマホは繋がる。
飯豊山・大日岳・御西岳  頼母木山を越えてからは、ずっとこんな快適な道で気持ち良い。もちろん天気が良いからなんだけど…。
 頼母木山を越えてからは、ずっとこんな快適な道で気持ち良い。もちろん天気が良いからなんだけど…。
飯豊山・大日岳・御西岳  見た瞬間、「魔女の宅急便」のテーマソングがぱっと思い浮かぶ。
 なんて素敵な!
 この山々や小屋に関わった方々の心をそのまま写し取った光景だ!
 長い長い山旅の果てに、巡り合ったこの景色…涙ぐみそうになる。
 見た瞬間、「魔女の宅急便」のテーマソングがぱっと思い浮かぶ。  なんて素敵な!  この山々や小屋に関わった方々の心をそのまま写し取った光景だ!  長い長い山旅の果てに、巡り合ったこの景色…涙ぐみそうになる。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊の本山があんなにも遠い。
 飯豊の本山があんなにも遠い。
飯豊山・大日岳・御西岳  こうゆう心配りがとても嬉しい。忘れてしまっていた言の葉を思い出す。

 「優しいことは強いことなの」
         −宮城まり子−
 こうゆう心配りがとても嬉しい。忘れてしまっていた言の葉を思い出す。  「優しいことは強いことなの」          −宮城まり子−
飯豊山・大日岳・御西岳  完璧で快適な登山道、うれしい嬉しい!
 完璧で快適な登山道、うれしい嬉しい!
飯豊山・大日岳・御西岳  まさか、今咲いているとは!のイブキトラノオ。
 まさか、今咲いているとは!のイブキトラノオ。
飯豊山・大日岳・御西岳  もっと信じられないことにハクサンイチゲが咲いている!
 もっと信じられないことにハクサンイチゲが咲いている!
飯豊山・大日岳・御西岳  奇跡のように生き生きと咲いている。
 初夏の花の実が育ち、また咲いた二度咲きだと思うが、生きるものの力と歓びを感じる。
 奇跡のように生き生きと咲いている。  初夏の花の実が育ち、また咲いた二度咲きだと思うが、生きるものの力と歓びを感じる。
飯豊山・大日岳・御西岳  もう、文字で表すとルンルン気分としか言えない。大戸山にて振り返る。
 もう、文字で表すとルンルン気分としか言えない。大戸山にて振り返る。
飯豊山・大日岳・御西岳  そんな浮かれた気分を一蹴してくれた鉾立峰!
 九十九折れの登りがきつかった!粘った最終ラウンドに連打を食らった気分です。
 そんな浮かれた気分を一蹴してくれた鉾立峰!  九十九折れの登りがきつかった!粘った最終ラウンドに連打を食らった気分です。
飯豊山・大日岳・御西岳  今は遥か遠き飯豊山。
 今は遥か遠き飯豊山。
飯豊山・大日岳・御西岳  20個目のピーク鉾立峰から見るここまでの縦走路。
 20個目のピーク鉾立峰から見るここまでの縦走路。
飯豊山・大日岳・御西岳  最後の朳差岳、感慨深い…けど、『また登るんですか?』は心の声。
 最後の朳差岳、感慨深い…けど、『また登るんですか?』は心の声。
飯豊山・大日岳・御西岳  碑文の内容の読める部分は…
     玄翁碑
           松方三卯
 越後の山をこよなく愛し、生きる喜びを山登り一筋にかけて、還暦の翁になった玄さん
       −中略−
 精悍な熊のように越後の山を駆けめぐった玄さんの鉈目が年輪とともに大きく育ち、北の峯にも南の渓にも、先駆者の誇りを散りばめている。
 今聴こえるのは若者たちの力強い靴音…−以下略、と言うか草書は読み難い−
昭和41年 初夏
 碑文の内容の読める部分は…      玄翁碑            松方三卯  越後の山をこよなく愛し、生きる喜びを山登り一筋にかけて、還暦の翁になった玄さん        −中略−  精悍な熊のように越後の山を駆けめぐった玄さんの鉈目が年輪とともに大きく育ち、北の峯にも南の渓にも、先駆者の誇りを散りばめている。  今聴こえるのは若者たちの力強い靴音…−以下略、と言うか草書は読み難い− 昭和41年 初夏
飯豊山・大日岳・御西岳 朳差岳と朳差小屋。
 飯豊の小屋はぽつんと建っているのが特徴で、とても旅情を掻き立ててくれる。
 つまり、風から身を隠せる岩場も濃いヤブすら無い。暴風が吹いたら小屋以外に逃げ込むしか無いな…、と思っていたら、二日後に…。
朳差岳と朳差小屋。  飯豊の小屋はぽつんと建っているのが特徴で、とても旅情を掻き立ててくれる。  つまり、風から身を隠せる岩場も濃いヤブすら無い。暴風が吹いたら小屋以外に逃げ込むしか無いな…、と思っていたら、二日後に…。
飯豊山・大日岳・御西岳  ついに飯豊の北の果てに至る。
 以前、槍ヶ岳の大槍の上で、感極まって「エイドリアーン!」と叫んだ方が居たが、まぁそんな気分。
 ついに飯豊の北の果てに至る。  以前、槍ヶ岳の大槍の上で、感極まって「エイドリアーン!」と叫んだ方が居たが、まぁそんな気分。
飯豊山・大日岳・御西岳  8人くらい泊まっていた朳差小屋、北から登れるのは、今は大熊尾根のみ。かなり下った所に水場有るとか、この夏でも枯れなかったそうです。
 8人くらい泊まっていた朳差小屋、北から登れるのは、今は大熊尾根のみ。かなり下った所に水場有るとか、この夏でも枯れなかったそうです。
飯豊山・大日岳・御西岳   <3日目、好天と荒天予報>
 どうも4日めは雨のよう、御西小屋まで戻る(登りになる)のも大変だが、登山者に打てる対策は早立ちしか無い。同室の方にも先日早立ちすると言っておいて出発。すぐそこは朳差岳、今度いつまた登れるかわからないのでちょっと登って、また長い道のりを始める。
  <3日目、好天と荒天予報>  どうも4日めは雨のよう、御西小屋まで戻る(登りになる)のも大変だが、登山者に打てる対策は早立ちしか無い。同室の方にも先日早立ちすると言っておいて出発。すぐそこは朳差岳、今度いつまた登れるかわからないのでちょっと登って、また長い道のりを始める。
飯豊山・大日岳・御西岳  頼母木山山頂、2℃台の冷たいガス、強い西風、予報は好天「暑くなるでしょう」…胸の中文句を言いながら進む。道は最上級なので迷う心配はない。
 頼母木山山頂、2℃台の冷たいガス、強い西風、予報は好天「暑くなるでしょう」…胸の中文句を言いながら進む。道は最上級なので迷う心配はない。
飯豊山・大日岳・御西岳  一目瞭然、迷わない道。
 一目瞭然、迷わない道。
飯豊山・大日岳・御西岳  門内小屋に着く。寒い!耐寒手袋を出そうかと思い始める。
 門内小屋に着く。寒い!耐寒手袋を出そうかと思い始める。
飯豊山・大日岳・御西岳  ネット繋がる。朝から飯豊山はずっとピーカンだそうだ。へえー
 ネット繋がる。朝から飯豊山はずっとピーカンだそうだ。へえー
飯豊山・大日岳・御西岳  梅花皮小屋で、また3リットル水くんで梅花皮岳、雪は全く減っていない。
 …帰ってから、このときの水でコーヒーを淹れる。美味かった。
 梅花皮小屋で、また3リットル水くんで梅花皮岳、雪は全く減っていない。  …帰ってから、このときの水でコーヒーを淹れる。美味かった。
飯豊山・大日岳・御西岳  本当に突然晴れ渡る。あきれる。
 本当に突然晴れ渡る。あきれる。
飯豊山・大日岳・御西岳  気温は2℃から12℃へ、一気に急上昇、ひなたに置くと温度計は20℃を超える。今度は暑くてたまらない。
 着ているアンダーレイヤーはピッタリしていてそでもまくれない仕様、汗をかきながらハアハア言って進む。
 気温は2℃から12℃へ、一気に急上昇、ひなたに置くと温度計は20℃を超える。今度は暑くてたまらない。  着ているアンダーレイヤーはピッタリしていてそでもまくれない仕様、汗をかきながらハアハア言って進む。
飯豊山・大日岳・御西岳  これから戻る飯豊山山地の完全無欠の眺め。
 これから戻る飯豊山山地の完全無欠の眺め。
飯豊山・大日岳・御西岳  自分の踏み跡をたどる。悲しいことにさらに踏み抜く。
 大きな五本指の踏み跡、ハハァこんなところにまでハロウィンの仮装者が来てたのか…そんな訳はなく、かなり大型のツキノワグマだ。でも、ふもとに降りてくるようなおバカさんの熊ではない。心配はしない。
 自分の踏み跡をたどる。悲しいことにさらに踏み抜く。  大きな五本指の踏み跡、ハハァこんなところにまでハロウィンの仮装者が来てたのか…そんな訳はなく、かなり大型のツキノワグマだ。でも、ふもとに降りてくるようなおバカさんの熊ではない。心配はしない。
飯豊山・大日岳・御西岳  北から見た大日岳。右から二番目がピーク。
 北から見た大日岳。右から二番目がピーク。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山、本当に明日は荒天?の天気
 暑くて長めに休憩、ネット検索して禁断(?)の天気予報の比較
・天クラ、今夜9時から明日15時まで雨、風7〜8m/s。
・天気.JP、夜半から朝までの雨(時間は不明確)集中的な雨、強風?
・東進、夜中に1mm/hの雨、8mくらいの風
 とにかく進む。暑い、バテてくる。
 飯豊山、本当に明日は荒天?の天気  暑くて長めに休憩、ネット検索して禁断(?)の天気予報の比較 ・天クラ、今夜9時から明日15時まで雨、風7〜8m/s。 ・天気.JP、夜半から朝までの雨(時間は不明確)集中的な雨、強風? ・東進、夜中に1mm/hの雨、8mくらいの風  とにかく進む。暑い、バテてくる。
飯豊山・大日岳・御西岳  本当は、ややこしい御西小屋〜本山ルートを越えたいが、遠いなぁ。
 本当は、ややこしい御西小屋〜本山ルートを越えたいが、遠いなぁ。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山の北鎌こと、大嵒(だいぐら)尾根、厳しそう。
 飯豊山の北鎌こと、大嵒(だいぐら)尾根、厳しそう。
飯豊山・大日岳・御西岳  御手洗の池。澄んでいるが…飲めん
 御手洗の池。澄んでいるが…飲めん
飯豊山・大日岳・御西岳  北東から見る大日岳、引き締まってとても立派に見える。
 北東から見る大日岳、引き締まってとても立派に見える。
飯豊山・大日岳・御西岳  天狗の庭、こういうところの雪はすっかり溶けている。
 天狗の庭、こういうところの雪はすっかり溶けている。
飯豊山・大日岳・御西岳  とても気持ちの良い天気だけど、最初の二日間の運動負債が脚に出て来て、挫けてしまう。つまりギブアップ!
 とても気持ちの良い天気だけど、最初の二日間の運動負債が脚に出て来て、挫けてしまう。つまりギブアップ!
飯豊山・大日岳・御西岳  御西小屋の窓から見る大日岳、渋い油画のようだ。
 御西小屋の窓から見る大日岳、渋い油画のようだ。
飯豊山・大日岳・御西岳  好天だが、信じられないことに予報は雨、テントは張らない。
 夕食を済ますと脚はもうなんとも無い。16半ころ夕闇迫る中、三人パーティがやって来るのが見える。あわてて荷物を動かして三人分のスペースを作るが…なんと外で食事している。「明日は荒天なので、また先に行く」、と?!梅花皮小屋でも4時間!信じられないが本気らしい。気がついたら居ない。
 好天だが、信じられないことに予報は雨、テントは張らない。  夕食を済ますと脚はもうなんとも無い。16半ころ夕闇迫る中、三人パーティがやって来るのが見える。あわてて荷物を動かして三人分のスペースを作るが…なんと外で食事している。「明日は荒天なので、また先に行く」、と?!梅花皮小屋でも4時間!信じられないが本気らしい。気がついたら居ない。
飯豊山・大日岳・御西岳  外で乾かした靴をはいて尾西岳へ、絶景の夕焼け。
 もうこの景色と心中してもいいなんて物騒なことを思う。風は穏やか、見ての通り地平まで雲はない。
 外で乾かした靴をはいて尾西岳へ、絶景の夕焼け。  もうこの景色と心中してもいいなんて物騒なことを思う。風は穏やか、見ての通り地平まで雲はない。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山の主峰でないのか不思議なくらい堂々とした夕映えの大日岳。
 飯豊山の主峰でないのか不思議なくらい堂々とした夕映えの大日岳。
飯豊山・大日岳・御西岳  残念ながら夕焼けしなかった飯豊山本山。もちろん大満足。
 残念ながら夕焼けしなかった飯豊山本山。もちろん大満足。
飯豊山・大日岳・御西岳  こちらから見ると、ほとんど雪がないように見えるが実際はルートのほとんどが雪の下です。
 こちらから見ると、ほとんど雪がないように見えるが実際はルートのほとんどが雪の下です。
飯豊山・大日岳・御西岳  今日出来ることは全てやった明日のことは明日考えよう。
 今日出来ることは全てやった明日のことは明日考えよう。
飯豊山・大日岳・御西岳 満足して夕陽を見送る。
満足して夕陽を見送る。
飯豊山・大日岳・御西岳  日没。
 日没。
飯豊山・大日岳・御西岳  陽は昇り、陽は沈み、また昇りし所に喘ぎゆく。
Eヘミングウェイ
「日はまた昇る」より。
 陽は昇り、陽は沈み、また昇りし所に喘ぎゆく。 Eヘミングウェイ 「日はまた昇る」より。
飯豊山・大日岳・御西岳  <4日目、セントエルモの火>
 とにかく早く寝て、23時ころに目を覚ます。外に出ると、快晴の空に19日目の月が皓々と輝いている。風もない、なんだ予報は外れだと思う。
      だが…
 40分後、朝食を済まし、荷物をパックして出てみると辺りはガス、視界10m以下!風も強い。
 10分ごとに風が強く、ガスも濃くなる。来るときに感じていた通り、ルートが分からない。GPSで何度も確認しながら、雪と草地の荒野をさまよい進む。300ルーメンの明かりでもこんな視界だ。
 駒形山にかかる頃、強風が暴風になり強い雨が交じる。スマホを開くたびに異物検出警告が出る。
 WARNNING!WARNNING!
 頭のどこかで警告音が響く。
 <4日目、セントエルモの火>  とにかく早く寝て、23時ころに目を覚ます。外に出ると、快晴の空に19日目の月が皓々と輝いている。風もない、なんだ予報は外れだと思う。       だが…  40分後、朝食を済まし、荷物をパックして出てみると辺りはガス、視界10m以下!風も強い。  10分ごとに風が強く、ガスも濃くなる。来るときに感じていた通り、ルートが分からない。GPSで何度も確認しながら、雪と草地の荒野をさまよい進む。300ルーメンの明かりでもこんな視界だ。  駒形山にかかる頃、強風が暴風になり強い雨が交じる。スマホを開くたびに異物検出警告が出る。  WARNNING!WARNNING!  頭のどこかで警告音が響く。
飯豊山・大日岳・御西岳  でも『今歩けているからまだ、大丈夫』と思ってしまう。完全に「正常化バイアス(*)」状態、本山山頂にたどり着くだけでも困難を極める。今思えば、風速は瞬間的には20m/sを超えていたと思う。
 あの分かりやすい道が迷路のようだ!やっと本山小屋にたどり着く。まだ、正常化バイアスが働いていて、カッパとレインカバーを付けて小屋を出て進む。
 ヤブなどの遮蔽物のないところで吹き飛ばされかける。後で場所を確認したら、もしこのとき飛ばされていたら、山形県まで転げ落ちていた。
 周りには、音をたてずに青紫の稲妻が続け様に闇の中を奔り、あたりを照らす。いま思い出すと、光っていたのはハイマツの先端で、大型カメラのフラッシュくらいの明るい閃光が、あちこちでネオンサインの様に灯っていた。
→後で調べたらこの放電現象はセントエルモの火(St. ELMO'S fire)、「雷雲の作用で、大気中に生ずる強い電場によって起こるコロナ放電現象、山に多い」…初めて見た!
 やっとこれは進めないと気付く。
 飯豊山は優しい形の山なので風を避けるところは無い!小屋まで戻るのだけでも、とてつもなく困難!
(*正常化バイアス…自分にとって都合の悪い、危険な情報を無視ないし過小評価すること。)
 すでに暴風の中、小屋へ逃げ込む。
 すべてを拡げチェック、無くしたものは無い。ザックはずぶ濡れだが、中身はほぼ濡れていない。マットと寝袋を拡げ、お湯を沸かし、紅茶を淹れる。こんな時のためのウイスキーを入れてチースを食べる。
 この間に風は更に強まり小屋全体がうなり、軋む。雨に至っては小屋全体が洗車機の中に入っているようにあらゆる方向から吹き付けている。
 私は…寝る。手を尽くしようのないことは心配しない。唸りを上げる暴風雨を聞きながら2時間ほど二度寝する。
 元気を取り戻す。ふと思い付いてネット繋げる、雨雲レーダ、7〜8時には寒冷前線は南下する。まだ続く暴風の小屋の中で、インスタントカフェオレとクリーム玄米ブランをゆっくり摂って、ラジオを聴きながら果報を寝て待つ。
 7時過ぎ、雨風弱まる。8時頃再出発。外は全くの別世界のよう。歩きやすい道、でもマークがない。
 でも『今歩けているからまだ、大丈夫』と思ってしまう。完全に「正常化バイアス(*)」状態、本山山頂にたどり着くだけでも困難を極める。今思えば、風速は瞬間的には20m/sを超えていたと思う。  あの分かりやすい道が迷路のようだ!やっと本山小屋にたどり着く。まだ、正常化バイアスが働いていて、カッパとレインカバーを付けて小屋を出て進む。  ヤブなどの遮蔽物のないところで吹き飛ばされかける。後で場所を確認したら、もしこのとき飛ばされていたら、山形県まで転げ落ちていた。  周りには、音をたてずに青紫の稲妻が続け様に闇の中を奔り、あたりを照らす。いま思い出すと、光っていたのはハイマツの先端で、大型カメラのフラッシュくらいの明るい閃光が、あちこちでネオンサインの様に灯っていた。 →後で調べたらこの放電現象はセントエルモの火(St. ELMO'S fire)、「雷雲の作用で、大気中に生ずる強い電場によって起こるコロナ放電現象、山に多い」…初めて見た!  やっとこれは進めないと気付く。  飯豊山は優しい形の山なので風を避けるところは無い!小屋まで戻るのだけでも、とてつもなく困難! (*正常化バイアス…自分にとって都合の悪い、危険な情報を無視ないし過小評価すること。)  すでに暴風の中、小屋へ逃げ込む。  すべてを拡げチェック、無くしたものは無い。ザックはずぶ濡れだが、中身はほぼ濡れていない。マットと寝袋を拡げ、お湯を沸かし、紅茶を淹れる。こんな時のためのウイスキーを入れてチースを食べる。  この間に風は更に強まり小屋全体がうなり、軋む。雨に至っては小屋全体が洗車機の中に入っているようにあらゆる方向から吹き付けている。  私は…寝る。手を尽くしようのないことは心配しない。唸りを上げる暴風雨を聞きながら2時間ほど二度寝する。  元気を取り戻す。ふと思い付いてネット繋げる、雨雲レーダ、7〜8時には寒冷前線は南下する。まだ続く暴風の小屋の中で、インスタントカフェオレとクリーム玄米ブランをゆっくり摂って、ラジオを聴きながら果報を寝て待つ。  7時過ぎ、雨風弱まる。8時頃再出発。外は全くの別世界のよう。歩きやすい道、でもマークがない。
飯豊山・大日岳・御西岳  たいして歩いていないのに、二度寝して、栄養まで取ったので初日のように体が軽い!
 あれだけの好天と荒天の後でも雪はしっかり残っている。
 たいして歩いていないのに、二度寝して、栄養まで取ったので初日のように体が軽い!  あれだけの好天と荒天の後でも雪はしっかり残っている。
飯豊山・大日岳・御西岳  切合小屋、ガスが晴れていく。
 切合小屋、ガスが晴れていく。
飯豊山・大日岳・御西岳  三国岳、もし本山小屋に泊っていたらここで…やめとこう。
 三国岳、もし本山小屋に泊っていたらここで…やめとこう。
飯豊山・大日岳・御西岳  飯豊山展望台、なんと種蒔山の向こうに薄っすらと本山が見える。こんな天気の激変は初めてだ。
 飯豊山展望台、なんと種蒔山の向こうに薄っすらと本山が見える。こんな天気の激変は初めてだ。
飯豊山・大日岳・御西岳  天気を別にすれば今回最も危険なルート、この美しい紅葉が降り積もった土の激下り!
…あの絶体絶命を乗り越えてここでケガしてたまるかと、掴めるものはロープも枝も必死に掴んで下る。
 天気を別にすれば今回最も危険なルート、この美しい紅葉が降り積もった土の激下り! …あの絶体絶命を乗り越えてここでケガしてたまるかと、掴めるものはロープも枝も必死に掴んで下る。
飯豊山・大日岳・御西岳  おまけ
 2019年7月に石転び沢から登ったときに撮った、飯豊山の蒼い星イイデリンドウ。

 今回はここまで。
 ありがとう。
 おまけ  2019年7月に石転び沢から登ったときに撮った、飯豊山の蒼い星イイデリンドウ。  今回はここまで。  ありがとう。

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