LONEHIKE #41 木曽駒ヶ岳

2022年の山の目標の一つ「標高2000m超の世界を歩くこと」 をどうしても実現したい為、 夏の東京旅行のついでに足を伸ばせて行ける範囲で探した結果、中央アルプスの最高峰・木曽駒ヶ岳の存在が目に止まった。 高速バスで新宿から伊那まで移動し、旅館で一泊。 翌朝伊那市駅から駒ヶ根駅はJR飯田線、乗り換えて駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅まではバス移動。そしてロープウェイで千畳敷カールへ…。 宿を出発した時なかなか良い天気だったので絶景を期待していたが、早くも2000mの世界の洗礼を浴びる。 ガスofガスでカールの全容が全く何も見えない！ とはいえ、目的はあくまで「歩くこと」にあるので景色は二の次。 黙々と木曽駒ヶ岳を目指して歩く。 乗越浄土に着いて以降は四方八方から猛烈な爆風が吹き荒ぶ。 爆風と視界不良と人の気配のなさと真夏とは思えない寒さで 自分はもしかしたらどこか見知らぬ惑星にワープしてしまったのではないか そんな錯覚を覚えるような不思議な感覚だった。 これを待っていた。 これが標高2900mの世界なんだ。 木曽駒ヶ岳山頂も当然360度ガスに包まれ眺望ゼロ。 千畳敷カールを下る帰り、ほんのわずかな青空が彼方に見えて はっと後ろを振り返ったら、ほんの少しだけカールが姿を現してくれた。 しかしそれも一瞬。 人生初の日本アルプス登山のプロローグとしては申し分ない一日だった。