御巣鷹の尾根慰霊登山2022

2022.05.05(木) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 39
休憩時間
1 時間 16
距離
2.1 km
のぼり / くだり
348 / 353 m
2 39

活動詳細

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 2019年の台風19号で登山道が壊滅的被害を受けた「御巣鷹の尾根」、毎年恒例の慰霊登山は2019年と2021年は断念せざるを得ない状況でしたが、今年は「大型連休中は登山可能」ということで、また天候にも恵まれたので久々に慰霊登山が出来ました。  いつも通り上野村から「御巣鷹の尾根」登山口の駐車場へ、やはり今日は明日の仕事に備えて早く帰りたいので、今回は県境稜線までは上がりませんでした。  先月、知床で遊覧船の海難事故があり、また乗り物の事故で悲しい思いをする人が増えてしまいました。そんな悲しい思いも込めて、御巣鷹に眠る御霊に手を合わせてきました。

御座山 この大型連休中は「御巣鷹の尾根」へ登れるとのことで、愛車を上野村まで走らせました。
この大型連休中は「御巣鷹の尾根」へ登れるとのことで、愛車を上野村まで走らせました。
御座山 登山口の駐車場に到着。やはり最上段は閉鎖中、2019年の台風による崩壊を直したが、また崩れ始めているので念のため…と尾根の管理人さんが言ってました。
登山口の駐車場に到着。やはり最上段は閉鎖中、2019年の台風による崩壊を直したが、また崩れ始めているので念のため…と尾根の管理人さんが言ってました。
御座山 前写真のフェンスをよーく見ると、雪が残ってました。足下を流れているのは雪解け水?
前写真のフェンスをよーく見ると、雪が残ってました。足下を流れているのは雪解け水?
御座山 駐車場にはこんな貼り紙をしているクルマが…頼むから陰謀論はもうやめてください。物理とか材料科学や流体力学を少しでも勉強すれば、事故調査報告書の内容で話が繋がるのは理解できるはず。
要はこういうのを流布する人や信じている人はこの事故について勉強をしてないということ。
駐車場にはこんな貼り紙をしているクルマが…頼むから陰謀論はもうやめてください。物理とか材料科学や流体力学を少しでも勉強すれば、事故調査報告書の内容で話が繋がるのは理解できるはず。 要はこういうのを流布する人や信じている人はこの事故について勉強をしてないということ。
御座山 ではいつものようにカウンターのボタンを押して入山です。ちなみに私は「252」人目でした。
ではいつものようにカウンターのボタンを押して入山です。ちなみに私は「252」人目でした。
御座山 山に入ると新緑と青空がとてもきれい。でもやはり、以前のこの山と比べると「空が広い」んです。
山に入ると新緑と青空がとてもきれい。でもやはり、以前のこの山と比べると「空が広い」んです。
御座山 スゲノ沢のささやきを聴きながら…と思いましたが、やっぱり2019年の台風の爪痕が残ったままです。
スゲノ沢のささやきを聴きながら…と思いましたが、やっぱり2019年の台風の爪痕が残ったままです。
御座山 これは旧登山道です。完全に自然に還っています。
私がここを最後に歩いたのは2006年。その後駐車場が現在の場所に移動し、歩く距離も大幅に短くなりました。
これは旧登山道です。完全に自然に還っています。 私がここを最後に歩いたのは2006年。その後駐車場が現在の場所に移動し、歩く距離も大幅に短くなりました。
御座山 生々しい土砂崩壊の痕跡と、単管パイプで組まれた登山道が、災害の大きさを通る者に突きつけてきます。
生々しい土砂崩壊の痕跡と、単管パイプで組まれた登山道が、災害の大きさを通る者に突きつけてきます。
御座山 「スゲノ沢のささやき」の碑に到着です。ここまで来ると心が引き締まります。
「スゲノ沢のささやき」の碑に到着です。ここまで来ると心が引き締まります。
御座山 「スゲノ沢のささやき」の先は、しばらく工事現場のような通路が続きます。
「スゲノ沢のささやき」の先は、しばらく工事現場のような通路が続きます。
御座山 スゲノ沢は台風の時に流れてきた流木やら岩やらが転がっていて、以前のようにきれいな水の流れが見られる場所は大分減ってしまいました。
スゲノ沢は台風の時に流れてきた流木やら岩やらが転がっていて、以前のようにきれいな水の流れが見られる場所は大分減ってしまいました。
御座山 オーバーハングした岩の辺りからは、道自体は以前のもののままです。ここから先のこちら岸は被害は小さかったみたいです。
オーバーハングした岩の辺りからは、道自体は以前のもののままです。ここから先のこちら岸は被害は小さかったみたいです。
御座山 そして単管パイプで組まれた階段を上ると。
そして単管パイプで組まれた階段を上ると。
御座山 この看板が出てきました、ここからいよいよ事故現場の一帯に入ります。
この看板が出てきました、ここからいよいよ事故現場の一帯に入ります。
御座山 スゲノ沢から尾根までの急な階段を上ってゆくと…
スゲノ沢から尾根までの急な階段を上ってゆくと…
御座山 「昇魂之碑」に到着しました。碑の周辺には様々な花が咲いていますね。
「昇魂之碑」に到着しました。碑の周辺には様々な花が咲いていますね。
御座山 まずは手を合わせます。
まずは手を合わせます。
御座山 これは何だろう? つつじのようにも見えるし、違うようにも見える。
まだ花には疎いですね。
これは何だろう? つつじのようにも見えるし、違うようにも見える。 まだ花には疎いですね。
御座山 桜も咲いていました。前回の川苔山で見たのが今シーズン最後になると思っていたのに…うかつだった。
桜も咲いていました。前回の川苔山で見たのが今シーズン最後になると思っていたのに…うかつだった。
御座山 足下には水仙が沢山咲いています。
足下には水仙が沢山咲いています。
御座山 墜落事故を示す碑石です。
墜落事故を示す碑石です。
御座山 右の凹みは墜落直前の事故機が主翼を激しくぶつけた「U字溝」です。もうあそこに立ってから5年か…。左奥に事故機が最初に地上物と接触した「1本カラ松」が見えます。
右の凹みは墜落直前の事故機が主翼を激しくぶつけた「U字溝」です。もうあそこに立ってから5年か…。左奥に事故機が最初に地上物と接触した「1本カラ松」が見えます。
御座山 説明のため文字と矢印を入れました。写真左上方向から墜ちながら飛んできた事故機は、「1本カラ松」に接触して、「U字溝」に主翼を激しくぶつけて私が立っている場所に墜落しました。その間わずか6秒程度です(ボイスレコーダは墜落前に録音を停止しています)。
説明のため文字と矢印を入れました。写真左上方向から墜ちながら飛んできた事故機は、「1本カラ松」に接触して、「U字溝」に主翼を激しくぶつけて私が立っている場所に墜落しました。その間わずか6秒程度です(ボイスレコーダは墜落前に録音を停止しています)。
御座山 溶けた機体部品が絡みついて焼けたまま立っていた樹木がありましたが、今回来て見たらこのように崩壊していました。事故の証人を一人失ってしまいました。
溶けた機体部品が絡みついて焼けたまま立っていた樹木がありましたが、今回来て見たらこのように崩壊していました。事故の証人を一人失ってしまいました。
御座山 この木も焼けた痕跡が残っています。
この木も焼けた痕跡が残っています。
御座山 灯台つつじで合ってますか?
灯台つつじで合ってますか?
御座山 上へと登ってきて、「×岩」までやってきました。墜落した機体前部が激突したと考えられている岩です。
上へと登ってきて、「×岩」までやってきました。墜落した機体前部が激突したと考えられている岩です。
御座山 その「×岩」の上に、コックピットクルー3人が並んでいます。手を合わせました。
その「×岩」の上に、コックピットクルー3人が並んでいます。手を合わせました。
御座山 コックピットクルーがいる場所からの景色、山深さがとても印象的です。人工物は一切見当たりませんからね。
コックピットクルーがいる場所からの景色、山深さがとても印象的です。人工物は一切見当たりませんからね。
御座山 少し降りたところで南の方を見たら、先週登ったばかりの両神山が見えました。向こうからこっちを探してみたけど…結局分からなかった。
少し降りたところで南の方を見たら、先週登ったばかりの両神山が見えました。向こうからこっちを探してみたけど…結局分からなかった。
御座山 この辺りの桜はまだこれからなのかな? 葉がないんですよね。
この辺りの桜はまだこれからなのかな? 葉がないんですよね。
御座山 墜落現場一帯でも、このように崩壊している箇所がありました。台風の力恐るべしです。
墜落現場一帯でも、このように崩壊している箇所がありました。台風の力恐るべしです。
御座山 そしてスゲノ沢の挟んだ向こう側は、山の上の方から続く巨大な土砂崩壊痕がありました。
そしてスゲノ沢の挟んだ向こう側は、山の上の方から続く巨大な土砂崩壊痕がありました。
御座山 もちろんそこから崩れた土砂はこの谷間を埋め尽くしたに違いないです。そして沢の上流から来た水が溜まり…あるところで土石流として一気に流れ下ったのでしょう。
もちろんそこから崩れた土砂はこの谷間を埋め尽くしたに違いないです。そして沢の上流から来た水が溜まり…あるところで土石流として一気に流れ下ったのでしょう。
御座山 もう台風から2年半が過ぎたというのに、まだ痕跡は生々しいです。そのため生存者が見つかった辺りは、地形ごと一変してしまいました。
もう台風から2年半が過ぎたというのに、まだ痕跡は生々しいです。そのため生存者が見つかった辺りは、地形ごと一変してしまいました。
御座山 最後にもう一度「昇魂之碑」まで戻り、ここに眠る御霊に手を合わせました。
最後にもう一度「昇魂之碑」まで戻り、ここに眠る御霊に手を合わせました。
御座山 この看板の文字を胸に刻んで、下山します。
この看板の文字を胸に刻んで、下山します。
御座山 ここの森はもっと木々が生い茂っていて暗かったんですけど、明るい森に変わってしまいました。
ここの森はもっと木々が生い茂っていて暗かったんですけど、明るい森に変わってしまいました。
御座山 でも自然はこのような災害に遭っても、自分で傷を癒やしてゆくものです。何年もかかりますが。
でも自然はこのような災害に遭っても、自分で傷を癒やしてゆくものです。何年もかかりますが。
御座山 駐車場に無事戻りました。GPSは木切って、愛車に乗ってちょっとだけ下ります。
駐車場に無事戻りました。GPSは木切って、愛車に乗ってちょっとだけ下ります。
御座山 立ち寄ったのは「みかえり峠」です。旧登山道の時代、ここは現場の尾根が見える最後の場所。ご遺族がここで尾根を振り返って見上げた場所と言われています。
立ち寄ったのは「みかえり峠」です。旧登山道の時代、ここは現場の尾根が見える最後の場所。ご遺族がここで尾根を振り返って見上げた場所と言われています。
御座山 「みかえり峠」から「御巣鷹の尾根」を見上げます。真ん中のこんもりしている尾根が「御巣鷹の尾根」です。
「みかえり峠」から「御巣鷹の尾根」を見上げます。真ん中のこんもりしている尾根が「御巣鷹の尾根」です。
御座山 旧登山道時代の駐車場にクルマを止め、ここでお昼ご飯にしました。
旧登山道時代の駐車場にクルマを止め、ここでお昼ご飯にしました。
御座山 旧登山道はもう誰も通っていないのか? 「やすらぎの滝」などみどころが沢山あったのですが。
旧登山道はもう誰も通っていないのか? 「やすらぎの滝」などみどころが沢山あったのですが。
御座山 最後に、上野村の「慰霊の園」に立ち寄って、「御巣鷹の尾根」の方向を向いて手を合わせてから、帰路につきました。
最後に、上野村の「慰霊の園」に立ち寄って、「御巣鷹の尾根」の方向を向いて手を合わせてから、帰路につきました。

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