天然記念物「ライチョウ」の生息北限地・火打山で実施する、ライチョウ捕食動物のモニタリング調査
新潟

天然記念物「ライチョウ」の生息北限地・火打山で実施する、ライチョウ捕食動物のモニタリング調査

支援プロジェクトのオーナーのロゴ
生命地域妙高環境会議

自然特化の支援サービス「YAMAP FUNDING」は2025年7月22日で終了いたしました。
今後は

YAMAPふるさと納税をご活用ください。
また応援コメントの表示も終了しましたのでご了承ください。

支援総額
1,120,977
目標金額 550,000円
203%
支援者
16,624
残り
終了

支援に関する質問は

ヘルプセンターをご確認ください。

このプロジェクトの概要

  • 生息数が減少するライチョウを捕食する動物のモニタリング調査(糞DNA解析や、ドローン撮影等)を行い、火打山の哺乳類生息密度を測定し、ライチョウの保護活動を行います
  • クレジットカード(日本円)または5,000 DOMOで本プロジェクトを支援できます
  • 妙高市の総合的な自然環境保全に取り組む、生命地域妙高環境会議(任意団体)が主体となり、本プロジェクトを実施します

活動報告

ご支援のお礼と、今後の活動について

2023.02.27

捕食動物から、天然記念物「ライチョウ」を守るための調査を行います

火打山から、新潟県唯一の活火山、焼山を右手に望む。 (画像引用元:kumaさん)

新潟・長野の県境に並び立つ、北陸地方を代表する名峰は、妙高山(みょうこうさん)と火打山(ひうちやま)。

日本百名山に選出されているこの2座は、周辺一帯の標高2,400mを超える山々とともに「妙高戸隠連山(みょうこうとがくしれんざん)国立公園」に指定されており、その雄大な景色を求め、夏〜秋山シーズンには多くの登山者で賑わいます。

また、この山域は、天然記念物「ライチョウ」の生息北限地であることでも知られています。

ライチョウの羽毛は、冬季になると雪に似た保護色に生え変わります。(撮影:©️神田陽紀さん)

火打山のライチョウは、1957年に初めて繁殖が確認されて以降、幾度のかの調査が実施され、2009年には33羽が確認されました。

しかしながら、2018 ~ 2021の4年間で実施した調査では、12、24、22、18羽と生息数が減少傾向にあります。

そのため、ライチョウの生息北限地である妙高山・火打山では、主に国や地方自治体、山小屋などが連携し、生息地を守るための生態調査、植生保全などの活動を進めてきました。

現在は、妙高の自然をともに守るボランティア「妙高環境サポーターズ」の方々とともに実施する外来植物駆除作業、基礎的な生態調査活動等に取り組んでいますが、ライチョウの保護活動をさらに進めるために、周辺の生態系に関する調査などを実施する必要があります。

火打山笹ヶ峰登山口にて行った入域料の呼びかけ(写真左)と寄付者(写真右の登山者2名)。

そこで、私たち生命地域妙高環境会議(妙高市環境生活課内)が主体となり、2020年から本格的に始めたのが、登山者の方々に任意で協力いただく「入域料」という取り組みです。

ライチョウの生態調査・保全活動や登山道の維持管理をするための財源確保の手段として始めたこの活動は、訪れる登山者の方々へ浸透しつつありますが、まだまだ妙高山・火打山の自然を守るには足りていないのが現状です。

火打山山域で、雛鳥を育てるライチョウ。

今回のプロジェクトでは、天然記念物「ライチョウ」を守るため、妙高山・火打山の豊かな自然を後世へ残すため、ライチョウを捕食する動物のモニタリング調査に必要な資金を、ご支援いただけたらと思っております。

本プロジェクトへの暖かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

火打山のライチョウ保護活動と、捕食動物のモニタリング調査について

ライチョウの生息地回復事業を実施した際の様子。

生命地域妙高環境会議は、火打山にてライチョウ保護のため多様な活動、調査を実施してきました。

  • ・ライチョウ個体数調査
  • ・大型哺乳類出現状況調査
  • ・ライチョウ冬期生息地調査
  • ・ライチョウ生息地回復事業(ライチョウの餌となる植生の回復事業)
  • ・ライチョウ生息地回復事業区内ライチョウ出現状況調査
  • ・ライチョウ生息地回復事業区内植生調査
  • ・ライチョウ捕食者調査(キツネ及びテン等の糞採取)
  • ・火打山高山蝶モニタリング

ライチョウの減少原因は天候、エサ、営巣地環境などの多様な要因が複雑に関係しています。現在、妙高市および生命地域妙高環境会議では、ライチョウの餌となる、コケモモ等の高山植物減少に焦点を当て、植生回復(ライチョウ生息地回復事業)に注力しています。

止まり木で休むライチョウ。(撮影:©️神田陽紀さん)

その一方で調査が進んでいないのが、もう一つのライチョウの減少要因とも考えられる、高山帯におけるライチョウ捕食者状況です。

地球温暖化や人の登山活動などの要因により、ライチョウの捕食者となるキツネやテン等がこれまで生息していなかった高山帯に入り込み、捕食が進むことで数が減少傾向にあるのではないかと懸念されています。しかし、火打山における哺乳類の詳細な調査は実施されていないのが現状です。

これを調査するために必要なのは、これまでに採取し、冷凍保存してある哺乳類の糞のDNA解析です。哺乳類が食べたものの特定はもとより、その個体までを特定でき、火打山における哺乳類の密度が測定できます。

火打山で、ライチョウの生息回復事業を実施している様子。

今回のプロジェクトでは、ライチョウの現状把握に必要な生態調査をさらに進めるための調査費用、捕食動物の糞DNA調査費をご支援いただけたらと思っております。

支援金の使い道

【目標金額:55万円】

  • ・糞DNA鑑定料…48万円(1件約8万円 × 6検体)
  • ・調査に必要な消耗品等…1.5万円
  • ・YAMAP FUNDING運営費…5.5万円

目標金額を上回るご支援をいただいた際は、センサーカメラ設置費、ドローン撮影費、分布調査などに支援金を活用させていただきます。

ライチョウ捕食動物のモニタリング調査を実施する、生命地域妙高環境会議について

生命地域妙高環境会議とボランティアの皆さん。特定外来生物・オオハンゴンソウの駆除活動後に撮影。

生命地域妙高環境会議は、ライチョウや里地里山の保護・保全、また環境教育などの各分野において、豊かなキャリアを持つ有識者等の知見を活かし、自然環境の保全などに係る諸課題に総合的に対応するため設立されました。

「美しく多様性に富む妙高の森や川、里山の自然環境を保全し、その魅力を引出し、発信する」「妙高市民、市外住民など一人一人が妙高の自然環境の豊かさや魅力を支える仕組みを創る」ことを目的に、様々な議論・取り組みを行う場として機能しています。

いもり池のミズバショウを保全するため、ヨシ刈り活動を行った際の様子。
森林管理署と協力して実践した林業学習。妙高市内の小学生と、針葉樹の枝打ちを行いました。

火打山の環境保全は、多くの方のご協力により支えられています。

ライチョウ生息地回復事業は、標高2,200m以上の高山帯において2泊3日の行程で行われますが、多くのボランティアが無償で参加してくださっています。また、これに係る資金は登山者からの入域料により賄われています。入域料とは任意の寄付金で、妙高山・火打山の登山口等で収受しており、登山者のみなさんから年間合計で約400万円ものご協力をいただいております。

このように妙高山・火打山山域を代表する妙高戸隠連山国立公園では、その地を訪れていただくことが環境保全につながる「保護と利用」の好循環を少しずつ実現し、これをさらに発展させていきたいと思ってます。

本プロジェクトのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

ライチョウ生息地で高山植物の植生調査を行う方々。

支援の流れ

  • プロジェクトを支援する(DOMO支援は1回限り)

    クレジットカードによる現金支援(複数回支援可)、または5,000 DOMO(1回限り)にて、天然記念物「ライチョウ」の生息北限地・火打山で実施する、ライチョウ捕食動物のモニタリング調査を支援することができます。

    支援金は、捕食動物の糞DNA解析、ドローン撮影などの調査費用に充てられます。

  • 調査プロジェクトの活動開始

    2023年夏頃、天然記念物「ライチョウ」の生息北限地・火打山でモニタリング調査がスタートします。

  • 活動報告のお知らせ

    プロジェクトの進捗報告や調査結果を、公式アカウントとYAMAPのダイレクトメッセージにてお知らせいたします。