乗鞍の大自然を、子どもたちや未来の世代へ繋ぎたい!近自然工法の発想による登山道整備プロジェクト
長野

乗鞍の大自然を、子どもたちや未来の世代へ繋ぎたい!近自然工法の発想による登山道整備プロジェクト

支援プロジェクトのオーナーのロゴ
乗鞍山守隊準備室

自然特化の支援サービス「YAMAP FUNDING」は2025年7月22日で終了いたしました。
今後は

YAMAPふるさと納税をご活用ください。
また応援コメントの表示も終了しましたのでご了承ください。

支援総額
300,000
目標金額 300,000円
100%
支援者
2,853
残り
終了

支援に関する質問は

ヘルプセンターをご確認ください。

このプロジェクトの概要

  • 乗鞍岳から乗鞍高原、滝や池を巡るトレイルルートは30〜40年前に整備されたまま、多くの箇所で修復が必要な状態です
  • このままでは、豊かな高山植物が生息する登山道や、利用者の多い善五郎の滝や三本滝へのトレイルを、次世代に残すことが難しい状況です
  • 民間と行政が一体となり、登山道・トレイルの修復を支援する組織や参加型イベントを立ち上げ、多くの方の協力を得て持続可能な修復活動を行います
  • クレジットカード(一口:300円~)または8,000 DOMOで本プロジェクトを支援できます。

はじめに

はじめまして!乗鞍山守隊準備室の斉藤と申します。

私は乗鞍高原で生まれ育ち、実家では「プチホテルアルム」という宿とレストランを営んでいます。大好きな地元、乗鞍高原の大自然を子どもたちや未来の世代へ引き継ぐため、自然の利活用と保全について、より良い方法を日々模索しながら実践しています。

これまでに30回以上開催した「ヨガリトリート in 乗鞍」の企画運営を行い、祖父母の代から続く暮らしと植物との関わりを伝える自然ガイドをしています。また、一の瀬草原を舞台にした絵本も描いています。

持続可能な整備のために、草原景観再生整備で生まれた間伐材を活かして、白樺のコースターや鍋敷、白樺野草茶を作り、売上の3%を整備に使うサイクルを2022年から生み出しました。

さらに、大雪山・山守隊の岡崎さんから「近自然工法」の考え方を学び、みんなで声を掛け合い、力を合わせて整備を進める現場では、「大変」が「楽しい」に変わることを実感しました。

乗鞍岳から裾野に広がる乗鞍高原の素晴らしい大自然を、子どもたちやその先の世代へ引き継いでいきたいという思いから、生態系復元を促す持続可能な登山道や散策路の整備に取り組むことを決めました。

現在は、乗鞍観光協会のフィールド整備分科会の一部として「乗鞍山守隊準備室」を立ち上げ、今年度は登山道や散策路の現状把握を進めています。

貴重な生態系が残る乗鞍高原を、次の世代、その次へと手渡していくための持続的な整備組織を立ち上げたい!

中部山岳国立公園の南部に位置する乗鞍岳の麓、乗鞍高原には、乗鞍岳から続く登山道に加え、滝や池を巡るトレッキングルートが豊富にあります。

乗鞍岳の登山道には、チングルマやコケモモなどの高山植物が道際まで広がり、豊かな自然が楽しめます。

さらに、高低差が少なく、子どもから大人までのんびり歩ける一の瀬草原や、乗鞍岳の噴火で流れ出た溶岩の上に広がるダイナミックな番所大滝、ミズナラと白樺の明るい森を進んだ先にある善五郎の滝、針葉樹林帯を渡った先にある三本滝など、魅力的なトレイルが揃っています。

標高3026mの乗鞍岳は2716mまで車両が到達できるので、子どもでもピークを目指すことができる。
乗鞍高原内はトレッキングルートが豊富でジョイフルウォークス乗鞍はその一部。三本滝から乗鞍岳肩の小屋まで4.5kmの登山道が続く。

一の瀬草原を含むこの大自然は、私たちの祖父母が杣(そま※)として川の水流を利用し木を出荷したり、わらびの根を掘りわらび粉を採ったり、炭焼きをしたり、牛を飼うための飼料を採取したりと、観光が始まる前から暮らしを支える基盤となってきました。

乗鞍高原は、中部山岳国立公園の中にありながら、自然と人の営みが一体となった「住むアルプス」と言える場所です。

昔から使われてきた生活道が、今のトレイルになっている箇所も多くありますが、30年ほど前に整備されて以来、修繕が必要な箇所が多く、整備が追いついていないのが現状です。

※「杣(そま)」とは、生活に必要な材木を得るための山林のこと。日本の伝統的な森林利用において、杣は重要な役割を果たしてきました。
登山道及び散策路内には修繕が必要な箇所が多々あるのが現状。

生態系の復元を促す「近自然工法」による登山道整備

そんな中、2020年から4年間、大雪山山守隊の岡崎哲三さんが乗鞍岳登山道や散策路の整備指導に来てくださり、生態系の復元を促す「近自然工法」の考え方を教えてくださいました。

それまでは、トレイル上に壊れている箇所がたくさんあるものの、「こんな大変な作業を誰がやるのか」「どうやって直すのか」と思っていました。しかし、この方法ならば、力のある男性だけでなく、女性や子どもたちも一緒に取り組むことができると気づきました。

2021年10月4日整備風景(流出した土壌を運び上げる作業)女性でも手箕(てみ)に砂利を集めたり、背負子のカゴに入れるなど、できることはたくさんあります。
2022年10月25日 大雪山・山守隊岡崎さんより指導を受けながらの整備風景(凍結融解・踏掘・洗堀箇所の整備)
2023年整備箇所(左Before/右After)

そして地元だけで何とかしなければと考えていたことが、乗鞍に関わる地域内外の多くの方々の協力を得て「みんなで道を直す」ことができると実感しました。

2023年11月には、乗鞍山守隊準備室を立ち上げ、今後はこの「道直し」を進める組織を立ち上げる予定です。このプロジェクトを通じて、利用された分だけしっかりと保全ができるよう、登山道や散策路の保全を進め、地元の方々だけでなく外部の方々にも関わっていただきながら、乗鞍の大自然を次世代、その先の世代へと受け継いでいきたいと思っています。

道が大きく崩れてしまう前に、今できることから始めたいと考えています。

2024年から開始した、乗鞍山守隊準備室の「道直し」調査と実践

2024年4月から開始した実踏調査(一の瀬草原)
鳥居尾根登山道を位ヶ原山荘のご主人、六辻さんと一緒に実際に整備(2024年6月24日から3日間で7箇所を整備)(左Before/右After)
2024年8月7日整備箇所の手直し

2021年10月、22年10月に整備した箇所。土砂の流出を防ぐために置いたヤシネットが下方に流れてしまったため、2024年8月7日に手直しをしました。

2022年に設置したヤシネットから芽生えた、ハイマツの芽を発見して感動!!(2024年8月7日)
整備後、溜まった土壌にウサギギクが花を咲かせ、タネをつけている姿。種が落ちて植生が復元されていくことを願う。

これからの活動と、支援金の使い道

直近では、2024年11月3日〜4日に登山道整備イベントを計画しています。

地元だけでなく外部の方にも関わって頂き、踏掘(トウクツ)、洗堀(センクツ)が進んでしまった箇所を整備する予定です。そのための必要な道具と人件費を今回のクラウドファンディングで用意したいと思っています。

▼支援金の使い道

【目標金額:30万円】 + finetrack 支援約30万円

  • ・整備活動のための道具、資材の購入
  • ・人材育成費
  • ・YAMAP FUNDING運営費:3万円

最後に

大人から子どもまで登山を楽しむことができ、乗鞍岳から乗鞍高原内のトレッキングも楽しむことができる「懐の深い幅のある豊かな大自然」が残っている乗鞍高原。全国的にも減少傾向にある草原景観の維持にも近年力を入れています。

せっかく存在する登山道や散策路を、崩れたまま放っておけばどんどんと侵食、荒廃が進んでしまいますが、大きく削れ、掘れてしまう前に、元あった植生の回復を促し、木の根草の根で土壌を支えてもらう道を増やし、地元が誇れる乗鞍岳、乗鞍高原を次の世代、その先へと引き継いで行きたいです。

私たちは先人たちが汗水流して守ってきてくれたこの大自然から得られる恩恵を、たくさん頂いています。住む人も訪れる人もその恩恵を分かち合い、住むアルプス、乗鞍高原の価値をより高めていきたいと考えております。

皆様のお力を貸してください。よろしくお願いいたします。

環境省さん、松本市さん、大野川区長と6回目の実踏調査 東大ヒュッテ〜子リスの径間にて

支援の流れ

  • プロジェクトを支援する(DOMO支援は1回限り)

    クレジットカードによる現金支援(複数回支援可)、または8,000 DOMO(1回限り、日本円で80円相当)にて、「乗鞍の大自然を、子どもたちや未来の世代へ繋ぎたい!近自然工法の発想による登山道整備プロジェクト」を支援することができます。

    支援金は、今後予定している整備活動や人材育成費等に充てられます。

  • プロジェクトの活動開始

    2024年10月より活動を開始します。

  • 活動報告のお知らせ

    プロジェクトの活動報告を、公式アカウントとYAMAPのダイレクトメッセージにてお知らせいたします。