三頭山・笹尾根(五里霧中)
三頭山・槇寄山・土俵岳
(東京, 山梨, 神奈川)
2024.04.23(火)
日帰り
オシゴトの合間に山に行ける日が空いた。が天候があまり宜しくない。降水確率は一日を通して30%だが、こんな日に上がれば山霧に巻かれ、雨をお見舞いされるのが常。なので多少なりとも雨を凌げる樹林の中を歩こうと三頭山に足を向ける。どうせならついでに笹尾根も歩いちゃおうと。
登山口へ運んでくれるバスの車窓から山に雲が引っかかっているのを目で追う。こりゃ予想通りの展開になるぞと思う。しかし無風なのはありがたい。それだけでもめっけもんだ。
奥多摩湖の水位が未だ足りず麦山浮橋は未開通。よって深山橋でバス降り、陣屋前のトイレで用を済ませてムロクボ尾根から取り付く。順調に高度をアルバイトするも程なくして予想どおり山霧に巻かれ始める。ツネの泣坂に差し掛かると空も泣き始め、眺望を楽しむ事も無いので休憩なしで一気に三頭山へ。なんだか気分はもう修験者。ちこっと懺悔懺悔六根清浄を唱えながら登ってみたりした。
すぐに辞めたけど。
いつもは人で溢れている三頭山の3峰とも無人。いままでこんな事は無かったので不思議な気分。意味もなく東峰の展望台に行ってみるが、そこにはただただ広大な乳白色の世界が広がっておりました。三頭山あたりで挨拶を交わした登山者は4名のみ。そりゃ登ってくる人少ないわなぁ。
三頭山を後にして浅間峠までの笹尾根を進むと、さらに霧が深くなり幽玄な世界へ。鳥も鳴かず雨が葉を打つ音しかしない深閑とした中、暗い林の霧の奥から「チリーン、チリーン」と鈴の音が。
段々と鈴の音が大きくなってくると霧の中から人影が。それはソロのトレランさんの熊避け鈴でした。ちょっと漏らしそうになりました。
浅間峠で今日はおしまい。上川乗BSに向かい下山する。過去に浅間峠から高尾山までは歩いているので広義における笹尾根の軌跡がつながった事になる。
しかしアレだ。今日は初めから最後までずっと雨と霧の中だった。歩行距離は19.5km。一里は3.9kmなのでちょうど五里。五里霧中ってヤツだ。本来の意味とは違うけど、五里霧中を実体験出来た面白い山行だった。